UFC 266
2021年9月25日(日本時間26日)米国ネバダ州ラスベガスT-モバイル・アリーナ
▼UFC世界フェザー級選手権試合 5分5R〇アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)22勝1敗(UFC9勝0敗)[判定3-0] ※49-46, 50-45, 50-44×ブライアン・オルテガ(米国)15勝1敗(UFC7勝1敗)※ヴォルカノフスキーが2度目の王座防衛
フェザー級タイトルマッチ・5分5R。王者ヴォルカノフスキーに、2位のオルテガが挑む。当初は3月に予定されていたカードだが、ヴォルカノフスキーが新型コロナウイルス陽性反応で中止に。TUFコーチを経て、半年後に対戦となった。
ヴォルカノフスキーは、2019年12月にマックス・ホロウェイに5R判定勝ちでフェザー級王座戴冠。ロバート・ウィテカーに次ぐオーストラリア人史上2人目のUFC王座獲得に成功した。2020年7月にホロウェイとのダイレクトリマッチにも判定勝利し、初防衛に成功している。UFC8戦全勝中。
対するオルテガはグレイシー柔術をバックボーンに綺麗なボクシングも武器とする。2018年12月に無敗で王者ホロウェイに挑戦も、4R終了時にドクターストップでTKO負け。王座獲得に失敗し、キャリア初黒星。
2020年10月に約1年10か月ぶりの復帰戦で4位のジョン・チャンソンに判定勝ち。挑戦権を獲得していた。
先に入場のオルテガは、サクマシンならぬKAWSのような目が×印のマスクをセコンドとともに被り、入場。対するヴォルカノフスキーは豪州国旗を背に登場。
1R、ヴォルカノフスキーはオルテガの右ジャブのダブルをかわし右インローを当てる。さらに左ミドルで牽制。オルテガも左ミドルハイをガード上に返す。
サウスポーからオーソドックス構えに変えるオルテガ。ヴォルカノフスキーの右オーバーハンドがかすめる。さらに左インローも。下がるオルテガもジャブの連打で押し返す。前手を突いて金網に寄せて右を振るヴォルカノフスキー! しかし左目下をカットする。
左ミドルを当てるヴォルカノフスキー。キャッチしたオルテガだが深追いはしない。ヴォルカノフスキーの前進に左ストレートを当てたオルテガ! しかし、ヴォルカノフスキーも左ジャブを返す。
2Rも先に圧力をかけるのはヴォルカノフスキー。互いに右前足にロー。ヴォルカノフスキーは左ミドルも当てる。オルテガはサウスポー構えから右ストレート! ヴォルカノフスキーも右ストレート。そこにオルテガは右ヒジをカウンターで狙う。
左前足で関節蹴りを狙うヴォルカノフスキー。ワンツーをかわしたオルテガだが、詰めて金網際でワンツーの右はヴォルカノフスキー! 四つに組むが深追いはしない。
右ヒザにローキックを当てるオルテガ! 右ボディストレートを返すヴォルカノフスキー。スイッチするヴォルカノフスキー。オーソに戻して左右で追うが、サークリングするオルテガも右を突く。左アウトローを当てるヴォルカノフスキー。左ジャブも、オルテガは右を返す。ヴォルカノフスキーの言葉に額を突き合わすオルテガ。
3R、近い距離で左インローを当てるヴォルカノフスキー。サウスポー構えのオルテガは蹴りを掴もうとするが、戻しは速い。ヴォルカノフスキーの入りに左を当てるオルテガ!しかしここで下がらないヴォルカノフスキーが圧力をかけてワンツー、ボディストレート。その打ち終わりにオルテガも右を返す。
左を被弾し鼻血はオルテガ。右ストレートを当てて前に出るヴォルカノフスキー。サークリングして蹴り足を取りにいくオルテガ。さらにミドルを掴んで左ストレートを当ててテイクダウンし、そのままマウントでノーアームギロチンチョークへ! 腕を外したヴォルカノフスキーに今度はオルテガはダースチョーク! 首をずらして上になるヴォルカノフスキーはパウンド連打! クローズドガードに入れるオルテガは三角絞め! ヒザ裏でロックしたオルテガだが、頭を抜いたヴォルカノフスキーは怒涛のパウンド! ブザーにオルテガは立ち上がれず。顔面が腫れ上がるが、立ち上がり、椅子に座る。
4R、ブザーに立ち上がるオルテガだが、ドクターチェックに歩かされる。視界のチェックも受けて、何と続行。場内は大オルテガーコール。左ジャブのヴォルカノフスキー。そこに左ジャブを返すオルテガは首を掴んでギロチンチョークへ、そこからダースに切り替えるが首に入っていない。親指を立てて余裕を見せるヴォルカノフスキーは正対し、パウンド! 三角絞めを狙うオルテガに今度は組ませないヴォルカノフスキーはインサイドからパウンド。オモプラッタ狙いのオルテガを察知し、中腰からパウンドはヴォルカノフスキー! 足を効かせるオルテガにヴォルカノフスキーから体を離す。
5R、ここもレフェリーの確認に試合を続行するオルテガ。オルテガコールに背中を押され、前に出るオルテガは右ミドルハイ。さらに左ハイも。しかし詰めるヴォルカノフスキーは左ジャブ! シングルレッグに入るオルテガだが切るヴォルカノフスキーはスイッチからオーソに戻して、頭がぶつかるが、オルテガはレフェリーのチェックをふりほどくように前に。ワンツーの右はヴォルカノフスキー。オルテガも左を返すと、バランスを崩したヴォルカノフスキーを詰めるが、バックは奪えず。
左ボディから入るヴォルカノフスキー。右ストレートを伸ばすオルテガは左アッパーと最終ラウンドに連打を返すようになる。ヴォルカノフスキーは左ボディ、右フック、両脇を差すが、ここは離れる。右の蹴り足を掴んで背中を追うが、つかせないヴォルカノフスキー。残り20秒、互いに手を合わせ、打ち合いの中で右ストレートを当てるオルテガ! ブザーに両者は胸と額を合わせた。
判定は3-0(49-46, 50-45, 50-44)でヴォルカノフスキーが勝利し、2度目の王座防衛。
王者は「すべては準備を整えること。ただの人間、ハードワークをすること。誰にでも出来るし、リミットはない。あなたにも出来る。応援してくれた人、手を貸してくれた人のために闘った。豪州の皆さん、厳しい時間を過ごしているけど、みんなのために試合をしたよ。何度かかなりキツいサブミッションを極められた。でも動きを止めなかった。彼はラウンド毎に強くなって戻ってきた。素晴らしいよ。自分に疑いを持った人のことも愛している」と挑戦者を讃えた。
顔を腫らせたオルテガは「(サブミッションで)終わるかもしれないと思った。やれることはやった。頭も押さえたけど、あの男は凄かった。ダメージは与えたと思う。みんな、大好きだよ。試合をするたびに最高だと思わせてくれる。またよりよい時間を過ごせるように、次にまた頑張るよ」と、三角絞めを極められなかったことが信じられない、と王者の粘りを賞賛した。
[nextpage]
▼UFC世界女子フライ級選手権試合 5分5R〇ヴァレンティーナ・シェフチェンコ(キルギス)22勝3敗(UFC11勝2敗)[4R 4分00秒 TKO] ※右フック→パウンドローレン・マーフィー(米国)15勝5敗(UFC7勝5敗)
女子フライ級タイトルマッチ・5分5R。王者のシェフチェンコに、3位のマーフィーが挑戦。
1R、サウスポー構えから左で跳び込むシェフチェンコ。オーソドックス構えのマーフィーは遠距離。シェフチェンコの左ミドルを受けながら掴むマーフィーだが、左足を抜くシェフチェンコ。
シェフチェンコの左ストレートにバックステップするマーフィーだが被弾する。ワンツーでマーフィーの前手を落として左ストレート、右ローまで繋ぐシェフチェンコ。いきなりの右も当てる。
ジャブを受け左目周辺から出血するマーフィー。前に出て来たマーフィーにシェフチェンコはボディロックから小外がけでテイクダウンを奪いブザー。
2R、対サウスポーで「左に回れ」と指示を受けるマーフィー。シングルレッグに入るマーフィー。差し上げるシェフチェンコは右で小手に巻き、足を抜く。左インローはシェフチェンコ。さらに左ミドル、後ろ廻し蹴り。そしてボディロックから腰に乗せてテイクダウン! 左で差してハーフからパウンド狙うシェフチェンコ。右で差し返すマーフィーだがヒジを受ける。
3R、前手の左フックから前に出るマーフィー。かわすシェフチェンコはワンツー、左後ろ廻し蹴り。ここはかわしたマーフィーが前に出ると左ストレートを狙う。ワンツーから右ローを当てるシェフチェンコ。高い右前蹴りが顔面をかすめる。さらに左の奥足ロー、インロー! 左の蹴りを腹に効かせるシェフチェンコ。ワンツー&ローに前足が流れるようになる。
左ミドルのダブルを受けたマーフィーは右のスーパーマンパンチで飛び込むが、それをキャッチしたシェフチェンコがボディロックしたところでブザー。
4R、シェフチェンコの左の蹴りで中に入れないマーフィー。さらにシェフチェンコは右の前蹴りを顔面に突く。
シェフチェンコの右フックを受け、足が泳いだマーフィー。そこに左ハイを顔面に当て、左右の怒涛のラッシュはシェフチェンコ! 背中を向けて下がるマーフィー。詰めるシェフチェンコはさらに左フック! ボディロックからテイクダウン&パウンド! マーフィーはハーフガードにするが、左右のパウンド、ヒジを受け続け、レフェリーがようやく間に入った。
6度目の王座防衛に成功したシェフチェンコは、オクタゴンの中で勝利の4回転の舞い。ダニエル・コーミエーのインタビューに、「最高です。私にとっては格闘技がすべて。格闘技をしていて何も間違いはありませんでした。フィニッシュができそうだと、フィーリングで分かります。次? 誰でも戦います。正直、どんな相手でも構いません。どの階級でも、誰に対しても、私はここにいて準備はできています。今日、来てくれたファンの皆さん、ほんとうに嬉しいです。一緒になれたことが嬉しいです」とコメント。
続けて母国のファンへ、さらにタイ語でタイガームエタイへ感謝の言葉を語った。
[nextpage]
▼ミドル級 5分5R〇ロビー・ローラー(米国)29勝15敗(UFC14勝9敗)[3R 4分44秒 TKO]×ニック・ディアス(米国)26勝10敗(UFC7勝7敗)
ミドル級の5分5R。17年前にUFCで対戦したときは、ニックが2R KO勝ちしている。「UFCで最も間が空いた再戦」となる。
ローラーはドスアンジョス、アスクレン、コビントン、マグニー相手に4連敗中。
対するニックは、2015年1月のアンデウソン・シウバ戦以来、6年8カ月ぶりの復帰戦。2011年のUFC復帰後は1勝2敗1NCと黒星先行だ。直前にウェルター級からミドル級への変更を申し出た。
満員の観衆。
1R、ともにサウスポー構え。いきなり後ろ廻し蹴りを見せたニック。かわしたローラーの足を触りに行くが、切ったローラーは左右のラッシュ。ニックはケージ背にかわして右ミドルで一息をつく。さらに右ボディもキレに欠ける。
ワンツーをガード上に叩くニック。ローラーの圧力に右ボディを当てる。ローラーは右を返すとニックのクリンチボクシングに左を当てる。ワンツーから右を突くニック。歩きながらヒザも突くと右ボディを連打。額を赤くさせながらガードを固めて前に出るローラーにボディ打ちはニック。しかし金網背にガードを固めるニックにローラーは右アッパー! 押し返したニックは右ボディ打ち。
詰め返すローラーも右ボディを返す。左右の打ち合いをニックも繰り広げるが、ブザー前にローラーは左右ボディ。ブザーに両者疲労が見える。
2R、前に出るのはローラー。ヒザ、左三日月蹴り、左ミドルを腹に効かせて前に。金網背にするニックは左右を打って背中を向けながら歩いて場所を取り直す。左ミドルを当てるローラー! サークリングするニック。追うローラーは手数を増やす。下がりながら右ミドル・ヒザを打つニックだが、ローラーは前に。しかしニックも要所でカウンターを当て応戦。ローラーの左右ボディ打ちに身体がくの字になるニックもブザーに救われる。
3R、先に詰めるローラー。金網まで詰めると左ボディ、さらに左フックを効かせると、返しの右フック! 片ヒザを着いたニックはゆっくりとダウン。
その寝技には付き合わず離れるローラー。座ったまま立ち上がらないニック。レフェリーの確認に、ニックは試合続行不可能を告げた。
17年半ぶりのリヴェンジを果たし、連敗を4でストップしたローラーは、ケージの中で、「彼が押してペースを作ってくると思っていた。楽しい試合だった。いいボディを当てていた。彼もしっかり作ってきたことが分かった。この展開、右フックは僕が得意としている技だよ。彼を常にリスペクトしている。また出来るならやれる。いまここにいるのは彼のおかげとも言える」と、オクタゴンに復帰してきたニックを讃えた。
敗者のニックは「少なくともショーを見せられたよ。もちろんストレスはあった。何も言い訳はない。長く離れていてどうなるか分からなかった。試合展開は悪くなかった。ローラーはグレートシェイプだった。戻って来れてよかった」と、サバサバと語った。
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R〇カーティス・ブレイズ(米国)15勝3敗(UFC10勝3敗)[判定3-0] ※30-27×3×ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)12勝3敗(UFC6勝3敗)
1R、ともにオーソドックス構え。長身のブレイズは右ロー。そこに左右で詰めるホーゼンストライク。右ジャブからレベルチェンジを見せるブレイズ。ホーゼンストライクは前手の左フック。
ブレイズは高いダブルレッグで金網で押し込み小外を合わせてテイクダウン! サイドからヒザ蹴り。サイドを奪われたホーゼンストライクは背中を見せながらパウンドを受けつつ立ち上がり。
ブレイズの左右をかわすホーゼンストライク。しかし左ジャブを被弾する。左ローを当てるホーゼンストライク。ブレイズは左ジャブを当てる。ヒザを触りに行くブレイズ。ホーゼンストライクは右ローを掴んで右を振る。さらに頭を振って前に出たところブザー。
2R、ブレイズの右に左を返すホーゼンストライク。ブレイズのジャブを前手で払い、ブレイズの右をスウェイでかわして左フックをヒット! ブレイズはダブルレッグも深追いせず。切るホーゼンストライクはブレイズの右ローをヒザを引いてかわすと、前手のフックを狙う。右の跳びヒザを当てるホーゼンストライク! しかし、2度目の跳びヒザをキャッチしたブレイズがダブルレッグテイクダウン。マット中央で抱き着きガードするホーゼンストライクに、ブレイズは残り1分をこつこつとハーフから細かいパウンド。立ち上がるブレイズはヒザ蹴りを受けた右目まぶたをカットしている。
3R、互いに慎重な展開から右オーバーハンドはホーゼンストライク。ブロッキングするブレイズも左を打ち返す。左インローを当てるブレイズは2分過ぎにダブルレッグでテイクダウン。後方に跳ね上げるホーゼンストライクだが、抑え込まれ下に。蹴り上げから立とうとするホーゼンストライクだが、足をさばき割って入るブレイズがハーフからパウンド。左で脇を差して立とうとするホーゼンストライクの右で脇を差し返してハーフから抑え込むブレイズ。細かいパウンドで上のままブザー。
判定は3-0のフルマークでブレイズが勝利。「3Rは目が腫れて厳しかった。ガーヌ、スティプ、ルイス、この3人とは戦う」と上位3人の名前を挙げた。
[nextpage]
▼女子フライ級 5分3R〇ジェシカ・アンドラージ(ブラジル)22勝9敗(UFC13勝7敗)[1R 4分54秒 TKO]×シンシア・カルビーヨ(米国)9勝3敗(UFC6勝3敗)
1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるアンドラージ。カルビーヨの右サイドキックに右を振って前に出る。ケージを背にサークリングするカルビーヨに右を当てるアンドラージ。下がりながらカルビーヨの左ジャブをブロッキングしてすぐにリターンの左右の連打を打ち込む。
右前蹴り、サイドキックで押し戻すカルビーヨ。さらに左インローも圧力をかけ続けるアンドラージ。左のダブルで攻めるがカルビーヨもガード。左右からアッパーを織り交ぜヒットするアンドラージは一気に詰めてしっかりジャブを当てると右を連打。カルビーヨがスタンドのまま顔を下げてガード一辺倒になったところでレフェリーが間に入った。
試合後、アンドラージは「ボクシングを集中して練習してきました。誰とでも戦う準備が出来ています。パートナーにも感謝したい。今日は自分の誕生日です。みんなからプレゼントをもらった気分ですし、みんなも祝福できた気分です」と笑顔で語った。
[nextpage]
【プレリミナリー】
▼バンタム級 5分3R〇メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)14勝4敗(UFC7勝2敗)[2R 4分25秒 TKO]×マルロン・モラエス(ブラジル)23勝9敗(UFC5勝5敗)
バンタム級6位のモラエスと、11位のドバリシビリ。ドバリシビリはセラロンゴで井上直樹と同門、ジョージア伝統レスリングのチタオバで活躍した。UFC6連勝中だ。元WSOF王者モラエスはコリー・サンドヘイゲンとロブ・フォントに2試合連続でKO負けを喫している。
1R、ともにオーソドックス構え。先に右ローはドバリシビリ。かわすモラエスは右ローを当てる。さらに右ローを当てると、前に出るドバリシビリにワンツー。しかしドバリシビリはダブルレッグテイクダウン。尻を着き立つモラエス。
ワンツーの右を当てるドバリシビリ。モラエスは左を返す。詰めるモラエスは左フックを打ち抜く! さらに左でダウンを奪うが、立ち上がるドバリシビリは打ち合いに。右で差すとようやく組みに持ち込み、ボディロックから後方にテイクダウン! クローズドガードのモラエス。インサイドからドバリシビリは鉄槌連打! 右手首を持つモラエスだがドバリシビリの連打を受ける。
2R、足運びが重いモラエス。低いダブルレッグテイクダウンはドバリシビリ! フックガードからクローズドガードのモラエスにヒジを打ち込むドバリシビリ! モラエスは背中を着けたまま立ちに行けない。右腕をオーバーフックするモラエスだが、ドバリシビリはいh出りてを掴んで固定して右手でヒジ! 今度は対角の左腕を掴んで右手でパウンド連打。
腕を抜き、左で差して立ち上がるモラエスだが、それをレスリングでドミネートするドバリシビリはハーフネルソンでひっくり返すとパウンド、モラエスは亀に。パウンド連打にレフェリーが間に入った。
6位のモラエスをフィニッシュしたドバリシビリは、「サバイブ出来た? 何てことはないよ。ここで戦えることが幸せだ。次? 俺は誰とやるべきだと思う? みんな夢を持って、諦めなければ叶う!」と1Rのピンチから生還してのTKO勝ちを語った。
[nextpage]
▼ライト級 5分3R〇ダン・フッカー(ニュージーランド)21勝10敗(UFC11勝6敗)[判定3-0] ※30-27×2, 30-26×ナスラット・ハクパラスト(アフガニスタン)13勝4敗(UFC5勝3敗)
ライト級8位のフッカーとノンランカーのハクパラスト。1R、オーソドックス構えのフッカーから先に圧力をかけると左の外足を取り右前蹴り。左に回るサウスポー構えのハクパラストは左を振るが遠い。フッカーは左の踵落としも見せる。ハクパラストのワンツーを距離でかわすフッカー。追うフッカーにハクパラストは左のショートをヒットか、フッカーがスリップか、一瞬片ヒザを落とすと、フッカーはシングルレッグへ。前方に引き出すが倒れないハクパラストにヒザを突く。
2R、圧力をかけるフッカーにワンツーを狙うハクパラスト。フッカーは左で差して組み、首相撲ヒザ蹴りを突く。さらにダブルレッグも、今度は切って外すハクパラスト。ならばとフッカーは右を頭後ろを掴みヒザ。そこにクリンチアッパーはハクパラスト。ボディ打ちから右で差して組むが、そこにハクパラストはアッパーを突く。なおも詰めるフッカーは右ヒザ! 右で差してボディロックから持ち上げテイクダウン! サイドからレッグドラッグ、ヒジを顔面に、ヒザをボディに突く。
3R、中央に出て行きワンツーを振るハクパラスト。さらに左ストレートを繰り出すが、そこにカウンターのダブルレッグはフッカー! そのままサイドを奪いパウンド。立ち上がるハクパラストのバックからチョークを狙うが、正対して抜けると、さらに左右を振るが、ここもカウンターのダブルレッグでテイクダウンを奪うと、サイドから右で脇を差して、ハクパラストの右腕を殺して左でパウンド連打。ブザー。
判定は3-0の完勝でフッカーがレスリングを見せて2連敗から脱出。コロナ対策が厳しいニュージーランドからの直前ラスヴェガス入りにも関わらず、見事、復活を遂げた。
[nextpage]
▼ヘビー級 5分3R〇クリス・ドーカス(米国)12勝3敗(UFC4勝0敗)[2R 1分23秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×シャミル・アブドゥラヒモフ(ロシア)20勝6敗(UFC5勝4敗)9KO/TKO
ヘビー級7位のアブドゥラヒモフと10位のドーカス。1R、圧力をかけるアブドゥラヒモフ。終了間際にドーカスは左フックでアゴをとらえアブドゥラヒモフからダウンを奪う。2R、アブドゥラヒモフの左に踏み込んでの右ストレートを当ててダウンを奪ったドーカスが左ヒジ連打! レフェリーが間に入った。
[nextpage]
▼女子フライ級 5分3R〇タイラ・サントス(ブラジル)17勝1敗(UFC3勝1敗)[判定0-3] ※30-27×3×ロクサン・モダフェリ(米国)25勝18敗(UFC4勝7敗)
1R。女子フライ級9位のモダフェリと12位のサントス。ともにオーソドックス構え。サントスはボディロックから2度テイクダウン。下のモダフェリは腕十字狙い。外されるとシングルレッグで立ち上がるが、サントスは首相撲ヒザを突く。
2R、スタンドで前に出るモダフェリだが、サントスはワンツーを当て、またもボディロックテイクダウンはサントス。インサイドからヒジを打ち、モダフェリは額から出血。
3R、左から右アッパーを突くサントス! ダウンするモダフェリはガード。腰を切り脇を差して立ち上がる際でリアネイキドチョークを狙うのはサントス。モダフェリは正対しながら金網背に立ち上がる。右ローを突くサントスに前進しジャブ、ストレートはモダフェリ。左で差して押し込むモダフェリに、サントスは右で小手に巻き払い腰テイクダウン! サントスが上のままブザーを聞いた。モダフェリはUFC復帰後初の連敗となった。
[nextpage]
【アーリープレリム】
▼ライト級 5分3R〇ジェイリン・ターナー(米国)11勝5敗(UFC4勝2敗)[1R 4分01秒 リアネイキドチョーク]×ウロシュ・メディチ(セルビア)7勝0敗(UFC1勝1敗)
▼ミドル級 5分3R〇ニック・マキシモフ(米国)7勝0敗(UFC1勝0敗)[判定3-0] ※29-28×3×コーディ・ブランデージ(米国)6勝2敗(UFC0勝1敗)
▼ウェルター級 5分3R〇マシュー・セメルスバーガー(米国)9勝3敗(UFC3勝1敗)[1R 0分15秒 KO] ※右ストレート×マーティン・サノ(米国)4勝3敗(UFC0勝1敗)
▼フェザー級 5分3R〇ジョナサン・ピアース(米国)11勝4敗(UFC2勝1敗)[2R 3分31秒、リアネイキドチョーク]×オマール・モラレス・フェレール(ベネズエラ)11勝2敗(UFC3勝2敗)