キックボクシング
レポート

【GLORY】原口健飛の世界王座奪取ならず、ペッチが大差で勝利V8。ベスタティ強し!一階級上でも華麗な技術で元王者を破る、ボアペアがボケメを返り討ち、タイフン・オズカンがダウン奪い白星GLORYデビュー、トリンダーデが1位を撃破しペッチと原口に宣戦布告

2024/07/21 02:07

▼第6合 ミドル級 3分3R
〇マイケル・ボアペア(ガーナ/同級1位)
判定5-0 ※30-27×5
×ウリック・ボケメ(コンゴ/同級3位)


 ボアペアはRINGS Holland Fighting Networkが主催する『Rings Gala』を主戦場とし、2022年3月には『Rings Fighting Network 2022』にてRINGSミドル級タイトルマッチを経験(ケビン・ヴァン・ヘッケレンに判定負け)。2022年8月からGLORYに参戦するも、2戦目でセルゲイ・ブラウンに判定負け。2023年3月には当時ミドル級3位のエルトゥールル・バイラックを判定で破り、6月にはウルリック・ボケメにTKO勝ち、8月にセルゲイ・ブラウンに3連勝を飾っていたが、11月のGLORY世界ミドル級タイトルマッチで王者ドノバン・ウィッセに判定で敗れた。2024年5月の再起戦ではセルカン・オズカグライヤンに判定勝ち。戦績は17勝(7KO)4敗1分。普段は棺桶作りの職人。


 ボケメはサッカーのスイス代表チームでプレーしていたトップアスリートだったが、怪我のため引退。リハビリで始めたキックボクシングでプロになることを決意したという。キャリア初期はスイスの大会で連勝し、『Enfusion』を主戦場にするとオランダやフランスで活躍。『GLORY』には2019年10月に参戦し、初戦では敗れるも12月の2戦目で勝利。しかし、その後はリングを離れて2022年6月に約1年半ぶりに復帰して勝利を収めている。2023年6月にGLORY復帰戦でマイケル・ボアペアに初回TKO負けを喫したが、11月に当時2位のセルカン・オズカグライヤンを判定で破る番狂わせを起こした。2024年5月には王者ウィッセに挑戦したが、判定で敗れている。戦績は32勝(17KO)5敗。


 1R、ボケメが右ミドルで先制、ボアペアはジャブを顔とボディへ打って行く。右ローを蹴るボアペアにボケメは左右フック、左ボディからの左フックダブルを多用する。前に出るボケメにボアペアが右フックを強打。ボアペアはジャンプしての二段蹴りを繰り出し、ボケメは前に出てヒザ蹴り。両者ともガードが高く、互いにボディを狙う。ボケメが組んでのヒザを繰り出せば、すぐにボアペアも組んでのヒザ蹴り。近距離でのパンチとヒザの打ち合いが続いた。オープンスコアはボアペアの10-9×5。


 2R、ボアペアはボディを打ちながら右ロー、ボケメは前に出て左フックのダブルと右ローを放つが、ボアペアにかなり右ローを蹴られ続ける。手数を出すボケメにボアペアは右ローを何度も蹴っていく。右アッパーを突き上げるボアペア。ボケメは組んでのヒザに活路を求める。このラウンドもボアペアが10-9×5。


 3R、前に出るボケメが左フックと右アッパーからの右ストレート。ボアペアは右ローを蹴り続け、右アッパーを突き上げる。ボケメは左のダブルから組んでのヒザ。しつこく右ローを蹴るボアペアにボケメは飛びヒザを放つ。両者は超接近戦でアッパーとフックを打ち合うが、最後はボアペアが右ローを蹴る。ボケメの右フックにはすぐボアペアが右フックを打ち返す。前に出るボケメだがボアペアが決定打を許さず、試合終了。


 判定はテクニックを見せたボアペアが、ボケメに1ポイントも与えず30-27×5で勝利。「俺はいつも自分を信じている。GLORYで勝てないと言われたが、俺は1位だ。自分を信じ続けているからだ」と勝利者インタビューで語った。

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