(C)ONE Championship
8月2日(金)にフィリピンの首都マニラで開催される「ONE: DAWN OF HEROES」(※リングでの大会)にて、ONEフライ級ムエタイ世界王者のジョナサン·ハガティーが、那須川天心を苦しめたムエタイ界のスター、ロッタン ·ジットムアンノン相手に初防衛戦を迎える。
2019年5月に元ルンピニー王者で400戦以上のキャリアを持つ“左ミドルの達人”サムエー・ガイヤーンハーダオを判定で破り、ONEムエタイ世界フライ級新王者に輝いたハガティー。
そんなムエタイ界のレジェンドを相手にジョナサン・ハガティーは体格差も活かし、オープンフィンガーグローブ着用のムエタイルールで右ストレートで2度のダウンを奪い、サムエーに5R判定勝利し、戴冠を果たした。
8歳から空手とセミコンタクトキックボクシングを始めたハガティーは、ファイターである父親から格闘技の手ほどきを受け、「父がジムを開くことを決めた、そのときから僕は常にジムにいた」という。
父・ジョンはキックボクサーであり、MMA(総合格闘技)でも戦っていた選手で英国ケージレイジで勝利を挙げているトータルファイターだ。
12歳でムエタイの大会で競い始めたジョナサンは17歳でプロデビューし、その年に初めての世界タイトルを獲得した。2016年にISKAムエタイ世界スーパーフェザー級王者となり、2019年1月にONEに初参戦。元WBCムエタイ世界スーパーバンタム級暫定王者のヨゼフ・ラシリをヒジ打ちでダウンを奪うなど圧倒し、ONE2戦目にしてタイトル挑戦のチャンスを掴んでいた。
「僕にはプロで15戦のキャリアしかない。でも僕の戦いにおけるIQはそれよりもっと多いものだよ」
試合前にそう言っていたハガティーは5月3日、ジャカルタでムエタイの伝説を相手に、3Rに右ヒジを効かせてからの右ストレートで最初のダウンを奪うと、4Rのサムエーの猛反撃を凌ぎ、5Rに前戦でも見せていた二段の跳びヒザからのスーパーマンパンチでダメ押しのダウンを追加。ビッグアップセットを成し遂げた。
ロッタンを倒すイメージはできている。勝つ自信しかない
鋭いヒジを持ち、左の長い蹴りに加え、右の強打も武器とするジョナサン・ハガディー。
ギャンブルの対象ではないONEのムエタイ戦では、あらゆるムエタイの武器を使って、相手を倒しにいくことが求められる。そしてオープンフィンガーグローブの着用は、高い殺傷力を持つファイターに有利だ。同時に高い防御力を持つことでダメージを減らすこともできる。
ONEムエタイ時代の申し子ともいえる“英国の天才ストライカー”は、“怪物”ロッタンをものみこんでしまうのか。それとも殺傷力にかけては随一のロッタンがリーチ差・体格差をものともせず、あの小さなグローブをハガディーのアゴに届かせるか。
ONEでは現在まで無敗を誇っている強敵中の強敵であるロッタンに対してもハガティーは怖気づくことなく自信に満ち溢れているという。
「私の手元からタイトルが離れることはないと確信している。ロッタンは最高の対戦相手だと思うよ。この試合はまさに、私がずっと待ち望んでいたものだ。そしてそのロッタン相手に負けない自信がある。ゲームプランはできている、倒すイメージはできている」
「勝つ自信しかない」というハガティーは最後にロッタンへ、こうメッセージを送った。
「ロッタンよ、最高の試合をしよう。私の打撃を受けてみろ。その時、君はマットに沈んでいる」
大会の模様はAbemaTVにて8月2日・金曜日の午後6時より生中継される。
【関連記事】
松嶋こよみ「5分5R=25分、シンドい試合をするしかない」ONEフェザー級王者マーチン・ウェンに挑戦
GP準決勝でDJに挑む和田竜光「格闘技を続けてきて自分がどれだけのモノになったか、DJ以上にそれを確かめられる相手はいない」
岡見勇信、自分を信じるための戦いへ「“無心”で戦えるよう、最善の準備をする」
地元フィリピンのゲジェ・ユースタキオ戦に挑む若松佑弥「今回はもう倒しに行っちゃおうかなと」