「S1ジャパントーナメント」55kgには4選手が出場。
馬渡はジュニアキック出身で、
対する知花はこれまでにINNOVATIONバンタム級王座、
1R、知花の右ローに合わせて左ハイを振り抜く馬渡。
2R、パンチで迫る知花に対し、馬渡は組んでいくが、
ドクターチェックからの再開後、
3R、逆転を狙う知花は間合いを潰しながらのパンチ連打。
▼第8試合 S1ジャパントーナメント一回戦 55kg 3分3R
○大田拓真(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一フェザー級王者)
判定3-0 ※29-28、29-28、30-29
×岩浪悠弥(橋本道場/INNOVATIONスーパーバンタム級&バンタム級王者)
※大田がトーナメント決勝進出。
「S1ジャパントーナメント」55kgの一回戦。優勝候補と目される大田拓真が、INNOVATIONの三階級王者である岩浪悠弥(ゆうや)と激突した。
大田はNJKFの若きエースとして期待を集める20歳。ジュニア時代にタイトルを総なめし、2015年4月に国内プロデビューを果たすと、昨年6月のWBCムエタイ日本統一フェザー級タイトルマッチで新人(あらと)を判定で下し、新王者に輝いた。ヒザ蹴り、右ミドル、前蹴りを得意としており、ムエタイの本場タイでの試合経験も豊富だ。
岩浪は21歳ながら主戦場のINNOVATIONで初の三階級(フライ級、バンタム級、スーパーバンタム級)制覇を成し遂げた実績の持ち主。空手で培った足技を武器に、これまでに奥脇一哉(元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者)、石川直樹(現ジャパンキック・フライ級王者)、山田航暉(元WMC日本スーパーフライ級王者)といった他団体の王者たちからも勝利をあげてきた。
1R、岩浪は左の蹴りを散らしながら、大田が蹴ってくるとすかさず右ローを叩き込む。大田は相手の様子を見つつ、時おり左フックから右ハイや右ミドルに繋げる攻撃を見せる。互いに蹴られるとしっかり蹴り返す両者。岩浪のヒット数が勝った印象だ。
2R、岩浪が左フックの二連打から即座に右ハイ。大田も同様の攻撃を返す。岩浪が左ボディストレートと右ボディフックも突き刺させば、大田もワンツーで対抗。両者は荒々しく組んでのヒザ蹴りを入れ合い、縦ヒジも交錯させる。
3R、ここまで五分の展開であったが、大田が組んでのヒザ蹴りで猛攻を仕掛けると、岩浪がペースダウン。大田のヒザ蹴りの炸裂音に会場がどよめく。大田は至近距離からのヒザ蹴りと左右ミドルに加え、離れ際も左右ハイで狙うなど攻勢。手数が落ちた岩浪に対し、大田は右ストレートと左フックもヒットさせ、最後は足を使ってリングを回りながら試合終了を待った。
大田が破壊力のある攻撃と試合巧者ぶりを見せ、強敵の岩浪を判定3-0で下し、トーナメント決勝進出を決めた。