【UFC】「私のJTTでの時間は終わりました」──ビリー・ビゲロウコーチが退団。堀口恭司のUFC再契約に刺激の朝倉海は「次の試合はもうすぐ発表できる」

　朝倉未来、朝倉海兄弟が所属するJAPAN TOP TEAM（JTT）のコーチを務めるビリー・ビゲロウ（米国）が、5月4日の『RIZIN男祭り』後にJTTを退団し、米国に帰国することを発表した。 　4月4日のXでビゲロウは、「JTTが多くの勝利を収め、実りある一年になることを心から願っています。私のJTTでの時間は終わりました。次のRIZINイベントの後、日本を離れ、アメリカに帰国します」と報告し、「今年は多くの教訓に満ちた素晴らしい経験でした。皆さん、ありがとうございました」と、JTTでの経験にさまざまな学びや思いがあったことを記した。 　3月末には、「ファイターには、頼りにできる信頼できるコーチが必要です。あなたの利益を第一に考えてくれるコーチが必要です。あなたを育て、打ち負かすコーチが必要です。あなたの弱点を指摘し、それを修正する解決策を見つけられるコーチが必要です」と、コーチの必要性を記していたビゲロウ。 　2月には、JTTのヘッドコーチを務めていたエリー・ケーリッシュが母国フランスに帰国することを発表。今回の決断でエリーに続き、ビリーも5月大会後にJTTを離れることになる。 　両者は、朝倉海が米国ラスベガスのシンジケートMMA出稽古中に出会い、日本にスカウトしたMMAコーチ。 　ビゲロウは、カレッジレスリング出身で、現UFC世界バンタム王者のメラブ・ドバリシビリやフライ級のアレックス・ペレスらを指導しており、朝倉海のUFC世界王座挑戦時には、ラスベガスで減量のスペシャリストとともに朝倉の挑戦をサポート。王座奪取ならなかったことで、米国へ帰国することになる。 　JTTでの指導では、所属選手の勝利と敗北のなか、「最高のファイターとコーチを見てください。 ハビブ（ヌルマゴメドフ）──イスラム（マカチェフ）、その他多数（トレバー）ウイットマン──（カマル）ウスマン、（ローズ）ナマジュナス、（ジャスティン）ゲイジー（ユージン）ベアマン──（イスラエル）アデサニヤ、（カーロス）アルバーグ、（カイカラ）フランス（マイク）ブラウン──堀口（恭司）、（アレッシャンドリ）パントージャ、（ダスティン）ポイエー 　これらはすべて長年にわたる関係です。忠誠心と信頼が厚いのです」と、コーチと選手の成功例を挙げていた。 　5月以降、あらたな体制でUFC初勝利を目指す朝倉海は4月3日に自身のYouTubeを更新。『堀口選手のUFC参戦発表について』をアップしている。 　この段階でビゲロウのJTT離脱は発表されていないが、そこではUFCフライ級戦線での元RIZIN勢へのライバル心、さらにオクタゴン2戦目の発表が近いこと、さらに「JTT、今年は勝ちまくるんじゃないですかね」と、チームの躍進を誓っている。 　YouTubeで朝倉は、「日本人がフライ級に4人。俺、その堀口選手のUFC参戦を聞いて、最初に思ったのが、“いやちょっと、なんかUFCは俺がチャンピオンになれないと踏んでんじゃないか”と思ったんよ。それで“この野郎”と。UFC側はたぶん日本人のチャンピオンを作りたいんよ。分からないけど。そこで俺が前回戦って負けたじゃん。“いやこれ朝倉が期待できないな、堀口恭司入れとこう”ってなったんじゃないかなっていう風に思ったわけ。だからクソッ、ふざけんなと。それが一番最初に思ったことですね」と、パントージャ戦の敗北が、堀口参戦に繋がっているのではと推測し、反骨心をのぞかせている。 　堀口がUFCで戦う上で、危険な相手として、王者パントージャ、1位ロイバル、2位モレノ、6位マネル・ケイプ、そして「朝倉海は危ない」とけん制した朝倉。 　今後については、「俺の試合もそろそろ決まりそうだなっていう感じなんですよ。話がちょっと進み始めてるんで、フライ級も結構ランキングが変動したんで、もうちょっとで決まる、もうすぐ発表できるかなと思います」と、次戦が近いとした。 「もう練習もバリバリ練習してるんで、楽しみにしてほしいですね。まず（5月に）兄貴（朝倉未来）の試合だったり、ヒロヤの試合だったり、たぶん他にもJTTから出る選手もいると思うんで、みんなしっかりいま気合入って、練習できてるんで、JTT、今年は勝ちまくるんじゃないですかね」──と展望を語った朝倉は、5月以降、あらたに日本でどんなチームを作るか。