Krush.1652024年9月28日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合)第9代Krushフェザー級王座決定トーナメント決勝戦 3分3R延長1R〇石田龍大(POWER OF DREAM)延長R 判定2-1 ※9-10、10-9×2×橋本雷汰(ALONZA ABLAZE/K-1甲子園2022 -60kg王者)※石田が第9代王座に就く。本戦の判定は29-29、30-30×2。
石田は2020年2月にKrushでプロデビュー。2戦目で髙橋直輝に判定で敗れたが、以後は連勝で8勝(4KO)1敗の戦績を誇る。2024年6月のトーナメント準決勝では“狂拳”迅をKOした。
橋本はK-1甲子園2022 -60kg王者で、2023年10月にYU-KI、2024年1月に水津空良に連続KO勝ち。6月のトーナメント1回戦では優勝候補と目されていた稲垣澪に判定勝ち。戦績は7勝(3KO) 無敗2分。
1R、サウスポー同士。前後にステップを踏む石田は左カーフ、橋本は右フックで迎え撃つが、石田もすぐに右フックを返す。左ストレートのカウンターを狙った橋本だが、石田はその左に左ストレートをカウンター。石田の右アッパーをもらった橋本は前に出てパンチをまとめようとするが、石田がかわして逆に右フックでヒットを奪う。
2R、カーフの蹴り合い。石田は上手く左ストレート、右フックを当てていく。橋本はジャブから前へ出るがそこへ石田が右フック。石田もジャブを突き、左ストレートをダブルで放つ。さらに左ボディ、左三日月で畳みかける。そこへ橋本が左フック。橋本の左ストレートを空振りさせて石田が左ストレートをリターンする。
3R、ジャブの突き合いから左ストレートを放つ両者。ここでヒットを奪うのは石田だ。前へ出てジャブを打つ橋本に左をかぶせる石田。至近距離の打ち合いで橋本も右フックをヒットさせるが、石田はすぐにジャブで体勢を立て直す。ジャブに左ストレートを上手く被せる石田。前に出て打ちに行く石田だがクリンチ状態となり、そこで石田がショートアッパーを打つ。
本戦の判定は両者決め手なくドロー。延長戦へ突入する。左ストレートでカウンターを奪う石田が左ボディストレートを打つと、石田も左ストレートを返す。またも石田が左ストレートのカウンターをヒットさせ、前に出る石田をジャブで突き放す。石田はジャブを突いて狙いすました左ストレート。ブロックを固めて前に出る橋本は連打を繰り出すが空振りが目立つ。石田がジャブで誘って左ストレート、よく見て橋本の攻撃をかわし、左ストレートを当てるとさっと離れる。
見事なアウトボクシングで最後は差をつけた石田。判定は2-1と割れたが、石田が新王座に就いた。
石田はマイクを持つと対戦相手、家族、恩師、古川会長にお礼を言うと「本当に会長と出会って人としても成長できたと思います。言われたことがすぐに出来ないんですけれど、そんな俺も一生懸命指導してくれるのでここまで来れたと思います。圧勝で勝ちたかったんですけれど無理だったので出直します。明日のK-1で王者が勝っても負けても俺は軍司選手と戦いたいと思っています。次の相手は俺で」と、次は軍司泰斗と戦いたいとアピールした。
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▼セミファイナル(第8試合)Krushライト級 3分3R延長1R〇ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)TKO 3R 0分19秒 ※セコンドからのタオル投入×上野空大(kickboxing gym SHINYUUKI+)
ゴンナパーはタイで100戦以上のキャリアを積み、2010年から日本を主戦場に。日本人キラーとして名を馳せ、2016年9月からK-1 JAPAN GROUPに参戦。2018年4月に佐々木大蔵を下して第5代Krushライト級王座に就き、3度の防衛に成功した。2020年12月のK-1で林健太を破り、第4代K-1 WORLD GPライト級王座に君臨したが、2021年7月の初防衛戦で朝久泰央に判定2-1で敗れ王座を失った。2022年6月の『THE MATCH 2022』では白鳥大珠を1R2分42秒、右フックでマットに沈めた。2024年4月、1年8カ月ぶりにKrushで復帰戦を行い塚本拓真に判定勝ち。7月のK-1では与座優貴に1R2分30秒でKO負けを喫した。戦績は115勝(25KO)31敗3分。
上野は3歳から空手を始め、フルコンタクト空手では通算70大会で優勝を果たしている“フルコンタクト空手70冠”。2021年からK-1アマチュアに出場し、2022年3月の第12回K-1アマチュア全日本大会のチャレンジBクラス優勝、9月の第13回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラスでも優勝。
2023年3月の『K’FESTA.6』プレリミナリーファイトでプロデビューを果たし、竜義に判定勝ち。7月の第2戦は井上修一にTKO勝ち、2024年3月は龍之介に判定勝ち、7月は河北“KONG”光生にKO勝ちと4勝(2KO)無敗の快進撃を続けている。空手仕込みの多彩な足技を得意とする。
ゴンナパーが前日計量で契約体重の-62.5kgから1.65kgオーバー。ゴンナパーは減点2から試合開始、上野8オンスでゴンナパー10オンスのグローブハンデ、ゴンナパーはファイトマネーから30%没収。
1R、前蹴りで距離をとる上野はいきなり飛びヒザ蹴りを放つが、ゴンナパーは左フックで迎え撃つ。接近戦に持ち込んで左右フックを打つゴンナパーが左ストレート、左右フックで次々とヒットを奪い、棒立ちとなった上野から右フックのカウンターの左ストレートでダウンを奪う。
立ち上がった上野は飛びヒザ蹴りを放つが、笑みを浮かべるゴンナパーは左フック。ガードを固めてローを蹴る上野にゴンナパーは右ボディ。左右フックを浴びる上野は右ストレートを返す。ゴンナパーの左を連続し、それをもらう上野は右インロー、前蹴り、右ストレートで反撃もゴンナパーの左ストレートに吹っ飛ぶ。
2R、ゴンナパーを前蹴りで突き放す上野の右ストレートが当たり始める。どんどん前に出るゴンナパーが左フック。上野のジャブと左右フックがヒットし、場内がどよめく。しかし、ゴンナパーはすぐに距離を付けて左フックを打ち込む。ゴンナパーの左フックに身体が泳ぐ上野、そこへ左フックの追撃で上野がダウン。何とか立ち上がった上野だが、ゴンナパーの左右フックを浴びて棒立ちに。一方的に打たれたが立ち続けた。
3R開始と同時に、ジャンプした上野の急所にゴンナパーの前蹴りが当たって試合中断。再開後、ゴンナパーが左フックから右スレート、そして左フックからの右フックでダウンを奪う。ここで上野のセコンドからタオルが投入され、ゴンナパーのTKO勝ちとなった。
マイクを持ったゴンナパーは「計量オーバーしてしまい対戦相手に大変申し訳ありませんでした。また機会があれば試合をしたいと思います」と、体重超過を詫びた。
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▼第7試合 Krushライト級 3分3R延長1Rד狂拳”竹内裕二(GORI GYM) TKO 3R 0分40秒 ※レフェリーストップ〇弘輝(WORLD TREE GYM)
竹内は1983年8月13日生まれの41歳。2004年6月にプロデビューし、第8代MA日本スーパー・フェザー級王座・第2代WMAF世界スーパー・フェザー級王座を獲得。2009年5月のKrush初参戦では当時“-60kg最強”と言われた山本真弘を左フックでKOし、一躍その名を轟かせる。その後は"狂拳"の名の通り、Krushを中心に衝撃的な試合を連発。2011年4月の初代Krush-60kg(現スーパー・フェザー級)王座決定トーナメント準決勝では野杁正明とダブルダウンノックダウンのあと、左フックで野杁をマットに沈める格闘技史に残る名勝負を演じた。
2016年9月のK-1代々木大会を最後にリングから離れていたが、2022年4月に約5年7カ月ぶりに復帰すると、SATORU成合を得意の右ストレートで2RにKOし、狂拳健在を示した。今回はそれ以来の試合となる。戦績は28勝(14KO)13敗2分1無効試合。
弘輝は2020年6月にKrush初参戦を果たしたサウスポーで、初陣ではSEIYAを3Rでマットに沈めた。その後は朝久泰央と龍華にKO負け、東本央貴に判定勝ちも里見柚己、大沢文也、鈴木翔也に3連敗を喫した。しかし、2022年6月の明戸仁志戦でKO勝ちすると9月の伊藤健人戦で判定勝ちとK-1 GROUPで初の連勝。12月のK-1では篠原悠人に判定で敗るが、2023年9月にKNOCK OUTから参戦したREITO BRAVELYをダウン応酬の末にKOした。2024年2月、大岩龍矢との試合で計量をパス出来ず、判定で敗れている。戦績は10勝(7KO)8敗1分。
両者ともバチバチの打ち合いを好むタイプだけに激戦になることは必至。41歳になった竹内が往年の実力を見せるのか、それとも弘輝が引導を渡すのか。KO決着間違いなしのKrushらしい一戦となりそうだ。
1R、どっしりと構える弘輝の周りを回り込む竹内。サウスポーの弘輝が狙いすました左ストレートを放つ。竹内はガードを下げた構えから左フック。弘輝の右フックを持ち前の勘でかわしていくが、明らかにスピードがない。圧をかけて竹内をコーナーへ追い込む弘輝は左を当てていき、下がる竹内に左ストレートを伸ばしてダウンを奪う。
竹内のセコンドには芦澤竜誠が就く。2R、打ち合いに行く弘輝に竹内は左へ回り込みながら右ボディ。弘輝は左ストレートを直撃させ、竹内はフラつくが両手を広げて余裕をアピール。ジャブを出す竹内に弘輝が左カーフから左右フック。弘輝の左フック、左ミドをまともにもらう竹内。ノーガードで左ストレートをもらう竹内だが右ストレートを打ち返す。パンチをもらってもノーガードを貫く竹内。
3R開始と同時にダッシュして右フックを打った竹内だが、弘輝にカウンターの右フックを合わされてダウン。弘輝は右フック、左ストレート。鼻血を噴き出してもノーガードで立ち向かう竹内だったが、弘輝のパンチが連続して入ったところでレフェリーが試合をストップした。
弘輝はマイクを持つと「強すぎた、狂拳、マジで。引退して欲しいと思ったけれどまだまだ続けられるんじゃないかな。俺、前の試合で体重オーバーして辞めようと思ったけれど、狂拳がチャンスくれて最高の体を作ってこれました。マジでKrushのリング大好きだから、宮ちゃん頑張ってるから応援してください」とアピールした。
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第7代Krushフェザー級王者・森坂陸(エスジム)の引退セレモニーが行われた。
森坂は17歳でプロデビュー。2017年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、ムエタイ仕込みの蹴り技とバックハンドブローなどの回転技を駆使するトリッキーなファイトスタイルで戦績は17勝(3KO)14敗2分。江川優生、椿原龍矢、軍司泰斗ら後にK-1王者となる選手たちとしのぎを削り、2020年の「第5代Krushフェザー級王座決定トーナメント」では準優勝。2022年は4戦全勝で2023年3月に玖村修平を破り第7代王座に就いた。
10月の初防衛戦で「負けたら引退」を宣言し、篠塚辰樹の挑戦を受けての初防衛戦に臨んだが、判定2-0で敗れ26歳にして引退を決意。2024年6月に松本海翔を相手に引退試合を行い、2R TKO負けとなった。生涯戦績は17勝(3KO)15敗2分。
森坂は「自信を持って好きなことをやっていくことの大切さを僕はこのリングで表現できたかなと思います。ぜひこれからも一人の人間として応援してくれたら嬉しいです。原宿エリアでシーシャバーやらせていただいているのでぜひ飲みに来てくれたら嬉しいです、ありがとうございました」と挨拶。10カウントゴングを聞き、リングに別れを告げた。
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▼第6試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R〇大鹿統毅(K-1ジム総本部チームペガサス)判定3-0 ※30-24×2、30-25×山浦力也(北斗会館)
大鹿はK-1甲子園2022 -55kg王者。デビュー当初は他団体でプロ活動を行っていたが、2022年12月にKrush初参戦で勝利を収め、2023年5月の「第2代Krushフライ級王座決定トーナメント」を制して王座に就いた。10月の初防衛戦で悠斗に初回KO負けを喫し、初黒星で王座を失い今回が再起戦となる。戦績は8勝1敗。
山浦は第4回・第5回・第6回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス -60kg優勝、第16回・第18回・第20回K-1アマチュアチャレンジAクラス -60kg優勝、K-1甲子園2018 -60kg優勝とアマチュアで数々の実績がある。2018年9月にプロデビューし、斗麗、新美貴士、稲垣澪、森坂陸と現在のトップクラスたちと対戦し、4連敗を喫したが2020年11月以来の試合でKO勝ちして連敗を脱出。続く2024年3月の蘭丸戦でもKO勝ちし、戦績を4勝(2KO)6敗とした。
1R、大鹿がショートの距離でパワフルな右フックをヒットさせ、一気にラッシュして山浦にロープを背負わせる。左フックの強打をヒット。山浦はワンツーで反撃。前に出る山浦のワンツーをバックステップでかわす大鹿。しかし、山浦のパンチか左目の下が腫れあがる。
2R、前に出る山浦に大鹿はパワフルな左右フックと左ボディ。山浦は下がらず左右フックを打ち返してさらに前へ出ていくが、大鹿のヒットが上回る。大鹿の右フックでバランスを崩した山浦が倒れかかったところに大鹿は左ハイを放ち、ダウンを奪った。
3R、大鹿が左ボディブローから左フック、ふらついた山浦に右フックを叩き込んでダウンを奪う。一発一発がパワフルな大鹿は連打で山浦をロープへ釘付けにすると、左フックでダウンを追加。大鹿にコーナーへ追いつめられた山浦だが、意を決して打ち合いに行き逆に右フックでヒットを奪う。大鹿も負けじとパワフルな連打。山浦も左フックを返して場内が沸く。大鹿が右フックで山浦をコーナーへ吹っ飛ばし、左右の連打を浴びせた。
大差の判定で大鹿が復活勝利を飾った。
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▼第5試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R×斎藤祐斗(JK TRIBE)延長R 判定1-2 ※9-10×2、10-9〇目黒翔大(優弥道場)※本戦の判定は29-30、30-30×2。
斎藤は8歳から始めた新極真空手で全日本大会高1軽量級の部準優勝。26歳でキックに転向し、2017年12月の『鉄拳』でプロデビュー。2018年8月よりK-1 GROUPのKrushに参戦し、連続KOの後は連続KO負けと派手な試合を繰り返す。2023年9月には『RIZIN』で梅野源治とヒジありルールで対戦し、判定負けも不利なルールで大健闘した。戦績は12勝(9KO)8敗。
目黒は9勝(2KO)6敗2分のサウスポーで、3連敗から2022年11月に松本和樹から勝利を収めると、2023年7月にKNOCK OUTとの対抗戦で新田宗一朗から勝利を収めるなど、2024年5月の西元也史戦で5連勝を飾った。山本優弥を師匠に持ち、しぶといファイトを身上とする。
1R、サウスポーの目黒は前へ出てステップインと共に右のジャブ、右フック。斎藤は右ミドルを蹴っていく。近距離になると左右フックを連打する目黒に斎藤はやりにくそう。
2R、右ミドルを蹴っていく斎藤に目黒は距離を詰めての左ストレートと左フック。絶妙に距離を詰めて連打に持ち込む目黒の独特な動きに斎藤は近距離で手が出ない。左ミドルを蹴る斎藤に目黒は距離を詰めて左右フック、斎藤もフックを繰り出すが目黒が上体を大きく左右に動かすため空振り。
3Rも突進して距離を詰め左右フックを打つ目黒に斎藤はヒザで応戦。右アッパーから飛び込む目黒。独特な距離の詰め方でショートのフックとアッパーを打つ目黒に斎藤は攻めあぐねる。、目黒はダッキングを多用して斎藤のパンチをかわす。終盤になると斎藤の左フックもヒットして目黒は右目上から出血。
本戦の判定はジャッジ1名が目黒を支持したがドロー。延長戦へ。突進する目黒に右をヒットさせ、続く右フックでもヒットを奪う斎藤。目黒は左ミドルと右フック、さらにヒザ。ダッキングとウィービングを合わせた避け方で斎藤のパンチをかわし、接近戦に持ち込んでヒザを蹴り、右フックを打つ目黒。斎藤のフックをかわして目黒が右フックを当てていく。斎藤は出合い頭に右ミドル。
判定は2-1で目黒が接戦を制した。
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▼第4試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R〇岩﨑悠斗(サイガジム)KO 2R 1分51秒 ※左フック×蓮實 光(パラエストラ栃木)
1R、岩崎はジャブのダブル、蓮見の出鼻を挫くようなジャブを打つ。蓮見は右カーフ、右ボディストレートを突破口にしようとするが、岩崎のジャブをもらう。
2R、蓮見もジャブを突き右カーフを蹴る。岩崎はジャブを突きまくり、右の強打、強い右ミドルも。蓮見が身体を開いて右フックを打つところに岩崎がコンパクトな左フックを決め、一発KO。
岩崎はマイクを持つと「新天地でやってきて進化したところを見せられたと思います。みんなで祝勝会行きましょう」と叫んだ。
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▼第3試合 -68kg契約 3分3R延長1R×哲志(K-1ジム五反田チームキングス)KO 3R 1分18秒 ※右フック〇KO-TA BRAVELY(BRAVELY GYM)
1R、サウスポーの哲志はジャブを多用、左三日月と奥足への左ロー。KO-TAはそれをもらいながらも前へ出て距離を詰めて左右フックを狙う。近付いてくるKO-TAに哲志はヒザ。終盤、KO-TAがコーナーへ哲志を詰めて左右フックとアッパーを見舞った。
2R、ジャブを突きまくる哲志にKO-TAはじりじりと近寄って圧をかけ右フックを思い切り振り抜く。ジャブをしっかり当てていく哲志。KO-TAは哲志にロープを背負わせると左右フック。
3R、ジャブと右フックで下がりながら戦う哲志に、KO-TAは距離を詰めて右ボディストレート、右フック。ボディで下がった哲志にKO-TAが右フックでダウンを奪う。立ち上がった哲志を右ボディストレートで下がらせると、最後は右フック。KO-TAがKO勝ちを飾った。
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▼第2試合 Krush女子フライ級 3分3R延長1R〇麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)判定3-0 ※30-28×2、30-27×小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
麻央は5勝1敗の戦績を残してリングから離れていたが、2022年12月のKrushで約6年ぶりに復帰。真優に判定勝ちすると2023年4月には韓国のファン・ソンリムにも勝利して連勝。しかし6月、PODの新鋭・池内紀子に敗れ連勝がストップした。2024年10月の「第6代Krush女子フライ級王座決定トーナメント」準決勝では鈴木万李弥に判定勝ちも、決勝で池内紀子に延長戦で敗れて戴冠ならず。戦績は8勝3敗。
1R、掛け声を発しながらローを蹴る小澤に、真央はパンチから得意の左ミドル、右前蹴り、右フックへつなげていく。
2R、右ストレートと左三日月蹴りを軸にして、前蹴りやワンツーをヒットさせていく真央。バックハンドブローを綺麗に当てると一気にラッシュをかけるが、タフな小澤は前へ出て打ち返してくる。
3R、小澤の突進に下がる真央だが、左右ミドル、右フック、ヒザをしっかり当てていく。小澤は突進しての左右ロー、ワンツー、真央は左の三日月、ワンツーで最後までペースを握り、判定3-0で勝利した。
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▼第1試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R△板橋武留(健成會)ドロー 判定0-0 ※30-30×3(テクニカル判定)△坂本寿希(リーブルロア)
板橋は2021年10月のKrush-EXでデビューした新鋭で、デビューから4連勝(1KO)を飾るも2022年9月に松本陸に判定で敗れた。2023年1月に萩原秀斗とのKrush対決で勝利してBigbangバンタム級王座に就いた。12月の初防衛戦は峯大樹とドロー。戦績は5勝(1KO)2敗1分。
坂本は5勝(1KO)4敗のサウスポーで初代KROSS×OVERスーパーバンタム級王者。Krushのリングで他団体王者同士の対戦となった。
1R、ローの蹴り合いからスタート。サウスポーの坂本は右へ回り込み、左ミドルを蹴る。それに右ミドルを蹴り返す板橋。右回りを徹底する坂本に板橋はペースがつかめない様子。
2R、板橋が右ミドルをヒットさせる。板橋の前蹴りに坂本が左ミドルを返したところこれがローブローとなり中断。右の三日月を蹴って右ストレートを放つ板橋に坂本は左ミドルで応戦。またも坂本の蹴りがローブローとなり、試合中断。坂本には警告が与えられた。
3R、左ミドルで主導権を握ったかに見えた坂本だが、蹴ろうとしたところに板橋は右ストレートを合わせてダウンを奪う。反撃する坂本に板橋も打ち合いに行き、右ストレート、左フックを当てていく。
判定3-0でダウンを奪った板橋が勝利を収めた。(追記)大会後、Krush実行委員会とKrush審判部は映像での検証を行い、協議した結果、公式結果を板橋の判定勝ち(30-28×3)から引き分け(テクニカル判定)に変更。
第3Rの攻防でダウンと判断された坂本の転倒について、板橋のパンチによるものではなく、バランスを崩しての転倒(スリップダウン)ではないかを映像で確認した結果、転倒の要因は坂本がローキックを蹴った際に片足立ちとなり、バランスを崩して転倒したものと判断された。また、その際に板橋はパンチを打っていたが、明確なヒットは認められなかった。この転倒を主審がダウンと判断したことで、その後の試合展開はダウンがあったものとして進んでおり、通常の状態ではなかったと判断。よって、第3Rのダウン宣告がなされた時点までの攻防をジャッジ3者が改めて採点を行い、第1ラウンド、第2ラウンドの採点と合計の上、その採点を公式結果とすることとなった。
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▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushフライ級 3分3R×西林翔平(K-1ジム福岡チームbeginning)判定0-3 ※25-30、26-30、26-29〇菊地海斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
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▼プレリミナリーファイト第1試合 Krush女子アトム級 2分3R×加藤りこ(K-1ジム五反田チームキングス)判定0-3 ※28-30×3〇末松晄(K.I.K team BLADE)