(C)RIZIN FF/GONG KAKUTOGI
2025年大晦日さいたまスーパーアリーナに4万5千43人を集めた『RIZIN師走の超強者祭り』のメインイベントで、RIZINフェザー級王者のラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス/Ihlas)が、朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)と対戦。
初回、バックマウントからのパウンドによるTKOでシェイドゥラエフが2度目の王座防衛に成功。驚異のMMA17勝無敗(6KO・11SUB)、全試合フィニッシュ記録を更新した。
“絶対王者”が君臨するRIZINフェザー級戦線はどうなるのか。王者の強さ、次期挑戦者、朝倉未来の今後などを榊原CEO、試合後の選手インタビューから紐解きたい。
1R 2分54秒──完売した「朝倉未来応援シート」の観客のみならず、4万人越えのファンは、身体を伸ばされた朝倉への無慈悲なシェイドゥラエフのパウンド連打に悲鳴のような声をあげていた。
試合は、朝倉がすべきことを実行した序盤から、シェイドゥラエフがそれを大きく上回る展開となった。
サウスポー構えの朝倉とオーソのシェイドゥラエフ、場内の大「ミクル」コールのなか朝倉は、先に左ローを打ち込み、自ら仕掛けていった。シェイドゥラエフの圧力に下がらないこと──強い体幹から繰り出されるスタンド打撃から組んで相手を潰す王者に、挑戦者は、立ち合いから退かない構えだった。
外足を取ってのミドル、インロー。シェイドゥラエフの右ハイもガードする朝倉だが、徐々に圧力をかけ返すシェイドゥラエフは、朝倉にロープを背負わせると、右オーバーハンドの鋭い飛び込み!
見えていた朝倉はさばくとそこに得意の右前手のフック、さらに左ヒザを狙うが、シェイドゥラエフは被弾せず。
詰めるシェイドゥラエフに左ハイを突く朝倉。右手1枚残してガードするシェイドゥラエフは、再びじりじりと圧力。互いにフェイントをかけ合い、シェイドゥラエフは左から右で飛び込み。
そこに得意の右前手フックを合わせに行った朝倉だが、シェイドゥラエフはダックでかわしながら朝倉の右前足にシングルレッグ。さらにハイクロッチで股下で組んで高々と持ち上げ、朝倉をマットに叩きつけた。
シェイドゥラエフの入りに、朝倉が狙っていた得意の右前手のフック。朝倉最大の勝機と思われていたカウンターをかわした王者は、1発目のテイクダウンで、その圧倒的なパワーと技術を、誇示した。
しかし、倒されても立つことは、近年の朝倉が対グラップラー相手に見せてきた進化だった。背中を見せて立つのが得意な朝倉は、序盤はシェイドゥラエフに両足をかけさせずに立ち上がることに成功している。
ただ、まだシェイドゥラエフのターン。スタンドでバックについていくシェイドゥラエフはコーナーに歩く朝倉を今度は、ボディロックで持ち上げ、後方に2度投げた。
ジャーマンスープレックスのように肩口から落とす豪快な投げ。同階級のMMAでは、なかなか見られない光景が、リング上で繰り広げられていた。
力を使う投げの連続だが、シェイドゥラエフは後半のスタミナも気にしないか、動きは落ちない。両足は完全にはかからないが、朝倉の背後から右足をかけて引き出して崩すシェイドゥラエフは、朝倉の左手首を、背後の脇下からは左手で、正面から右手の両手でクラッチ、コントロールする。
動きを封じられながらも朝倉はコーナーに頭をつけて立つと、その背後からシェイドゥラエフは強烈な右ヒザ! さらに右の強打を6発! シェイドゥラエフにとっては自陣コーナーでのラッシュだった。
被弾しながらも正対した朝倉に、シェイドゥラエフは四つから、右手で朝倉の左ヒザ裏を掴み、左足で小外刈で崩してテイクダウン! ハーフガードの朝倉の上半身を左手で枕で寝かせて、右手で左ヒザを押してパスガード! その瞬間に背中を向けた朝倉に両足をかけて朝倉の身体を伸ばすと、バックマウントから強いパウンドを入れていく。
四つに自信を持つ朝倉に際の打撃を効かせてテイクダウンしたシェイドゥラエフ。背中につかれても両足をかけられないことが肝だった朝倉に対し、シェイドゥラエフは豪快な投げも混ぜて、最後は打撃で相手の身体を浮かしてから懐に入り、コーナーを背に立つ朝倉の足を刈って倒して、すぐにパウンドではなくしっかりと押さえ込んでのパスガード。手順を踏んだ精緻な動きだった。
マウントを嫌った朝倉は背中を見せて立ち上がりに、そこを逃さないシェイドゥラエフはバックマウントに。
シェイドゥラエフの左右の強打に朝倉のヒザが折れ、半身に。22発目にレフェリーが間に入りそうになるが、朝倉の動きや目を確認してか、ストップに入らず。一瞬止まったシェイドゥラエフに朝倉はいったんヒザを立てて亀まで戻したが、シェイドゥラエフは脇の下から顔面にパウンド、さらに朝倉の左手首を固定して右のパウンドを打ち下す。
再び朝倉の身体を両足で伸ばしたシェイドゥラエフの左右の強打、33発目でレフェリーが間に入った。
1R、2分54秒、シェイドゥラエフがTKO勝ちで2度目の王座防衛に成功。朝倉は首を固定されて担架で運ばれた。

























