MMA
レポート

【修斗】SASUKEが椿飛鳥をRNCで絞め落として世界フェザー級王座3度目の防衛「実力をつけてから俺の前に立て」、バンタム級・永井奏多が藤井伸樹に競り勝ち無敗守る、杉野、中野が判定勝ち。女子ストロー級ボヒョンがソルト撃破で藤野と王座戦へ、フェザー級・宇藤が齋藤を14秒KO! フライ級・中池が復活のギロチン一本勝ち

2025/03/16 18:03
 2025年3月16日(日)東京・後楽園ホールにて『プロフェッショナル修斗公式戦 2025 Vol.2』(ABEMA配信)が開催された。メインイベントでは「修斗世界フェザー級チャンピオンシップ」として、王者・SASUKE(マスタージャパン東京)に、同級1位の椿飛鳥(トライデントジム)が挑戦する5分5R戦が組まれた。  前日計量では、椿が「25分間、お楽しみください」と少し噛みながらコメントすると、SASUKEは「ビビってんだろ。噛んでんじゃねーよ、お前。弱いのと格闘技ナメてるんで無理です。骨も残らないようにする。殺します。以上」と斬り捨てている。  また後楽園ホールでは、第6試合前に、インフィニティリーグ2025出場選手発表が発表された。 ・友利琉偉/パラエストラ小岩・田口恵大/RISING SUN・黒部和沙/TRIBE TOKYO M.M.A・マッチョザバタフライ/総合格闘技道場コブラ会・旭那 拳/THE BLACKBELT JAPAN  5月18日ニューピアホール大会で黒部vs.友利、旭那vs.田口を実施。  また、夜の部のメインでフライ級正規王者・新井丈vs.暫定王者・関口祐冬の王座統一戦も決定。両者がケージインしてコメントした。 関口「前回判定負けしているんですけど、自分が逃げて勝負をしなかったから判定になっただけなんで、今度は逃げないので判定にはならないです。自分の覚悟を見てください」 新井「関口祐冬がフライ級のランカーを一層してくれてるんで、紛れもなくナンバーワンのチャレンジャーだと思ってます。納得がいく準備期間を過ごして、試合が終わった頃には、世界の強豪たちに自信を持って挑みに行けるような、そう思えてる自分を想像して、残り2カ月やっていきます」 [nextpage] プロフェッショナル修斗公式戦 2025 Vol.2 速報 ▼世界フェザー級チャンピオンシップ 5分5R〇SASUKE(マスタージャパン東京)王者[2R 2分55秒 リアネイキドチョーク]×椿 飛鳥(トライデントジム)挑戦者・同級1位※SASUKEが3度目の防衛に成功  両者は2024年11月に対戦を予定していたが、今大会へスライドして行われることとなった。ことの発端は椿が事あるごとに王者SASUKEを挑発。堪忍袋の緒がきれたSASUKEが重い腰を上げ、対戦することとなったが、大会直前にSASUKEがヒザを負傷し、試合が中止となった経緯がある。  その後も度重なる挑発を繰り返す椿に対してSNS上で両陣営が舌戦を展開。更にSASUKEの逆鱗に触れたのが、19日のケージ内でのカード発表の際に身を案じた椿がボディガードを引き連れ登場したこと。  椿は、「今日は何かあると思ってボディガードを雇ってきました。SASUKE選手の怪我の状態がたいしたことがなくて本当に良かったです。皆さん応援よろしくお願いします」とアピール。 「おい、寒いことすんなよ」と怒り心頭の王者は「自分の実力、一番自分がわかってるはずだと思うんで、ミスマッチという試合ですが、やりすぎるとかわいそうなんで、優しくしてあげようと思います」と圧勝を宣言すると、マイクを捨ててフォトセッションにも応じずケージを後にした。  ボディガードとともにケージに残された椿は「怪我から復帰のSASUKE選手の応援お願いします」と火に油を注ぐコメントで締めている。  椿は、お調子者のキャラとは打って変わってクレバーな試合運びで7月の前戦ではたておにスプリット判定で競り勝つなど、直近まで3戦全勝でトップコンテンダーまで上り詰めた。  恵まれた体躯から繰り出す長い打撃に、組み際のヒジ・ヒザ等の打撃も加わり、粘り強いグラップリングが融合している。先日行われた「Breakthrough Combat02」でも城戸泰介を相手にProgressルールで勝利を収めたばかりだ。  ここまで滑りまくっている椿だが、果たしてその意図は? その全ての流れが計算されていたとしたら……。それでも2021年の王座戴冠から、たてお、田中半蔵を相手に連続防衛を果たし、2024年5月の前戦ではYFUとの対抗戦で中国のジョングウェン・パンを1R スロエフストレッチで極めるなど、敵なしの無双状態のコンプリートファイターのSASUKEが優勢なのは間違いないだろう。  王者絶対有利は動かし難いが、“くせ者”椿はどんな策を立てるか。時として弱者が圧倒的強者に勝つこともあるのが格闘技の面白いところ。果たして椿のランチェスター戦略はSASUKEに通用するのか?  最後にベルトを巻いてケージを後にするのは怒りの王者か、嘲笑う挑戦者か。何かが起こる予感満載のタイトルを賭けた5ラウンドマッチに期待だ。  1R、両者オーソドックス。蹴りを放つ椿だが、キャッチしたSASUKEが軸足を払い、豪快に抱えあげてテイクダウン。サイドにつくとキムラを狙う。クラッチして耐える椿に対しマウントへ。  反転しようとした椿のバックに回る。左腕を喉元に入れてワンハンドチョークの体勢。腕を掴んで引き剥がした椿だが、SASUKEはバックからパンチを打ち込んでいく。またチョークを狙うSASUKE。右腕を掴んでディフェンスした椿だが、なおも四の字ロックのままバックについているSASUKE。  椿が足のフックを解除して反転。立ち上がったSASUKEが腹にヒザを入れるが、今度は椿がダブルレッグから持ち上げてテイクダウン。SASUKEの立ち際に背中に乗る。チョークを狙う椿。ディフェンスしているSASUKEに対しバックからパンチを入れる椿。1R終了。  2R、ジャブを突く椿。さらにワンツーがヒットし一瞬ぐらついたSASUKE。バックヒジを狙ったSASUKEだがブロックした椿がなおもパンチで出る。しかしSASUKE小内刈でテイクダウン。  ハーフで押さえ込むと肩固めに。耐えている椿。ブリッジ返しで反転して上を取り返した。椿がボディロックからスタンドバックに回るが、投げて下に落としたSASUKE。バックに回るパームトゥパームチョーク、椿落ちた! レフェリーストップ。  2R2分54秒、リアネイキドチョークでSASUKEが一本勝ち。3度目の王座防衛に成功した。  試合後のマイクでは「まずはじめに、この試合に向けて。もう散々、僕は馬鹿にされてきて頭に来てたんで、すごく今せいせいしてます。チャンピオンとして一人の一人間として頭に来てたんで。しっかり埋めてやろうと思ってたんですけど…」…まあ、彼も意地を出して頑張ったんじゃないですか。ちょっと怒りの感情を押し殺して淡々と、冷静に、青く燃えるって言ってたんですけど。硬くなってしまったので……ありがとう。まだまだ自分も。直すべきところがあるし、強くなれるんじゃないかなと思いました。そうだな……絞めたら寝ちゃったからな。聞いてるかな、アイツ。  おい。なんか『サラリーマンの副業でチャンプになる』とか、有休がどうだこうだとか散々言ってたけど、一体どれだけの人が、どれだけの選手が、どれだけの思いを背負って、このベルトを巻いてきたかっていうのを全く理解してないだろう。このベルトは──これだけじゃなくて歴代のチャンピオンたちの格闘技にかける強い思いがこもった、歴史ある伝統ある重いベルトなんだよ。それを、やれ副業だの遊びみたいな格闘技やってる奴が取れるわけねえだろ。勘違いすんじゃねえぞ。  盛り上げるためにやるなら、しっかり実力をつけて。文句言われないように自分の力を示してから、俺の前に立て。リスペクトを忘れるなっていうことを、そっちの陣営は伝えといてください」とコメント。  さらに、SASUKEのジムに椿陣営の選手が勝手に来ていたことに対して「“SASUKEの対策で椿とスパーリングしてます”ってやつが、俺がいない間にうちのジムの敷居を跨いで勝手に練習してたらしいけど、どういう教育してんの? そんなスパイみたいな姑息な事やってる奴らがベルト取れるわけねーだろ。数々の愚行と行いを反省し、お前ら、修斗から出て行け。以上」と言い残してマイクを置いた。  大会MVPも受賞したSASUKEは、受賞後のインタビューでは幾分表情をやわらげると、「良かったなっていうのが半分、残りの半分は、熱くなる自分を押さえきれなかったので、反省したい」とコメントした。 [nextpage] 永井奏多が藤井伸樹に競り勝ち7勝1分、無敗守る ▼バンタム級 5分3R×藤井伸樹(ALLIANCE)同級世界4位[判定0-3] ※28-29、27-30×2〇永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)同級環太平洋10位 相手に休む暇を与えないノンストップロールを信条とし、対戦相手から“最も戦いたくない男”と呼ばれる前環太平洋バンタム級王者・藤井伸樹(ALLIANCE)が参戦。2024年7月の齋藤奨司戦で組み伏せるもインパクトを与えられず、苦い敗戦を経験した藤井がどんな進化を見せるか。  対する永井は、現在負けなしの5連勝で“練馬長南組”が期待を掛ける19歳のホープ。2024年は1月にHAMMER KATUに判定勝ちすると、4月に松下祐介に判定勝ち。粘り強い組みのみならず、8月のT.T.F. Challengeでは、GRABAKAの唐沢タツヤの組みを切ってスタンドで上回り、グラウンドではトップで戦い勝利。藤井戦のシミュレーションにもなる試合を競り勝っている。2024年10月の前戦では、一條貴洋を1R KO。コーナーに詰めてのボディ打ちから右、さらに返しの左フックを打ち抜いてマットに沈めている。  MMA6勝0敗1分の19歳の永井と、MMA21勝14敗3分の35歳の藤井。キャリアで大きく上回る藤井が、前戦の課題を踏まえ、いかに立ち合い、組みながらも打撃や極めに繋げるか。永井は藤井の試合をさせずに進境著しいスタンドでペースを握れるか。前日計量で永井は「明日は僕が藤井選手を倒すんでよく見ておいてください。応援よろしくお願いします」とコメント。藤井は「久々の試合なんで、思い切って全力出したいと思います」と語った。  1R、両者オーソドックス。ジャブ、ローで牽制する両者。藤井シングルレッグへ。クラッチして倒そうとする藤井だが、永井こらえて立ち上がり離れる。カーフ、ワンツーを入れる永井。ジャブがヒット。ワンツーで出ると藤井がケージまで後退。しかし藤井も前に出てジャブをヒットさせる。またシングルレッグを狙った藤井だが、足を引いて掴ませない永井。ジャブからワンツーを入れた。  お互いジャブをヒットさせていく。両者休みなく手を出し続ける。永井の蹴りをキャッチした藤井。シングルレッグへ。永井は藤井の頭を潰してこらえようとする、藤井が胴タックルに切り替えたが、クラッチさせずに引き剥がした永井。ワンツーを入れる。残りわずかで藤井が出ると右をヒットさせた。1R終了。  2R、藤井がタックルに入る。足に触れさせないように防いだ永井だが、藤井はケージまで押し込むとボディロックからバックに回る。しかし正対した永井がクラッチを切り離れる。パンチで出た藤井がシングルレッグに。切ってバックに回った永井がパンチを入れる。振りほどき離れる藤井。  ジャブからタックルにつなげようとした藤井に対し、永井が逆に組み付いてケージに押し込む。ヒザを入れて離れたが、離際にすぐ詰めた藤井がシングルレッグを狙う。しかし切った永井。ケージ際でパンチを入れる。しかしバックステップで距離を取る永井に対し、藤井はすぐに間合いを詰めてパンチを出していく。組んだ藤井が強引に払い腰を狙うがこらえた永井。  残り1分。パンチからケージに押し込みタックルに入った藤井だが、そのまま後方に引き込もうとしたところを潰しgた永井がバックマウントに。反転して上を取ろうとする藤井だが、すぐにがぶって立った永井。残りわずかでお互いの右がヒットした。2R終了。  3R、すぐに詰める藤井。下がりながらジャブを入れる永井だが、藤井は構わず詰めていく。ジャブの3連打をヒットさせた永井。藤井のタックル。バックに回る永井だが、藤井がスイッチからシングルレッグへ。倒したが押さえ込ませず立った永井。  しかし藤井またもシングルレッグから軸足を刈ってテイクダウン。ガードから背中を向けて立った永井。バックにつこうとする藤井だが、永井反転して上になる。藤井が立ち上がるとパンチを入れて離れた。  逆に永井がダブルレッグからテイクダウンしバックに回る。藤井はバックを取らせた体勢でアームロックを狙う。腕を抜いた永井。離れるとパンチで出ていく藤井。しかし永井がダブルレッグでテイクダウン。  上になりパウンドを入れるが、藤井が起き上がるとシングルレッグを仕掛ける。切ってバックに回る永井。両足をフックしバックマウントを取った。四の字ロックからチョークを狙っていく。腕を掴んで耐えている藤井。残りわずかでバックからパンチを入れる永井。タイムアップ。  判定29-28永井、30-27永井、30-27永井。3-0で永井が世界ランカーの藤井を下した。  永井は「今日の試合を見てもらって、現チャンピオンの齋藤奨司選手と僕、どっちが強いんだろうっていうと、絶対僕だと思う。でもすぐにチャンピオンとやらせてくださいなんて言えないと思うので、藤井選手がもともと持っていた環太平洋のベルトを賭けて、ダイキ・ライトイヤー選手、僕と戦ってください」とコメントを残した。 [nextpage] ソルトが2団体同時制覇にリーチかけるか、渡辺彩香に打ち勝ったパク・ボヒョンと激突 ▼女子ストロー級 5分3R〇パク・ボヒョン(韓国/WEST GYM)同級2位[判定3-0] ※29-28×2, 30-27×ソルト(日本/マルスジム)同級7位 ※ストロー級クィーンオブパンクラス PANCRASE女王ソルト(マルスジム)が参戦。対戦相手には2024年8月のCOLORS初参戦で現スーパーアトム級チャンピオン・渡辺彩香(AACC)を打撃で圧倒した韓国のパク・ボヒョン(WEST GYM)が決定した。  両選手ともスタンドでの打撃を中心にゲームメイクするスタイルだけに激しい打撃の応酬が期待される。ソルトはPANCRASEで行われた前戦で2団体同時制覇を目論み敵地に乗り込んだストロー級王者・藤野恵実(JAPAN TOP TEAM)とのタイトルショットで藤野を完封、見事にクィーン・オブ・パンクラスのタイトルの防衛を果たしている。  そして今度は逆にソルトが2団体同時制覇にリーチを掛ける。狙われる側から狙う側へ。ソルトのRoad to 女王・藤野が始まる。パク・ボヒョンは、2022年のCOMBATEで澤田千優が勝利しているアナ・パラシオスに一本負け後、1年9カ月ぶり復帰戦で古賀愛蘭にスプリット判定負けも、2024年8月の前戦で前述の通り、渡辺彩香に判定勝ち。  前に出る強い圧力と回転の速いパンチで、サウスポーの渡辺に打ち勝ったボヒョン。167cmの長身から繰り出すジャブ、藤野を間合いに入らせなかった左右の蹴り、テイクダウンディフェンスを持つソルト。勝負は、どちらが自身の距離で戦えるかがキーとなりそうだ。  1R、オーソのボヒョンにソルトっはサウスポーで構えるが、すぐにオーソに戻す。前蹴りからジャブを入れるソルト。前蹴りの蹴り足をキャッチしたボヒョンがそのまま組み付いてケージに押し込む。押し込みながらヒザを入れるボヒョン。レフェリーは膠着と見てブレイクをかける。  ソルトがヒザを出すが、ボヒョンはワンツーを返す。ソルト三日月蹴り。ボヒョンが間合いに入り左右のフックを打ち込む。そのまま組んでケージに押し込んだ。両脇を差したボヒョンがヒザを入れながら足を掛けてテイクダウンを狙うが、入れ替えて離れたソルト。今度はソルトから組みに行きケージに押し込むも、すぐに入れ替えるボヒョン。入れ替えさせない。両者ヒザを入れ合う展開で1R終了。  2R、蹴りを入れるソルトに対し、蹴り足をたぐって間合いに入ったボヒョンがパンチをヒットさせる。また組んでケージに押し込んだボヒョン。押し込まれたソルトは、上腕でボヒョンのアゴを押して引き剥がすとヒジを入れる。両脇を差してクラッチしたボヒョンだがレフェリーブレイク。  ボヒョンすぐに間合いを詰めて左右のパンチを打ち込むと、両脇を差してケージに押し込んだ。押し込まれたまま腹にヒザを入れるソルト。離れたボヒョン。ソルトの前蹴りでバランスを崩したボヒョン。ソルトすかさず間合いを詰めると左右のパンチを連打する。ボヒョンもパンチを打ち返し、足を止めての打ち合いに。三日月蹴りを放つソルト。両者の間合いがやや間合いが遠く、蹴り、ジャブがヒットしない。見合ったまま2R終了。  3R、前蹴りのモーションを見せるソルトだが、出しかけて躊躇する展開が続く。蹴りに合わせて組み付いたボヒョン。クラッチしてケージに押し込んだ。ソルトが押し込まれたままヒザを返していく。さらに上腕で顔を押しながらヒジ。ソルトが入れ替えてケージに押し込む展開に。レフェリーブレイク。  ソルトの前蹴りをキャッチしたボヒョン。そのまま間合いを詰めて組み付くとケージに押し込み両脇を差す。入れ替えたソルト。外掛けテイクダウンを狙うが倒せず。残り1分を切り、またブレイクがかかる。ソルトが前蹴りを出すが、ボヒョンのワンツーがヒット。ソルトは前蹴り・テンカオで出る。バックブローから組んでヒザを出すソルト。タイムアップ。  判定29-28ボヒョン、29-28ボヒョン、30-27ボヒョン。3-0でボヒョンが勝利。試合後のマイクでボヒョンは「こんにちは、パク・ボヒョンです。よろしくお願いします!」と日本語で挨拶すると、「スーパーアトム級王者の渡辺彩華、PANCRASE王者のソルトに勝ったので、自分もチャンピオンになりたい」とコメント。  ケージサイドで観戦していた元女子ストロー級子王者の藤野がベルトを持ってケージインすると、「ボヒョン選手、めちゃくちゃ強くて気持ちがいい選手だったので、やりたいなと思って上がってきました」とマイクし、両者がフェイスオフ。  北森リングアナからは「正式決定を待ちたいと思います」とアナウンスされた。 [nextpage] 宇藤彰貴が齋藤翼を14秒KO!  7勝は全KO勝ち ▼フェザー級 5分3R〇宇藤彰貴(同級世界10位/ゴンズジム)[1R 0分14秒 TKO]×齋藤 翼(総合格闘技津田沼道場・FIGHT FARM)  フェザー級の宇藤彰貴(同級世界10位/ゴンズジム)と齋藤翼(総合格闘技津田沼道場・FIGHT FARM)が対戦。  神戸から参戦する宇藤は勝利している6戦全てをKOで飾っている生粋のストライカー。2024年は4月に内藤太尊を1R TKO。7月にも久保村ヨシTERUを2R KOに下している。  対する齋藤もスタンドでの殴り合いは望むところ。前戦、昨年10月の「Poundout-1」では元環太平洋王者の児山佳宏を2R KO。その前の3月大会では、環太平洋王座に挑戦する青井太一にもユナニマス・デシジョンで勝利している。今回も激しい打撃戦になることは間違いない。後楽園ホール初出場となる成長著しい22 歳の宇藤とどう戦うのか注目だ。  1R、サウスポーの宇藤にオーソの齋藤。いきなり左ハイをヒットさせた宇藤。ケージに詰めて右のパンチを連打。頭部に連続でヒットし崩れ落ちる齋藤。KO! 1R0分14秒、宇藤KO勝ち。 宇藤「入場式の時も言ったんですけど、ビッグインパクトを残せたと思うんで、今年タイトルに絡めるように頑張るので応援よろしくお願いします」 [nextpage] 世界6位の杉野が3位の川北下し、修斗3連勝 ▼バンタム級 5分3R×川北晏生(同級世界3位/TRIBE TOKYO MMA)[判定0-3] ※27-30×3〇杉野光星(同級世界6位/ALLIANCE) バンタム級からは川北晏生(同級世界3位/TRIBE TOKYO MMA)が出場。川北は、PANCRASEで内山拓真、小川隼也に勝利後、 風間敏臣に判定負けも、鬼神光司に判定勝ち。2023年7月に髙城光弘にスプリット判定で敗れ、主戦場を修斗に移すと、2024年5月の中国YFUとの対抗戦でドウ ガーシュエにスプリット判定勝ち。  GLADIATOR、修斗で3連勝も、2024年9月の修斗環太平洋王座決定トーナメント準決勝を皮膚疾患で無念の欠場。2024年12月の『Breakthrough Combat 02』で吉野光と熱闘も判定負けを喫した。  対するは“世界のTK”高阪剛の秘蔵っ子・杉野光星(同級世 界7位/ALLIANCE)。2023年9月のプロ修斗デビュー戦で谷井翔太に判定勝ちすると、2024年11月の前戦で世界バンタム級9位の平川智也を判定2-0で下している。最も層が厚く最激戦区と言われているバンタム級ランカーサバイバルマッチに期待されている。  1R、両者オーソドックス。右を打ち込んだ杉野。カーフキック。杉野が右をヒットさせるが川北がそのタイミングで組み付く。支釣込足で崩した杉野。離れた。また組んでいく川北。杉野が逆にケージに押し込むと引き剥がし離れる。杉野の前蹴りに合わせて組み付いた川北だが、杉野がまたケージに押し込む。離れ際にパンチを入れた杉野。ジャブからカーフキックを入れる杉野。組んでヒジを入れる川北だが、杉野がケージに押し込むと自ら離れる。また組んだ杉野。ケージに押し込むと足をかけてテイクダウンを狙う。1R終了。川北は終盤の攻防で右まぶたをカットしている。  2R、杉野のワンツーがヒットし川北ダウン!しかし倒れながら後転して立ち上がった川北がすぐシングルレッグに入り凌ぐ。ケージに押し込みテイクダウンを狙うが、片足でこらえる杉野。両脇を差した川北。ボディロックからテイクダウンを狙うが、杉野は小手投げで凌いだ。  入れ替えた杉野。レフェリーがブレイクをかける。タックルから組み付く川北。支釣込足で崩そうとする杉野。ケージに押し込むと、外掛けを狙った川北に対し逆に大内刈りでテイクダウン。背中を向けて立つ川北。スタンドバックから投げを狙う杉野。川北はアームロックを狙うが取らせない杉野。2R終了。  3R、すぐに組んでいく川北。ダブルレッグを狙ったが、杉野が押し倒そうとする。なおもタックルを狙う川北を引き剥がしてパンチを入れた。川北が飛び込んでパンチをヒットさせるとそのままタックルに入る。しかしがぶって切った杉野。大外刈でテイクダウンした杉野。  バックから両足をフックして川北の体を伸ばす。右腕を川北の首に巻き付けてチョークを狙う杉野。川北は杉野の左腕を脇に挟んでディフェンスしている。  残り1分。杉野を前に落とそうとする川北だが、杉野落ちない。残り20秒で足のフックを外して上を取ろうとする川北。残り数秒で上になりパウンドを入れたがタイムアップ。  判定3-0(30-27×3)のフルマークで杉野が世界3位の川北を破り、修斗3連勝。 [nextpage] 中池武寛が初黒星からギロチンチョークで一本勝ち復活、6戦5勝は全フィニュシュ ▼フライ級 5分2R〇中池武寛(パラエストラ小岩)[1R 1分06秒 ギロチンチョーク]×下田洋介(095BJJ長崎柔術)  フライ級では、デビューから4連続フィニッシュ勝利した“スーパー高校生”の中池武寛(パラエストラ小岩)の再起戦が決定。中池は2024年11月の新人王準決勝でシモンスズキに無念のTKO負けで初黒星を喫した。  対戦相手は2022年全日本アマ修斗選手権フライ級を制した長崎の下田洋介(095BJJ長崎柔術)となった。下田は2019年4月にPANCRASEでデビューし、1勝1敗。修斗TORAOで1分1敗。BLOOMで2連敗中で、2024年10月の前戦では、KJ タイラーに1R TKO負け。  1R、両者オーソドックス。中池がプレッシャーをかけてケージまで下がらせたところでタックルに入りテイクダウン。ガードを取る下田。足を超えてハーフにした中池。  マウントを狙ったところで下田がケージを蹴って返そうとしたが、その瞬間にギロチンに捕らえた中池。立ち上がって振り落とそうとする下田だが、中池放さず。  右手で絞めて下田の右足に両足をからめて逃さず絞め続ける。膝から崩れて落ちた下田。レフェリーストップ!  1R2分6秒、中池がアームインギロチンチョークで一本勝ち。 [nextpage] たておとシャランディがラウンド取り合い、ドロー ▼フェザー級 5分2R△たてお(同級世界9位・ELEVEN)[判定0-0] ※19-19×3△シャ ランディ(TRIBE TOKYO MMA)  2024年11月大会に続き連続参戦するたてお(同級世界9位/ELEVEN)と“練馬長南組”フェザー級注目のシャ ランディ(TRIBE TOKYO MMA)が対戦。  ランディはデビューから僅か2戦ながら確実にインパクトを残す試合を行なっており、2024年3月にメイヘム和成をスタンドバックから背中に乗ってのリアネイキドチョークで引きずりこんでの一本勝ち。特筆すべきは2024年10月の前戦の浜松ヤマト戦。サイドポジションを取らせて長い手足を活かしてのバギーチョークで浜松を絞め落とし、2試合連続1Rでの一本勝利を極めている。  受けて立つたておも絞め技を得意としており、13勝中5つの一本勝ちでは、リアネイキドチョーク、スカーフホールドアームロック、腕十字などを極めている。SASUKE、椿に敗れたたておだが、2024年11月の前戦では島村裕に判定勝ちで再起を遂げている。両者の高度な寝技の攻防が見れるだろう。  今大会のメインではフェザー級の世界戦が行われるが、翌週の3.23新宿FACE大会では王者・上原平に青井太一が挑戦する環太平洋フェザー級チャンピオンシップも行われるなど、フェザー級の勢力図が大きく変わるタイミング。ただのアンダーカードではなく今後の展開が注目されるフェザー級戦だ。  1R、オーソのたておにサウスポーのランディ。タックルに入りバックに回ろうとしたランディを首投げで投げたたてお。しかし勢いがつきすぎてランディが上に。ハーフから首をギロチンにかかえたランディ。がぶるが、たておはハーフからキムラクラッチ→チョイバーと切り替えて腕十字へ。  腕をクラッチして耐えるランディ。たてお三角に切り替える。今度はランディの左腕に腕十字。極まらないが左腕に腕ひしぎ腕固めを狙うとまた三角に。今度はタイトに入っている。そのまま上になりマウント三角の体勢になったが、首が抜けて立ち上がったランディ。  しかし絞めが入っていたのか、足元がふらついているランディ。たておが組んでボディロックから投げる。倒され際に上を狙うランディにたておがガードから腕ひしぎ腕固め→腕十字とサブミッションを狙っていく。首を抱えたランディが後方回転して上を取り返した。ディープハーフで潜ろうとするたておに対し、ランディは引き剥がすと上からパウンド。1R終了。  2R、ランディがすぐに組み付いてケージに詰めるが、入れ替えたたてお。さらに入れ替え離れるランディ。ランディのローをキャッチしてテイクダウンしたたてお。ハーフで押さえ込むとランディが下からバギーチョークを狙う。解除したたておがバックに回りバックマウント。首に腕を巻いてチョークを狙うたておだが、ランディの体が横に落ちていて決まらず。またチョークを取り直す。  しかし足のクラッチが外れて下になる。パウンドを落とすランディ。たてお攻め疲れか動きが鈍い。パウンド・ヒジを入れるランディ。ハーフからスイープを狙うたておだが、顔面にヒジをもらう。立ってスタンドに。残り1分。両者動きが落ちている。たておがタックルでテイクダウンしサイドについた。キムラを狙うたてお。ランディの胴をまたいでマウントに移行した。残りわずかでヒジを落とすたてお。タイムアップ。  判定19-19×3で0-0のドローに。 [nextpage] ダウン奪った中野が松下に判定勝ち ▼バンタム級 5分2R〇中野剛貴(KRAZY BEE)[判定3-0] ※20-18、20-17、20-17×松下祐介(パラエストラTB)  また同じくバンタム級で、昨年直前に相手の負傷で試合が流れた中野剛貴(KRAZY BEE)がプロデビュー10年目にして後楽園ホール初登場となる松下祐介(パラエストラTB)と対戦する。  中野の2024年は3月に人見礼王に2R TKO負けも、7月に瀬戸口怜久に判定勝ち。11月の榎本明戦がキャンセル。松下も2024年は1勝1敗。4月に永井奏多に判定負け後、10月の前戦で宮澤ゴリラ和郎に1R TKO勝ちしている。  1R、中野はサウスポー。松下はスイッチを繰り返す。中野の左がヒット。また左を打ち込むと、もらった松下が一瞬遅れてダウン! 鉄槌を入れる中野だが、松井は中野の足首にしがみつくとテイクダウン。   しかし中野はガードから三角に。クラッチするがやや浅い。松下がパウンドで抵抗。解除した中野。松下が上からパウンドを入れる。中野は上半身起こそうとするが、寝かせた松下がパスを狙う。立ち上がる中野。また左を打ち込み腰が落ちた松下だが、すぐタックルに入り立ち上がって凌いだ。1R終了。  2R、ワンツーを打ち込む中野。カーフキック。また松下の左が顔面を捕らえる。さらに腹にテンカオを入れた。圧を掛けられてケージ際まで下がる松下。中野の前蹴りの戻り際にタックルを仕掛けた松下だが切られる。今度はパンチにタックルを合わせるが、これも中野が反応して切った。  飛び込みを見せる松下に対し、中野はサイドにかわしながらフックを入れていく。逆にケージに詰めた中野。テンカオをヒット。残り1分。松下が詰めていくがサイドステップでかわす中野。  ジャブからテンカオを入れた中野。ケージに詰めてミドルを連打した中野。タイムアップのホーンと同時に中野の左が入り、膝を突く松下。  判定20-18、20-17、20-17の3-0で中野が勝利。 [nextpage] バックの猛者揃いのTRIBE後藤がコントロール、判定勝ち ▼ライト級 5分2R×手島 響(パラエストラ小岩)[判定0-3] ※17-20×3〇後藤 亮(TRIBE TOKYO MMA)  中量級のライト級からは手島響(パラエストラ小岩)vs.後藤亮(TRIBE TOKYO MMA)のも決定。手島は2024年9月に直島弘昌に2R KO勝ちも、2025年1月にシヴァエフに2R TKO負け。  後藤はDEEPで1勝3敗。2024年8月のT.T.F. Challenge Vol.10でグラップラー脇に1R リアネイキドチョークで一本勝ちも、11月の前戦DEEPで山本颯志に判定負け。  1R、オーソの手島に後藤はサウスポー。後藤がダブルレッグでテイクダウン。ヒジで抵抗する手島だが、後藤は足をまたいでマウントに。反転しようとした手島だが後藤がバックマウントの体勢に。仰向けになり足のクラッチを四の字ロックにした後藤。  バックからパンチを入れていく。右のパンチを強振する後藤。手島は後藤の腕を脇に挟んでディフェンス。のこり20秒でマウントに移行した後藤。パウンド連打。手島が亀になり立ち上がる。1R終了。  2R、後藤が左右のパンチを打ち込み出ていく。ケージまで下がった手島にタックル。テイクダウン。すぐにマウントを取った後藤。手島が反転し亀になると、後藤はまた足を四の字ロックに組む。仰向けになりバックからパンチを入れる後藤。  手島の体を横に落とすと、手島の左腕を手島の首に巻き付けて固定しながら殴る。おたつロックに切り替えた後藤。そのままツイスターで絞め上げるが耐える手島。極まらないと見てマウントに移行した後藤がヒジを落としたところでタイムアップ。  判定三者20-17の3-0で後藤が勝利した。
全文を読む

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.336
2025年1月23日発売
巻頭は再びW王者となったサトシ&クレベル。特集2024年ベスト&2025期待の選手では、平良達郎、堀口恭司、福田龍彌、桜庭大世、海人×吉成名高、朝久泰央×大久保琉唯。3.23 ONE 武尊、ロッタン、若松佑弥、DJ分析も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント