▼第3試合 女子49.0kg契約 5分3R ※ヒジあり
○あい(48.70kg/KRAZY BEE)
[判定3-0]
×タバサ・ワトキンズ(48.85kg/米国/Scorpion Fighting System)
あいは2006年にジュニアオリンピック52kg級とアジアカデット選手権52kg級の二冠を達成したレスリングエリート。『格闘代理戦争』の女子トーナメントに参戦し、準決勝で古瀬美月に敗れるも強い印象を残した。RIZINでプロデビューを果たすと、川村虹花をパウンドで仕留めTKO勝利で初陣を飾り、その後もDEEP JEWELSで活躍しこれまでMMAでは4勝1敗の戦績を誇る(※プロMMA3勝)。
ワトキンズは3勝中2つの一本勝ち(腕十字)を収めている極めの強さが特徴。17歳で柔術を習い始め、半年後にはアマチュアMMAの試合に出場。アマチュアでは3勝3敗の戦績で、2015年5月の『WXC 57』ではRIZINにも参戦したことがあるシーナ・スターを相手に1R1分02秒に腕十字を極めて一本勝ちを収めている。
1R、ともにサウスポー構えから、ワトキンズはオーソドックスに戻し右ロー。ミドル。詰めるあいはダブルレッグテイクダウン! 左を深くオーバーフックするワトキンズは、クローズドガード。右腕をつかんだワトキンズは腕十字へ! かけなおした際にヒジをズラしたあいは踏みつけ! さらにヒジを抜く。しかし下から蹴り上げはワトキンズ。あいも負けじと踏みつけ! ワトキンズは下から右足を手繰り足関節狙い。潰すあいは鉄槌を連打で打ち下ろす。さらに体を離したあいは飛び込んででフットスタンプ! 下からワトキンズも足を掴みにいく。
2R、遠い距離から前蹴りで牽制するワトキンズ。あいは右ジャブを見せながら前に出ると一気に組み付くと首投げへ! バックを狙うワトキンズだが正対しガードに。両足首をつかみ草刈狙いから左腕を腕十字に行くワトキンズ! 両腕でロックするあいはまたいで外すと三角絞めもかついで上四方からヒザ連打! さらにワトキンズの頭を固定してのヒザ! インバーテッドガードに戻そうとするワトキンズ。あいはサイドポジションからヒザ、ボディに鉄槌を連打する。
3R、ワンツーで前に出て首相撲からヒザはあい! ヒザを返すワトキンズはその蹴り足をつかまれるとジャンピングガードで引き込み。しかし強いパウンドを当てるあいはワトキンズをはがすと両足をつかんでのパスガード! サイドからヒザ蹴り! 手首をもたないキムラ狙い、さらにアメリカーナ狙いからヒザ・鉄槌を声を上げながら突く。下のワトキンズは背中を見せて亀になるとがぶりからヒザを休まず突くあい! バックに回り、背後からパウンド、顔を血で染めたワトキンズにサイドから声を上げながらヒザ、鉄槌! 正対しガードに戻したワトキンズが三角絞めを狙うも外したあい。
判定は3-0であいが勝利。1R目のピンチを凌いだあいが、中盤から怒涛の反撃。ワトキンズの腕十字を防いで、パスガード、激しいパウンドで勝利。覚醒した姿を見せた。
あいは試合後、リング上で「マイクがあると思ってなくて、何も用意してなかったんですけど、ちょっと判定になってしまったのがすごく悔しくて……決めたかったです。チームのコーチのみなさん、スポンサー、応援してくださったファンの皆様、本当にありがとうございました」と四方に頭を下げて、再び「ありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた。
▼第2試合 53.0kg契約 RIZIN キックボクシングルール 3分3R
×瀧谷渉太(52.80kg/KSS健生館)
[判定0-3] ※30-26,30-25×2
〇大﨑一貴(53.00kg/OISHI GYM)
初代Krush -55kg王者の瀧谷渉太と初代WMC日本フライ級王者の大﨑一貴が53kg契約で対戦。
瀧谷は2018年3月にRISE参戦を果たすも連敗。しかし、同年8月の『RIZIN.12』でシュートボクシングの佐藤執斗とダウンの応酬の果てに判定3-0で勝利。さらに2019年2月には栄井大進も延長戦の末にTKOで撃破し、復活を遂げていた。しかし、3月のRISEスーパーフライ級(-53kg)次期挑戦者決定戦では政所仁に判定0-3で敗れ、リベンジ&王座挑戦権獲得はならず。今回のRIZIN2戦目で、大﨑一貴を相手に53kg契約で試合に臨む。
対する大﨑は24勝5敗2分、うちタイでの戦績10戦9勝(8KO)1敗を誇るムエタイファイター。2018年8月からKING OF KNOCK OUT初代フライ級トーナメントに参戦し決勝進出、2019年3月に石井一成と対戦するも判定で惜敗した。5月には「HOOST CUP KINGS NAGOYA6」でKING剛に延長判定で復活勝利。軽量級ばなれした攻撃力、特に強力なローキックで15KOを重ね、巧みなガードワークも誇る。ルンピニー王座に最も近い愛知が生んだ“ワンダーボーイ”が地元開催のRIZINに初参戦を果たす。
1R、オーソドックス構えで右ローから入る大崎。サウスポー構えの瀧谷は左インローを返す。距離を詰める瀧谷。大崎は後ろ蹴りも。それは詰めて潰す瀧谷。大崎も圧力をかけ返し左右でコーナーに詰めて、シャープな左ボディ! 左ヒザは瀧谷。大崎は詰めて左フック! もらった瀧谷もワンツーから左ハイまで繋ぐが、大崎もブロック。
2R、右ジャブ突く瀧谷にギアを上げた大崎は上から左ボディ! 瀧谷の入りに右のテンカオを合わせに行く。サウスポー構えから右のハイを突く瀧谷だが、残り30分、詰める大崎は瀧谷の左右左アッパーをかわして右ローで崩して左ボディ! ヒザを着いてダウンした瀧谷の立ち際のさらに左右のラッシュ。立つ瀧谷も打ち合いに応じるが大崎が詰める。
3R、左ハイは瀧谷。さらにワンツーから蹴りまでつなぐがブロックする大崎は強い右ロー! バランス崩す瀧谷だが、蹴りでバランスを崩させると連打で前へ。それをいなして左フックを当てる大崎! 右ボディから左フック! さらにヒザ、右フックでダウンを奪うと、立った瀧谷の蹴り終わりに左ボディを2度当ててダウン追加。
大差の判定3-0(30-26,30-25×2)で大崎が勝利した。
▼第1試合 53.0kg契約 RIZIN キックボクシングルール 3分3R
○堀尾竜司(56.85kg/TRY HARD GYM)
[判定3-0] ※29-28×2,29-27
×桜井宇宙(57.00kg/COMRADE)
第4代Krush -55kg王者の堀尾竜司と弱冠16歳の超新星・桜井宇宙の一戦が名古屋大会のオープニングを飾る。
堀尾はRISE、DEEPに参戦中。5月12日のDEEPでは、ケージの中で55kg契約で内藤凌太とドロー。6月の「RIZIN.16」では才賀紀左衛門の欠場を受け、ベテランの国崇相手に判定で勝利を収めている。
桜井は、大和ジム育ちでキック戦績は4勝1敗3KO。16歳でムエタイのプロ選手としてリングに上がり、2019年3月にMMA転向を機にCOMRADEへ移籍。4月28日の「Fighting NEXUS vol.16」では初代フライ級王者決定トーナメント1回戦を1R TKOで勝ち上がっている。また、5月には地元名古屋で行われたDEEP NAGOYA IMPACT 公武堂ファイトで、松岡疾人を1R 46秒、秒殺のTKO勝利で2連勝を飾っている。
1R、ともにオーソドックス構え。静かな立ち上がりから右のスーパーマンパンチは堀尾。桜井は右の高いヒザ! グラつき足が揃う堀尾にワンツーからのラッシュでコーナーに詰めるもガード固める堀尾はゴングに救われる。
2R、左右の手数を増やしコーナーに詰める堀尾。顔面からボディ、顔面と散らす。教え返す桜井もテンカオ、ヒザを突き右ハイキック。ガードする堀尾はさらに圧力かけてコーナーに詰めた桜井に跳びヒザを打つ。桜井もガード。
3R、詰めての跳びヒザからパンチは堀尾。コーナーに詰まりながら桜井も足払いでこかす。二段跳び蹴りで前に出る堀尾。右フック、左ボディは堀尾。さらに左右フック、左ボディ、左右ラッシュに桜井は動けず。スタンディングダウンに! 再開から大きな左を打つ桜井だが、ゴング。
判定は3-0で堀尾が勝利。1Rに桜井のヒザに苦しんだ堀尾だが中盤から見事な反撃。ダウンを奪っての判定勝利でRIZIN2勝目を飾った。