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【RIZIN】鈴木千裕が下からの蹴り上げ&パウンドでケラモフを失神TKO! フェザー級新王者に。ムサエフの右ヒジ&右フックに武田光司が最終回に沈む、アブドゥルカリコフが地元アバソフを下す、マメドフが緊急参戦のギョクテペを圧倒

2023/11/04 21:11

▼第6試合 ライト級(71.0kg)5分3R
×トゥラル・ラギモフ(アゼルバイジャン)
[1R 0分21秒 TKO]

〇キム・ギョンピョ(韓国)

 ライト級の対抗戦。


 アゼルバイジャンのラギモフは、空手7年、コマンドサンボ4年の経験から、ヴァシフ・ナマゾフの指導の下でMMAに取り組み、21勝9敗。うち9つの一本勝ちでは4つの腕十字勝利を含む。ケラモフ、ムサエフ、マメドフの練習仲間だ。

 2010年6月のIFFCでMMAプロデビューを果たすと破竹の7連勝。しかし、12年12月のECSFでアリエル・アバゲルに3R残り30秒のところで三角絞めを極められ連勝ストップ。その後も再び5連勝を飾ると、14年10月のM-1 Challengeではイヴァン・ブッシンガーとフェザー級王座決定戦を戦い、4R TKO負けで王座戴冠ならず。17年9月にはACBで水垣偉弥とともに参戦した中島太一とも対戦し、判定勝ち。

 2019年から2020年までACAで3連勝も、以降は1勝4敗と厳しい試合が続いている。22年10月の「RIZIN.39」でマメドフのセコンドで来日した際からRIZIN参戦を希望しており、2023年6月のACAで元Bellatorで朝倉未来とも対戦したジョン・“マカパ”・テイシェイラとの試合がキャンセルとなったこともあり、今回、自国開催のRIZINでレギュラー戦線を目論む。


 対するキム・ギョンピョは、第3代HEATライト級王者。19歳で韓国MMA STORYで格闘技を始め、15年2月のROAD FCでプロデビューすると1R TKO勝ち。THE OUTSIDERやロシアのMFPなどにも参戦し、デビューから5連勝。16年12月のROAD FCでパク・テソンに僅差で敗れ初黒星をつけたが、17年3月にはGRADIATORで1階級上のウェルター級王者・レッツ豪太に判定勝ち。10月のROAD FCでは後のUFCファイター、アルマン・ツァルキャンにテイクダウンされて判定負けを喫した。


 18年6月の修斗大阪大会でキャプテン☆アフリカを1R パウンドアウトで再起。19年4月のAFCで一本勝ち後、7月のHEATではライト級王者のトム・サントスにTKO勝ちで新王者となった。20年9月のUAE Warriorsでシャミール・アミノフに1R三角絞めを極めて4連勝。


 22年6月の「ROAD TO UFC」1回戦で中国のアシカルバイ・ジンエンスビエクを1R TKOに下すと、10月の準決勝でインドのアンシュル・ジュブリにスプリット判定負け、UFCとの契約はならなかった。


 23年4月にRIZINに初参戦し、宇佐美正パトリックと対戦。宇佐美のローに合わせてテイクダウンを奪うとリアネイキドチョークを極めてRIZINデビュー戦を白星で飾っている。


 ラギモフは前に出ながら左右のフックの強振しつつ、レベルチェンジにも反応する体幹の強さを持つ。対するキムは長いリーチで距離を測り相手の打撃に合わせたタックルをしてから自分の展開を作っていくスタイルだ。両者共にフィジカルが強く打撃でも寝技でも勝負を決める技術を持つため、勝負の鍵を握るのはスタミナ消費になるか。

 1R、ともにオーソドックス構え。右オーバーハンドでダウンを奪うと中腰からパウンドラッシュ! ラギモフは足は越えさせずも、パウンドのラッシュにレフェリーが微妙なタイミングで間に入った。


 RIZIN連続勝利を決めたギョンピュは、「主催者の皆さんありがとうございます。アゼルバイジャンの方々を前にこういう試合を見せるのは非常に難しかったです」と語った。

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