MMA
レポート

【UFC】遥かなる頂──ヴォルカノフスキーがチャンソンをTKO、スターリングがヤンとの接戦を制しバンタム級王座統一、チマエフがバーンズとの死闘制す! 44歳のオレイニクが一本勝ち=『UFC 273』

2022/04/10 09:04

▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R
○アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)21勝3敗(UFC13勝3敗)※UFC7連勝
[判定3-0] ※48
-47×2, 47-48
×ピョートル・ヤン(ロシア)16勝3敗(UFC8勝2敗)
※スターリングが王座統一

 コ・メインイベントは、王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)が、“コリアン・ゾンビ”ことジョン・チャンソン(韓国)を迎え撃つUFC世界フェザー級タイトルマッチ。さらにスターリングとヤンによるバンタム級王座統一戦が組まれている。

 バンタム級の両者は2021年3月、王者ヤン、挑戦者スターリングとして対戦し、ヤンが優勢に試合を進めたものの4Rにヤンが反則の膝蹴りを入れてしまい、反則負けで王座が移動した因縁の再戦となる。コールに高速シャドーを見せたヤン。スターリングにはブーイングが沸く。

 1R、サウスポー構えから先に左ミドルはスターリングも、詰めるヤン。右ローを突くスターリングは低いタックルへ。落ち着いて切るヤンは圧力をかける。左右にサークリングするスターリングは右を突くも、かわしたヤンも右。さらに左フックは空を切る。

 そこに左ミドルを合わせるスターリング。。左の前蹴りで距離を取るが、詰めるヤンも右ミドル。左右に大きく回るスターリング。飛び込んでの組みも触れず。サウスポー構えのヤンは左のダブルで飛び込むも、かわすスターリング。サウスポー同士で右フックを振るヤンに右ミドルを返すスターリングは組もうとするが、切ったヤンが左を振る。ヤンのラウンドか。

 2R、サウスポー構えで詰めるヤンは右ミドル! さらに右の関節蹴り狙い。スターリングは前足にシングルレッグ、一度は切ったヤンだが、スターリングは2度目のシングルレッグでそのままマウント! 背中を見せたヤンのバックを奪うスターリング。4の字ロックを組み、背後からパウンドを入れながらチョークを狙う。右腕を喉元に入れるが、後ろ手を組ませないヤン。うつ伏せにさせるスターリングはパウンド。仰向けになるヤンにバックからヒジ、パウンドも極めることはできず。スターリングのラウンドに。

 3R、跳びヒザで前に出るスターリング。さらにシングルレッグからダブルレッグに移行も切るヤン! 金網に押し込むヤンだが、前回の反則のヒザ蹴りに注意の観客の歓声。離れてはスターリングは、ダブルレッグテイクダウン! すぐにバックを奪うと両足をかけてスネにフック。それを解除して踵を持ち上げて正対を狙うヤン。させずに4の字ロックに組むスターリング。回りながら腰をズラそうとするヤンだが正対させないスターリングのラウンドに。スターリングのグラウンドコントロールは6分半とスタッツが出る。

 4R、ヤンのラッシュに足を手繰るスターリングだが、がぶるヤン。離れて詰めるヤンに再びテイクダウン狙いのスターリングをがぶるヤン。ヒザ蹴りに注意しながらコントロール。スタンドに。首を抱えながら跳びヒザを打つヤン。なおも組みに行くスターリングはスタンドバックに飛び乗るが、中腰で前に落としたヤンが上に。インサイドガードに入るヤン。スターリングの三角絞め狙いをかついでパス。背中を見せてから正対し、ディープハーフガードにするスターリングは踵を抱えスイープ狙いもさせなかったヤンのラウンドに。これでイーブンか。

 5R、勝負のラウンド。蹴りの打ち合いでヤンの右の蹴りでスターリングはバランスを崩すがすぐに立つと、ダブルレッグで金網まで押し込むが切るヤンが前に。サウスポー構えで詰めるヤンに組むスターリング。一度は切ったヤンだが、スターリングはダブルレッグから脇を潜りスタンドバックへ! 左足をかけにいくが、正対したヤン! 詰めると、逆にスターリングはダブルレッグを再三しかける。切るヤンにすぐに立つスターリング。

 追うヤンは組んで一瞬大外刈狙い。さらに近距離で跳びヒザ! スターリングの組みを切り、バックにつくと、背後から右の蹴り狙い。外したスターリングはシングルレッグから脇を潜ろうとするが、ここでバックを取らせなかったヤンが亀のスターリングのサイドバック。背後から下半身にヒザを突くと両足をかけてリアネイキドチョーク狙いも着地してブザー。

 1Rをどう取るか。判定はスプリットに割れ、48-47×2, 47-48で正規王者のスターリングが王座防衛。

 接戦を制したスターリングは、「ジャクソンビルのみんな、僕の強さを疑っていたかもしれない、危険な相手だった。4、5Rはやられたかもしれない。もし僕のことが嫌いならそれでも構わない。1R目が接戦だったから、2、3Rは攻めた。次の試合が楽しみだ。TJ・ディラショー、お前が次だ!」と、ディラショーを指名。

 敗者はヤンは「勝ったと思ったよ。1R目? 5Rのうち3つは取ったと思うよ。1R目、4R、5R目も。ジョー・ローガン、僕はリマッチがしたい」と再戦を要求した。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント