▼アトム級 5分3R
○アリーシャ・ザペテラ(米国)
[判定2-1] ※29-27, 28-29, 30-27
×リンジー・ヴァンザント(米国)
コ・メイン(セミファイナル)は、RENAと日米で戦い1勝1敗のリンジー・ヴァンザント(米国)が、RIZINで浅倉カンナにスプリット判定で敗れているアリーシャ・ザペテラ(米国)と対戦するアトム級戦。
寝技師ながらローキックでキックボクサーのシノ・ヴァンフーズを撃破しているヴァンザントに対し、ザペテラは2016年リオ五輪の代表候補となったレスラー。ダブルレッグから際の打撃も得意とし、近距離で強さを発揮する。下からの関節技も得意とするヴァンザントだが、トップが強いザペテラには注意が必要だ。
前日計量では、華麗なバタフライ柄の試合コスチュームで登場したザペテラに対し、ヴァンザントはスーサイドスクワット版の『ハーレイ・クイン』コスプレで「Daddy's Lil Monster」Tシャツにバットを担いで公開計量を終えている。
1R、ともにオーソドックス構え左インローを打つヴァンザントに、低いシングルレッグからテイクダウンを奪うザペテラ。ハーフガードから腰を切りフルガードに戻し蹴り上げから立つヴァンザントは、今度は左右で前に。組んで小外がけをしかけるが、腰の強いザペテラは倒れず逆に捨て身気味になったヴァンザントを倒し、サイドを奪取。
左で脇を差すザペテラはヒジ。しかしここも腰を切りいったんはフルガードに戻すがトップが強いザペテラは上からパスのプレッシャー。パスしかけるザペテラだが、ここも足を戻したヴァンザントは蹴り上げから立ち上がり、強い右ミドルをヒットさせ、そこにザペテラも右ストレートを返す。オープンスコアは、3者10-9でザペテラのラウンドに。
2R、ザペテラの左ジャブに長い左ジャブでアゴを上げさせるヴァンザント。しかしザペテラのシングルレッグは強く、ヴァンザントをテイクダウン。ヴァンザントは下から三角絞め狙いからオモプラッタも、腕を抜きパスしたザペテラが上に。蹴り上げから立とうとするヴァンザントに片ヒザをマットに着いて近づくザペテラ。
しかし立ち上がるヴァンザントは後ろ廻し蹴り。もらったザペテラに右ローを打ち下ろすヴァンザント。頭を振るザペテラは左ジャブを伸ばすがかわしたヴァンザントが右ストレート!
ザペテラの低いテイクダウン狙いをスプロールして切るようになる。テイクダウンされても尻をつけて跳ね上げて立つヴァンザント。スコアは1者ドローも2者が19-18, 18-17でザペテラを支持。
3R、ザペテラの低いシングルレッグを切るヴァンザント。金網に詰めるザペテラに右ミドルを蹴るヴァンザントだが、その蹴り足を掴んだザペテラがシングルレッグでテイクダウン。バックを狙うヴァンザントはいったんバックを奪うが、すぐに正対するザペテラが上に。蹴り上げを見せるヴァンザントにまたも片ヒザをマットに着いてすぐに飛び込むザペテラ。
しかしそのスペースでヴァンザントは立つと、右ミドル! 足を手繰りに来たザペテラを切ると跳びヒザ蹴りをヒット! 構わず前に出てくるザペテラに再び跳びヒザを見せるヴァンザントだが、足を手繰るザペテラがテイクダウン。すぐに立つヴァンザントは三たび二段蹴りの跳びヒザを見せて前進するがブザー。
接戦の判定は、1者が28-29でヴァンザントを支持も、テイクダウンから上を奪ったザペテラが30-27、29-27で2者の支持を得て2-1のスプリットで勝利した。
浅倉カンナにスプリット判定で敗れているアリーシャ・ザペテラだが、あらためてレスリング力の高さを証明。RENAと1勝1敗のリンジー・ヴァンザントも後半に巻き返すなど1者の支持を得て実力を示した。