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【RISE】那須川天心、風音を「気持ちの塊」と評すも「僕はその次元でやっていない。無意識に動けるまでやってきた」

2022/03/24 16:03
【RISE】那須川天心、風音を「気持ちの塊」と評すも「僕はその次元でやっていない。無意識に動けるまでやってきた」

蹴りを使えるのはあと2試合ということで「蹴っていきたい」と那須川(C)RISE

 2022年4月2日(土)東京・国立代々木競技場第一体育館『Cygames presents RISE ELDORADO 2022 ~Tenshin Nasukawa Finalmatch~』で、風音(TEAM TEPPEN)と対戦するRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)が、3月24日(木)都内にて公開練習を行った。


 最初のシャドーではスピードのあるジャブ、ワンツー、連打、連打から蹴りへのつなぎ、三日月蹴りからの顔面前蹴りなどを見せ、ミット打ちではオーソドックスなワンツーから左ボディストレートのコンビネーション、左ミドルキックを披露した。

 いつも行っている公開練習では後ろ蹴りやスーパーマンパンチなど派手な技を繰り出すが、「毎回RISEのイベントで派手なミットをやっているので、今回はいつも通りのオーソドックスなミット打ちをやりました」という。


 見た目でも分かるが「キレもスピードも威力も全てにおいて上がっている。ここへ来てまた成長できていることを実感できているので調子はめちゃいいです」と、自分でもキレ、スピード、威力を実感している。

 シャドーやミットで自分の技を出したあとに、しっかりブロッキングしていたことについて聞かれると「あれは練習の一環なので。打つことだけを考えても絶対に癖になるので、打つだけはよくない。どちらかというと防御メインでやっています」と、負けない理由の一端が見られるような回答。


 2014年7月12日にプロデビューして以来、ホームリングとしてきたRISEでの試合も今回が最後。しかし、「今となれば試合前なので意識ないですが、最初に決まった時とか、元々はこの試合が(キックボクシングの)最後っていうのがあったのでいろいろな感情はありましたが、今は全然スッキリしています」と、感傷的にはなっていないとする。

 RISEでの9年間は「あっという間でした。一瞬と言うか、すぐに時が過ぎましたね」と振り返った。


 3月上旬には沖縄合宿も敢行。「疲れすぎて。そこまでで結構仕上がっている感じだったんです。あと1カ月の時点でも。そこからさらに追い込んだので身体が動かなくなっちゃって、体重も増えちゃって歩くのがやっとだったので、もう一段階上に行けたというのがありますね。。1日3部練習で観光なんて1回も行ってないですよ。僕の中では1カ月前なので追い込みすぎないのかなって思ったんですが、一緒に行った松本くんって人が(志朗のこと)練習しかしたくないって言うので、その人のせいでそうなりました。今はその人のおかげです(笑)」と、合宿の成果を感じている。


「毎回進化しているのはあるけれど、自分の中の心のうち、テーマを出していかないといけない。今回は特別というか。そんな想いはあります」と言い、「テーマは自分の中では『愛と殺意』です。意味はそのまんまですね。略して“あいさつ”です」と、同門の風音とトレーナーに就いた父への愛と、その2人を完膚なきまでに倒しに行く殺意をテーマに掲げた。

 6月の武尊戦を控えて4月にも試合をすることをどう思うかと聞かれると「元々4月は決まっていたのもあるし、RISE最後の試合でエキシビションは納得いかないので。それは俺が納得いかない。そこは自分が決めたことなので、僕の格闘技人生なので決めたことをちゃんとやります」と、RISEでのラストマッチはちゃんとやりたいとの想いがあったとする。


 風音戦が決まってからは、TEPPEN GYMを離れてTARGET SHIBUYAで練習を積んでいる。これは「4月、6月の試合の中での似たタイプの選手がいるからですね。あとは練習スタイルとか、マススパーでも全然違うんですよ。ここへきて新たに発見できたというか、こういう練習のやり方、マススパーのやり方があるんだと発見だらけというか」と、スパーリングパートナーに適した相手がいることと、新たな刺激を求めという理由。

 今回は風音陣営に就く父については「(会話は)何もしてないですね。試合に関しては『やるか?』と聞かれて別にいいよって言ったくらいで。作戦に関しての会話内容は一切ないです」と、今回は完全に敵陣営とみなしている。


 その風音については「気持ちの塊だと思います」と、気持ちの強さを評価。しかし、「僕はその次元ではやっていないというのが自分ではあります。作戦とか本当にないですね。自分自身を高める練習だけしてきました。それこそ無意識に動けるまでやってきましたね。自分自身を見つめなおすじゃないけれど、そういう時間を毎日作るようにしていて、自分の中の自身、自分自身のエネルギーを上げるというか、そういうことをやってきました」と、気持ちの勝負とは次元が違うとした。

 キックボクサー那須川天心の完成度はどれくらいまで来ているのか、との質問には「毎回毎回、自分の中の100%で挑んでいますが、課題は残ります。格闘技に完成はないと思う。だからこそ面白いし、練習をする、常に100だと思っていたのがそうではなかったというのが続いていたので、完成はないと思います」と、格闘技に100%完成はないとする。


「いろいろな技をやりたいと思いますね。あと2試合だし、けっこう蹴りたいなってのもありますし、その時に思ったことを今回やるだけかなって思います。いろいろな技があるけれど、最近考えるのを辞めたので。自分に任せるしかない」と、考えずその時に閃いた技を出したいという。

 最後のRISEでどんな試合を見せたいかと聞かれると、「最後なので派手にヒップホップな試合を見せたいです。どういうことかは見てもらえれば分かります」と笑った。


 大晦日のRIZINでは入場から涙を見せていたが「今回は涙じゃないと思う。前回はエキシビションだったので。今はそういう気分は全くないのでしっかりと仕留めます。そんな感じですね。泣いているところを何回も見たくないでしょう」と、今回は感傷的にはならないとし、コスチュームは「今回は装飾品をめっちゃ派手にしていきたい。キラキラしていきたいな、と」と派手なものを考えているとした。

 そして「今回いろいろな方も見に来てくれますし、業界の期待とかも背負っているので。日本も平和ボケしているところが僕の中ではあると思っているので、いつ戦争に巻き込まれるか分からないですし、そういう張り詰めた感じを常に感じているので、その中で戦うのはどうかとも思うんですけれど、自分のやるべきことをやります。RISEは最後になりますが、今後RISEがどうなるかは分かりませんが、自分が残してきたRISEを最後に見せようと思います」とのメッセージを語った。

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