◆那須川天心がリングイン、挨拶
第8試合の浅倉カンナ(パラエストラ松戸)vsアリーシャ・ザペテラ(米国)終了後、RISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)がリングイン。挨拶を行った。
「お暑いなか、たくさんの人が集まってくれて嬉しいです。今度、9月16日、RISE世界大会の決勝があります。その大会のために全力を注いで頑張ってきたつもりです。9月16日をクリアしたら、またRIZINのリングに戻ってきて盛り上げたいと思っています。よろしくお願いします」と、RIZINでの試合を約束。
続けて「あと、今日は僕の誕生日なんです。誕生日にRIZINがあるなんで、僕、持ってますよね(笑)。21歳の那須川天心も強くなりますので、みなさん応援よろしくお願いします」と話し、ファンからの祝福の声を浴びた。
▼第8試合 女子49kg契約 5分3R ※ヒジあり
○浅倉カンナ(48.55kg/パラエストラ松戸)
[判定2-1]
×アリーシャ・ザペテラ(48.80kg/米国/SCORPION FIGHTING SYSTEM)
浅倉は2017年7月から8連勝を飾り、2017年に開催されたRIZIN女子スーパーアトム級トーナメントで優勝。RENAから連勝を収めてRIZIN女子部のエースに君臨していたが、2018年大晦日のRIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦で浜崎朱加に敗れ連勝がストップ。今年3月の『DEEP JEWELS』でDEEP JEWELSアトム級王者・前澤智を破って再起を飾るも、6月のRIZINで山本美憂に敗れてRIZINでは連敗となっている。
アリーシャは5歳でレスリングを始め、高校時代にはレスリング部のキャプテンを務めて2度のオハイオ州王者、3度のナショナル王者に輝いた。高校時代の通算戦績は143勝36敗。2016年にはリオ五輪の代表候補にも選出されたが、最終選考で6位となり出場は逃した。同年10月に『KOTC』でMMAプロデビューを果たし、2017年2月には中国の『KunIun Fight』でプロ2戦目にしてフライ級王者に。2018年7月からは『Invicta FC』に参戦し、初陣からメインに抜擢。デビューから無傷の5連勝だったが、今年6月の『Invicta FC 35』でヴィヴィアン・ペレイラに判定負けして連勝がストップしている。
セコンドは鶴屋代表、扇久保。リングサイドでは那須川天心が見守る。
1R、サウスポーの浅倉はいつもと違いアップライトの構え。オーソドックス構えのザペテラ。浅倉の左ローに右を振る。さらに左ジャブのダブルも。バックステップでかわす浅倉は左ロー、左ミドル! さらにダブルレッグへ。切るザペテラだが、すぐに切り替え左ストレートで詰める浅倉。ザペテラは鼻血。出入りの浅倉は左ミドル。さらに右ジャブ。しかしザペテラも左を返す。
大きなザペテラの右はもらわない浅倉。その打ち終わりにダブルレッグテイクダウン! そこからバックを狙うがそこはさせないザペテラ。スイッチからすぐに立つ。ジャブから頭を下げての右フックは浅倉! コーナーに詰めるの左右の打ち合いに応じるがザペテラも体を入れ替える。しかし、浅倉
2R、アップライトの構えの浅倉。ザペテラは左のダブルで前に出る。そこに右を合わせる浅倉。さらに右ロー。左ミドルは跳ね返され尻もちをつくがすぐに立つ浅倉は左ミドルから左ヒザ! しかしここでカウンターのダブルレッグテイクダウはザペテラ! 亀からの立ちにがぶろうとするザペテラだが、浅倉は立つ。
脱力してから仕切り直す浅倉。右ジャブ、左ロー! さらにヒザ蹴り! で腹を狙う。左のローを当てる浅倉。ハイも狙うが空振り。ダブルレッグはザペテラも耐える浅倉は小手巻き前転で立ち上がる。さらに打撃でボディストレート。右ストレートで前へ。浅倉はいつものテイクダウン勝負ではなく予告通り、打撃で勝負していく。
3R、浅倉の右ローに左を合わせにいくザペテラ。次の左にはかわす浅倉が右を合わせる。しかし詰めるザペテラはダブルレッグからそのまま右を連打! コーナー際で浴びながら浅倉は立つ。圧力をかけると左ストレート! さらに右フック! 前蹴りを右、左で当てるとさらに左ストレート! 追う浅倉はワンツー! 距離を取るザペテラ。詰める浅倉にザペテラはシングルレッグへ。それをしっかり切った浅倉はワンツーから右フックをヒット!那須川の「頑張れ!」の声に前へ。ザペテラはシングルレッグに入るが切る浅倉。スクランブルで両者離れたところでゴング。
最終ラウンドに右の連打を浴びたが、試合をコントロールしていたのは浅倉。判定は2-1で浅倉が打撃の成長を見せて勝利。
試合後、マイクを持った浅倉は、「今日は応援ありがとうございました。正直、試合内容はパッとしないですけど、試合に勝って久々にマイクを持つのは素直に嬉しいです。前回、美憂さんに負けて一番下になったんですけど、また這い上がっていくのでみなさん応援、よろしくお願いします」と挨拶。
バックステージでは、今日が21歳の誕生日の那須川天心から「よかったよ」と声を掛けられた浅倉は、ハグをかわして笑顔を見せた。
▼第7試合 53.0kg契約 5分3R ※ヒジあり
-越智晴雄(52.95kg/日本/パラエストラ愛媛)
[1R 0分10秒 ノーコンテスト]
-ジャレッド・ブルックス(52.95kg/米国/Mash Fight Team)
越智は大学で空手を経験し、その後ボクシング部に入部すると同時に総合格闘技も始めた。2017年9月にDEEPストロー級王者カン・サトーをギロチンチョークで破り初戴冠。第二代同級王者となった。2018年4月に柴田“MONKEY”有哉も退けると、9月にRIZIN初参戦。砂辺光久に左フックからサッカーボールキックで衝撃的なKO勝利を収めている。前戦は3月の「DEEP 88 IMPACT」。川原波輝を相手に3Rにダウンを喫するも、後半をドミネートし越智が判定勝利、2度目の王座防衛に成功している。
対するブルックスはレスリングがバックボーンでMMA14勝2敗。 2016年2月の「WSOF-GC 2」 で猿丸ジュンジを2R KOに下し、衝撃日本デビュー。その後も順調に勝ち星を重ね、同年10月にはPANCRASEにも参戦。潤鎮魂歌から右フックでダウン奪いパウンドアウトし、12戦無敗をマークし、2017年7月からUFCに参戦。本来のストロー級ではなくフライ級で戦い2勝2敗。2018年9月の前戦では、ロバート・サンチェスにスプリット判定で競り勝っている。UFCでは2勝2敗の戦績を残した。
セカンドロープの上から前転してリングインしたブルックス。対する越智はセコンドの石渡伸太郎とともにリングに向かう。
1R、ともにオーソドックス構え。ブルックスの左に越智は右を合わせると、首投げでブルックスがテイクダウン! ガードに中に入れる越智。しかしレフェリーが2人を分ける。
互いの頭が当たりバッティングで越智が右目上、額から出血。傷は深く、ドクターチェックの末、続行不可能。ゴングが鳴らされた。
ゴングにブルックスは悔しがってコーナーを叩いて咆哮。越智もヒザをマットに着き、四方に頭を下げた。ファーストコンタクトのアクシデントでノーコンテストとなったストロー級最強決定戦。再戦必至か。