MMA
レポート

【PANCRASE】タジキスタンのサルドロフが平田を肩から落としてパウンド、カーライルが村山の払い腰切り返してTKO、岡田が石田にリベンジ、平が新鋭・畑を組み伏せる、グレコ全日本準優勝・松井がチェルバエフを完封、張が斎藤に判定勝ち、宮城、嶺がTKO勝ち

2025/09/23 17:09

平が組んで倒してスクランブルの畑を抑え込みパウンド判定勝ち

▼ライト級 5分3R
〇平 信一(綱島柔術/ZST)24勝18敗10分 70.5kg
[判定3-0] ※29-28×2, 30-27

×畑 大晴(ロータス世田谷)1勝1敗 70.1kg

 25年8月PANCRASE品川大会でのプロデビュー戦で、原田直人を右突きでKOした空手黒帯の畑

 国士舘大学空手部出身で、大卒後にロータス世田谷でMMAを始めてキャリア1年半でベストKO賞を獲得した。その勢いのままに連続参戦となる今大会では、早くもランカーとの対戦が用意された。

 迎え撃つのは“暴走柔術家”としてライト級でも異彩を放つベテランファイター・平。丸山数馬、神谷大智、鈴木悠斗ら実力者相手に敗れたが、24年12月NPH大会では、張豊をパウンドで仕留め、連敗をストップしている。

 前戦で一撃必殺の秒殺劇を見せつけた畑と、「いつ何時でも投げる」「始めから行く」を信条に掲げる平との、試合開始から目が離せない一戦。

「冷静、冷酷に戦って必ずフィニッシュします」

「秒殺される前に秒で暴れる」

 1R、伝統派空手の畑に、一気に飛び込む平が組んで左脇差し。左小外がけでテイクダウンの平。フルガードの畑にボディをこつこつ打つ平に、下の畑はヒジ。ニーシールドでヒザを入れて鉄槌も。蹴り上げの畑! ついていく平。下の畑は鉄槌連打。蹴り上げもすかした平がかつぎパス。亀から立つ畑に小内刈で崩して立ち際にジャーマンも狙う平。下の畑の蹴り上げを片足パスしてパウンド。1者10-9で平も、2者は畑を支持。

 2R、ホーンと同時に詰めた平は四つから小外がけテイクダウン。サイドを奪うとニーオン。パウンド。そのスペースで立つ畑を背後から崩して再びテイクダウンする平。サイドを奪い、ヒザを突き、亀になる畑にパウンド。右腕を巻きながらボディロックで引き込み、互いに上の取り合いでトップは、平。腰を蹴って立とうとする畑をなおもダブルレッグの平。そこにギロチンチョークの畑を後方に投げた平だが、畑もギロチンのまま。平は中腰でしのぐ。3者10-9で平のラウンドに。

 3R、平の組みに畑は跳びヒザも。平はキャッチしてテイクダウン、サイドにパスする平。背中をつかせる平は上四方からサイドバック、パウンド。さらにギロチンから後方に投げて立つ畑をなおもボディロックテイクダウン!

 畑のスクランブルをつぶしてトップに。背中を着かせてヒジ・ヒザ。下の畑の三角狙いをかつぐ平はサイドに。暴れる畑は立ち上がり。しかしバッククリンチで振り回す平は崩して上に。

 ハーフから腰を抱いて頭をつけて右のパウンドを打つ平。ホーン。判定3-0(29-28×2, 30-27)で40歳のランカー8位の平が勝利。いつもの見栄を切って見せた。

◆畑「気合いで、倒せる。どんな相手であれフィニッシュする」(試合前)

「初めまして、ロータス世田谷の畑大晴です。相手がどんな相手であれ、この間と一緒でフィニッシュします。よろしくお願いします。(前回の)試合が終わって2日か3日くらいでオファーをいただいて、対戦相手が8位の平信一選手と聞いた瞬間に、めっちゃ楽しみだなと。ずっと待ちきれない状態です。

(空手は)国士舘大学では、それほど結果という結果は残せなかったんですけど、高校の頃に流派の全国大会があって、そこで日本一を獲れたという感じです。

(『暴走柔術』について)逆に冷静に見てやろうという感じ。グラップリングは、ロータスでいつもやっている人たちの方が断然強いと思うんで、そこは寝技でも自信を持ってやれると思います。

(前回の原田直人戦の29秒 KOは)行けると思った時に行ったら当たったという感じです。課題は、打撃の面もそうですし、組み技の面ももっとレベルアップしていけたらなと思います。

(キャリア1年半での本戦出場は)当たり前じゃないなっていう感じで。(東京選手権Sクラスルールトーナメントウェルター級優勝について)本当は出る予定はなかったんですけど、6月に試合がもうこれしかない! ってなって、優勝できて、そこから流れがいい感じになってきたっていう感じです。

(PANCRASEのライト級は、KOPの雑賀ヤン坊をはじめ、1位にラファエル・バルボーザ、2位に天弥、3位に粕谷優介、4位に葛西和希、5位が後藤亮、6位が丸山数馬、7位で鈴木悠斗など猛者揃いだが)どんな相手であれ“フィニッシュする”っていう意識で、気合いで、倒せると思います。目が離せないくらい速いパンチと、パンチだけじゃなくて組み技でも得意なところを見せられればと思います」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.341
2025年12月21日発売
大晦日決戦に臨むシェイドゥラエフと朝倉未来ほか「特集◎大晦日を読む」では、5大タイトルマッチのインタビューと川尻達也らが試合解説。UFC平良達郎、40周年記念・水垣偉弥インタビューも
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント