▼トリプルセミファイナル3(第10試合)女子スーパーライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×溝口孝湖(WATANABE GYM/王者)
延長R 判定0-3 ※9-10×3
〇熊谷麻里奈(DEEP/WSRフェアテックス札幌/挑戦者)
※熊谷が新王座に就く。本戦の判定は30-30、29-29、29-30
長らくHOOST CUPの女子部を支えた溝口孝湖が勝っても負けても今回の王座防衛戦を最後に引退することになった。挑戦者は熊谷麻理奈。7年前、J-NETWORK東京大会で両者は初めて顔を合わせ、熊谷が判定勝ちを収めている。
溝口にとってリベンジを果たすとともに有終の美を飾りたいところだったが、熊谷は溝口より身長が8㎝高くリーチも長い。その差を活かし、1Rから左のテンカオを溝口のボディに刺していく。負けじと溝口が前に出ると、パーリングで正面衝突を回避する。
2R、ようやく距離が合ってきた溝口は右ストレートで逆襲に転じる。2分過ぎになると、熊谷も打ち合いに応じ、試合は俄然白熱する展開に。3R、熊谷はパンチを主体に試合をまとめるかかる。溝口も応戦するが、疲れている感は否めない。
判定は30-30、30-29(熊谷を支持)、20-29で試合は延長戦へ。開始のゴングが鳴ると、いきなり打ち合う両者。時間が経つにつれ、熊谷のワンツーによる攻撃が目立つようになる。結局、ジャッジは3名とも熊谷の手数を支持し、札幌出身で現在は千葉に活動の拠点を置く熊谷が戴冠した。
試合後は苦しい時代に自分を支えてくれたWSR札幌の木戸代表の名前を出し感謝を述べていた。
戴冠式後はそのまま溝口の引退セレモニーが行なわれた。四十路になる直前にリングを下りることになった尾張の重戦車は「HOOST CUPがここまで私を成長させてくれた。人にも恵まれたし、今日も思い切り闘うことができた。最高のキック人生でした」と締めくくった。