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2024年6月9日(日)『RIZIN.47』(代々木第一体育館)コメインで対戦するフアン・アーチュレッタ(米国)と、クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が3日、公開練習を行った。
「次期フェザー級王座挑戦者決定戦」として位置づけられている、元RIZINバンタム級王者と元RIZINフェザー級王者による戦い。
RIZINでは初のフェザー級戦に臨むアーチュレッタは、昨年5月の井上直樹戦前にも合同練習した、東京五輪レスリング女子50kg級金メダルの須崎優衣をパートナーに、「レスリング対柔術ということで、須崎選手との練習を見せたい」と、2分のレスリングスパーを行った(※アーチュレッタインタビュー/クレベルインタビュー)。
アーチュレッタ「みんなに見せたかったのは、世界でも屈指のレスラーが日本にいるという事実だ」
ピュアレスリングのアンクルホールドやローリングを見せる須崎に、アーチュレッタもカレッジレスリングベースのスクランブルで対抗。ひとときも止まらないレスリングの動きをファンの前で披露した。
両者の交流は、2023年2月に米国カリフォルニアを訪問した須崎からアーチュレッタにコンタクトし、練習を共にしたことから始まり、アーチュレッタは「私の家に泊まってもらって妻や子供とも過ごしている。国際的にも素晴らしい選手で、日本の格闘技ファンにも紹介したくて、今日来てもらった」と説明。
須崎も「ホームステイさせてもらってレスリングを学んだりトレーニング見てもらいました。フアンさんは誰よりも練習しているし、格闘技に人生を賭けて戦っていらっしゃる姿を見させていただいて、私のレスリングに対する向き合い方も変わりました。人生の向き合い方も学ばせていただいて、本当に尊敬する選手ですし、私の恩人です」と、公開練習参加の経緯を語った。
7月26日に始まるパリ五輪では、8月5日から11日の日程でレスリング競技が行われる。連覇を目指す須崎に向けて、アーチュレッタは、「レスラーにはハードワークが求められるけど、それに対する見返りは少ない。彼女は家族との時間やさまざまなもの犠牲にして、ただメダルのためだけに献身的にハードにトレーニングしている。レスリングは目立たないスポーツで厳しい世界でそんなにお金も稼げない。今日、みんなに見せたかったのは、世界の金メダルを総ざらいするだけの力を持つ、世界でも屈指のレスラーが日本にいるという事実だ。ぜひ彼女をサポートしてほしいし、真の愛情を捧げることで、彼女がもうひとつのオリンピックのメダルを獲るモチベーションになってくれればと思っている」とエールを送り、須崎の将来的なMMA転向については、「ぜひ戦ってもらいたい」とだけ語った。
また、クレベルとの大一番に向け、「チャンプvs.チャンプの戦いのために、オールラウンドで何でも対応できるようにやってきたと、MMAのトータルファイトでの自信を見せた。