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2025年6月14日(土)北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナにて『RIZIN LANDMARK 11 in SAPPORO』が開催された。
▼第11試合 RIZINフェザー級(66.0kg)5分3R
〇ビクター・コレスニック(ロシア/Tiger Muay Thai/Kuznya)26勝4敗1分
[1R 4分34秒 TKO]
×SASUKE(MASTER JAPAN TOKYO)13勝4敗1分
対するSASUKEは、現修斗世界フェザー級王者。柔道ベースの組みをMMAに融合したウェルラウンダー。24年5月の日中対抗戦でジョングウェン・パンに1R一本勝ち後、25年3月に椿飛鳥を2R リアネイキドチョークに極め、3度目の防衛に成功している。RIZINデビュー戦でコレスニックを総合力で上回り、混迷を極めるフェザー級の台風の目となるか。30歳。
サンボバックボーンのストライカーのコレスニックは、1年2カ月ぶりにRIZIN復帰。23年5月にRIZIN初参戦で岸本篤史を2R カーフキックでTKO。10月に高木凌に、4年4月に中原由貴にいずれもフルマークの判定勝ちでRIZIN3連勝。10月の武田光司戦を感染症で欠場し、試合中止となっていた。タイガームエタイでの練習仲間のイルホム・ノジムとは長いつきあいで同じマネジメント。29歳。
試合は、互いにオーソドックス構えから。懐深いコレスニックは上下・左右の打撃をリズムよく繰り出し圧力。SASUKEの組みを3度切ると、右ローキックを当てた1R終盤。スイッチしてサウスポー構えに。近づいてきたSASUKEに左ボディ、レバーを突いて効かせて返しの右フック、サッカーキックに繋げてTKOに下した。
負傷からの復帰戦で、フェザー級では大きな身体からの打撃を軸に、修斗王者を下したコレスニックは試合後、ボデイ打ちを狙っていたこと、ケージ上で指名した武田光司以外でも「誰とでも戦う」と語った。
メインのヴガール・ケラモフ以上に“危険”な武器を見せたコレスニックについて、試合後、榊原信行CEOは称賛しながらも、シェイドゥラエフの相手としては「いきなりタイトルマッチは考えていない」としているが……。
コレスニック「武田選手が韓国で負けたことを知りませんでした」
──試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。
「みなさん、こんにちは。最高の気分です。怪我もなくダメージもほとんどない形で終われましたし、みなさんに試合前にお約束したようにフィニッシュすることができましたので、最高の気分です」
──決め手となったボディブローは、最初から打とうと決めていたものでしたか。
「はい。事前にボディを左から当てようとは考えていました。ただSASUKE選手が非常に対策を練ってきていて、自分への対策ができていたので最初のプランを変更する必要は出てきて、結局あのような形になりました」
──衝撃的なKOでしたが、計画通りに勝てましたか。
「自分が思っていたようなフィニッシュができたと思います。ただやはり、友人のノジモフ選手のほうがより華やかなフィニッシュをするのではないかと思っていたのですけど、自分にとって対戦相手のSASUKE選手は修斗王者ですし、これまでフィニッシュ勝利もしてきて強いこともわかっていましたので、自分にとっては彼と戦い彼に勝ったことはすごく大きな意味があります。
最初の計画通りボディで決着することはできたので良かったと思います。もう少し付け加えると、当初のプランでは、2R目か3R目まで少しずつボディ打ちを重ねて疲労を蓄積させてその上で最後に大きな1発をヒットさせて決めようと思っていたのですが、実際は1R目に彼の隙が見えて、これはチャンスだと思って、打ちこんだということです」
──試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。
「勝利のマイクでも言いましたが、RIZINのみなさんにぜひ武田選手との対戦を組んでいただきたいです。一度組まれていたけれど流れてしまったので、このストーリーを完結したいと思っています」
──指名したのは、やはり試合が実現しなかったことが理由ですか。
「はい、その通りです。以前一度キャンセルになってしまったのが自分のせいだということもあり、ずっと彼との試合は頭の中にあって、気になっていました。実際彼はこれまで強い選手と対戦してきました。ムサエフ選手やシェイドゥラエフ選手などがそうで、自分も、実力を試すためにも対戦してみたいと思いますし、その試合はきっとRIZINにとっても、とても面白い試合になると思います」
──決まり手の左ボディを打つときにスイッチしていました。あれは閃きですか。
「そういうサウスポーに切り替えてからボディを入れるプラン自体はあったのですが、最初の計画では2R目か、3R目にやろうと思っていました。それを1Rでああなったのは隙が見えて“今だ!”とパッと思って、打ち込みました」
──武田選手は2週間前に韓国で試合をして負けていて、少し心身の回復のために時間が欲しいと。もし武田選手との試合となると少し時間が空くかもしれません。他の選手とでもすぐにRIZINと戦いたいですか。
「武田選手が負けたことを知りませんでした。これまでずっと勝ってきていると思っていましたので、ぜひ対戦したいと思っていたのですが、彼が時間が必要なのであれば、RIZINからオファーいただける誰とでも試合をしたいです。それが誰かと聞かれてしまうと、今まで武田選手しか頭になかったので、咄嗟には浮かびません」









