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コラム

【RIZIN】クレベルはいかにアーチュレッタを極めたか?『リバースクローズ』『バックサイド50/50』からのヒールフックを高橋“SUBMISSION”雄己が解説! 今週末「今成正和×須藤拓真」も=6月16日(日)『LEVEL-G』

2024/06/13 19:06

アーチュレッタのミスとは?

高橋「それで、再三言っているアーチュレッタ選手の“ミス”とはなんだったかと言うと、リバースクローズを一瞬外して、リバースマウント(相手の頭側に自分の背中が向く逆向きのマウント)のような状態になったところから、『左足を残したまま反転してしまった』事かと思います。

 リバースクローズを解除してリバースマウントのような形になった時点からスタンドに戻す事を考えるならば、

『向き直り際に左足をバックステップして抜く』か、

 より安全策を取るならば、

『いったん尻を着いてもいいからクレベル選手の左鼠蹊部に右足のフックを入れて左足をヒザ下まで抜いてから、柔術立ちのような形でスタンドに戻す』ことができたら良かったかと思いました。

 自分は直接“触った”事はないですが、クレベル選手の極めの仕掛けのプレッシャーはMMAファイターとしては大変驚異的なものなんだと思います。アーチュレッタ選手はそこからくる焦りによってミステイクをしてしまったとも言えるのかも知れませんが、とにかく見事な内ヒールでしたね!」(受け手:山口源樹/今成柔術)

   *

 高橋が指摘した、「いかにヒザを固定されないか」、踵をすくわれないように「踵を隠すか」あるいは「どう踵を取るか」の動きのディテールは高橋が、足関節技教則動画『足関アタック大全』『足関ディフェンス大全』として、体系化した解説を有料公開している。

「DOスポーツ」としてのグラップリングをグラップリングとして、またMMAのなかでも変化し存在し続ける足関節のメカニズムを知ることで、試合での動きがより楽しめることは間違いない。

◆高橋“SUBMISSION”雄己(和術慧舟會HEARTS/今成柔術)

1999年4月14日、愛知県出身。2022年6月英国『Polaris』でトミー・イィプに判定勝ち。2023年2月、米国『FINISHERS』でラミロ・ヒメネスにヒールフックで一本勝ち。2023年7月、メキシコ開催のグラウンド状態での掌底有りグラップリング『Combat Jiu-Jitsu World』でルーカス・カントをオーバータイムで破り、準決勝でADCC East Coast trial王者ドリアン・オリバーレスに敗れる。2023年11月12日、米国『FINISHERS』でエディ・ブラボーの黒帯にしてFINISHERSバンタム級王者のレイ・ダレオンをオーバータイムで破り、王座を獲得。2024年8月、ADCC全米オープンに出場予定。MMAでもプロ修斗2勝1敗。最新のテクニックや、気になるテクニックを深掘りした教則動画も自身のサイトでまとめている。

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