2025年4月5日(土)朝9時からタイ・ルンピニースタジアムにて『ONE Fight Night 30』(U-NEXTでLIVE配信)が開催された。
『ONE Fight Night 30』速報
▼メインイベント ヘビー級ムエタイ世界タイトルマッチ 3分5R〇ローマン・クリークリャ(ウクライナ/Champ Belts/王者)[KO 1R 2分10秒]※右ストレート×リンドン・ノウルズ(英国/Knowlesy Academy/挑戦者)
クリークリャは2012年10月にプロデビュー。『Kunlun Fight』や『SUPER KOMBAT』で活躍し、2016年にはK-1 GLOBAL WORLD GPヨーロッパ -95kgトーナメントで優勝。ONEには2019年11月から参戦し、現GLORY世界ライトヘビー級王者タリク・カバベにTKO勝ちして初代ONEライトヘビー級キックボクシング王座を獲得。アンドレイ・ストイカ、ムラット・アイグンを破り2度の防衛に成功。
2022年のONEヘビー級キックボクシングワールドグランプリで優勝すると、2023年12月にはアレックス・ロバーツをKOして初代ONEヘビー級ムエタイ世界王座も獲得し、キックボクシングルールとムエタイルールの統一王者となった。今回の試合はそれ以来となる、1年4カ月ぶりの試合となる。戦績は50勝(29KO)7敗1無効試合。
ノウルズはジョナサン・ハガティー、マリー・マクマナモンらが所属するジムの代表で、20年間にわたって英国のムエタイ界で活躍。2024年6月にTKO勝ちでWBCムエタイ世界ヘビー級王座にも就いた。38歳。 14連勝4連続KO勝ち中と世界最強ヘビー級王者への道を突き進むクリークリャを相手に、英国の強打者は番狂わせを起こすことが出来るか。
クリークリャのセコンドにはチンギス・アラゾフが就いた。
1R、クリークリャは右ボディストレート、右ボディからの左フック。さらに右ボディフックでノウルズをロープに詰める。右カーフも放つクリークリャ。ノウルズはローからフックを繰り出すがスピードがない。
クリークリャはステップで距離をとると、追ってくるノウルズに右フック。左ボディからのワンツーでグラついたノウルズへ、クリークリャはアゴへヒザを突き上げてからの左フックでダウンを奪う。
クリークリャは右ハイからの右フック、転倒したノウルズが立ち上がるとワンツーの右ストレートをぶち込み、圧倒のKO勝ちを飾った。
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▼コー・メイン ライト級キックボクシング世界タイトルマッチ 3分5R〇レギン・アーセル(スリナム/Sityodtong Amsterdam/前王者)[判定2-0]×アレクシ・ニコラ(フランス/Mahmoudi Gym)※アーセルがハイドレーションテストをパス出来ず王座はく奪。二コラ勝利の場合のみ新王者となる変則タイトル戦。
アーセルは15歳でムエタイを始め、プロに転向するとすぐにオランダ国内には敵がいなくなり海外へ相手を求めた。2016年11月に『Lion Fight』にて世界スーパーミドル級王座をTKOで奪取すると3度の防衛に成功。2017年5月には『Mix Fight Gala』の78.5kgトーナメントでも優勝している。ONEには2018年4月から参戦し、2019年5月にニキー・ホルツケンに判定勝ちでONEキックボクシング世界ライト級王座を獲得。その後、4度の防衛に成功すると2022年10月にはONEムエタイ世界同級王座決定戦で勝利、キックボクシングルールとムエタイルールの統一王者となった。
3月にシンサムットをKOしてムエタイ王座を初防衛、6月にはドミトリー・メンシコフをKOして2度目の防衛に成功。2016年3月から8年間無敗・23連勝を飾っていたが、2024年5月のアレクシ・ニコラ戦で判定負け。キックボクシング世界王座を奪われたが、10月のダイレクトリマッチでニコラに判定勝ち、王座を奪回した。戦績は62勝(27KO)5敗。
二コラはサバット出身で2019年にジュニア、2021年にシニアでそれぞれ世界王者となった。ISKA K-1ルール世界スーパーミドル級王座を持ち、2024年1月の『ONE Friday Fights 47』で初参戦。マゴメド・マゴメドフに判定勝ちして2024年4月、ONEライト級(※77.1kg)キックボクシング世界タイトルマッチの挑戦者に抜擢されると、王者アーセルを判定に破る番狂わせを起こして16戦無敗のまま王座に就いた。しかし、前述の通り10月のダイレクトリマッチで判定負け、アーセルに王座を奪われた。戦績は16勝(5KO)1敗。
共に3試合連続で同じ相手とのタイトルマッチ。手の内を知り尽くし、1勝1敗で迎える決着戦を制するのはどっちだ。
アーセルはハイドレーションテストをクリアすることが出来ず、王座ははく奪。試合はキャッチウェイト戦で行われ、二コラが勝利した場合のみ新王者として認定される。
1R、互いにインローを蹴っていく中、アーセルが右ストレート。しつこくローを蹴っていく二コラにアーセルは右のアッパー、フックを狙う。右ミドルをヒットさせる二コラ。左インローにはアーセルの足が大きく跳ね上がる。
左へ回り込みながらアーセルの前足を外側・内側から蹴る二コラ。アーセルはそれにバランスを崩しながらも右ストレート、左フックを打って行く。接近戦になると左ボディも打つ二コラにアーセルはヒザ。アーセルの振りの大きなパンチは空振りが目立つ。
2R、アーセルは頻繁にスイッチするが、二コラは左右どちらの足が前に来ても外側・内側から蹴っていく。カーフとローの二重奏。ガードを固めるアーセルに二コラは左ボディから右ロー、アーセルはアッパーを繰り出すが空振り。アーセルの左ハイが軽くヒットすると、続けて左フック。これで二コラが下がるとアーセルはパンチをまとめて右ストレートから返しの左フックでダウンを奪う。形勢逆転。
3R、ローを蹴っていく二コラにアーセルがスイッチしながら前へ出ての左右フック、飛びヒザ蹴りからの右フック。アーセルはジャブで距離を取り、左ストレートで入っていくと左フック。二コラも飛び込みの左フックを見せる。アーセルがバックブローを繰り出せば二コラもバックブローを見せる。左右フックで逆転を狙う二コラだがアーセルが長いリーチからの左フック。
4R、二コラのローにジャブを合わせるアーセル。右クロスからの左フックがまたも二コラの頭を揺らす。ジャブ、ミドルで距離をとるアーセルは前に出てパンチを打ってくる二コラに左ストレート。序盤の空振りの多さが嘘のようにアーセルが的確にパンチを当てていく。二コラは左ボディからの左フック、アーセルは左フックを返す。アーセルは逃げ切り態勢か、二コラの攻撃に返すだけで手数が減った。
5R、ジャブと左ミドルのアーセルに詰めていく二コラ。ワンツーからの右ハイを見せると、アーセルは左ミドル。しつこく右ローを蹴る二コラはパンチにつなげるが決定打を奪えない。アーセルはジャブを中心に、時折右ストレートを打つ。その右が強打になる場面も。追いかける二コラだがアーセルはステップで動き回り、右ストレートとジャブで主導権を握らせなかった。
判定は2-0でアーセルの勝利。二コラとの対戦成績を2勝1敗とした。アーセルは「全力は尽くしたがベルトを失ってしまった。次はムエタイ王座を防衛したい。キックボクシングの王座も取り戻したい」と語った。
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▼フェザー級 ムエタイ 3分3R×シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ)[2R 2分20秒 KO]※左ボディブロー〇ニコ・カリロ(スコットランド/Deachkalek Muay Thai Academy)
シッティチャイはプロ160戦以上と鉄人的な戦歴を持つ現役のムエタイレジェンド。キックボクシングとムエタイを合わせ、世界王者に11回輝く。過去10年間に渡り、キックボクシングとムエタイで、最も圧倒的な強さを誇る選手の1人として評価を築き上げてきた。
ONEには2020年7月から参戦。2022年の「ONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリ」では決勝へ進出するもチンギス・アラゾフに判定負け。2023年9月にモハマド・シアサラニに判定で敗れ、2024年1月の日本大会ではマラット・グレゴリアンにKO負けを喫して連敗したが、5月の野杁正明戦で完勝を収めて実力者健在ぶりを示した。しかし、12月のシャドウ・シンハ・マウイン戦では判定負けと近年は黒星が増えてきている。戦績は129勝(39KO)36敗5分。
カリロはスコットランド出身の25歳で、WMOウェルター&スーパーウェルター級王座、ISKAムエタイ世界65㎏級王座などを獲得。2023年4月にONEに初参戦すると、フルカン・カラバフを3R TKO。6月にムアンタイ・PK・センチャイを2R TKO。12月には元王者のノンオー・ハマをヒジ打ちで2R 失神KOに下し、2024年7月にはセーマペッチと対戦。2Rに3度のダウンを奪ってKO勝ち。ONEで4連勝、ONE参戦前から合わせると15連勝を飾っていたが、2025年1月の暫定ONEバンタム級ムエタイ世界王者決定戦でナビル・アナンに初回TKO負けを喫した。戦績は27勝(5KO)4敗1分。
階級を上げて再起戦のカリロがベテランのシッティチャイに引導を渡すか、それともシッティチャイがトップクラスの座を譲らないのか。
1R、カリロは下から階級を上げてきたとは思えないほどデカい。サウスポーから左インローを蹴るシッティチャイにカリロは右ミドル。シッティチャイの左インローがローブローとなって試合中断。
再開後、じりじりと前に出るカリロは前蹴り、シッティチャイは左ボディストレート。カリロは距離を詰めると首相撲からヒジ。シッティチャイは流血する。ボディと顔面にストレートを打ち分けるシッティチャイにカリロはスイッチして左ストレートを放つ。
2R、カリロの前蹴りに下がるシッティチャイへカリロは右縦ヒジ。シッティチャイは左ストレートのボディ&顔面で応戦する。カリロの左フックからの右ヒジにシッティチャイも左ヒジ。カリロが左右ヒジの連打、シッティチャイはテンカオ。
ヒジを警戒するシッティチャイにカリロは左ボディから右ヒジ。カリロが左ボディでダウンを奪う。カリロは右三日月を蹴ってシッティチャイをロープ際まで追いつめるとまたも右ストレートからの左ボディ。シッティチャイが悶絶して倒れ、カリロの鮮やかなKO勝ちとなった。
5万ドルボーナスの告知にカリロはバク宙を連発して大喜び。「頭が真っ白だった。とにかく前に出た。ナビル・アナンにKOされて落ち込んだがカムバック出来たよ」と勝利者インタビューに答えた。
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▼キャッチウェイト (-64.4kg) ムエタイ 3分3R×セクサン・オー・クワンムアン(タイ)[TKO 3R 0分37秒]※レフェリーストップ〇エイサー・テン・パウ(米国/Florida Kickboxing Academy) セクサンは、キャリア283戦203勝を誇るレジェンド。元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者、元WBCムエタイ世界スーパーライト級王者で、2023年1月にONE Friday Fightsに参戦。怒涛の6連勝でONE本戦契約を獲得したが、2024年4月に麻火佑太郎に判定負け。その後はリアム・ハリソン、ソー・リン・ウーを破り連勝中。203勝74敗8分。“The American Ninja”の異名を持つパウは、ONEデビュー戦こそメディ・ザトゥーに初回TKO負けも、ONEムエタイで2連勝。ハン・ズーハオ、ランボーレック・チョー・アッジャラブーンをいずれも3R KO・TKOに下している。2021年9月にはMMAも戦い『Titan FC 72』で初回TKO勝ち。2024年9月、ジョン・リネカーにKOで敗れた。
1R、前に出て右ミドルを蹴るセクサンにパウは左右ローと右ストレート。いいタイミングでパウの右ローがヒットするが、セクサンは下がらず前へ出て右フック。パウはセクサンのミドルをキャッチしての攻撃を多用する。パウの右カーフに足を上げるセクサンは間合いを詰めてパンチを打って行くが、右ミドルへの返しの右ストレートでダウンを奪われる。パウが倒しに行ったところでラウンド終了。
2R、パウはジャブから左ロー、セクサンは構わず前へ出て右フック、右ミドル。パウは首相撲に捕まえてのヒザに行くが、セクサンは左右フックを打ちまくる。前に出るセクサンにパウが左アッパーからの左フック連打でダウンを奪う。左フック、右ストレート、バックキックで追い打ちをかけるパウに、セクサンはなおも前へ出て右フック。そこへパウは右ロー。セクサンは左ボディストレートの連打でパウを下がらせる。パウは前蹴り、バックキック、右ローで応戦。
3R、パウのワンツーからの左フックにグラつくセクサン。パウは距離を取りながら右ストレート、左フックで仕留めるかかる。パウの左フックからの右フックでセクサンはこの試合3度目のダウン。ここでレフェリーがストップした。
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▼ONEフライ級(※61.2kg)MMA 5分3R〇サンジャル・ザキロフ(ウズベキスタン)15勝0敗[判定3-0]×ボカン・マスンヤネ(南アフリカ)10勝3敗
両者、この試合からフライ級転向。2025年1月に和田竜光を判定で下したザキロフ。3月にはエコ・ロニ・サプトラも2R TKOに下している。現在14勝無敗。マスンヤネは箕輪ひろば、山北渓人に判定勝ち後、2024年10月にマンスール・マラチエフに判定負けからの再起戦となる。
1R、サウスポー構えになるマスンヤネ。オーソのザキロフは右の蹴りを上下に打つ。左オーバーハンドのマスンヤネ。左インローも、そこにザキロフも左ストレートを狙い、近づくと首相撲ヒザ。
右インローを打つマスンヤネは左インロー、ザキロフのダブルレッグをスプロールして、ダブルレッグテイクダウン。ザキロフはすぐにヒップアタックから立ち上がる。
左ミドルを当てるザキロフは右ボディストレートも。マスンヤネは足を入れ替え右も、ザキロフは右アッパー、左ストレート。首相撲ヒザのマスンヤネはバックテイクから崩しも、戻すマスンヤネ。
ザキロフはバッククリンチから両ヒザ。振り向きざまに左ヒザ! マスンヤネはガードし、左右突く。
2R、左右スイッチステップのマスンヤネは左前手フック。ザキロフはジャブダブルから右ストレート、さらに跳びヒザ! ブロッキングのマスンヤネに左ショートアッパー、右アッパーを狙うザキロフ。
歩いてスイッチして左を打つザキロフ。互いに右の刺し合いからマスンヤネは左カーフでザキロフを崩す。さらに左カーフ! 前足を下げたザキロフは組みに。右ヒザを突くが、コーナーを出たマスンヤネはシングルレッグから後ろを向いて走るザキロフは正対。
首相撲ヒザを突くと、右ボディ! さらにダブルレッグから脇を潜りバッククリンチ。コーナーで正対するマスンヤネに離れるザキロフは右ボディ。マスンヤネは左カーフを効かせると前に出て跳びヒザ、左ローでザキロフを崩す。
3R、ジャブ、ストレートのザキロフは右アッパー狙い。かわしたマスンヤネはザキロフのローシングルをスプロール! 右カーフを当てて、さらにスプロール。細かい左右を当てるザキロフにマスンヤネはシングルレッグで前に。足を抜くザキロフは右から左。さらに右を当てる。
マスンヤネも左を打ち返すと、ザキロフは一瞬ヒザに手を置く。ザキロフのダブルレッグを差し上げるマスンヤネ。ザキロフは離れ際に左を突いてダブルレッグテイクダウン! パウンドからマスンヤネの立ち際にバックを奪い、4の字ロック。背後から左手でアゴを上げさせて、右手でパウンド。バックマウントから連打しゴング。決定的な場面を作った。
判定3-0でザキロフが勝利、MMA15勝無敗とした。
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▼ONEライト級ムエタイ 3分3R〇ジョージ・ジャービス(英国/Lumpini Crawley)[判定3-0]×ムーシネ・チャフィ(スペイン/モロッコ/Internacional Gym)※※チャフィは体重超過。
ジャービスは2023年9月のONE Friday Fights初参戦ではタイのチャンナッジョンに判定負け、2024年2月はムスタファ・タクレティにスプリット判定で勝利し、8月にはリカルド・ブラボの連勝をストップした。
11月には強敵ルンラーウィーをKOしている。これまでWBCムエタイ英国王座、WBCムエタイ世界スーパーミドル級王座、同ヨーロッパ王座、ISKA世界スーパーミドル級世界王座、WBCムエタイ・インターナショナルライトヘビー級王座を獲得。戦績は24勝(7KO)4敗。
チャフィは2023年7月、バルセロナでWBCムエタイ世界ライトヘビー級王座に就き、WBCインターナショナル・ムエタイ・スーパーミドル級王座、WBCムエタイ欧州ミドル級王座も獲得している。近年はリトアニアのKOKなどに出場し、2023年11月にONE初参戦。シンサムット・クリンミーに判定負け、12月の連続出場でもドミトリー・メンシコフにKOで敗れて連敗中。
1R、右ローの蹴り合いからワンツーの連打で前へ出ていくのはチャフィ。ジャービスも右を返す。ワンツーをボディに振って左フックでダウンを奪う。
パンチをまとめてチャフィにロープを背負わせるジャービス。左インローを蹴り、ボディを打ってから顔面へつなげるジャービス。チャフィもダメージが回復してきたか、右のカウンターを狙う。ワンツーで前へ出るジャービスはローにつなぐ。
2R、ワンツーで前へ出るチャフィだが、ジャービスはスウェーでかわしてワンツーを返し、ローを蹴る。さらにヒジも。相手の動きを見てかわし、パンチを打ち込むジャービス。ボディへもワンツーを放ち、ローを蹴るなど攻撃を散らしていく。強気なチャフィはワンツーで切り込むが、接近しての打ち合いを挑んだところで右フックをもらい2度目のダウン。互いにバックスピンエルボーを出し合う。
3R、チャフィがワンツーで入ってくるところに左フックを合わせるジャービス。左ミドルを蹴り、ボディへのワンツー、チャフィが入ってくると右ストレートのカウンターとジャービスは上手さを見せつける。
互いに踏み込んでの右ストレートも当てるのはジャービスだ。チャフィは強気に右フックの連打、ヒジ、ヒザで前へ出る。するとジャービスが下がり始め、チャフィは首相撲のヒザで追い打ちも時間切れ。
判定3-0でジャービスが勝利。試合後「フィニッシュしたかった。楽しかったよ。自分はまだ若いので、いつかチャンピオンになるよ」とコメントした。
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▼ONEヘビー級(※120.2kg)MMA 5分3R〇ポール・エリオット(英国)6勝2敗[3R 1分00秒 TKO]×竹内龍吾(KING GYM KOBE)4勝1敗 緊急参戦の竹内は、柔道ベースで2024年3月にMMAデビューし、DEEPで4連勝中(4KO・TKO)。キック&柔道ベースのエリオットは、ONEでカン・ジウォン、マウロ・チリリにKO負け。BFCで2連続1R KO勝利でONEに戻って来た。
1R、オーソの竹内は左右で前進。右を突くと、エリオットはボディロックテイクダウン。その際で上を取ろうとする竹内を下にする。
クローズドガードで両かんぬきでオーバーフックする竹内。細かいパウンドのエリオット。中央に戻りグラウンドで再開。クローズドガードのままの竹内。左足を抜いたエリオットはヒジ。左右連打を被弾した竹内だが、ゴング。
2R、右を振る竹内に、左フックを当てて、左ハイでダウンを奪うエリオットに、竹内はスタンドのエリオットに下から蹴り上げ! しかし足をさばいたエリオットにスクランブルで立った竹内。追うエリオットはボディロックテイクダウン。亀の竹内は仰向けになるが、ついていくエリオットは上四方からヒザ。下の竹内は蹴り上げも、エリオットはグラウンド状態。注意後、再開。エリオットが上のままゴング。
3R、右ハイを打つエリオットに、右フックで応戦する竹内。しかし、エリオットは右を当ててダウンを奪いマウント。パウンド連打にハーブ・ディーンレフェリーが間に入った。
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▼ONEフェザー級(※70.3kg)サブミッション・グラップリング〇ファブリシオ・“ホカゲ”・アンドレイ(ブラジル)[判定3-0]×アッシュ・ウィリアムス(英国)
『NARUTO』の火影をニックネームに持つアンドレイ。青帯と紫帯で世界タイトルを獲得し、茶帯で欧州選手権優勝。2021年、IBJJF世界選手権ではトーナメント決勝で元世界チャンピオンのシェーン・ヒルテイラーを三角絞めで極めている。
ウェールズ出身のウィリアムズ。POLARISで活躍し、パウロ・ミヤオにスプリット判定勝ち。カーロス・コンディットをヒールフックで極めている。
1R、アンドレイは足払いで崩し。立つウィリアムズにニータップでテイクダウン。両足を持って中央に持ち込むと左足を持ってサイドへ。すぐに足を戻すウィリアムズがヒザ裏を合わせようとするが、抜くアンドレイ。
下からウィリアムズは外ヒール狙い。ヒザを抜くアンドレはパスガードから上四方。サイドからニーイン。足を戻すウィリアムズは50/50から外ヒール、ストレートフットロック狙い。アンドレイも足関節を狙うがゴング。判定3-0でアンドレイが勝利した。
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▼ONEストロー級ムエタイ 3分3R×トンプーン・PK・センチャイ(タイ)[1R 2分56秒 KO]※左フック〇マフディー・ジャマリ(モロッコ/Ostora Fighters World)
トンプーンは2023年3月の『ONE Friday Fights 10』から参戦し、トゥモロー、ペットモンコル、ヤンダムに3連勝して12月の『ONE Fight Night 17』に出場。エリス・バドル・バルボーザのボディブローにKO負けを喫したが、バルボーザに禁止薬物の陽性反応が出たため無効試合に変更されている。
2024年2月はティムール・チュイコフにTKO勝ち。しかし、5月にザカリア・ジャマリに判定負けでONE初黒星を喫すると10月もルイ・ボテーリョに判定負け。12月にダニエル・ウィリアムスにTKO勝ちで再起。ニックネームは“タイのサイタマ”とワンパンマンの主人公の名前を持つ。
ジャマリは今回がONE初参戦となる。
1R、ローから入るトンプーンにジャマリは前蹴り。右カーフから左ボディを見せるジャマリ。スピードのある右ストレートを放つジャマリは右カーフを狙い撃ち。さらに左ボディも。トンプーンは前へ出てワンツー、左右フックを打つが右カーフと左ボディをもらってしまう。
ならばとトンプーンは首相撲からのヒザ。ジャマリの右カーフに合わせてヒジから入り、首相撲に持ち込む。しかし、打ち合いに行ったジャマリの左フックにトンプーンはグラつき、右フックでダウンを奪われる。
左右フック連打でトンプーンをロープへ釘付けにするジャマリ。トンプーンも打ち合うが、最後はジャマリの左フックがクリーンヒットし、ジャマリが衝撃のKO勝ちでONEデビューを飾った。
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▼ONEアトム級(※52.2kg)→キャッチウェイト54.4kg MMA 5分3R〇マカレナ・アラゴン(アルゼンチン)4勝1敗 ※54.4kgで体重超過[判定3-0]×ジヒン・ラズワン(マレーシア)9勝5敗
柔道ベースのアラゴンは2024年11月のONEデビュー戦で三浦彩佳に一本負け。今回は大幅体重超過でキャッチウェイト戦に。対するラズワンは、散打ベースで寝技も巧みだが、2024年3月の前戦で澤田千優に判定負け。
1R、サウスポー構えのラズワンに、オーソのアラゴンは前蹴り、細かいステップで左で差して投げてテイクダウン。足を効かせるラズワンは下から4の字で潜ろうとすると、アラゴンは牛殺しからがぶり。その際で立ち上がり。ヒザを突くアラゴンは左で差して押し込み。
大腰で投げるアラゴンはインサイドガードからヒジ。ラズワンはクローズドガードもアラゴンは中腰から首を手前に引き寄せてネックロック。首を抜いたラズワンは下から腕十字狙い。アラゴンはまたもネックロック狙いからヒジ打ち。
2R、先にワンツーで前に出て左で差して崩してテイクダウンのアラゴン。四つん這いのラズワンにヒザを突く。立ち上がるラズワンに首投げからVクロス! しかし、うつ伏せになって外したラズワンは立ち上がり。細かいヒザを突くとボディロックテイクダウンからバックへ。リアネイキドチョークを狙う。
3R、インローを打つラズワンに、右ストレートを打ち込むアラゴンがシングルレッグでテイクダウン。ラズワンは下から四角に組んで膠着。ブレーク。ワンツーから連打で前に出るアラゴンは右アッパーも。
組むラズワンをがぶるアラゴンはサイドバックに。右小手で立つラズワンだがロープに押し込まれる。払い腰でテイクダウンのアラゴンはグラウンドヒザ。ラズワンが立ち上がりゴング。判定3-0で体重超過のアラゴンが勝利した。
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▼ONEバンタム級(※65.8kg)MMA 5分3R〇カルロ・ブーミナアン(フィリピン)8勝1敗[1R 2分45秒 TKO] ※パウンド×マルオ・マストロマリニ(アルゼンチン)17勝5敗
1R、サウスポー構えのマストロマリニはステップインのワンツーから組むが、体を入れ替えるブーミナアン。左差しで体を入れ替えるマストロマリニを突き放すブーミナアンは足払いテイクダウンからパウンド。
亀になって立つマストロマリニに左フックを効かせると、さらに左でダウンを奪い、左のパウンド連打でパウンドアウトした。