メイウェザー戦後に向かうことは、決めている
9月25日にメイウェザーとリング上で対峙する朝倉は、あらためて、メイウェザーが「マニーファイト」として再び選んだ日本の地での対戦相手となったことについて、「即答ですね。そんな話が来て、格闘家としてはやっぱ、受けた方がいいなっていうのはあって。どっちでもいいなぐらいのレベルでしたけど、“でもやるなら俺しかいないでしょ”って」と、メイウェザーとPPVを売るに値するファイトを見せられるのは自分だと語った。
「チャンスですよね。だから、倒したら面白いなって感じです。ほんとにだから……チャンスだなって。あると思うんですよね、一発が。自分の一発で倒せる自信があるんで、それを実現させたいですね。なんか勝負事の時、“100回に1回”を持って来る自信があるんで、それを当日は入れます」
そして、その取り組みは“本業”に生きるという。
「やるんだったら勝ちにいきたいし、ボクシングの練習していて、結果的に本業のMMAとしても成長してるから、やってよかったなとすでに思っています」
公開練習では、ハイキックを放ち「気のせいです」と笑顔を見せた。
「総合格闘家としてやって良かった。MMAとして足りない部分もすごく分かって、ボクシングがたぶん苦手だった。KOは左の蹴りがほとんど。ステップの速さとか収穫がすごくあります。いままで打ったら(身体が)流れてたんで、足がもつれたり」と、軸がブレず、より強い打撃が打てるようになっていることを語る。
世界が注目するメイウェザーとのボクシングマッチをオファーされる人間は限られる。そこに躊躇なく「YES」と答えることが出来るファイターも同様だ。メイウェザー戦で、実は「苦手だった」ボクシングに取り組んだ。限られた時間のなかで、MMAとして何をどう取捨選択するかは、本人次第だ。朝倉未来は言う。
「年末は総合格闘家として出たいというのはあるけど、9月のぎりぎりまでボクシングさせられていて、組み技の練習やっちゃうと筋肉痛でパンチのミットを打てなくなる。だから組み技の練習とか出来ていないので、その間に結構、ナマってんじゃないかなって。(メイウェザー戦)終わってタダでは終われないと思うので、怪我をして10月の中旬とかから練習を始めたとして、2カ月で綜合格闘技にちゃんと仕上げられるかなって」
メイウェザー戦後に向かうことは決めている。
「とりあえずクレベル(コイケ)にやり返さないと……ダメですよね。そこは一番に思ってます」「ベルトは興味ない。クレベルとやれるとしても、タイトルマッチでなくてもいい。“無冠の最強”のほうが憧れが強い」
このエキシビションマッチの最後の“勝者”は誰になるか。9月25日(日)さいたまスーパーアリーナでゴングは鳴らされる。