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【RIZIN】5大王座戦! シェイドゥラエフvs.朝倉未来、サトシvs.ノジモフ、扇久保vs.元谷、井上vs.サバテロ、伊澤vs.RENA。クレベルvs.ケラモフ、福田vs.安藤、秋元vs.新居、雑賀がベイノアを左ハイKO、ジョリーが芦澤に一本勝ち=速報中

2025/12/31 12:12
 2025年12月31日(水)にさいたまスーパーアリーナにて『RIZIN師走の超強者祭り』(PPV配信)が開催されている。前日公開計量は全選手が計量をパスした。  前々日会見で朝倉と火花を散らしていたメインイベント・第15試合の「フェザー級タイトルマッチ」の王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルゴス)は65.95kでパス。挑戦者の朝倉未来(ジャパントップチーム)も66.00kgのジャストでパスすると、フェイスオフでは朝倉、シェイドゥラエフともに目を見開いての喧嘩モードの睨み合いを20秒、展開した。  観覧席からの「未来、未来!」コールの中、先にマイクを持った朝倉は「明日、ラスト俺がド派手にKOして2025年を締めくくりたいと思います」とKO宣言。  対するシェイドゥラエフは「こんにちは、トーキョー! ファンの皆さん、応援ありがとうございます。明日、さいたまスーパーアリーナでお会いしましょう」と笑顔。  最後はガッツポーズを作って、「特別立会人」のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラとミルコ・クロコップと握手をかわした。  また、因縁の女子スーパーアトム級タイトルマッチに臨む王者の伊澤星花(Roys GYM/JAPAN TOP TEAM)は48.85kg。挑戦者のRENA(SHOOTBOXING/シーザージム)は49.00kgでパス。  29日の個別インタビューで「試合後は握手する?」と問われたRENAは「無理でしょ。ハハッ。彼女次第ですね。私は選手としてリスペクトしてるけど、たぶん彼女は根本的に私のことを嫌いだと思うんで。試合前にも握手してもらえないと思っているんで。公開計量のフェイトゥフェイスで手を差し伸べて彼女の反応を見てみようと思います」と語っており、伊澤も試合後の握手について「いや、しないですね。自分の試合後にマイクみたいなのだけは絶対やめてほしいなと思います。運営の方、お願いします。すぐ(リングを)出るっていう風にしてほしいなと思います」と厳しい言葉を返していた。  果たして、計量では先に両手を差し伸べたRENAに対し、伊澤は左手でRENAの左肩を制して拒否。RENAは右手で伊澤の背中をパンと叩いて両者は分かれた。  両手のひらを上に向けて、お手上げポーズのRENAはマイクを渡され、「いよいよ大みそかになりました、明日ですね。体調もすごくいいので、明日はブン殴ってブッ倒します。よろしくお願いします」と打撃決着を予告。  絶対王者の伊澤も「もう何も言うことはないです。明日リングの上でブッ倒します」と、こちらもフィニッシュを宣言した。  MMA17戦無敗の伊澤、シュートボクシング王者としてRIZIN旗揚げ戦から出場のレジェンドRENA。交わりそうで交わらなかった待望の女子スーパーアトム級の王座戦は待ったなしとなった。 [nextpage] Yogibo presents RIZIN師走の超強者祭り 速報 2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナ11:00開場/13:00開始21:00~22:00頃終了予定▼第14試合 RIZINフェザー級(66.0kg)選手権試合 5分3R ※選手名からインタビューラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス/Ihlas)王者 16勝0敗 65.95kg朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)挑戦者 19勝5敗1NC 66.00kg  16戦無敗のシェイドゥラエフは、24年6月、RIZIN初参戦。武田光司を1R リアネイキドチョークで極めると、9月に体重超過のアーチュレッタにも1R 腕十字で連続一本勝ち。大晦日、久保優太を完全ドミネートしてTKO勝利。25年5月、RIZIN4戦目でベルトに挑戦、クレベル・コイケを1R僅か62秒でTKOし王座を奪取した。  9月28日の前戦『RIZIN.51』では、挑戦者ビクター・コレスニックを1R わずか33秒 TKOで退け、王座初防衛に成功。16勝は5KO・TKOと11の一本勝ちで全試合をフィニッシュ勝利している。  悲願の王座に挑戦する朝倉未来は、24年7月にヴガール・ケラモフに一本負け後、平本蓮に1R TKO負けで2連敗を喫するも25年5月に鈴木千裕、25年7月の前戦でクレベル・コイケにスプリット判定で勝利し、元王者相手に2連勝でフェザー級王座挑戦を決めた。  前日計量で朝倉は「ラスト、俺がド派手にKOして2025年を締めくくりたいと思います」と意気込み。シェイドゥラエフは「こんにちは、トーキョー! ファンの皆さん、応援ありがとうございます。明日、さいたまスーパーアリーナでお会いしましょう」と笑顔で語っている。 [nextpage] ▼第13試合 RIZINライト級(71.0kg)選手権試合 5分3Rホベルト・サトシ・ソウザ(ボンサイ柔術)王者 20勝3敗 70.85kgイルホム・ノジモフ(ウズベキスタン)挑戦者 12勝3敗 70.95kg※野村駿太は怪我で欠場、ノジモフはベイノア戦から変更  ボンサイ柔術のサトシは、日本BJJ界の至宝として13年10月、REAL FCでプロMMAデビュー。5連勝で同団体スーパーライト級王座戴冠。19年4月よりRIZIN参戦。21年6月、GP覇者トフィック・ムサエフに1R一本勝利でRIZINライト級初代王者に輝く。24年3月、中村K太郎を右ハイからの猛攻で1R TKO、9月には約2年5ヶ月ぶりの防衛戦でルイス・グスタボを1R僅か21秒TKOに下すと大晦日、フェザー級前王者ケラモフから1R得意の三角絞めでタップを奪う。  25年5月、日韓二冠王者のキ・ウォンビンに1R 50秒で失神一本勝ち。当初、25年9月28日に野村駿太と対戦予定も野村が7月27日のパトリシオ・ピットブル戦で左眼窩底骨折と診断されたためサトシとの対戦ならず。サトシは堀江圭功を挑戦者に迎え1R 1分40秒にリアネイキドチョークでタップを奪い、5度目の王座防衛に成功している。大晦日に野村との仕切り直しの一戦の予定も、野村が負傷欠場でサトシはノジモフを挑戦者に迎えることに。  ベイノアとの対戦から一転、野村の負傷欠場によりサトシと対戦することになったのは、“タシケントの闘犬”と呼ばれるRIZIN「フェザー級」で3連勝中のイルホム・ノジモフ。当初のベイノア戦同様に1階級上で挑む。  ノジモフは、ミルコ・クロコップのPRIDEの試合を兄と一緒に見て夢中になり、6歳で格闘技を始めると、空道やボクシング、レスリング、柔道、コンバットサンボなど多種多様な格闘技を経験し、MMAファイターに。  2015年にプロMMAデビューし、18年3月から22年10月まで7連勝。23年11月にRIZINに初参戦し、ホアレス・ディア(現在UAEWで2連続フィニッシュ勝利中)に判定勝ちすると、24年4月に山本空良に2R TKO勝ち。さらに25年6月の前戦では新居すぐると対戦し、強烈な右前蹴りをアゴに突き刺し、1R、KO勝ちを決めている。  フェザー級で身長182cm、リーチが189.5cmもあるノジモフは、階級上のサトシ相手にその長身を活かすか、殺傷力が高い打撃はライト級になったときにどう変わるか。 サトシ「明日、絶対、みんなにいい試合を見せたいから。まだライト級の時代は変わらない。また、来年はライト級の時代はホベルト・サトシが絶対に続けます。応援、よろしくお願いします」(※サトシとノゲイラの邂逅) ノジモフ「皆さん、こんにちは。この伝説的な大晦日の大会に出ることができて、とても幸せに思っています。私がこのMMAを始めたきっかけをくれた憧れの選手は、ミルコ・クロコック選手です。今日、彼がこの場にいるということで、非常に興奮しています。ですから、明日の試合では、必ずサトシ選手をぶちかまします。応援よろしくお願いします」 [nextpage]▼第12試合 RIZINフライ級(57.0kg)選手権試合(フライ級GP決勝)5分3R扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN)29勝8敗2分 56.85kg元谷友貴(アメリカントップチーム)39勝12敗 57.00kg  2006年プロデビューの扇久保と2011年デビューの元谷はそれぞれ修斗とDEEPで二階級制覇を達成し、RIZINでも長くトップで戦って来たベテラン。扇久保は2021年にRIZINバンタム級GPで優勝経験を持つが、両者ともRIZIN王者のベルトを巻いた経験はなく、どちらが優勝しても悲願の戴冠となる。  扇久保は、2006年プロデビュー。史上2人目の修斗世界王座2階級制覇を達成。RIZINバンタム級戦線を牽引し、21年のGPでは準決勝で優勝候補の井上直樹に総合力の高さを見せつけると、決勝では一度王座決定戦で敗れた朝倉海に根性でリベンジし優勝。その後22年9月にキム・スーチョルに判定で敗れてからは適正階級のフライ級に転向。現RIZINフライ級王者堀口恭司とは13年に一本負けによる修斗王座陥落以来、RIZIN初参戦の 18年7月、5年越しの再戦で判定負けを喫し、トリロジーとなった22年大晦日の対抗戦でもカーフキックを効かされ苦杯を舐めた。23年7月の超RIZIN.2では朝倉海の欠場に伴い急遽アーチュレッタと対戦。フルラウンド闘い抜くも判定負けでバンタム級王座の国外流出を許した。大晦日にはUFCフライ級王座挑戦を経験したジョン・ドッドソンを完封して連敗を脱出した。24年7月、神龍の指名に応じ因縁の師弟対決が実現すると、接戦を制し己の矜持を示した。1年ぶりの試合でもあったGP初戦は自ら「一番強いから」とホセ・トーレスを指名し、接戦を制した。準決勝進出者を決める総選挙では再び最強の外国人選手アリベク・ガジャマトフを指名しトップ当選を果たすと、9月28日、3R完封の判定3-0勝利で決勝進出を決めた。ここまでも存分に発揮してきた打投極+根性を信条とする自身のMMAを貫いて圧倒的にGPを優勝し、堀口恭司の抜けたRIZINフライ級の絶対王者にとなるか。  元谷は、2011年プロデビュー。15年末の旗揚げからRIZINに参戦し、国内外の名だたる強豪と名勝負を繰り広げてきた歴戦の勇士。18年10月、DEEP二階級制覇を達成するとその大晦日ジャスティン・スコッギンスに一本勝ちで5連勝。19年7月、扇久保博正との死闘に僅差で敗れると、大晦日にはBellatorとの対抗戦でパッチー・ミックスのフロントチョークに沈んだ。21年のバンタム級GPは、2回戦で瀧澤謙太にTKO負けで敗退。22年は大晦日にホジェリオ・ボントリンにTKO勝利を収めるなど5連勝をマーク。しかし23年5月、朝倉海との待望の一戦で無念のKO負けを喫すると、大晦日にはヴィンス・モラレスと激闘の末に判定負け。24年5月、再起戦のDEEPで、負傷欠場の福田龍彌の代打で参戦した平松翔に一本勝利で復活した。大晦日の次期挑戦者決定戦で躍進中の秋元強真に完勝を挙げると、25年3月に井上直樹のベルトに挑戦。フルラウンド拮抗した試合を展開し、打撃で押されるも自身はグラウンドで上回ったがスプリット判定負けを喫しベルト獲得ならず、4年3ヶ月越しの井上直樹へのリベンジも果たせなかった。満を持してフライ級に落として臨んだ7月のGP1回戦では自ら指名したヒロヤに組ませずスタンドも制し、判定勝利。8月の総選挙では、スピーチで指名した神龍との対戦が2回目の投票で選ばれ、新旧DEEP対決が実現、9月28日の準決勝でスクランブル合戦を制した。19年にスプリット判定で敗北して以来の再戦となる扇久保を相手に、ATTで研ぎ澄まされた技術を駆使してねじ伏せ、悲願の戴冠なるか。 扇久保「元気ですかー!! 明日は僕がチャンピオンになります。元谷選手、よろしくお願いします」 元谷「明日は僕が勝ちます! いい試合をします」 [nextpage] ▼第11試合 RIZINバンタム級(61.0kg)選手権試合 5分3R井上直樹(Kill Cliff FC)王者 20勝4敗 60.95kgダニー・サバテロ(アメリカントップチーム)挑戦者 16勝4敗1分 60.85kg  井上は、バンタム級屈指のスピードと技術を誇る現バンタム級王者。地元・愛知県豊橋市の名門・空手道白心会で姉・魅津希と共に格闘技を始める。15年2月のプロデビュー以来10連勝を挙げ、17年、日本人最年少の19歳でUFCと契約。その後フライ級廃止の余波でUFCを離脱。20年2月RIZIN初参戦。2連勝後の大晦日、元谷友貴に一本勝ち。21年はバンタム級GP参戦し優勝候補と目されたが、大晦日に扇久保博正に判定負けを喫し準決勝敗退。23年5月、堀口恭司が返上した王座を巡る王座戦進出を賭けフアン・アーチュレッタと好勝負を繰り広げるも判定で敗れた。24年3月、佐藤将光に判定勝ちで再起すると、9月には朝倉海が返上した王座をかけ、強豪キム・スーチョルを1Rスタンドパンチ連打でマットに沈め、第7代王者に。25年3月、元谷友貴と再戦し、かつて1度も防衛されていないRIZINバンタム級王座の初防衛という快挙を達成。7月、DEEP王者の福田龍彌を挑戦者に迎えると、その類稀なファイトIQと打撃の技術を光らせ、完封勝利を挙げV2成功。今回、MMAレスリングの猛者ダニー・サバテロを相手に3度目のベルト防衛を果たし、RIZINバンタム級絶対王者として君臨するか。  サバテロは、レスリングで高校時代イリノイ州王者に2度輝く。大学ではNCAAディビジョン1で活躍。18年7月のプロMMAデビュー以来6連勝を飾る。Titan FC では20年6月に王座決定戦で一本勝利を挙げベルトを獲得、21年2月には初防衛に成功した。5月よりBellator参戦。22年12月、ラフェオン・ストッツが保有する暫定王者のベルトもかかった準決勝でスプリット判定で惜敗しGP敗退。23年7月、超RIZIN.2で初来日し、マゴメド・マゴメドフにギロチンチョークで敗れるも、RIZINファイターとして初の舞台となった25年5月、五輪金メダリスト太田忍とのレスラー対決で3R パウンド連打でTKO勝ち。9月には佐藤将光を相手にフルラウンドコントロールし2連勝、勝利のマイクでは日本語で「首を洗って待ってろ」と井上に戦線布告していた。トラッシュトークとともに井上のスピードも、ステップも封じてドミネートし、3戦目の舞台で王座を手にするか。 井上「はい、まあ、隣りでいろいろ言ってますが、明日、結果で分かると思うんで、しっかり見ていてください。ありがとうございます」 サバテロ「美しい人たち、みんな今日、俺のために来てくれてありがとう。そして素晴らしいプレゼントを、このクソ野郎をボコボコにして見せてあげます」 [nextpage] ▼第10試合 RIZINスーパーアトム級(49.0kg)選手権試合 5分3R伊澤星花(Roys GYM/JAPAN TOP TEAM)王者 17勝0敗 48.85kgRENA(SHOOTBOXING/シーザージム)挑戦者 15勝5敗 48.90kg  伊澤は、RIZINスーパーアトム級王者、DEEP JEWELSストロー級&アトム級に階級制覇王者。幼少期より柔道、レスリングを始め、好成績を残す。20年10月、DEEP JEWELSでプロMMAデビュー。21年 6月、本野美樹に勝利しデビューから僅か8ヶ月、プロ3戦目で王座戴冠。大晦日、初参戦のRIZINで王者浜崎朱加を2RTKOの番狂わせを起こすと22年4月の再戦で王座奪取。スーパーアトム級GPでは1、2回戦を一本で飾ると大晦日パク・シウに判定勝利で優勝。23年7月の初防衛戦ではクレア・ロペスに1R一本勝利。23年大晦日、山本美憂の引退試合の相手を務め、2R一本勝利で号泣で見送った。24年3月、大島沙緒里からパク・シユンが奪取したDEEP JEWELSアトム級のベルトを一本勝利で獲得し3冠達成。9月、新旧王者対決となった浅倉カンナの引退試合で、有終の美を飾ろうと奮起する浅倉に苦しめられ、判定勝利後に悔し涙を流した。大晦日、ルシア・アプデルガリムに公開計量時に挑発され怒りを露にすると、1R腕十字でタップを奪った。25年7月、ROAD FCから参戦のシン・ユジンとの防衛戦では相手が大幅体重超過し、再び怒りの大会当日を迎えることに。キャッチウェイト戦で1R肩固めに極め、16戦無敗へと記録を更新した。11月には同年にプロMMAデビュー、女子格闘技を牽引してきた大島沙緒里を相手にそのリーチ差を活かしながら打撃の進化を見せつけ、判定勝利で防衛に成功。試合後ケージインしたRENAに対しては「ノコノコ出てくるな」「ウザい」と怒りを露わにした。その後の宣言通り「速攻組んでテイクダウンして、パウンドでボコボコに」し、かつてのツヨカワ女王に引導を渡すか。  RENAは2007年にプロデビュー。09年にシュートボクシング女子の祭典、GirlsS-cupに出場し初優勝。翌10年の同大会も制し2連覇を達成。順調に勝利を重ね“絶対女王”の地位を不動のものにする。07年にプロデビュー。09年のシュートボクシング女子の祭典、GirlsS-cupで初優勝以来2連覇を達成、順調に勝利を重ね“絶対女王”の地位を不動のものにする。15年大晦日、RIZINのリングでMMAデビュー戦を一本勝利で飾って以来、怒濤の6連勝を飾る。17年大晦日にはGP決勝戦で浅倉カンナと対戦し、浅倉の総合力の前に屈した。その後18年7月の再戦でもリベンジを退けられる。19年6月にはNYで開催されたBellator222に堀口恭司と共に参戦するもリンジー・ヴァンザント相手に一本負けを喫し、Bellatorデビュー戦は黒星を喫した。しかし年末にそのリンジーと再戦し、パウンド連打でTKO勝利を収めリベンジに成功した。22年7月から開催されたスーパーアトム級ワールドGPに参戦。一回戦はウクライナのアナスタシア・スヴェッキスカを相手に1Rに打撃を効かせ3-0で判定勝利するも、二回戦は怪我で欠場。23年4月、クレア・ロペスを相手に優勢から一転、3Rに膝十字を極められ一本負けを喫し復帰戦は黒星に終わった。約1年ぶりの再起戦ではROAD FCアトム級王者シン・ユリとの接戦を判定で制した。24年7月にはケイト・ロータスを2R終盤にスタンドパンチでTKO。その後、大晦日の伊澤戦を怪我で欠場。1年越しの舞台で実現する王座挑戦を自らの集大成として、絶対女王・伊澤に全てをぶつけ、かつて自らの手で生み出した女子格闘技の熱狂を再びリングに沸き起こす。 伊澤「(前日公開計量でRENAの握手を拒否し)もう何も言うことはないです。明日リングの上でブッ倒します」 RENA「いよいよ大みそかになりました、明日ですね。体調もすごくいいので、明日はブン殴ってブッ倒します。よろしくお願いします」 [nextpage] ▼第9試合 RIZINフェザー級(66kg)5分3Rクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)35勝9敗1分 65.85kgヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)21勝6敗 65.80kg  クレベルは、24年大晦日に鈴木千裕に判定勝ちで3連勝で王座奪還も、5月のラジャブアリ・シェイドゥラエフ戦でKO負けで王座陥落。7月の前戦で朝倉未来にスプリット判定で敗れ、2連敗となっていた。  24年大晦日にクレベルと同門の階級上の王者ホベルト・サトシ・ソウザに挑戦したケラモフは三角絞めで一本負け。25年6月に無敗の木村柊也に判定勝ちで再起を遂げるも、11月大会で松嶋こよみとの試合を、ウイルス性胃腸炎により前日キャンセルしていた。 [nextpage]▼第8試合 RIZIN MMAルール バンタム級(61.0kg)5分3R福田龍彌(MIBURO)25勝9敗1分 61.00kg安藤達也(フリー)16勝4敗1分 60.65kg  幼少期のムエタイからMMAに入った福田は、修斗で世界フライ級王座を獲得後、DEEPフライ級GPでも優勝。2024年3月の雅駿介戦からバンタム級に転向し、瀧澤謙太、芦澤竜誠、牛久絢太郎を下して4連勝。25年7月のRIZINでバンタム級王者・井上直樹に挑戦も判定3-0で敗れ、今回が再起戦となる。  対するレスリングベースの安藤は、14年9月にプロMMAデビュー。修斗環太平洋バンタム級王者から世界王者に。ROAD TO UFCを経て、25年6月、RIZINデビュー戦で強豪マケラム・ガサンザデから1Rダウンを奪ってのリアネイキドチョークで一本勝ち。7月にはヤン・ジヨンを相手に1Rにダブルノックダウンの場面もありながら、2Rにリアネイキドチョークでジヨンを失神させての一本勝ちで2連勝中。  修斗では階級が異なり交わることのなった両者は、確かな実力で国内トップで凌ぎを削ってきた。互いにサウスポー構えの感性のファイターだが、精緻なジャブ、左ストレートで“狩る”福田に対し、“野生”の安藤にはパワフルな打撃とテイクダウンに繋がる前進力がある。どちらが左を制して自身のフィールドに持ち込むか。 [nextpage]▼第7試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R秋元強真(JAPAN TOP TEAM)10勝1敗 65.95kg新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)19勝14敗 65.70kg  秋元は、朝倉兄弟に憧れ、中学卒業を機にプロを目指しパラエストラ柏(現THE BLACKBELT JAPAN )でMMAを始める。アマチュア6戦全勝後、22年6月GLADIATORでプロデビュー。23年、DEEPで3戦全フィニッシュ勝利。24年3月にJAPAN TOP TEAMへ移籍。24年9月の金太郎戦でRIZINデビュー。鈴木博昭にも勝利し、大晦日に元谷友貴とのバンタム級王座次期挑戦者決定戦に臨むも判定負けでキャリア初黒星。25年5月、高木凌に判定勝ちで再起を遂げると、7月に緊急参戦の赤田功輝に一本勝ち。11月に萩原京平に2R TKO勝ちで3連勝中。大晦日アーチュレッタ欠場の報を受け、新居戦をアピール。緊急参戦を決めた。  アームロック&洗濯バサミ職人の新居は、RIZIN3連敗中。摩嶋一整に一本負け、昨年大晦日には盟友・武田光司と対戦し、ローブローにより、その時点までのテクニカル判定により0-3の判定負け。2025年6月、イルホム・ノジモフの前蹴りに1R KO負け。これまでゴリゴリのグラップラーとはまだ対戦していない秋元を相手に、右の強打と120%アームロックでアップセットを起こすか。手首を掴むシーンに注目だ。 [nextpage] ▼第6試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3Rカルシャガ・ダウトベック(Turan Orda/Tiger Muay Thai)18勝3敗 65.75kg久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)5勝2敗 65.90kg  ダウトベックは2018年9月のRIZIN初参戦では朝倉未来に判定負けしたが、23年9月に元UFCのディエゴ・ブランダオンに1R 35秒でKO勝ちすると、元ONEの松嶋こよみも1R TKO。24月6月にRIZINに再参戦し、関鉄矢を1R、左ボディでKO。24年9月には木下カラテを左ストレートで初回KO。  大晦日にYA-MAN、2025年3月には鈴木千裕に判定勝ちと10連勝を飾っている。今回もフェザー級で戦う。  元K-1&GLORY王者の久保は、2021年9月にMMAデビュー戦で太田忍に敗戦以降、奥田啓介、木下カラテ、安保瑠輝也、高橋遼伍、斎藤裕を相手に5連勝。2024年大晦日にラジャブアリ・シェイドゥラエフとの対戦を迎えたが、2RにTKO負け。その後、参議院議員選挙に出馬も落選。今回が復帰戦となる。 [nextpage] ▼第5試合 RIZINフライ級(57.0kg)5分3R神龍 誠(American Top Team)20勝5敗1分 57.00kgヒロヤ(Japan Top Team)11勝14敗1分 56.65kg 神龍は、25年7月のフライGP1回戦で山本アーセンに1R ギロチンチョークで一本勝ちも、9月の準決勝で元谷友貴に判定負けでGP敗退。  その後、米国ATTに出稽古し、「練習でパントージャ選手とスパーリングして一本を極められてめっちゃ強いと思った。世界トップと肌を触れて追いつきたいなと思ったし、本当に技術練習がすごくて毎回知らない技を教えてもらい、“俺、まだ伸びしろあるな、ここにいたら強くなれるな”」と思い、ATT所属になることを決断した。年末に日本に帰国し、その進化を見せるか。  ヒロヤは、25年5月の男祭りでMMAデビュー戦の篠塚辰樹に1R TKO勝ち。ビリー・ビゲロウコーチのもとでの米国修行を経て、7月のフライ級GPに参戦も、初戦で元谷友貴に完封負けでGP敗退した。再起戦となる今回、ともに元谷に敗れた者ながら、王座挑戦も経験するなど自身より先を行く神龍を相手に金星を挙げ、群雄割拠のフライ級トップ戦線に名乗りを挙げられるか。 [nextpage] ▼第4試合 RIZINバンタム級(61.0kg)5分3R後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA)19勝8敗1分 60.95kgホセ・トーレス(米国/KHK MMA)13勝5敗1分 60.85kg  後藤は、空手と柔道をバックボーンに地下格闘技を経て16年10月、PANCRASEでプロMMAデビュー。20年4月のRoad to ONEでは祖根寿麻を1Rニンジャチョークに極め5連勝。9月より修斗に参戦。4勝3敗を経て、23年6月、地元の北海道でRIZINデビュー。トレント・ガーダムからツイスターでタップを奪うと、さらに10月には日比野“エビ中”純也にも同じ技で一本勝ち。  24年5月にはONE Friday Fightsでロシアのイリアス・エジエフに逆転の一本負けを喫したが、DEEP、PANCRASEを経て2025年6月、約2年ぶりのRIZINで鹿志村仁之介に判定勝ち。11月には中島太一に1R KO勝ちして波に乗る。  トーレスは4歳で松濤館空手に入門し黒帯に。16歳よりMMAを始め16年3月、Titan FCでプロデビュー。2連勝後の8月、フライ級暫定王座戦でTKO勝利、続く17年1月の王座統一戦で1R TKO勝利、5月にはバンタム級王座を獲得し2階級制覇。18年6月、UFC代打参戦のチャンスを掴み、ジャレッド・ブルックス相手にTKO勝利を収める。  しかし18年8月にアレックス・ペレスに判定負けでプロ初黒星。19年4月、初参戦のBrave FCでアミル・アルバジに判定勝利。23年8月のバンタム級王座決定戦ではンコシ・ンデベレに判定勝利でベルトを獲得した。24年大晦日、初参戦のRIZINでは59.0kg契約で神龍誠に判定2-1で勝利。2025年7月開幕の「RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント」1回戦で扇久保博正に判定負けを喫した。今回はTitan FC、Brave FCで王座を獲得したバンタム級で戦う。 [nextpage] ▼第3試合 RIZIN MMAルール フライ級(57.0kg)5分3R篠塚辰樹(MASTER BRIDGE/剛毅會)1敗 56.75kg冨澤大智(フリー)2勝1敗 56.95kg  篠塚はボクシングを中学2年から始め、高校2年まで31戦24勝7敗。関東大会優勝、全国大会5位の成績を残す。高校中退後は名門ワタナベジムに入門し、プロ戦績は3勝(2KO)1敗。キックボクシング転向後、2023年10月にKrushフェザー級王座を奪取した。その年の大晦日にRIZIN初参戦を果たすと、OFGキックルールでBreakingDownの冨澤大智から大差判定勝利。  2024年4月にはベアナックルルールに初挑戦、BKFCからの刺客マルティネスを右ストレートでKOした。同年大晦日には野田蒼にKO圧勝。ヒロヤに対戦要求し、2025年5月のMMAデビュー戦でヒロヤと対戦したが、1R2分11秒でTKO負けとホロ苦い初陣となった。  冨澤は2019年にABEMAの『格闘代理戦争』でTEAM武尊の一員として出場。2021年10月のKrushでプロデビューし、2連勝を挙げたのち、BreakingDownに参戦。11月、朝倉未来チャレンジ1期生のヒロヤと自身初のMMAルールでの対戦するも判定負けを喫した。その後はBDキックボクシングルールで6連勝。RIZIN初参戦となった2023年大晦日、キックルールで篠塚辰樹に判定で敗れた。2024年6月、井原良太郎が持つBDバンタム級王座に挑戦したが延長の末、判定0-5負け。  引退宣言を撤回して12月、半年ぶりの再起戦で無敗の空手家よしきまるに判定3-2勝利を挙げた。大晦日の『雷神番外地』ではRIZIN MMA特別ルールに挑み、三浦孝太に1RでKO勝ち。2025年3月のBDではジョリーを秒殺KO。2025年5月は山本アーセンに敗れるも、9月に平本丈から判定2-1の勝利を収め、「大晦日に篠塚と再戦したい」とアピールしていた。 [nextpage] 雑賀がベイノアを左ハイKOで涙のRIZIN初勝利 ▼第2試合 73.0kg契約 5分3R〇雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA FIGHT SPORTS GYM)14勝6敗 72.90kg[2R 0分32秒 TKO] ※左ハイדブラックパンサー”ベイノア(AKA)5勝4敗 72.95kg  ベイノアは、極真空手からRISEで活躍し、21年6月に初参戦のRIZINで元DEEP王者・弥益ドミネーター聡志相手に73kg契約でMMAデビューを果たすもスプリット判定負け。その後も武田光司、宇佐美正パトリックに敗れ、2年連続大晦日に敗戦。  23年、単身米国サンノゼに渡り、アメリカン・キックボクシング・アカデミーでハビブ・ヌルマゴメドフ率いるダゲスタン軍団とともに練習。2024年4月にRIZINで井上雄策に判定勝ちも消極的な試合内容にブーイングを浴びる結果に。同年6月には体重超過のジョニー・ケースが50%減点のなか、ダウンを奪われての判定で辛勝。“負ける勇気を持って勝ちに行く”姿勢を見せられず。  しかし、25年5月に初参戦した米国LFAで、コール・ラーレン相手に3度ダウンを奪われるも倒し返すタフファイトで判定勝ちをつかみ取ると、7月の2戦目でも「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」を受賞する3R TKO勝ち。RIZINでの膠着試合から一転、RIZIN経由で北米に参戦し、「ライト級」で覚醒の活躍を見せている。  逆輸入ファイターとなったベイノアは、RIZINでも米国で見せたアグレッシブファイトを披露することができるか。精緻な打撃のなかに組みが融合されてきたベイノアは、緊急参戦の雑賀ヤン坊を相手に日本随一の危険な打撃を封じ込めて、タフファイトになっても勝ち切る北米での試合を、リングのRIZINルールでも見せられるか。  緊急参戦の雑賀は、その長身から繰り出される鋭い打撃、とりわけ右のパンチを武器にKOを量産し、プロMMA18戦13勝中12(T)KO、5敗も全てフィニッシュ、さらに3Rまで行った試合が僅か2試合という「やるか、やられるか」の完全決着型・激闘ファイター。空手ベースで26歳になって一念発起し、近所のDOBUITAに入会。17年8月のFighting NEXUSでプロデビュー。19年7月からPANCRASEに主戦場を移す。2連勝後の20年9月、林源平を1R序盤に得意の右アッパーでKOし暫定王座獲得。21年12月、久米鷹介との王座統一戦で1Rにダウンを奪うも2Rに逆転一本負けで正規王座を逃す。22年4月、初参戦のRIZINで江藤公洋に2R TKOされ初の2連敗。23年4月にはジョニー・ケースの負傷欠場で緊急参戦しアブドゥルカリコフに1R KO負け。12月のPANCRASE次期挑戦者決定戦では組技で上回る粕谷優介を封じ、自身初の判定で勝ち切り、再起。  24年3月に王者アキラを1R僅か1分42秒、右ハイキックによる失神KO勝利で王座奪取に成功。5月にはROAD TO UFCの非トーナメント戦でキ・ウォンビンを1Rにグラつかせるも2R序盤の乱打戦に散った。9月、久米との2年9ヶ月ぶりの再戦では左フックでダウン奪い鉄槌TKOによりリベンジ達成とともに王座初防衛。25年4月のV2戦では天弥を3R左ヒザTKOで勝利した。11月、打撃戦が予想された未知の強豪ヌルハン・ズマガジーとは殴り合う間もなく1R 1分、ダウン奪われチョークアウトに終わった。国際戦で厳しい結果がつづくなか早くも再起戦となる今回、日本に凱旋するベイノアを得意の右で打ち抜いて勝ち越し、輝かしい26年を迎えられるか。  1R、73kgのキャッチウエイト戦。ともにオーソドックス構え。ベイノアの右をかわして左右を打ち込む雑賀はベイノアの右の打ち終わりに右を当ててベイノアの腰を落とさせる。ロープ背にしたベイノアは右を打ち返し、蹴りから押し戻すが、雑賀は右アッパー、左ボディで前に。ベイノアの組みに左ヒザを突いて押し込んだところで雑賀の頭がバッティングに。中断。  再開。サウスポー構えから左ロー、ダブルレッグから足払いのベイノア! 尻を着くもすぐに立つ雑賀。右で差して押し込み。左手首を掴むベイノア。離れて右カーフ。その打ち終わりに左右をまとめる雑賀。ベイノアは後ろ蹴り。シングルレッグも、切る雑賀。  左インローのベイノアに、右を当ててベイノアを後退させる雑賀。互いに右ロー。ベイノアの右に雑賀はワンツーをガード上に打ち込む。右の打ち合いで前に出て効かせるのは雑賀。  2R、右フックを振るベイノア、さらに左ジャブを狙うが、雑賀は左ハイ! もらったベイノアはダウン! すぐにレフェリーが間に入った。  前戦の借りを返すハイキックKOでRIZIN初勝利を決めたヤン坊は「3年前からRIZINにちょこちょこ出させてもらっていたのに勝てなくて、もう35歳になっちゃったよ、畜生。今日、ここに息子がいます。カッコよかったか? もう負けられないですよね。家族旅行キャンセルしちゃったので。来月ボーナスいっぱい入ったのでいい旅行したいと思います。ライト級で野村選手が怪我しちゃいましたよね。日本人のスター誰がいます? 俺がなるしかないだろ! 俺が雑賀ヤン坊だ!」と咆哮した。 [nextpage] ジョリーが芦澤を秒殺、腕十字で一本勝ち ▼第1試合 RIZIN MMAルール バンタム級(61.0kg)5分3R×芦澤竜誠(フリー)2勝4敗 61.00kg[1R 0分25秒 腕十字]〇ジョリー(FIGHTER’S FLOW)3勝0敗 61.00kg  芦澤は2011年10月にキックボクシングでプロデビュー。2016年4月にはINNOVATIONフェザー級王座に就いた。2016年からはK-1グループに参戦、2022年6月の『THE MATCH』ではYA-MANとOFGキックルールで対戦もKO負け。2023年4月のRIZIN初参戦では、皇治から判定勝ちした。  2023年大晦日にMMAデビュー戦で太田忍にKOで敗れたが、2024年7月の皇治戦、11月の昇侍戦と2連勝から一転、2024年大晦日の福田龍彌戦でKO負け、2025年9月の梅野源治戦で判定負けと連敗中。  ジョリーは安保瑠輝也YouTubeチャンネルのメンバーで、2017年アマチュア修斗東海選手権バンタム級トーナメント優勝(全日本選手権では2回戦敗退)。GLADIATORでプロデビューして2勝し、2022年7月からBreakingDownに参戦。7勝2敗と勝率が良く、BD MMAルールではRIZINにホスト格闘家として出場していたYUSHIに47秒でKO勝ち、冨澤大智には38秒でKO負けしたが、2025年7月には秋元強真の兄・優志に判定勝ちした。  コールに中指を立ててハートマークを作ったジョリー。芦澤は気にせず。  1R、ワンツー、左右フックからロープに詰めてボディロックテイクダウン狙いのジョリーは引き込み、50/50、足関節狙い。芦澤が後ろを向いてから正対すると、そこに腕十字! ヒジが入っている芦澤。ジョリーはうつぶせから芦澤を前転させてヒジを伸ばしてタップを奪った。セコンドの安保瑠輝也は涙。  FIGHTER'S FLOW、寒河江寿泰率いる寿柔術での成果を発揮したジョリー。「来てくれた仲間たちやファンのみんな、スポンサーのみんな、5年越しにようやく夢叶えてここで勝てました。ありがとうございます! しっかり練習してきたので、みんな高いチケット代払ってきてくれたのでもっと楽しんでもらおうと、ショー的に面白いことしようと思ったんですけれどさすがに余裕がなかったです。これからRIZINで20周年へ向けてしっかり顔になれるような選手になるので、今までアンチだった人たちもぜひ応援してくれたら嬉しいです。2025年、嫌なことがいっぱいありましたけれど、最後は良く締められてよかったです。ありがとうございました!」とマイクで語った。 [nextpage] ヤマザト・エンゾが須田弟にラップトアームロックで一本勝ち! ▼オープニングファイト RIZIN甲子園2025決勝戦 RIZIN甲子園MMAルール (-57.0kg)5分2R須田雄律(SCORPION GYM)プロ0勝0敗ヤマザト・エンゾ・マサミ(カルロス・トヨタ ブラジリアン柔術道場)プロ0勝0敗  須田は、DEEP JEWELS、RIZINで活躍する須田萌里を姉に持ち、自身も幼少期からバックチョーク、三角絞め、腕十字固めなどを得意技とする寝技師。父の影響で5歳からブラジリアン柔術を始め、世界大会2位、全日本1位、アジア選手権1位などの成績を残してきた。やはり父に影響され、またテレビでRIZINを見ておもしろそうだと9歳からMMAの練習を始めると、小学6年では将来プロMMAファイターになることを志し、斎藤裕と牛久絢太郎がタイトルを争い盛り上がっていたRIZINフェザー級で王者になることを小学校の卒業式で将来の夢として語っていた。アマチュアMMA戦績30勝4敗、全日本ジュニア修斗4連覇(21~24年)。25年、若手の登竜門・DEEPフューチャーキングトーナメントに過去最年少(15歳)で出場し、ベスト4。その圧巻の戦績にプロモーターから熱視線を注がれてきた。  8月、RIZIN甲子園2025の第1回トーナメント(西日本)に男子フライ級で出場、準決勝トーナメントに駒を進める。11月に開催された準決勝トーナメントでは、1回戦で渋田和輝を1R 2分40秒、2回戦で福嶋司を1R 4分54秒に連続でアームバーによりタップを奪うと、3回戦で井田徠に判定勝利で、決勝進出を果たした。高校1年で手にした大晦日の舞台で、宿命のライバル、ヤマザト・エンゾ・マサミをタップアウトで優勝を掴みとれるか。  ヤマザトは、浜松の日系ブラジル人として生まれ、空手4年、サッカー7年のバックボーンも持つサウスポーファイターで、憧れのMMAファイターは柔術家として世界の頂点に立ったUFCファイターのチャールズ・オリヴェイラ。RIZIN出場経験もあるカルロス・トヨタに師事。9年に及ぶ柔術歴で、現在は高校1年にあたる16歳だが、柔術に集中し練習時間を確保するために高校を中退した。国内大会ではほぼ負けなしで無差別でも優勝・入賞多数で、アジア選手権 14回優勝、SJJIF 世界選手権 5回優勝、Marianas Open 10回優勝など輝かしい実績を残すと、IBJJFブラジリアン柔術選手権の海外大会に挑戦を始め、ヨーロピアン選手権出場後、パン選手権では3位入賞、さらに25年5月末より開催の世界選手権・ムンジアルに出場し、青帯3位入賞を果たした。  8月、RIZIN甲子園2025の第1回トーナメント(東日本)に男子フライ級で出場し、準決勝トーナメントに駒を進める。11月に開催された準決勝トーナメントでは1回戦で藤岡眞大を1R 4分13秒、グラウンドパンチでTKOすると、2回戦で髙木逞に判定3-0勝利、3回戦で相原琉唯斗を相手に1R 僅か56秒、アームロックでタップを奪い、決勝進出を果たした。  同い年で、ともに柔術バックボーンを持つ須田を相手に、トーナメントでも見せた打撃力も活用しながら大晦日の大舞台で劇的勝利をあげ、ホベルト・サトシ・ソウザやクレベル・コイケら浜松の日系ブラジル人ファイターの後継者として、MMAの未来を提示するつもりだ。  RIZIN甲子園2025決勝戦。両者はアマチュアグランプリング・柔術でなんと9度対戦。ヤマザトが須田に7勝2敗で勝ち越している。  1R、ともにオーソドックス構え。先に左右で出るヤマザト。須田も打ち返し、右に回る。右ミドルのヤマザトに須田は足を滑らせる。今日のマットは滑りやすいか。  ヤマザトの組みを押し倒した須田が上に。下のヤマザトは三角絞め狙いから足関節、バック狙いに移行。反転してトップからパウンドの須田に、ヤマザトは右を振る。  ボディロックから回してバックテイク狙いのヤマザトに、横に落としてトップの須田。下の須田は右オーバーフックのコムロックから腕十字、ラップトアームロックでヒジが曲がり、レフェリーがストップした。試合後、ヤマザトには師匠カルロス・トヨタから紫帯が渡された。 ヤマザトはマイクを持つと「RIZIN甲子園、初めて出て優勝することが出来ました。まだまだここで止まらないので、もっと頑張るので応援よろしくお願いします。ありがとうございました」と初々しいマイクパフォーマンス。  バックステージの会見では、「ほんとうは青帯は2年間必要だけど、カルロス先生から『RIZIN甲子園』で優勝したら、紫帯と聞いて頑張りました」と語った。
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