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【UFC】ヴォルカノフスキーがロドリゲスをTKOで5度目の王座防衛、パントージャがモレノ下し新王者に。平良達郎がヒヤリもUFC4連勝! 6連勝デュ・プレシがウィテカーTKOで王座挑戦へ前進。ローラーが有終の美を飾るKO勝ちで引退

2023/07/09 09:07

▼UFC世界フライ級選手権試合 5分5R
×ブランドン・モレノ(メキシコ)王者・21勝7敗2分(UFC9勝4敗2分)125lbs/56.70kg
[判定1-2] ※47-48×2, 49-46

〇アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)挑戦者・26勝5敗(UFC10勝3敗)125lbs/56.70kg
※パントージャが新王者に

 王者ブランドン・モレノ(メキシコ)に、3連勝中のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)が挑戦する。

 2連勝中のモレノは2023年1月の『UFC 283: Teixeira vs. Hill』でデイブソン・フィゲイレードに3R TKO勝ちし、フライ級王座を統一して以来の試合。

 対する2位のパントージャは、2022年7月の『UFC 277: Pena vs. Nunes 2』でアレックス・ペレスに1Rネッククランクで勝利して以来の試合。アメリカントップチームでは堀口恭司の練習仲間でもある。

 2016年に『TUF24』の準決勝で扇久保博正に判定負けしたものの、2017年1月にUFC入りしたパントージャは、UFCで9勝3敗をマーク。2021年からはマネル・ケイプ、ブランドン・ロイヴァル、アレックス・ペレスを相手に3連勝。前戦でペレスを91秒で極めた後、王座戦をアピールしていた。UFC6年目、プロデビューから16年目のフライ級王座挑戦となる。

 1R、いきなりのパントージャの左右に体を入れ替え押し込むモレノ。左で差して金網に押し込むと、右で小手に巻くパントージャは首相撲から体を入れ替え、ヒザで離れる。

 左右から首相撲ヒザで崩そうとするパントージャに、残すモレノ。ワンツーの右の飛び込み。しかし、パントージャの右を浴びてダウン! 下になったモレノの右腕を殺してヒジを落とすパントージャ。右瞼から出血しながらも立ち上がるモレノ。

 ワンツーで押し戻すモレノに、左を当てるパントージャ! さらに右アッパー、近づけば首相撲ヒザを突く。右ハイを掴んでテイクダウンのモレノだが押さえ込めず。すぐに立つパントージャがスタンドバックに着き、離れたモレノが右を狙ってホーン。

 2R、ワンツーから右ハイに繋ぐパントージャ。しかし、モレノもワンツーの右を当てて押し戻す。パントージャも左ジャブの刺し合いで退かず。

 モレノのワンツーにワンツーの右で打ち合うパントージャ。モレノは左に抜けてかわす。左から右を振って近づき、パントージャの打ち返しにスタンドから脇を潜ってバックを奪うパントージャ! 腰をずらして正対したパントージャに崩れ袈裟で押さえ込もうとするモレノに、パントージャは立ち上がり。

 ボディ打ちから右、さらに左を突くモレノ! パントージャも入っての右アッパーを当てると、モレノは蹴り上げ。パントージャとの左ジャブの刺し合い。ともにワンツーに打ち返し。パントージャの右ハイをかついだモレノが上になりホーン。

 3R、先に左右を振るパントージャが首相撲からヒザがモレノのローブローに。再開。パントージャは顔面に出血も、一気に詰めてスタンドバックから引き込み、4の字ロックからリアネイキドチョーク狙い。背後をとられたモレノは、腰をずらして正対でリバーサル! 体を離してスタンドに戻す。

 左ジャブのダブルに、左右アッパーを狙うパントージャ。そこにモレノはオーソから左ハイをガード上に当てる。しかし、モレノも左ストレートを当てると、左ハイに繋ぐ。しかし詰めるパントージャはダブルレッグテイクダウン! 下のモレノのオモプラッタ狙いをさばこうとするが、モレノはリバーサル。下になったパントージャは蹴り上げから立ち上がる。ジャブの刺し合いから右ローはパントージャ。前に出るのはモレノ。3Rの手数は拮抗している。

 4R、パントージャにとっては未経験の4R。モレノは左のダブル。さらに左ボディも。しかしパントージャも左右の回転を上げてワンツーからヒザ。さらにその前進にダブルレッグテイクダウン! モレノは押さえ込まれずスクランブルから立ち上がる。そこにスタンドバックにつくパントージャが引き込みテイクダウン。下からヒザ十字を狙うモレノをかわしてパス。亀にスクランブルするモレノの背中について膠着。背後からヒザを蹴って引き込み、肩固めを狙うが、それをリバーサルしたモレノが上に! ここもパントージャは蹴り上げから立ち上がる。

 そこを打撃で優位に立つのはモレノ。金網背にするパントージャのシングルレッグを切ってヒジも突く。

 5R、じりじりと詰めるのはモレノ。右に回るパントージャは距離を取る。モレノの左右にはアッパーを入れるパントージャだが、左アッパー等、最後の攻防はモレノ。パントージャは左ダブル! パントージャは右アッパーで前に出ると、首相撲からダブルレッグテイクダウン! ハーフからつっかい棒の右手を外して寝かせて、立ち際にモレノの背中に飛び乗ったパントージャがスタンドで4の字ロック。

 背負うモレノに右腕をこじ入れようとするパントージャ。防御するモレノは立ったまま首を守りホーンを聞くと、着地したパントージャとともに両手を挙げた。

 判定は2-1(46-49, 48-47×2)に割れ、パントージャが勝利。涙の新王者に輝いた。試合後、パントージャは「モレノがこんなにもタフだとは思っていなかったけど、この試合のために2年間、すべてを捧げてきた」と語り、ブラジルから米国に呼び寄せた家族とともにハグ。母子家庭で育ったパントージャは「父さん、今の私を誇りに思ってくれますか?」と語った。

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