気迫の攻めでリベンジを果たした児玉(右) 撮影/安村発
Krush.180
2025年9月27日(土)東京・後楽園ホール
▼Krushライト級 3分3R延長1R
×大谷翔司(KNOCK OUTクロスポイント渋谷)
判定0-3 ※27-30×3
〇児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)

大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。2023年6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ち、12月には再びKrushで大沢文也に延長戦の末に勝利。2024年12月、セーンダオレックとの再戦でTKO勝ちし、第3代KNOCK OUT-BLACKライト級王座に就いた。しかし、2025年5月の初防衛戦で大沢にリベンジを許し王座を奪われた。7月の再起戦では木村涼仁にKO勝ち。戦績は24勝(15KO)10敗3分。
児玉は2020年11月からKrushに参戦し、2戦目で提髪和希に判定で敗れるもその後は3連勝。2023年6月にKNOCK OUTの大谷翔司に判定で敗れ連勝はストップしたが、2024年1月には第6代Krushライト級王者・瓦田脩二からKO勝利、12月に第9代Krushライト級王者・伊藤健人に判定勝ち。2025年2月の「Krushライト級トーナメント」1回戦では天野颯大に延長戦で敗れた。4月、上野空大をKOして再起。戦績は8勝(3KO)3敗。
前述の通り、両者は2023年6月にもKrushで対戦しており、この時は大谷が判定勝ちしている。

1R、ジャブの差し合いと右ローの蹴り合いからスタート。大谷は前に出る児玉に右カーフを蹴る。ジャブを突く児玉に大谷は右クロスを合わせに行くが、児玉はジャブをボディにも打つ。互いにジャブを多用。大谷はワンツー、左ロー。児玉もワンツー。打ち合いになると大谷が右をヒットさせるが、児玉はブロックを固めて前に出る。
右フックを叩きつける大谷に児玉も左フック。児玉はジャブをボディに打つと、ワンツーを返してきた大谷に右ストレートをカウンターで入れてダウンを奪う。大谷が立ち上がったところで初回終了。

2R、児玉は軽快なステップを踏んでジャブをボディに打つ。児玉はガードを固めながらの右カーフ、大谷が右ストレートを伸ばしてくるとインから右ストレートを合わせに行く。大谷はジャブからその場で飛ぶ飛びヒザ蹴り。大谷はヒザ、児玉は左ローを狙い撃ちにしていく。
児玉が右を思い切り右フックを振り、大谷はコンパクトにワンツー、左フック、右アッパー。児玉は左ローと右フック。ラウンド終了間際、大谷が左フックをヒットさせる。

3Rもジャブの突き合い。児玉が右カーフ、大谷が左ミドルを蹴ると児玉も左ミドルを返す。ジャブを上下に打ち分け、右ストレートを突き刺す児玉。大谷もコンビネーションでパンチから左ロー、左ミドル。左右のローを蹴って前へ出る馬力のある児玉。大谷もコンビネーションを繰り出すが、児玉のパワーある攻撃が目立つ。
児玉の左右フックで後退する大谷だが、左右フックを繰り出して前へ出る。児玉は両腕ブロックから打ち終わりに右アッパー。最後の10秒は足を止めて両者フックの打ち合い。

判定3-0で勝利した児玉はリングを降り、リングサイドの解説席にいた王者・大岩竜矢に「勝ったよ」と話しかける。挑戦状を叩きつけるのかと思いきや「話があるから聞いておいて」と大岩に告げた。

リングに戻った児玉はマイクを持つと「おい、チャンピオン大岩。もう一丁やろうよ、次。やっぱり俺、誰よりもKrushのベルト欲しくてたまらないので。次、タイトルマッチでお願いします」と挑戦宣言。

しかし「ちょっと話させてほしいのが、俺最近いろいろあって。4日前に左目が網膜剥離と白内障になっていて。今日とかほぼほぼ左目が見えない状態で戦って、でも絶対に負けたくないから気合いで勝ちました。タイトルマッチのために、ベルトが欲しいので。俺、本当は来週火曜日に手術が決まっているんですけれど、手術終わり次第、11月、ドクターがいけるって言ったら準備するからよろしく。あと、全員健康には気を付けろよ」と衝撃の告白をした。





