キックボクシング
レポート

【RISE】チャッピー吉沼が2度のダウンを奪い復帰戦に勝利、福井萌矢が夏目竜雅との熱戦を飛びヒザでダウン奪い制す、近藤大晟が山﨑一央からダウン奪う勝利

2025/02/11 17:02
RISE EVOL.132025年2月11日(火)東京・大手町三井ホール ▼メインイベント(第6試合)ウェルター級(-67.5kg)3分3R延長1R〇チャッピー吉沼(TANG TANG FIGHT CLUB/スーパーライト級10位)判定3-0 ※30-25×3×野口紘志(橋本プレボ/ウェルター級6位、Stand up King of Rookie 2023 -67.5kg級優勝)  吉沼は1年ぶりのRISE復帰となった2022年2月の『RISE 155』より、リングネームを突如チャッピー吉沼に変更。公式計量と会見には顔面白塗り&バンダナと革ジャンのロックスタイルで登場し、語尾に「ベイべー」と付けて周囲を困惑させた。試合は判定で麻火佑太郎に負けてしまったもののかなりのインパクトを残し、5月には第2代Bigbangライト級王者・稲石竜弥を判定3-0で破り格上越えを達成した。11月には『RISE EVOL.11』のメインで小川悠太に判定勝ち。2024年1月には舌戦で話題となった木村“ケルベロス”颯太戦で判定負け。  5月にはフランクちゃんとの試合が決まっていたが、減量中に体調不良を訴え病院で診察を受けたところ急性心筋梗塞(銭湯で水抜き中に意識を失い、一時は心臓が停止したという)の疑いでドクターストップとなっていた。戦績は11勝(3KO)8敗1分。  野口は2020年8月にRISEでプロデビュー。KO勝ちで初陣を飾ったがその後は連敗。「Stand Up King of Rookie 2023」で-67.5kg級優勝を飾り、3連続KO勝ちも。しかし、2024年8月の前戦では森本現暉にKO負け。戦績は6勝(5KO)4敗で判定決着は2試合のみ、勝っても負けてもKOという激闘男だ。  1R、パワフルな左右フックを打ち込むチャッピーは組み際にワンキャッチのヒザを巧みに突き刺す。さらに左ハイもヒット。チャッピーのペースで進んでいたが、終盤に野口もパワフルな左右フックで反撃開始。  2R、ボディをヒザとパンチで攻めるチャッピー。フックを打たれて一度後退し、野口が再び前へ出てきたところに左フックを合わせてダウンを奪う。一気にラッシュするチャッピーだったが、野口はフルスイングの左右フックで反撃。このフルスイングフックがチャッピーを捉える。  3R、フルスイングフックの野口に押されるチャッピーだが、左右フックからのヒザで反撃。このボディへのヒザが決まり、野口は腹をおさえて後退。そこへチャッピーがラッシュを仕掛け、コーナーで連打を見舞ってスタンディングダウンを奪う。野口はボディをかばいながらも最後まで立っていたが、2度のダウンを奪ったチャッピーの判定勝ちとなった。  チャッピーはマイクを持つと「久しぶりベイベー。伊藤代表、これじゃ不合格ですかね? 倒して前に進みたかった。自分、前回ぶっ倒れてしまってたくさんの人に迷惑をかけてすいませんでした。次、自分が67.5kgも65kgもいけるんですけれど、65kgで強いヤツと戦いたい。地獄から蘇ってきたチャッピーなので、ケルベロスが最近不調なので、俺が地獄から悪夢を見せてやろうと思って…ありがとうございました」と、言葉が浮かばなかったか、途中でコメントを打ち切って笑いを誘った。 [nextpage] ▼バンタム級(-55kg)3分3R延長1R〇福井萌矢(建武館/同級12位、Stand Up King of Rookie 2021 -55kg級優勝)判定3-0 ※30-27×2、30-26×夏目竜雅(TRY HARD GYM/同級13位)  1R、福井は左ボディと右フック、パンチを当てていく。夏目はボディへの攻撃。  2R、互いに右カーフを蹴る中、パンチを当てていくのは夏目。ラスト10秒の打ち合いは夏目が制した。  3Rも両者打ち合い。福井が突然の飛びヒザ蹴りでスタンディングダウンを奪う。福井は左ボディとヒザの集中打で追い込む。夏目もパンチで逆襲に転じ、打ち合いに持ち込むが逆転ならず・  ダウンを奪った福井が判定3-0で勝利した。  福井はマイクを持つと「2025年試合をしたいので、相手は誰でもいいのでどんどん試合をしていきたいのでオファーお願いします。もっと楽しい試合が出来るように仕上げてきます」と語った。 [nextpage] ▼第4試合 スーパーフェザー級(-60kg)3分3R延長1R〇近藤大晟(及川道場/同級13位、Stand Up King of Rookie 2023 -60kg級優勝)判定3-0 ※29-27×2、30-27×山﨑一央(TEAM TEPPEN)  近藤は179cmの長身を誇り、2023年2月に『Stand up』でプロデビュー。同大会で4連勝して2023年12月にRISE初参戦を果たしたが山科直史にKO負け。前戦は2024年8月に小出龍哉に判定勝ち。戦績は5勝(1KO)1敗。  1R、両者ともアグレッシブに序盤から打ち合いを展開。山崎は三日月蹴り、左右ボディ、ヒザとボディを中心に攻める。  2Rも山崎はボディへ攻撃を集中させるが、打ち合ったところで近藤の右ストレートが強烈にヒット。ここから近藤が攻勢に出て、打ち合いを仕掛けてパンチを当てていった。  3R、近藤が打ち合いに行き、パンチがクロスするがヒットを奪うのは近藤。ワンキャッチからのヒザも突き刺す。山崎は組み付きが多く痛い減点1。右ストレートがヒットし、山崎はダウンを喫する。山崎は立ち上がると打ち合いに行き、近藤もこれに応じて打ち合いに。  判定は3-0でダウンを奪った近藤の勝利となった。近藤はマイクを持つと「まだ上位ランカーとやらせてもらってないので、5月名古屋大会があると思うんですけれど地元なので上位ランカーとやらせてください」とアピールした。 [nextpage] ▼第3試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R〇小野祥平(TARGET SHIBUYA/JAPAN CUP 2022 -55kgトーナメント優勝)判定2-0 ※30-29×2、29-29×竹内龍馬(TRY HARD GYM)  1R、パンチ主体の小野に蹴りを多用する竹内。小野は左フックを多用し、パンチが当たるとワンキャッチのヒザ。竹内も右ストレートのカウンターを放つ。  2R、小野はパンチの打ち終わりにワンキャッチのヒザを巧みに使う。ワンツーのスピードも速く、次第にペースを握る。手数が少ない竹内だったが、終盤は打ち合いに行った。そこへ小野は右カーフ。小野は飛びヒザ蹴りから着地、そのままパンチを打つGLORYファイターのような動きも見せた。  3Rは竹内が左ミドルを蹴って前へ出ていき、パンチで勝負をかける。回り込む小野は押される場面もあったが、左右フックで対抗。回転の速いパンチで小野が序盤の劣勢を挽回。  判定2-0で小野の勝利となった。 「デビューしてから負け続けて練習も離れたりして。でもこんな僕でもジムの仲間や会長、家族と友だち、応援してもらえて立ちがることが出来ました。ここからまた強くなって勝ち続けるのでよろしくお願いします」 [nextpage] ▼第2試合 ミニフライ級(-49kg)3分3R×阪部愛来(DOBUITA)判定0-3 ※28-29、28-30、26-30〇愛結菜(東北AVANTI/2023年RISE Nova全日本女子トーナメント-47kg級優勝・大会MVP) 愛結菜は2009年1月、山形県出身の16歳で高校1年生。小学1年でキックボクシングを始め、中学1年にして『ALL JAPAN AMATEUR KICKBOXING CHAMPIONSHIPS 2021』15歳以下の全日本選手権で優勝。同大会では2022年も優勝して2連覇を達成している。さらには『Queen's Fightチャンピオンシップ2023』で3位入賞。中学3年生で出場した2023年8月のRISEのアマチュア大会『RISE Nova』にて、全日本女子-47kgトーナメントを制して大会MVPに選ばれた。身長167cmの長身で、長い足を利した蹴り技が得意。  同県内では女子キックボクサーは珍しい存在らしく、日本テレビ系列の『news every.』でとりあげられたこともある。山形県在住の女子プロキックボクサーは史上初だという。対戦相手の阪部は1勝1敗。  1R、愛結菜は蹴り主体。相手のローやミドルをスネでしっかりカットする。阪部はパンチ主体でフック、アッパーをしっかり当てていく。序盤は阪部のパンチが目立ったが、終盤は愛結菜がローで逆襲。  2R、愛結菜が右ローを狙い撃ちし、右ストレートにつないでいく。ローを蹴られると体勢が崩れる阪部だが、ジャブ、アッパー、左右フックとパンチを蹴りに合わせに行った。  3R、右ローと右ストレートを連打して前へ出rう愛結菜はミドル、ヒザも。阪部はジャブ、アッパー、そして愛結菜の右ストレートに相打ち覚悟の右ストレートを打つ。愛結菜の右ストレートが何度も決まり、阪部は鼻血。  ドクターチェックの後、愛結菜が右ストレートとハイキックで攻撃をまとめ、レフェリーがスタンディングダウンを宣告。再開後も愛結菜が蹴りとパンチで追い込み、判定勝ちとなった。 「さくらんぼ王国山形から来た愛結菜です。私の夢はRISEでベルトを獲ることです。これから強くなっていくのでよろしくお願いします。次戦はRISE本戦でよろしくお願いします」とアピールした。 [nextpage] ▼第1試合 スーパーフライ級(-53kg)3分3R×優空(和術慧舟會AKZA)※デビュー戦KO 1R 2分32秒〇仙波昌希(FLAT UP)※デビュー戦  1R、左フックの相打ちから仙波が右ストレートをヒットさせる。左右フックの優空に仙波はワンツーで対抗。右ボディも打つ。  打ち合いになって組み合った瞬間、仙波が左ヒザをボディに突き刺してダウンを奪う。立ち上がった優空に仙波が襲い掛かり、コーナーへ詰めてめり込むような左ボディ。仙波が豪快なKO勝ちを飾った。 「デビュー戦でKOで勝つことできてうれしいです。ここからトップまで行くので名前を覚えてください」
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