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【EBI】快挙! 高橋“SUBMISSION”雄己がEBI王者に。コンバット柔術バンタム級トーナメント優勝「次はPolaris獲りに行きます」──その先も

2025/07/31 19:07

決勝戦、エディ・ブラボーレフェリーの前で死力振り絞りおたつロック

▼バンタム級決勝 1R10分
〇高橋“SUBMISSION”雄己(日本)
[オーバータイム]
×アイザック・コルドバ(米国)



 決勝戦。レフェリーはエディ・ブラボーが務める。相手のアイザック・コルドバはここまで3試合、全て一本勝ち。

 1回戦でケヴィン・ショナシーをサイド気味のマウントから脇を抱えて三角に引き込み、右足も抱えて横に倒したまま、3分14秒で三角絞め。

 準々決勝では、リカルド・ハルタドのフックガードからの外ヒールを横回転で外してパス。シングルレッグのハルタドをまたいで横から三角絞め。右手で左足をすくって頭後ろで左手でロック。絞めてタップを奪っている。1回戦同様に正対せずに巧みに極めた形だ。この試合はわずか1分30秒。

 準決勝では、マリオ・カラスコを相手にアグレッシブな攻めで圧力をかけてギロチン狙いから、脇差しパス。さらに左脇をかち上げて流してニアマウントから、左で枕、亀になるカラスコにサイドからリアネイキドチョーククラッチでほぼ下になって、2分10秒、肩固めを極めている。

 対する高橋は1回戦は一本勝ちも、2試合連続でオーバータイムでの勝ち上がり。森安一好トレーナーとのフィジカル・スタミナ強化の成果を4試合目でどこまで発揮できるか。

 試合は開始早々に詰めるコルドバに、高橋は1回戦から変わらず細かいステップ。組手でコルドバに頭を下げさせられるが、高橋は巴気味に引き込み。コルドバの激しいガードパスのアタックに潜りから外足を掴んでストレートフットロック! うつ伏せになって極めに行くが、足を抜いたコルドバが上体を起こしてバックへ。

 バックマウントから強い右の掌底を連打! さらに両足をボディトライアングルに組んで、リアネイキドチョークへ。亀になる高橋に左手で対角の右脇を掴んで、右手で掌底のラッシュ! 右手を側頭部に当ててブロッキングの高橋は左手の掌底も打たれて前転してコルドバを背中の下に。

 コルドバはボディトライアングルのまま上体を起こすと、ともに場外へ。2名のレフェリーが両者の足を引いて中央へ。コルドバがバックのまま再開。

 ボディトライアングルからバックから強い掌握を突くコルドバ。高橋も背後に平手。ときおり背後に平手を打つ高橋だが、バックマウントから右の掌底を被弾。

 コルドバの脇を潜ろうとするが、戻すコルドバのハンドファイトから首を狙うコルドバに組ませない高橋はみたび座って横回転でボディトライアングルをずらそうとするが、足を組み直すコルドバ。背後から顔を押さえて呼吸をし辛くさせるコルドバにブーイング。

 ボディトライアングルから外側のおたつロックのコルドバにフックを外す高橋。コルドバが足を解いた瞬間に、亀になる高橋。そこに得意のバックからの三角を狙うコルドバ。前方に落として抜ける高橋に場内は拍手も、すぐに突進するコルドバ。片足立ちで凌ぐ高橋。場外に。

 スタンド再開。組んで押し込むコルドバ。両腕を掴んで引き込んだ高橋はその際で右の掌底。顔を遠ざけ中腰になって足をさばこうとするコルドバのスペースに潜って右足を手繰る高橋は左足を掴んで足関節へ。コルドバが足を抜く際で掌底。残り1分30秒。

 トップのコルドバのガードパス狙いに、足を戻す高橋は柔術立ち。中央へ。押し込むコルドバ。残り5秒に、観客はシンコ、クアトロ、トレス、ドス、ウノ! とカウントダウン。オーバータイムに期待する。

 休む間もなく中央でオーバータイムに。先行のコルドバがバックから。

 引き込み絞めるコルドバに背中と腰をずらしてボディトライアングルを組ませない高橋がわずか7秒でエスケープ!

 次は高橋がバックに。左腕を徐々に食い込ませるが、コルドバも腕を差し入れて極めさせず。コルドバの横回転についていく高橋は足はかからずもリアネイキドチョークの組手に。ここはコルドバが内側を向いて外してエスケープ。45秒を費やした。

 2度目のオーバータイム。腕十字からのコルドバ。腕を組んで防御の高橋はここも力強く内側を向いてトップに。コルドバは「ヒョードルスタイル」で下から足を抱えて頭を抜いて腕十字も、ヒジを抜く高橋がエスケープ。20秒。

 続いて高橋のターン。バックコントロールから。右回転するコルドバに、ボディトライアングルを組んだ高橋が右足を対角の左腿内側におたつロック! 腰はずらしていても内側を向けないコルドバにツイスターのクラッチでキープ。フックを外したコルドバは47秒をかけた。

 3度目のオーバータイム。腕十字のスパイダーウェブを選んだコルドバに、高橋はすぐに体を起こして上になり腕を引き抜いて、その勢いのまま後転。

 エスケープのタイム差で高橋がコルドバを下し、EBIバンタム級トーナメント優勝。ベルトを巻いた。

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