キックボクシング
レポート

【イノベーション】ライト級王者・紀州のマルちゃんが井上竜太の執念振り切り防衛に成功、フライ級王者・松田虎之介がTKO勝ちで初防衛に成功、団体対抗戦はNKBのHiromiがヒジ打ちでTKO勝ち、橋本道場の新鋭・和田修虎がフライ級新人王に、宮田瀬那のTKO勝ちから大会スタート

2025/04/05 17:04
JAPAN KICKBOXING INNOVATION「RESISTANCE-19」2025年4月5日(土)東京・新宿FACE ▼第7試合 INNOVATIONライト級(61.23kg)タイトルマッチ 3分5R〇紀州のマルちゃん(武勇会/王者)判定3-0 49-48×2、49-47×井上竜太(習志野ジム/挑戦者・同級1位)  両者は2023年12月10日に品川インターシティホールで開催されたINNOVATION主催興行『Z RACING PARTS presents RESISTANCE-14』のメインイベントで、INNOVATIONライト級王座決定戦として対戦。  激しい打ち合いの中でも首相撲などのテクニックが光るマルちゃんが、判定3-0で井上を完封して初戴冠。日頃からINNOVATION愛を声高に叫ぶマルちゃんの悲願達成となった。  その後、井上は所属ジムが閉館し、旧名門の習志野ジムが復興して、その所属となり心機一転。RISEなど外部のリングを経験してタイトル再挑戦に臨む。  1R、サウスポーのマルちゃんは左ミドル、左ストレート。井上は左ローと右インカーフを蹴る。井上が蹴りを出すと必ずジャブを合わせに行くマルちゃん。左ミドルを蹴って前へ出るマルちゃんに右インローで対抗する井上。マルちゃんは終盤、ワンツーの連打で前へ出た。  2R、井上が右ボディストレートからの左フックに行くとマルちゃんはヒザ蹴り。右インローからのパンチで攻める井上にマルちゃんも左ストレートで前へ出て、打ち下ろす縦ヒジ。マルちゃんが左ミドル2発、井上は右フック、マルちゃんは捕まえてのヒザ。マルちゃんの左ミドル連打に右インローを返していく井上、するとマルちゃんはいきなりのバックハンドブロー。  3R、左ロー、右インロー、さらにカーフも蹴る井上。マルちゃんは井上の右ミドルに左ストレートを合わせに行き、前へ出て左ストレートを叩き込む。前へ出てのパンチとヒジで勝負をかけるマルちゃんへ井上はインローの連打。マルちゃんはワンツーの連打で井上にロープを背負わせるが、井上も左ローと右インローを蹴っていく。マルちゃんが左ミドルを蹴ってラウンドを終えた。オープンスコアは29-29が1名、29-28と30-28のマルちゃんがリード。  4R、左フックと右ローのマルちゃんに井上はバックハンドブロー。ワンツーの連打で前へ出ていくマルちゃんに井上は左ローを蹴る。蹴られてもパンチを打つマルちゃん。井上も徹底した右インローと左ローだ。マルちゃんはハイキックやミドルを蹴るが、井上はインローを蹴り返す。  5R、左ミドルからの左ストレート、左右ストレート連打で前へ出るマルちゃん。井上もロープを背負って打ち返す。マルちゃんの左ロー、井上は右ストレート、左フックで逆襲する。右ローを蹴った井上にマルちゃんが左ストレート。残り10秒、マルちゃんが首相撲からの左ヒジ。  判定は3-0でマルちゃんが勝利。王座防衛に成功した。マイクを向けられると「竜太選手めっちゃ強くなっていて僕もしんどかったです。この先もっと強くなるんでよろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ▼第6試合 INNOVATIONフライ級(50.8kg)タイトルマッチ 3分5R〇松田虎之介(STRIFE/王者)TKO 4R 2分33秒 ※セコンドからのタオル投入×吉角綾真(マイウェイジム/挑戦者・同級6位)※松田が防衛に成功。  2023年9月17日に新宿FACEで開催されたINNOVATION主催興行『RESISTANCE-13』にて、INNOVATONフライ級新人王決定リーグとして激突した両雄。その際は、虎之介が、判定3-0でしっかりと勝利し、その後、リーグ戦も優勝し新人王となった。そして、2024年7月14日、王者・北山善に挑戦し、見事、判定勝ちでベルトを巻いた。  吉角は、昨年9月に他団体(IMSA×SUK WANCHAI)でタイトルマッチを経験するなど経験を積み、復讐戦勝利と王座獲得を目論む。  1R、松田はサウスポー。左インローを蹴る松田に吉角は右ミドルと左カーフ。右へ回り込みながら左で蹴っていく松田が強い左ミドル。吉角は蹴りの空振りが続いた。  2R、松田がジャブと左インロー、右フック。吉角は前蹴り、飛び込んでの右ストレート。吉角が右ストレートからの右ヒジでガムシャラに攻める。離れると左ミドルを蹴っていく松田。  3R、松田は左ミドルを蹴って左ヒジ、さらに組み付いて吉角を浴びせ倒す。松田の左ミドルからの左インローに転倒する吉角。パンチの連打から組み付いた吉角だが、松田に右ヒザをボディに突き刺されてダウンを喫する。組み付いてこのラウンドをしのいだ吉角。オープンスコアは30-27×3。  4R、パンチで前へ出る吉角を首相撲からのヒザに捕まえる松田。左三日月2連打に倒れ込む吉角だが、これはスリップ判定。しかし、松田のヒザ蹴り3連打でダウン。再開後も左ヒザでダウンする吉角。最後も松田のヒザ蹴りをもらって吉角が組み付いたところで、吉角のセコンドからタオルが投入された。  TKOで初防衛に成功した松田は「試合つまらないとか言われたりして悔しくて練習して、100%の成果は出せなかったんですが、僕まだまだこんなもんじゃないのでもっと強くなって有名になります」とマイクで語った。 [nextpage] ▼第5試合 団体対抗戦 ウェルター級(66.67kg) 3分3R×藤田ユウキ(拳伸ジム/INNOVATIONウェルター級8位)TKO 2R 1分25秒 ※右ヒジ〇Hiromi(拳心館/NKBウェルター級5位/日本キックボクシング連盟)  1R、サウスピーの藤田が左で蹴っていくと、Hiromiはいきなりの連打で前へ出る。離れると再び藤田が左ロー&ミドル、左ストレート。左ミドルをフェイントにしての左ストレートも。Hiromiも負けじと右ストレートで前へ出る。互いに相手のストレートを被弾する中、前へ出てワンツーを打って行くHiromiだが藤田に組まれる。  2R、藤田の左ミドルに右ストレートを返すHiromi。これが直撃して藤田はのけ反る。前へ出るHiromiの前足を左ローで蹴る藤田。Hiromiはワンツーから組み付くと右ヒジを藤田の顔面に叩き込む。さらに右ヒジをもう一発、藤田は倒れて起き上がることが出来ず、レフェリーが試合をストップ。  日本キックボクシング連盟HiromiのTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼第4試合 INNOVATIONフライ級(50.8kg)新人王決勝戦 2分3R延長1R ※肘打ちなし×石井織規(STRIFE)判定0-3 ※27-30×3〇和田修虎(橋本道場)※和田がフライ級新人王に。  1R、ジャブと右三日月の和田にサウスポーの石井は左右フック。どんどん前へ出て距離を詰める和田は石井の左ミドルをキャッチして軸足を蹴ってコカす。距離を詰めてパンチを打って行く和田に石井は後手となり、蹴り足をとられて転倒。  2R、組み付いた和田が鋭いヒザをボディへ。さらに距離を詰めての右ストレート、コーナーに詰まった石井は左右フックで反撃するが和田の圧に下がる展開が続く。石井は左ミドルで反撃を試みる。オープンスコアは20-18×3で和田。  3Rも前へ出る和田が左ボディ、石井は組み付くが逆にヒザを蹴られる。ワンツー連打から組み倒す和田。コーナーへ詰めての右ロー、右ミドル、右ストレートと伊藤を追いつめていくが、伊藤も左右フック。最後まで和田が前へ出てパンチ&ローで攻め続けた。  判定はフルマークで和田。フライ級新人王に輝いた。 [nextpage] ▼第3試合 59kg契約 3分3R×篤志(バトルフィールド team JSA)判定0-3 ※29-30×2、28-30〇佐野 澪(マイウェイジム)  1R、篤志はサウスポー。佐野は右ミドルと右インロー、篤志は左ミドル。篤志の左ミドルに佐野が右フックを合わせる。篤志はワンツーから前蹴りで佐野を押し戻した。  2R、佐野は右ミドル。右ローには篤志が左ストレートを合わせる。右インローを蹴っていく佐野に篤志は左ミドルを蹴り返し、左ストレートで前へ出る。佐野の右ストレートに大きくのけ反る篤志。佐野が追い打ちを掛けようとしたが篤志が組みとフットワークで逃げ切った。オープンスコアは20-19×3で佐野。  3R、篤志が前蹴りと左ストレートで前へ出る。佐野は右インローと右ミドル。篤志の右フックをもらうと佐野は打ち合いに行くが空振り。篤志が前へ出ての左右フック、ワンツー、佐野はまぜか手が出ない。篤志のワンツーをかわして組み付く佐野。  判定は3-0で佐野の勝利となった。 [nextpage] ▼第2試合 団体対抗戦 スーパーバンタム級(55.34kg) 3分3R ※肘打ちなし△翔龍(エボリューションムエタイジム)ドロー 判定1-1 ※29-30、30-29、29-29△鈴木 颯(TEAM FOREST/シュートボクシング協会)  1R、ジャブから右カーフを蹴り合う。鈴木の右ミドルをキャッチして右ボディストレートを打ち込む翔龍。鈴木は徹底してジャブから右カーフ、リーチ差を活かして戦う。鈴木が顔面前蹴り、翔龍は距離を詰めてボディを打って行く。  2R、鈴木はジャブから右ミドル、右カーフ。翔龍は距離を詰めてフックを打つ。近距離に持ち込んでパンチを打つ翔龍に鈴木は右ヒザ。左インローから入り込もうとする翔龍に鈴木は右ストレート。翔龍が左ボディからの左フック。インファイトで翔龍が盛り返した。オープンスコアは20-20、19-19、ジャッジ1名が20-19で翔龍に付けた。  3R、翔龍の出鼻をジャブで挫く鈴木は右ストレートやヒザにつなぐ。翔龍も負けじとジャブ、右ロー。ローとパンチの打ち合いの中、鈴木の右ストレートで翔龍が大きくのけ反る。翔龍は入り込んで右アッパーを突き上げた。ジャブと右ローの翔龍に鈴木は右を打って行く。  判定は三者三様のドローで痛み分けとなった。 [nextpage] ▼第1試合 55kg契約 3分3R ※肘打ちなし〇宮田瀬那(HOSOKAWAジム)TKO 3R 1分04秒 ※レフェリーストップ×シオチャイ FJ KICK ASS (FJ KICK ASS)  宮田は16歳、シオチャイは17歳で戦績は同じ1勝2敗。  1R、右ローの蹴り合いからワンツーを打つのは宮田。右ミドルを蹴っていくシオチャイに宮田は左フック。組んでからすぐにヒザを蹴るのはシオチャイ。組んでくるシオチャイに宮田が右ストレートからの左フック。シオチャイは右カーフを連発し、左ミドルを蹴ってワンツーの連打。組むと宮田をコカす。  2R、前に出るシオチャイが左ミドルから組んでのヒザ。シオチャイの右カーフに宮田は右ストレートを合わるが組まれる。シオチャイの蹴りになかなか手が出ない宮田は組まれてもヒザを蹴られる。組まれ際に左右フックをヒットさせる宮田。序盤はシオチャイの蹴りに押された宮田が終盤はパンチで盛り返した。オープンスコアは20-19×3でシオチャイ。  3R、左ミドルを蹴って前に出るシオチャイに宮田がワンツーの連打。ここで前に出た宮田が首相撲でコカし、打ち合いに持ち込むとフックの回転力で上回り、左フックでシオチャイがダウン。全く立ち上がれる様子がなく、レフェリーがストップ。宮田のTKO勝ちとなった。
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