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【Krush】寧仁太・アリが延長戦で競り勝ち王座奪取、菅原美優が因縁の相手に完勝でV2、松谷綺が2戦目も技術見せて完勝、鈴木翔也が大逆転KO

2022/02/20 22:02
【Krush】寧仁太・アリが延長戦で競り勝ち王座奪取、菅原美優が因縁の相手に完勝でV2、松谷綺が2戦目も技術見せて完勝、鈴木翔也が大逆転KO

寧仁太の強打で松岡はアゴを骨折した 撮影/安村発

Krush.134
2022年2月20日(日)東京・後楽園ホール

▼ダブルメインイベント第2試合 Krushウェルター級タイトルマッチ 3分3R延長1R
×松岡 力(K-1ジム五反田チームキングス/王者)
延長R 判定1-2 ※9-10、10-9、9-10
○寧仁太・アリ(K-1ジム総本部チームペガサス/挑戦者)
※寧仁太が新王座に就く。松岡は初防衛に失敗。本戦の判定は30-29、29-30、29-29。


 松岡は空手からキックボクシングに転向し、新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2017年に現在のK-1ジム五反田に移籍し、2018年1月からKrushに参戦した。2019年8月のK-1で近藤魁成にKO負けを喫して引退を口にしたが、2020年7月に復帰宣言。2021年4月には加藤虎於奈を判定で破り、第9代Krushウェルター級王座に就いた。戦績は11勝(5KO)8敗2分。


 寧仁太は184cmの長身を誇り、第25回K-1アマチュアAクラス -70kg優勝。2021年3月のK-1では海斗をKOで葬り、6月のKrushでは第7代Krushウェルター級王者・山際和希をも判定で降した。戦績を6勝(4KO)1敗。


 両者は2021年9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」に出場し、寧仁太は1回戦で小嶋瑠久を破るも準決勝で野杁正明にKO負け、松岡も1回戦でマキ・ドゥワンソンポンにTKO勝ちするも準決勝で安保瑠輝也にKO負けを喫した。


 1R、出足は両者とも慎重。ローで距離を計る。すると松岡は意表を突く後ろ蹴り。右ミドルを当てる松岡だが、寧仁太も左ミドルをヒット。寧仁太の鋭いワンツー、ハイキックが空を切る。松岡は寧仁太の右ミドルを身体で受けてワンツーを打つ。両者とも慎重な初回となった。


 2Rの出足も両者慎重。松岡はいきなり右ハイを蹴ると寧仁太はワンツー。松岡の左ミドルに一度下がった寧仁太だが、すぐに飛び二段蹴り。松岡はジャブから右ミドル、さらに右ロー。寧仁太がパンチを伸ばすと右カーフを狙い撃ちし、前足を意識させてのワンツー、右ストレートで攻勢に出る。密着するような接近戦でパンチを上手く当てるのは松岡。終盤、松岡がワンツーを打つと寧仁太が右ストレートを返してクリーンヒット、さらにもう一発右をヒットさせた。


 3R、いきなり左右フックで前に出た松岡に寧仁太も左フック。すると松岡が足を止めての打ち合いを仕掛ける意外な展開に。寧仁太はワンツーからアゴへヒザを突き上げる。右カーフを蹴った松岡に寧仁太がワンツー、仰け反る松岡へ右ハイもヒットさせる。


 松岡はなおも打ち合いにいき、ヒザを突き刺す。左右の連打で寧仁太をコーナーへ追い込む松岡。寧仁太はブロックしているが劣勢だ。右フックからの左フックで松岡がヒットを奪い、寧仁太は下がる。さらに真へ出る松岡。右カーフからワンツー、寧仁太も右フック。激しい攻防となった。

 本戦の判定は三者三様のドロー。延長戦Rへ突入する。松岡のインローがローブローとなって中断。再開後、松岡は右カーフの連打、寧仁太も右ローを返す。松岡は右ミドルから後ろ蹴り、そして左右フック。寧仁太の右ローからの右ストレートで松岡が足をすべらせてバランスを崩す。すぐにスーパーマンパンチを放ち挽回にいく松岡。寧仁太の左右ヒザには左右フックだ。前に出て手を出す松岡に寧仁太は飛びヒザ蹴りからハイキック。


 互いに決定打はなかったが、判定は2-1で寧仁太が勝利。タイトル奪取に成功した。


 新王者となった寧仁太は「ちょっと試合後に喋るの考えている余裕がなくて考えていなかったんですが、本当に自分一人の力では巻けないベルトだし、試合中も何回かヤバいと思ったんですが、ベルトを獲れたのは皆さんのおかげだと思っているのでこのベルトは皆さんに捧げます。総本部のみんながベルトを獲っていてプレッシャーがヤバくてどうなるかと思っていたんですが、自分を信じてやっていれば願いはかなうのでそれが見せられたと思うので、ここからK-1のベルトにも挑戦したいと思っているのでもっともっと頑張ります」と、感謝の気持ちを伝えた。

 試合後のインタビューでは「内容よりは結果が欲しかった。延長になった時にやっぱり王者は強いと思って、気持ちが折れかけたら(梶原)龍児さん(総本部代表)が鼓舞してくれて這い上がりました。(最後に競り勝てたのは)龍児さんが鼓舞してくれたからだと思います」と振り返る。その言葉は「僕は小学校高学年の時は暴れん坊だったんですが、『暴れん坊だったんだからここでも暴れて来い』と言われて背中を押されました」というものだった。

 一方、松岡は3Rに打ち合いに行ったのは「2Rにアゴが折られたので延長へ行ったら嫌だと思ったからです。どうせやったら倒したかったんですが、僕の力が入らなくてダメやったですね」と、2Rにアゴが折れていたことを告白した。

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