キックボクシング
インタビュー

【ONE】“生ける伝説”ジョルジオ・ペトロシアンがタイソン・フューリーにも言及「僕が多くを語らないのは“自分の試合に語らせる”から」

2021/10/14 19:10

常に今を生きている。あと何年戦えるのか予想できないが、今に集中してこれから先の全ての試合で全力を尽くして戦う

──この試合に向けての準備期間はどう過ごしてきましたか。

「もちろん、この試合に向けていつものようにハードな練習をしてきました。タイトルマッチは5ラウンドですから、カーディオトレーニングもしっかり行いました。心肺機能が盤石の状態で試合に臨めます。特別なことはしていないですが、変わった点で言えばゲームプランですかね」

──今回の試合でどんなことが期待できますか。

「相手のことはよく知っています。長い間、彼の試合を見てきましたし、彼のONE Championshipでの前回の試合、シッティチャイ戦も見ました。彼は“スーパー”ですよ。スキルもあるし素晴らしいテクニックも備えています。特に彼のキックは素晴らしいですね。でも、スーパーボンの試合にはいくつか穴があるなと気づきましたし、リングに入ったら僕のゲームプランはハマると思います。試合が楽しみですね」

──トレーニングキャンプはどのように過ごしてきましたか。

「3カ月間の充実したトレーニングキャンプを過ごすことができました。5R用のカーディオを含め、本当にハードにトレーニングを行ってきました。できる限りのことはやってきたので、あとはリングに入ってスーパーボンと戦うのみです」

──スーパーボンに勝利する自信はどのレベルでしょうか。彼はあなたのことを「ヒザの攻撃に弱い」と話していました。

「彼がなんて言っていようが気にしないですね。キックボクシングの試合はヒザが全てではありませんし、リングの中では色んなことができますから。彼がなんて言っていようが気にしませんし、僕のキャリアが物語っていますから。リングの中で正しいことをお見せしますよ」

──スーパーボンはあなたのことを批判したりしていますが、彼に何か伝えたいことはありますか。

「私から彼の助言は、“自分自身のことに集中して僕のことはあまり気にしないこと”です。リングの中でしなければいけないことに集中すべきで、そうでなければ試合自体を見失うことになるからです」

──スーパーボンは才能豊かな選手ですが、相手を同じランクに付けますか。

「僕はキャリアを通して、最高のキックボクサーたちと対戦してきました。スーパーボンはその中でも最も才能豊かな選手だと思います。ですが、選手たちをランク付けするのは難しいです。僕のキャリアの中で最も困難な挑戦になることは間違いありません」

──今大会では、フェザー級キックボクシングのワールドグランプリが開幕します。優勝候補は誰だと予想していますか。

「このグランプリは素晴らしいですね。アメージングです。出場する全選手にとってかなり厳しい挑戦になるだろうなと思います。僕らの階級、ONEフェザー級はシンプルに凄まじい階級ですよ。だから正直なところ、優勝候補を予想するのは難しいですし、多くのサプライズがあるでしょうから。今週金曜日からこの素晴らしいトーナメントが開幕しますから、唯一の勝者はこれを見ているファンでしょう。見応えのある大会ですから。楽しみですね」

──ワールドグランプリ出場者は若い選手が多いですね。

「僕のキャリアを見ていただければ、僕が多くを語らないことはご存知かと思います。僕は“自分の試合に語らせる”からです。前回の試合を見てもらえれば、年齢(35歳)は数字に過ぎないと分かると思います。調子は最高ですし、まだまだフィットしています。歳を取ったとは感じませんし、肉体的な衰えも感じていません。言葉で答える必要はないので、リングで答えを見せます。メンタルもフィジカルも準備は万端、誰のことも恐れていません」

──これまでのキャリアを振り返って、最も強かった相手は誰ですか。

「キャリアを通して自分の世代で最強の選手たちと対戦してきたので、一人の選手を選ぶことは難しいです。常に最高のファイターと戦ってきましたし、ほぼ全ての相手が僕に取って難しいものでしたので、特定の選手の名前を挙げることは出来ないです」

──今後のキャリアプランについて教えてください。

「現時点のキャリアで長期的な目標については考えたくありません。格闘技の世界では何が起こるかわかりませんから。僕は一試合一試合に集中する方が好きです。常に今を生きていますし、100%目の前の試合に集中しています。だから長期的な目標設定などはしていませんが、メンタルとフィジカルが整い次第、常に全力で戦います。未来のことは考えすぎないようにしています。あと何年戦えるのかは予想できませんが、今に集中してこれから先の全ての試合で全力を尽くして戦います」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント