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2021年12月31日(金)さいたまスーパーアリーナ『Yogibo presents RIZIN.33』の前日公開計量が30日、都内で行われ、セミファイナル第15試合で、RIZINライト級(71.0kg)タイトルマッチ(5分3R)に臨む、王者ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)が70.90kg、挑戦者・矢地祐介(フリー)が70.85kgでともにパスした。
計量後、「明日は大ボスのRIZIN王者を倒してベルトを巻きます。応援よろしくお願いします」と必勝を誓った矢地。29日に行われたリモートインタビューとともに、挑戦者の言葉を紹介したい。
矢地「長い時間を使って仕留めに行く」
──試合を控えた現在の心境をお聞かせください。
「日常(笑)。普段と全く変わらないというか。まだ2日前なんで。特に何もないです」
──対戦するサトシ・ソウザ選手の印象は?
「寝技に特化していて、仕掛けも早いし極めも強い、技も多彩で強い選手ですね」
──試合展開は?
「耐え凌ぐというか。守りに入るわけじゃないけど、攻めながらも相手にやりたいことをやらせないで、長い時間を使って仕留めに行く。何があるか分からないし、何が合っても順応して、色んなパターンでしっかり勝ち切るイメージをしています」
──2020年8月の1回目のサトシ選手との試合では、関節蹴りを当てながらも打ち終わりに組みつかれました。今のロータス世田谷での八隅孝平ヘッドコーチのもと、青木真也選手らとの練習を経て、今なら得意の打撃が生きる手応えもありますか。
「前回は、組みに対する恐怖が強すぎて、逆に後手に回ってしまったし、サイドキックも序盤に感触があって固執してしまった部分があって。相手の方が寝技が強いのはもちろんだけど、今回はそこでも戦えると思っているし、いろんなバリエーションの攻撃を用意してきたので、自分のリズムに持っていけると思っています」
──相手に諦めさせるような展開にしたいと。
「そうですね。テーマは、心を折りにいく、というところ。毎回同じですが、特に今回はそこが重要。相手にやりたいことをやらせないことを念頭に」
みんなYouTubeで普段の面白さは伝えているから、大晦日は試合でしか伝えられない真剣勝負の面白さを伝えたい
──矢地選手は、2015年12月のPXCフェザー級タイトルマッチで、現UFC世界フェザー級王者のアレクサンダー・ヴォルカノフスキーと対戦し、4Rに一本負けしています。そのヴォルカノフスキーが2021年9月に、ブライアン・オルテガと死闘を繰り広げた試合を、どう感じましたか。
「いやあもう、数年でここまで差が開いてしまったか、という悔しさはありますけど、彼のスタイルは俺とやったときから大まかには変わっていなくて、自分の戦い方で強ければ、UFCのトップに立てるという。悔しかったけど、俺にも出来なくはないと思えましたね」
──あのヴォルカノフスキーもオルテガにギロチンチョーク、三角絞めで追い込まれながら耐え抜きました。今回のサトシ戦でもああして、耐え忍ぶ展開もありえますか。
「形に入っちゃったらなかなか……柔術世界2位の相手は大変(笑)。もちろん最後まで諦めないし、そこに入らせない戦い方をする。まあ、入らないことが一番ですね(笑)」
──今回の王座戦がセミファイナルになりました。地上波で普段、格闘技を見ない人にも格闘技の魅力をどう伝えたいと思っていますか。
「何だろうな、やっぱり、格闘技って面白いなっていう。ドラマチックで感動的なところを見て欲しい。ファイターのみんながYouTubeとかで普段の面白さは伝えていると思うので、ここでは試合でしか伝えられない真剣勝負の面白さとかそういうところを伝えたいですね」