MMA
インタビュー

【RIZIN】クレベル「アーチュレッタは三角絞めで落ちている」、次期挑戦者候補争いに「朝倉は何回タイトルマッチのチャンスあるの?」=6月9日(日)代々木

2024/05/28 18:05
 2024年6月9日(日)、東京・代々木第一体育館にて開催される『RIZIN.47』で、元RIZIN&Bellator世界バンタム級王者のフアン・アーチュレッタ(米国)とフェザー級(5分3R)で対戦する、元RIIZNフェザー級王者のクレベル・コイケ(ボンサイ柔術)が5月28日、リモートによるインタビューに臨んだ。  フェザー級の「次期挑戦者決定戦」と位置付けられる大一番に向け、「体重も全然大丈夫です。ちょっとずつ落ちています」と、冒頭で語ったクレベル。4月から5月の間、米国フロリダのアメリカントップチームで約1カ月間の出稽古を敢行した。 王座を争った盟友ガムロらと「MMAとして全部を練習してきた」  KSW時代に王座を争い、現在UFC3連勝中でライト級5位のマテウス・ガムロをはじめ、UFCバンタム級15位のペドロ・ムニョス、元ONEフライ級王者アドリアーノ・モラエス、元WSOFバンタム級王者マルロン・モラエス、PFLのナタン・シュルチ、マーカス“ブシェシャ”アルメイダら、ブラジル人ファイターらとともに練習を積んで来た。  アーチュレッタ戦に向けて、磨いたのはMMAの動きだという。 「秘密の練習はない。いつも普通にレスリング、柔術、MMAなど全部を練習してきた。人が多くて、いろいろなスタイルの選手がいるから、アーチュレッタのスタイルをやる選手もいる。  アーチュレッタの強いところはみんな分かっている、レスリングが上手。それも問題ない。心配していない。ガムロもキックボクシングもレスリングも上手。手伝ってもらったし、ペドロやアドリアーノにも。有名じゃない団体に出ている選手も同じようなスタイルの選手がいるし、ボクシング・レスリングの練習だけじゃなく“MMAの選手”としてぜんぶ練習した」という。  対戦相手のアーチュレッタは、今回がフェザー級に戻すRIZINでの初戦。クレベルは「階級を上げてきて一番変わるのはパワー。アーチュレッタのパワーはもっと強くなっているかも」とパワーアップを警戒するが、「でもスピードは変わらない。プランは“ボコボコにすること”。それだけ」と言い切る。  アーチュレッタのスタンドを「彼のスタイルはパンチ・パンチ、テイクダウン。カウンターのパンチはまあまりない。オーバーハンドばかり」と、MMAの組みのなかで打撃を出してくるとし、「知っての通り、私はキックボクシングが上手じゃない。でも『喧嘩やるぞ』。それが私のスタイル」と、アーチュレッタのレスリングと打撃の融合に対して、喧嘩スタイルで立ち会うとした。  試合前インタビューでアーチュレッタは、「金原のようにクレベル相手には寝技にビビらないこと」と、その攻略方法を語っているが、クレベルは、「彼は格闘技のベテラン。寝技も強いけど、私は普通じゃない。グラップルのMMAだけじゃない。『寝技』だから。みんな口ではそう言うけど、試合ではそうならない。絶対にビビる。『やる』と言ってもみんな逃げるのを見ることになる。テイクダウンして寝技かすぐ立つだろう。あるいはパウンドでも、彼(の動き)が自分を助けてくれる。絶対にサブミッションできる」と一本勝ちに自信。その決まり手を「三角絞め」とした。 「三角(絞め)で極まる。フィニッシュする。何回も、練習でも極めている。彼が自分の三角で落ちているよ」。 [nextpage] 自分の試合が『次期挑戦者決定戦』は当たり前。朝倉は何回タイトルマッチのチャンスがあるの?  試合前に妻の妊娠と、名古屋ボンサイ柔術の道場オープンとお祝いごとが続いたが、クレベルは海外修行を優先し、自身のジムのオープニングにも立ち会わず、身重の妻を残して、練習にすべてを捧げてきた。 「100%ファイターであることを忘れちゃいけない。いろいろなモチベーションがあって、ポジティブな練習で試合に向かえる。神様にありがたい気持ちです。ジムもオープンしたし、絶対に勝ちますよ」と必勝を誓う。  ATTでは、堀口恭司と同じクラスで練習するも、階級や練習相手が異なるため、「ペアにはならなかった」が、「2人で当たり前に勝ちたい。日本のRIZINトップ選手なら勝ちます。間違いないです」と揃って、海外強豪を相手に勝利するとした。  いつものように、ホベルト・サトシ、マルキーニョス、怪物くん(鈴木博昭)がセコンドにつくというクレベルにとって、目指すべきはベルト奪還だ。  4月29日のRIZINフェザー級タイトルマッチの「鈴木千裕vs.金原正徳」は、コンディションが万全ではなかった金原が、鈴木の打撃を怖れていたという。 「金原選手、(鈴木が)怖いみたいに見えた。鈴木選手のパンチ怖くて入れない。ビビッたかもしれないな。集中していなかった」と評する。  今回のクレベルvs.アーチュレッタ戦を、RIZINの榊原信行CEOは、「実質次のフェザー級の『次期挑戦者決定戦』という位置づけでもいいな」と、しながらも、「ただ」と留保をつけ、「7月末の(朝倉)未来vs.平本(蓮)も含めて、RIZINはランキング制を引いていないので、ファンが何を支持するかを考えて、次のフェザー級タイトルマッチを今年の後半戦で実現できたらと思います」と、朝倉vs.平本の試合内容次第では、挑戦者候補に上がる可能性も示唆している。  そのことについて聞かれたクレベルは、「それはよくない。朝倉、何回タイトルマッチのチャンスあるの? 何回負けてる? 榊原さん何回、手伝ってあげてるの? 榊原さんも分かっている。朝倉がチャンピオンになるのを手伝ってあげたい。でも、誰が相手でも絶対勝っていない。  朝倉も蓮も千裕に勝てない。蓮は千裕にボコボコにされた。だから、自分はそれ(朝倉vs.平本が挑戦者候補になること)は考えたくない。榊原さんも分かっている。私と千裕がやったら、私が絶対に勝ちますよ。  朝倉も蓮も2人でチケットいっぱい売る。ビジネスだろうし、簡単な道を作ってあげたいだろうけど、自分の試合が『次期挑戦者決定戦』は当たり前。変わらない。いつかは分からない。8月、9月、12月、チャンピオンをボコボコにするよ」と、コンテンダー争いは譲らないと断言する。  さらに「アーチュレッタに怪我無く勝ったら『超RIZIN.3』行きましょう。誰でも、蓮とか朝倉でも、誰でもバツ(欠場)になったら出たい。タイトルマッチに出たい。誰でもボコボコにする」──柔術の鬼神は、強豪アーチュレッタを退けて、フェザー級王座挑戦を決めるか。 [nextpage] 主なRIZINフェザー級ファイター 王者 鈴木千裕(13勝3敗)ヴガール・ケラモフ(19勝5敗)金原正徳(29勝13敗)クレベル・コイケ(32勝7敗)vs.フアン・アーチュレッタ(29勝5敗)※フェザー級転向ビクター・コレスニック(26勝4敗)朝倉未来(17勝4敗)(vs.平本蓮)斎藤 裕(21勝8敗)(vs.久保優太)イルホム・ノジモフ(11勝3敗)カルシャガ・ダウトベック(14勝3敗)(vs.関鉄矢)武田光司(16勝6敗)(vs.シェイドゥラエフ)ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(10勝0敗)(vs.武田光司)新居すぐる(17勝11敗)中原由貴(18勝7敗)今成正和(40勝22敗)摩嶋一整(16勝5敗)久保優太(4勝1敗)(vs.斎藤裕)高橋遼伍(14勝8敗1分)平本 蓮(3勝3敗)(vs.朝倉未来)弥益ドミネーター聡志(13勝8敗)萩原京平(7勝9敗)関 鉄矢(16勝9敗1分)(vs.ダウトベック)高木 凌(7勝2敗)白川陸斗(11勝9敗1分)(vs.中村大介 DEEP)青井 人(13勝5敗1分)神田コウヤ(12勝6敗)(vs.木下カラテ DEEP)横山武司(5勝1敗)鈴木博昭(4勝3敗)(vs.YA-MAN)山本空良(12勝8敗)カイル・アグォン(14勝12敗)芦田崇宏(24勝14敗2分)中村大介(34勝25敗1分)(vs.白川陸斗)YA-MAN(1勝1敗)(vs.鈴木博昭)
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