キックボクシング
レポート

【NJKF】アグレッシブに攻撃し続けた波賀宙也が日本人4人目のIBFムエタイ世界王者に

2019/09/23 23:09

▼第7試合 日泰国際戦 フェザー級 3分3R
×宮崎勇樹(相模原Sジム/MA日本キックボクシング連盟フェザー級王者)
判定0-2 ※28-30、29-29、28-30
○シンダム・ゲッソンリット(タイ)


 宮崎は昨年5月のMA日本フェザー級王座決定戦で、大野貴志から下馬評を覆す判定勝ちを収め、初戴冠を果たした。今年4月に臨んだ同王座の初防衛戦では國枝悠太に判定勝ち。今大会で他団体の王者として1年ぶりにNJKFのリングに上がる。

 対戦相手のシンダム・ゲッソンリットは、今大会のメインイベントに出場するトンサヤームと同門。5月のNJKF厚木大会で松本龍斗に判定勝ちし、対日本人2連勝を狙う。


 1R、宮崎は序盤から積極的に左ジャブを突き、右ローも蹴る。シンダムは様子を見ながら時おり左ミドル。宮崎は中盤に細かいパンチのコンビネーションをまとめ、シンダムにガードを固めさせる場面も。シンダムも終盤に強烈な左ミドルの連打を見せる。


 2R、明らかに圧を増して前に出るシンダム。組みの攻防が増え、シンダムは宮崎の体を揺さぶりながらヒザ蹴りを突き刺す。宮崎も組み負けずにヒザ蹴りで応戦。終盤に宮崎が再びパンチで仕掛け、シンダムは右ストレートと右フックを喰らって足がそろう場面も。


 3R、シンダムは荒々しく組んでヒザ蹴り、至近距離から右フックもヒットさせる。シンダムの組みの前に、宮崎はなかなかパンチを連打で打たせてもらえない。それでもなんとか角度をつけながらの一発を打つ宮崎。シンダムのガードをこじ開けることはできなかった。

 判定はジャッジ1名がドローをつけたが、残り2名は2ポイント差でシンダムを支持。最終回に組んでのヒザ蹴りで押し込んだシンダムが宮崎を破り、対日本人2連勝となった。

▼第6試合 交流戦 63kg契約 3分5R
○鈴木翔也(OGUNI-GYM/NJKFライト級王者)
KO 5R 1分32秒
×晃希(team S.R.K/DBSスーパーライト級王者)


 NJKFライト級王者・鈴木とDBSスーパーライト級王者・晃希の王者対決。鈴木は今年6月の初防衛戦で、挑戦者・野津良太にダウンを先取されるも、そこから追い上げてドローに持ち込み、なんとかベルトを守った。今大会では他団体王者を迎え撃つ。
 
 一方、晃希(こうき)は9月の『Road to ONE:CENTURY』で、オープンフィンガーグローブ着用のムエタイ戦に出場したが、WBCムエタイ日本統一&ホーストカップ日本スーパーライト級王者・小川翔にTKO負け。今大会で再起を図る。
 

 1R、鈴木は単発の左ジャブや右ストレートを打ってから、離れ際に右ローへと繋げる。次第に両者のコンタクトが増えると、鈴木の左ボディが快音を鳴らす。中盤以降は晃希もパンチ連打から右ハイなどの鋭いコンビネーションを見せ始め、終盤には鈴木に右フックを強打する場面も。
 

 2R、パンチを振るって前がかりになる鈴木だが、一瞬動きを止めたところで晃希の左フックを被弾。さらに打ち合いの中で晃希が右フックを叩き込み、鈴木は尻餅を着く。しかし、これはダウンとみなされず。
 

 3R、序盤の乱打戦の中、晃希のヒジ打ちがヒット。鈴木は眉間付近から出血し、ドクターチェックを受けた。再開後、ヒジ打ちと左右フックを振るいながら前に出る鈴木に対し、晃希はフットワークを駆使して距離を取ながら負傷箇所目がけて左ハイ。終盤に晃希の三日月蹴りも連続で決まり、鈴木は動きが止まる。
 

 4R、巻き返したい鈴木は猛然と前に出続け、左右フック、左ボディ、さらに組んでのヒザ蹴り。晃希は疲労と腹へのダメージが蓄積してきたか、ロープ際で鈴木のヒザ蹴りを突き刺されると、ついにダウンする。立ち上がる晃希。鈴木が反撃の狼煙を上げた。
 

 5R、鈴木はなおも接近戦を仕掛け、左ボディとヒザ蹴りでフィニッシュを狙う。腹を警戒していた晃希に対し、鈴木が左フックを顔面に強打。晃希はその場に座り込んでダウンする。晃希は立ち上がるものの、鈴木のパンチの猛打にさらされ、最後は左フックと左ボディでマットに崩れ落ちた。
 
 鈴木が後半にかけて巻き返し、最後は持ち前のパワフルなパンチでKO勝ち。NJKFの牙城を守った。

▼第5試合 交流戦 57.15kg契約 3分3R
×久保田雄太(新興ムエタイジム/NJKFスーパーバンタム級王者)
判定0-3 ※28-29、28-30、27-30
○一仁(真樹ジムAICHI/J-NETWORKフェザー級王者)


 NJKFスーパーバンタム級王者・久保田とJ-NETWORKフェザー級王者・一仁(かずひと)のマッチアップ。
 
 久保田は今年4月の試合で大野貴志にKO負けしたが、続く6月のNJKFスーパーバンタム級王座決定戦で雄一を判定で下し、戴冠を果たした。今大会が王者として迎える初戦となる。
 

 対する一仁は昨年9月のNJKF初陣で、ONEで活躍中のMOMOTAROに判定負け。しかし、その後はJ-NETWORKスーパーバンタム級王者・伊仙町典久らを下し、3連勝をマークしている。2度目のNJKF参戦となる今大会で勝利を目指す。
 

 1R、左ミドルと左ジャブから攻撃を組み立てる一仁に対し、前蹴りで寄せつけんとする久保田。一仁は鋭い右の蹴りも散らす。
 
 2R、一仁が強烈な右ミドルを蹴っていく。久保田は左ストレートを振り抜くも、これをかわされ一仁の右ミドルを被弾。一仁が組んでのヒザ蹴り、さらにアッパーやストレートも当てる。
 

 3R、左右フックを顔面と腹に打ち分けて攻める一仁。久保田は一仁にたびたび右ミドルをキャッチされ、コカされてしまう。組みの攻防でもパワーで勝る一仁が久保田を転倒させる。最後は両者が飛びヒザ蹴りを交錯させて試合終了。一仁が敵地での判定勝ちで王者対決を制した。

▼第4試合 NJKF 66kg契約 3分3R
×野津良太(E.S.G/NJKFライト級1位)
判定0-3 ※28-29、28-30、28-30
○洋輔YAMATO(大和ジム/NJKFウェルター級10位)

▼第3試合 NJKF 60kg契約 3分3R
○梅沢武彦(東京町田金子ジム/NJKFスーパーフェザー級3位)
判定3-0 ※29-28、30-28、30-27
×吉田凛汰朗(VERTEX/NJKFスーパーフェザー級7位)

▼第2試合 交流戦 バンタム級 3分3R
×雨宮洸太(キングジム)
TKO 1R 2分08秒
○七海貴哉(G-1 team TAKAGI)

▼第1試合 交流戦 ライト級 3分3R
×慎也(ZERO)
KO 1R 2分06秒
○蓮YAMATO(大和ジム)
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