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2023年12月16日(日本時間17日朝8時)米国ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 296: Edwards vs. Covington』(U-NEXT配信)が開催される。
メインイベントは、『UFC世界ウェルター級選手権試合』(5分5R)として、王者レオン・エドワーズ(英国)に、コルビー・コビントン(米国)が挑戦する。
そのコビントンを、MMA17連勝・全試合をフィニッシュ勝利を極めた直後に指名していたのが、ウズベキスタン出身のシャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)だ。
▼ウェルター級 5分3R
シャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)17勝0敗(UFC5勝0敗)5位 ※UFC5連勝中
スティーブン・トンプソン(米国)17勝6敗(UFC12勝6敗)6位
今回、2階級の王座戦前の第10試合で“ワンダーボーイ”スティーブン・トンプソンと対戦する無敗のラフモノフは、本誌の取材に、米国キルクリフFCで木下憂朔をスパーリングパートナーに調整をしてきたこと、アジア人男子初のUFCチャンピオンになる思いを語った。
トンプソンを見くびる事は一切、ない
──いよいよ週末の試合に向け、米国フロリダのキルクリフの練習では、同じウェルター級の佐藤天選手や木下憂朔選手と練習することもあったのでしょうか。
「あぁ、一緒に練習をするよ。彼らの事はとても気に入っている。いい選手だし、とても頑張っているよ。憂朔は空手出身だし、今や僕のベストスパーリングパートナーでもある」
──ヴィセンテ・ルーケ選手も同じ大会に出場することで練習をともにするのか、2チームに分けてそれぞれトレーニングするのでしょうか。
「彼とも一緒にトレーニングをしているよ。お互いヘルプし合えている関係で、キルクリフFCはすごく仲の良いチームで、それぞれの試合のために協力して向かうんだ(※ルーケの対戦相手のイアン・ギャリーがインフルエンザにより試合は中止に。同じくウェルター級のランディ・ブラウンvs.ムスリム・サリコフもブラウンの体調不良により中止)」
──今回のスティーブン・トンプソンとの試合に向け、長身でスイッチヒッター、長い間合いで戦う対戦相手への対策も?
「憂朔もそうだけど、左右で戦える選手はここにたくさんいる。準備、対策はしっかりできているよ。あとは最後の減量を調整するだけだ。打撃の勝負になっても自分の打撃スキルはトンプソンに劣っていないと思うから、打撃戦でも問題なく勝てる」
──スタンドでも自信がありそうですね。前戦では、ジェフ・ニールを3Rに一本勝ち。決まり手はリアネイキドチョークでしたが、ブルドッグチョークのような形でした。背中を向ける形はリスクもありますが、見事に極めた。練習でもよく使うのでしょうか。
「あの時はニールをしっかりとキャッチできるタイミングがあったからね。残り時間も考えて作りが速いパームトゥパームで、斜め横についていたから片足を相手の前に出して絞めたんだ。金網際や相手との身長差など、シチュエーションに寄って使い分けるようにしているよ」
──29歳のラフモノフ選手に対して、トンプソン選手は40歳のベテランです。かつての“ワンダーボーイ”をファイターとしてどうとらえていますか。
「僕はワンダーボーイをずっとフォローしてきた。僕がUFCを見始めたのは若者だったから、彼が長い間このUFCでトップレベルに居続けていることは、彼がいかに優れたファイターであるかを示しており、僕は彼をとても尊敬している。トンプソンはいまもなおトップファイターだ。ベテランの選手だけど、まだとてもいい状態の選手で、見くびる事は一切、ない。しっかりと戦わなければと、対策を取っているよ。試合で何が期待できるか分からないけど、戦いは戦いであり、オクタゴンですべてを見せる準備ができている」