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2022年4月のハワイ2デイズで開幕したBellaorバンタム級ワールドGP。
正規王者セルジオ・ペティスが負傷欠場するなか、1回戦では、パッチー・ミックスが堀口恭司に判定勝ち。セルジオと同門(※GPのためにテキサスに練習場所を変更)のラフェオン・ストッツが、元王者のフアン・アーチュレッタを3R、左ハイキックでKOに降し、同級暫定王座戴冠&準決勝進出を決めている。
また、ワイルドカードでは、エンリケ・バルゾラとダニー・サバテーロが勝ち上がり。
6月24日(日本時間25日)の「Bellator 282」(U-NEXT配信)では、GP本戦1回戦として、バルゾラとマゴメド・マゴメドフが対戦(※勝者が準決勝でミックスと対戦)。ストッツが待つブロックでは、サバテーロとレアンドロ・イーゴが対戦する。
暫定王者にして、一躍GP優勝本命となったラフェオン・ストッツは、次戦の相手をどのようにとらえているか。
父がナイジェリア出身で、母はアフリカ系アメリカ人のストッツは、幼少時に空手を学んでオレンジ帯。高校になってから始めたレスリングで、テキサス州代表チームに選出され、フォークスタイルレスリングだけでなく、フリースタイルやグレコローマンにも取り組んできた。結果、テイクダウンからコントロールすること、バックを奪うことの双方を磨いてきたという。
その州代表チームのアシスタントコーチだったのが、ストッツと同じナイジェリア系のカマル・ウスマン(現UFC世界ウェルター級王者)だった。
やがて、ウスマンと同じネブラスカ州立大学カーニー高に進学し、NCAAディヴィジョン2でNCAA王者に2度輝くと、MMAでジェンズ・パルヴァー、パット・ミレティッチという2人のUFC世界王者の手ほどきを受けて、26歳にしてプロMMAデビュー。
2人から勧められたミルウォーキーのルーファスポーツに入門し、スコット・クシュマン、デューク・ルーファスらコーチから、レスラーがいかに打撃を使うかの指導を受け、開眼。
Victory FC等での8連勝後、ダナ・ホワイトUFC代表がスカウトに来た「Lookin' for a Fight」収録のRing of Combatで、メラブ・ドヴァリシヴィリ(現UFC世界バンタム級6位)のスピニングバックフィストに不覚を取る敗戦もあったが、その後、LFAを経て、Bellator入り。サークルケージ6連勝で暫定王座についた。
悲願のベルトを巻いたマット上で、「このベルトが欲しければ、いじめっ子でも誰でもかかって来い!」と叫んだストッツ。試合後、アーチュレッタ戦で決めたハイキック、同門のペティスとの関係、ATTからワイルドカードを経て本戦に勝ち上がってきたサバテーロとイーゴのことなどを語った、ストッツの言葉を紹介したい。