▼第5試合 54kg契約 KNOCK OUTルール 3分5R
〇壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー・ジャパン認定バンタム級王者)
判定3-0 ※49-48、49-48、49-47
×HIROYUKI(目黒藤本ジム/第6代日本フライ級王者&第12代日本バンタム級王者)
HIROYUKIは目の良さと身体能力の高さを活かし、打たせずに打つ試合を持ち味とする。時折、派手な蹴り技も見せるが、得意技はヒジ打ち。壱は沖縄で空手を学び、強打を武器とするが近年ではムエタイテクニックを駆使して相手を完封するようなテクニシャンぶりを発揮している。
1R、サウスポーの壱は左ミドル、HIROYUKIは右ミドルが主軸。壱の出足をHIROYUKIは右ミドル、ヒザ蹴り、右フックで捉えて前に出させない。パンチの連打から攻撃の終わりに必ずミドルを蹴るHIROYUKI。
2R、HIROYUKIの出鼻を捉える攻撃と流れるようなコンビネーションになかなか攻められない壱だったが、中盤を過ぎると右ストレートをヒットさせる。お互いに蹴りのカウンターを取り合う展開に、両者試合が楽しくて仕方がないというような笑顔を浮かべる。
3R、壱は強引に詰めてパンチをまとめるが、HIROYUKIは離れ際にハイキックを放って脅かす。前に出てパンチで攻め、組むとヒザをボディに突き刺す壱にHIROYUKIはやや失速。このラウンドは壱のパンチでの攻撃が目立った。
4Rも壱は強引に詰めてのパンチを打って行き、組んでのヒザ蹴りに活路を見出す。このヒザ蹴りでHIROYUKIは失速。壱は前蹴り、パンチでもボディを攻めていく。さらに組むと身体を浴びせ倒してHIROYUKIをマットに叩きつける。
5R、壱は前蹴り、テンカオ、組んでのヒザ蹴り、さらにワンツーと攻撃を続ける。HIROYUKIもヒザ蹴りを返し、お互いに相手をコカしまくる。HIROYUKIはハイキックでの逆転を狙うも不発。中盤から追い上げた壱が判定勝ちした。
壱はマイクを持つと「僕は前からKNOCK OUTの舞台でやりたいことがあると言っているんですが、そのひとつが小笠原瑛作選手と試合をすることです。小笠原選手、聞こえますか? 2月の大田区で僕と戦ってくれませんか? 返事待ってます。それと小笠原選手、メインで絶対に負けんじゃねえぞと伝えたかったです」と、小笠原に挑戦状を叩きつけた。
加えて「あと、僕のLINEスタンプが出来たので買ってください(笑)」と宣伝することも忘れなかった。
▼第4試合 70kg契約 KNOCK OUTルール 3分5R
×T-98(クロスポイント吉祥寺/元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者)
判定0-3 ※48-50、48-50、47-50
〇プライチュンポン・ソーシーソムポン(タイ)
T-98は“ムエタイゴリラ”の異名を持ち、パワーと頑丈な身体を活かした戦いぶりでこれまで数々のタイトルを獲得。2016年6月には日本人5人目となるラジャダムナンスタジアム王座を奪取した。また、同年10月にはタイのラジャダムナンスタジアムに乗り込み、KO勝ちで日本人初の現地での防衛にも成功。今年は2月にNJKFのエースYETI達朗に判定勝ち、8月のKNOCK OUTでは新日本キックボクシング協会の斗吾にTKO勝ち。
対戦するプライチュンポンは『MAX MUAYTHAI』や中国で試合をしている重量級ムエタイ戦士で、今回が初来日。戦績は60勝(20KO)25敗10分。
1R、サウスポーのプライチュンポンは左の蹴りを上・中・下に蹴り分け、強烈な左ミドルで快音を響かせる。T-98は前へ出ていくが手数は少なめ。プライチュンポンはT-98の予想通りヒジを放ってくる。
2Rも強い左の蹴りを放ってくるプライチュンポン。T-98は前へ出るが距離が詰まりすぎて組んでしまい、ブレイクとなる展開が続く。
3Rも同様、距離を取るプライチュンポンが左ミドルを蹴り、T-98が前へ出て距離を詰めるが右ロー、右ボディストレートなどを一発出すだけで組み付いてしまい、距離が全く合っていない様子。
4Rも同じ展開が続いたが、終盤、コーナーに追い詰めたT-98が左右フックをヒットさせる。頭が揺れるプライチュンポン。
5R、必死に右ストレートを放って前へ出るT-98だが、なかなかプライチュンポンの顔面を捉えることはできない。プライチュンポンはヒジも繰り出すが、残り1分30秒を過ぎると流しモードに。それでもT-98は飛びヒザ蹴り、スーパーマンパンチと攻めていったが、決定打を与えることができず。判定3-0でプライチュンポンが勝利した。