42歳にして約5年ぶりに現役復帰を決意した裕樹
2024年12月21日(土)千葉・幕張メッセ イベントホール『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2024 FINAL』の対戦カード発表記者会見が、10月30日(水)都内にて行われた。
会見の第一部では、RISEで唯一の3階級制覇を成し遂げた“Mr.RISE”裕樹(ANCHOR GYM)の現役復帰が発表された。
裕樹は長年にわたってRISEで活躍し、RISE初で唯一の三階級制覇(スーパーライト、ライト、スーパーフェザー級)を達成。“鬼のローキック”と呼ばれる強烈なローを武器にロッタンや野杁正明など国内外の強敵と戦った。2020年11月に大阪で那須川天心を相手に引退試合を行い、2R KO負けで壮絶に散った。戦績は46勝(30KO)26敗2分。
伊藤隆RISE代表は「5年ぶりに復帰すると今週聞かされて、42歳で復帰とのことでビックリしたのと同時に出来るだけサポートしたいと思います」と、今週聞いたばかりだと説明。
裕樹は「お久しぶりです。来年復帰戦をしたいと思っております。僕はキックボクサーとして2020年に那須川天心選手と戦って引退試合をさせていただきました。それは第一章ということで、今日から第二章幕開けという位置づけでやっていきたいと思っております」と挨拶。
「復帰の理由は、ずっと考えていたわけでなく本当にここ数日。同い年の年代の選手が一生懸命頑張っているのを見て、自分も勇気と刺激をもらってもう1回出来るんじゃないかと自問自答して答えを出したという感じです。率直にキックボクシングが大好きだということです。情熱以外にないです。4年間十分に休んだので、もう1回ベスト階級で王座を獲りに行きたいと思っております」と、復帰する理由を話した。
刺激をもらった同年代の選手とは誰かと聞かれると「直近で言うと、東京デビュー戦が一緒の大会だった城戸康裕選手。同い年で、ブアカーオ選手も同い年なんですよ。一番の決め手は“狂拳”竹内裕二選手(41歳)。彼が後楽園ホール(Krush)で戦っているのを見て、試合は負けましたが素晴らしい戦いでした。彼とはK-1でもRISEのタイトルマッチでも試合をやりました。凄い刺激を受けました。それがきっかけです」と明かす。
様々な階級で戦ってきた裕樹だが、復帰にあたってどの階級でやるのかは「まだ定め切れていませんが、ベストは60kgか63kgで戦ってみたいです。大雅選手(60kgのスーパーフェザー級王者)、中村寛選手(63kgのライト級王者)、その下にいるランカーの方々。ほとんど戦ったことが無い選手ばかりなので」と、スーパーフェザー級かライト級のどちらかで王座を狙っていきたいとした。
引退後は「身体を鍛えることはしていました。キックボクシング以外に情熱をもって出来ることは何なのかと考えて、マラソン、ウェイトトレーニング、ボディコンテストに出てみようかと考えたりして。でもキックボクシングのジムを経営しているので、試合で勝つためのトレーニングは一切しておりません。まっさらな感じではあります。ただ、最後に那須川選手とやった時にボロボロの状態だったので、4年間で手術を4回やってかなり回復しました。その時より強い裕樹を見せられると思っています」と、本格的な練習はこれからだが身体の状態は4年前よりいいとする。
それは「左ヒジを曲げることも伸ばすこと出来ないようになっていて。あと右手首もですね。偽関節の状態になっていてパンチを強く打つことが出来ませんでした。ボルトを入れたり、手術で不要なものを取ったりして。骨が固まっていて曲げることが出来ず、ミドルキックを腕で受けたら激痛が走る状態で試合をしていました。今はほぼないです」と説明。