スピードのある右ストレートを何度も叩き込んでいった元谷
「DEEP 94 IMPACT」
2020年3月1日(日)東京・後楽園ホール
▼第10試合 メインイベント DEEPバンタム級 5分3R
○元谷友貴(フリー)
[判定3-0] ※30-27×3
×大塚隆史(T GRIP TOKYO)
元谷は初代・第3代DEEPフライ級王者。2018年6月のDEEP 84 IMPACTで17年バンタム級GPに参戦した難敵ムン・ジェフンをグラウンドパンチで撃破。8月のRIZIN.12では修斗環太平洋バンタム級チャンピオンの祖根寿麻をチョークスリーパーで沈め、10月に行われたDEEP86のDEEPバンタム級タイトルマッチで釜谷真に勝利し、DEEP2階級制覇を達成。2019年の大晦日「RIZIN.20」では61.2kg契約で米国のパトリック・ミックスと対戦し、ギロチンチョークに一本負けを喫している。
大塚は2017年にRIZINバンタム級トーナメントでアンソニー・バーチャック、カリッド・タハに勝利も、準決勝で石渡伸太郎に判定負け。2018年3月にDEEPバンタム級王座を返上すると、8月にはビクター・ヘンリーにもKO負けし、5年ぶりの連敗を喫した。しかし、2018年12月の赤尾セイジ戦で強いレスリング力を発揮し判定勝利で復活。2019年5月にPXCバンタム級王者のトレヴィン・ジョーンズを迎え撃ったが、リアネイキドチョークで一本負け。9月に白川“Dark”陸斗と対戦し、大塚の投げの影響か白川の右肩が外れ66秒でTKO勝ちした。
12月15日の「DEEP 93 IMPACT」では、バンタム級でハワイから帰国した高野優樹(FIGHT FARM)と対戦。打撃・レスリング・スクランブルでも上回り判定3-0で勝利し、2連勝を飾っている。
1R、ともにオーソドックス構え。右の強烈なローは元谷。レスラーの大塚の前重心の足にさらにロー! 左右で詰める大塚はローをカットせず。元谷は強い右ローをヒットさせる。
左ローもカーフで当てる元谷。さらに右ロー。詰める元谷は右を当てるが、続く跳びヒザに大塚は右でテイクダウン! しかし足を抜きながら立ち上がる元谷。追う大塚から離れる。右カーフキックを当てる元谷。頭を振りながら左フックに大塚が一瞬後退する。
2R、前足に右ローは元谷。さらに右ロー。右を当てて前に出るが、カウンターのダブルレッグは大塚! しかしそこにギロチンを合わせに行くと、大塚は離れ元谷は立つ。ガードを固める大塚にワンツーは元谷。さらに右フック! 右ローを突いて回る。大塚は組んで首相撲も突き放す元谷。大塚の右から左ボディの入りはかわして回る。大塚のアイポークから元谷若干インターバルで再開。
元谷の回転の速いパンチに大塚も左を振るが単発。ならばと大塚は左の前蹴りを腹に突く。
3R、右ローを先に当てる元谷。常に詰めるのは元谷。大塚の組み付きを剥がし右ローの快音を響かせる! ヒザを触るフェイントの元谷。大塚は左ボディを当てて組むが元谷はテイクダウンはさぜず。大塚はシングルレッグから脇を潜るが元谷も突き放す。元谷はなおも右ロー。さらに右ローとダブル。
右アッパーで元谷の上体を浮かせて組みを狙う大塚だが、ダブルレッグは切る元谷。さらに右を強打! 大塚のダブルレッグをギロチンのプレッシャーで剥がすとバックテイクへ。スクランブルで上は元谷! ハーフから激しいパウンドを当てると大塚が立ち上がったところでゴング!
タフファイトに互いにコーナーで正座で判定を待つ両者。判定は3-0(30-27×3)フルマークで元谷が勝利した。
元谷はマット上で「決着がつかなかったけど強い選手と戦えて良かったです。今年もDEEP、RIZINに出たいと思うのでよろしくお願いします」と語った。