キックボクシング
インタビュー

【ONE】“生ける伝説”ジョルジオ・ペトロシアンがタイソン・フューリーにも言及「僕が多くを語らないのは“自分の試合に語らせる”から」

2021/10/14 19:10

ただ一つ言えるのは、『この試合は本物の戦いになる』

──この試合はどのような展開になると思いますか。

「このスポーツは予想するのが難しいスポーツなので、どうなるかは分かりません。今週の金曜日は“何でも起こる”、そんな予感があります。ただ一つ言えるのは、『この試合は本物の戦いになる』と言うことです。僕ら二人ともがこの世界タイトルを渇望していますからね」

──先週末にプロボクシングのヘビー級でタイソン・フューリー対デオンテイ・ワイルダーの歴史的なボクシングの一戦がありました(3Rにフューリーがダウンを奪うも、4Rにワイルダーが2度のダウンを奪い返し、10R、11Rにフューリーが再びダウンを奪う逆転劇でフューリーが“3番勝負”を2勝1分けとした)。今週末にはONEでキックボクシングの歴史的な大会が開催されます。ボクシングの試合を見て刺激を受けましたか。

「タイソンはクレイジーなやつで、僕は彼の大ファンです。このフューリー対ワイルダー戦で、僕が刺激を受けたのはフューリーのメンタル面の準備の良さでした。彼は心の強い、忍耐強い非常にタフなファイターです。ですが、僕は僕のレガシーを築きたいです。他の選手や他のスポーツにあまり気を取られないようにしています。私のレガシーはキックボクシングですから、毎日考えるのは自分がキックボクシングで歴史を作ること、それだけです」

──マラット・グレゴリアン対アンディ・サワー戦はどちらが勝利すると思いますか。

「どちらもレジェンドですから素晴らしい試合になるでしょう。正直なところ、僕はマラットが勝つだろうと予想しています」

──同郷のマラット・グレゴリアンとはどのような関係でしょうか。

「彼のことはよく知っています。同じアルメリア人として、人口はとても少ないですが、僕らはお互い強く繋がっています。小さな国ですが、多くの逆境を経験してきた、そういうことが僕らを結びつけています。僕はいつでもマラットのサポーターですし、僕らが戦うことになるかも分かりません。言えることは僕らの間には、大きなリスペクトがあることです」

──世間があなたのことをキックボクシング界のマイケル・ジョーダンやフェラーリと呼ぶことについてはどう思いますか。自分が史上最高のキックボクサーだと思いますか。

「スポーツ史に残る伝説な選手と比べられることは非常に光栄です。ですが、僕はキックボクシング史上最高の選手だと思ったことは一度もありませんし、言葉にしたこともありません。ファンやメディアの皆さんから、このように言ってもらえることは本当に嬉しいですが、僕は自分のレガシーを築く方が好きです。ジムやリングでそれを達成できるように常に努力しています。最後には、人々が僕のレガシーをどのように話すのか分かるでしょう」

──この大会で開幕するトーナメントは、キックボクシングの歴史においてどれほど重要なものですか。

「特別ですね。これは史上最高のキックボクシングトーナメントですよ。個人的にはK-1よりも大きい、素晴らしいものだと思います。この高いレベルで戦えること、そしてONEの一員であることをとても誇りに思っています。再びキックボクシングの最高の大会を見ることができて非常に嬉しいです」

──ご自身は2019年のONEフェザー級キックボクシングワールドグランプリで優勝を遂げて、今回は素晴らしい選手たちが戦う姿を見る立場にいます。そのことについては、どう思いますか。

「この大会を“観戦”する立場にはいないです。この金曜には僕のキャリアにとって最も困難なチャレンジの一つが待ち受けていますからね。全試合を観戦したい気持ちはもちろんあります。キックボクシングが再び注目を浴びて非常に嬉しいです。僕は僕の試合に集中して、そのあとトーナメントで誰が優勝するのか見てみましょう」

──日本のファンにメッセージはありますか。

「僕のことを長く応援してくれてありがとうございます。この試合はタフな試合になると思いますが、皆さんをガッカリさせることのないように全力を尽くします。今週金曜、試合を楽しみにしていてください!」

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント