MMA
インタビュー

【UFC】七人のサムライ(5)風間敏臣「周囲にあんな思いはもう二度とさせたくない。大沢代表をUFCに連れて行きたい」=6.9-10『ROAD TO UFC』

2022/06/09 12:06

上久保選手と練習して、間違いなくプラスになっている


(C)ABEMA

――ところで、風間選手は試合で勝利した後もほとんどマット上で笑顔を見せない。いつも淡々とした表情に見えます。今回の試合でも感情が大きく揺さぶられるようなことはありませんか。

「自分は毎試合、どの試合でも緊張するし、あと、どの試合でも高ぶる部分はあるんですけど、それがUFCだからといって、特別に上がるということはないですね。どの試合も大事で、だいたい同じ感じで向かえますし、今回も同じように作っています」

――この試合に向け、練習環境は所属の和術慧舟會HEARTSと、出稽古にも行かれているのですか。

「現時点でも、HEARTSと他のジムに出稽古というのも少し行かせてもらっているんですけど、この6月を勝って帰ってきて、その後も自分の中である程度イメージやスケジュールみたいなものを立てているので、出稽古とかも増えていくんじゃないかなと思っています」



――UFCの中で「寝技」という部分で、シャーウス・オリヴェイラだったり、ブライン・オルテガだったり、理想とする戦いの形を感じる選手もいますか。

「自分、あまり理想とか、そういうのがなくて……。ただ、見た試合の中で、この選手のこういういいところであったり、このポジションの使い方とか、そういう部分をピックアップして真似するということはあります。身近な部分でいうと、それこそ練習している選手、HEARTSの選手であったり、出稽古先の世界で戦っている選手の動きで自分に取り入れたい動きを真似する。理想とするスタイルにどっぷりはめ込むということは、自分はあんまりしていないです」

――得意な形はあれど、そこにハメ込むことにまだ固執はしていないと。ONE Championshipで6戦全勝の上久保周哉選手とも練習をされていますね。ケージレスリングの猛者との練習は、風間選手の中でMMAのスタイルに変化をもたらしているのかと。

「そうですね。間違いなく上久保さんとやらせてもらって、自分の中でプラスになっているなと、正直この1カ月間だけでもかなり実感しています。ただ、上久保さんの真似だけしていたら上久保さん以上には行けないと思っているので、それプラス、自分の考えであったり、動きというのをプラスして、もっと成長できると思っているので、これからが自分自身でも楽しみです」

――風間選手の試合で印象的なのは、「石渡伸太郎引退興行」で、雅駿介選手を極めたハンマーロックです。ああいったほかの選手があまり使わない技で世界と渡り合っていきたい、という気持ちもありますか。

「いや、あれは自分の中では、別に天狗になって言うわけではないのですが、練習でやっていることが出ているという感じで、技の名前も知らなくて、試合の記事とかを見て、“ああ、これハンマーロックって言うんだ”みたいな感じで知ったりとか、勉強させてもらってます」

――柔術家のバックでの強さを感じます。立ち会って、組んで相手を崩して、マットに手を着かせれば背中に乗れる。そこから後ろ手に縛る。

「そうですね。あれも柔術のときから自分はやってますね」

――「今のままではUFCの本戦では通用しない」と言うなかでも、風間選手には他の選手にない武器があり、このトーナメントではその武器を最大限に生かしつつ、食って行ってやろうという思いも?

「そうですね。もちろん今の武器を使いつつ、プラスした武器も使って、もっとどんどん上に上がって、自分の格闘技人生の理想としているところに行けたら……行かないとなと思っています」

――いま日本勢が対海外との試合で苦戦するなか、大沢代表もさまざまな思考や模索をされています。かつてWECで戦った大沢代表を、UFCに連れて行って勝ちたい、という気持ちもありますか。

「ありますね。ここまで大沢さんにずっとついてもらってやってきたので、前回、負けたときに、あらためてそれを強く思いましたね。大沢さんだけじゃなく、周りについてもらっている方たちにも、あんな思いはもう二度とさせたくない。だから、このトーナメントを勝ち上がって、もっと強くなっていきたいです」

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