全イベントで薬物検査実施へ
そして、デメトリアス・ジョンソンがフライ級王座を獲得したアドリアーノ・モラエスとの死闘など、米国で配信された、今回の『ONE on Prime Video 1』と、その前日の『ONE 160』(クリスチャン・リーが王座奪取)が、ONEにとって新たなフェイズに入った大会でもあることが分かっている。
今大会前にONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長は、『ONE on Prime Video 1』と『ONE 160』が、今後の新たなアンチ・ドーピングシステム採用の最初の大会であることを語っている。
これまでも2019年には、WADA基準の検査導入が検討されていることを語っていたチャトリ代表だが、そのテスト結果が公になることはなかった。今後、本格的な北米進出のために、さらに米国でのIPOも視野に入れるためには、ドーピングチェックとその結果公表は必要となってくる。
今回、ONEはインターナショナル・ドーピング・テスト&マネジメント(IDTM)を新たなパートナーとして、ドーピング検査を依頼していることを明かしている。もともとハイドレーションテストで尿チェックを行っているONEが、ドーピングテストも行うことで、今後、ファイターたちにどんな抑止力が働くか。
今大会では、必要な尿サンプルを提出しなかったり、早々に欠場が決まった選手も存在した。アスレチックコミッションが介在する地域では、出場停止処分などの罰則が設けられることで、その効果を発揮するが、ONEでは今後、どのような形で新たなパートナーとアンチドーピングを進めていいくのか、こちらも注目だ。