LETHWEI×UNBEATABLE2021年10月6日(水)東京・後楽園ホール
▼第6試合 ラウェイ ルール 72kg契約 3分5R○渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)[2R 2分42秒 TKO] ※セコンドからのタオル投入×レバナ・デオグラシャス(コンゴ民主共和国/BRAVE GYM)
渡慶次は2012年5月にプロデビューし、パンクラスを主戦場とするMMAファイターだったが、2017年からミャンマーの超過激格闘技ラウェイに参戦。現在まで7勝4敗6分と本場ミャンマーの選手を相手に勝ち越しており、その勝利の中には2018年6月にミャンマーの英雄ソー・ゴー・ムドーをKOした試合や、同年12月にミャンマーで開催された国際大会の『KBZ グランドファイナル』でKO勝ちして日本人2人目の同大会王者に輝いた試合も含まれる。『LETHWEI IN JAPAN』の活動休止後はキックボクシングの試合に出場していたが、7月の第1回大会でラウェイに復帰してジョナタン・バイエスを3RでKOした。MMA戦績5勝6敗、キックボクシング戦績1勝3敗。
レバナは22歳、身長177cmでオーソドックス。得意技はフックだという。今回がプロデビュー戦となる。
1R、レバナの右三日月蹴りにサウスポーの渡慶次は左ミドルで対抗。渡慶次が左のカウンターでフラッシュダウンさせるがレバナはすぐに立ち上がったためノーカウント。レバナは右ストレートを繰り出して前へ出るが、渡慶次の右フックでグラつく。パンチが大振り気味になった渡慶次は左ミドルを蹴って修正。
2R、レバナは右三日月を連発、そして右ロー。渡慶次も左ローを返すと右ストレートで前に出るレバナへ渡慶次が左フック。渡慶次の左インローにレバナの足が流れる。打ち合いに来たレバナへ左ストレート連打で2度尻もちをつかせる渡慶次。
渡慶次はパンチの回転を早めて左右フックの連打でレバナを圧倒しておき、いきなり左三日月蹴りをレバーへグサリ。
バッタリと倒れてもはや起き上がってこれないと思われたレバナだが、ここでレバナのセコンドから『タイム』(ダウン1回分)がかかる。休憩が与えられて再開。渡慶次は左ハイから左ストレート。レバナはフラフラとなり、ここでセコンドからタオルが投入。渡慶次の快勝となった。
渡慶次はマイクを持つと「こんなにコロナが長引いてしまってお客さんもコロナ疲れして今日は後楽園ホール満員にはならなかったですけれど、応援に来てくれてありがとうございます。死ぬまでラウェイをやるので、皆さん渡慶次を最後まで見てください」とアピールした。
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▼第5試合 アンビータブルルール 90kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり×佐藤光留(パンクラスMISSION)[1R 2分46秒 KO] ※右フック○大成(フリー/DEEP)
佐藤は高校3年生時にフリースタイル/グレコローマン70kg級で全国大会3位に入賞。1999年5月にパンクラス入門、2000年2月にパンクラスでプロデビュー。2008年からパンクラスMISSION所属となり、プロレスにも参戦。プロレス、MMA、グラップリング、シュートボクシングと幅広く活躍してきた。
対する大成(関野大成)は地下格闘技を経て2019年12月に『PFC』でプロデビュー。2021年3月からはDEEPメガトン級に参戦している。MMA戦績は3勝2敗。佐藤がプロデビューした2000年生まれであり、佐藤とは20歳差。身長でも173cmの佐藤を180cmと上回る。
1R、サウスポーの大成は軽快な動きでローまたはミドルからパンチにつなげる。佐藤は飛び込んでの右ストレート。佐藤が頭を下げたところで頭を掴んだ大成は左ヒザを顔面に突き上げてダウンを奪う。
前蹴りを連発し、右カーフも蹴る大成。佐藤は右のオーバーハンドを繰り出すが、大成の手数に圧倒される。大成は首相撲からのヒザ蹴りと頭突き。右で飛び込もうとした佐藤にカウンターの左ストレートがタイミングよく決まり、佐藤は2度目のダウン。最後は右オーバーハンドへの右フックカウンターが決まり、佐藤がバッタリと倒れて大成のKO勝ちとなった。
佐藤から圧勝を収めた大成は「DEEPの大成です。今日は試合がなかなかない中、ありがとうございました。自分は実績を積んでRIZINや海外のメジャー団体で試合ができるような選手になるので名前を覚えておいてください」とアピールした。
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▼第4試合アンビータブルルール 66.0kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり×半田勝也(猛者連八幡支部チームキクリン)判定0-3○内田ノボル(翔拳道)
半田は突破無差別キックルール王者、突破無差別級突破ルール王者、益荒男無差別級王者、宴無差別級王者と地下格闘技で活躍し、28(19KO)5敗1分。プロMMAでは4勝(3KO)2敗、アマチュアキックボクシングは3戦3敗、ボクシング1敗。7月の第1回大会でアンビータブルにて勝利を収めた。
対する内田は1998年8月にK-1でプロデビュー、MA日本キックボクシング連盟を主戦場として2000年6月にMA日本ヘビー級王座を獲得。マイケル・マクドナルド、アレクセイ・イグナショフらを破り、ピーター・アーツや天田ヒロミらと拳を交えた。2004年からは新日本キックボクシング協会を主戦場とし、2006年1月には日本ヘビー級王座を獲得して二冠王に。46歳となった今でも様々な団体に出場して様々なルールで戦う。キックボクシング戦績は34勝(15KO)13敗7分。MMA戦績1勝(1KO)1敗。アンビータブルには今回が初参戦。
1R、ローの蹴り合いから半田がコーナーへ追い込んでの頭突き。内田は首相撲でヒザ蹴り。内田はワンツーを連続して放ち、半田は単発で左フックを返す。内田の連打が次々と決まり、半田は鼻から流血。右フックがクリーンヒットすると右ストレートを連打して前へ。頭突きで勝負しようとする半田だが、内田は内田は首相撲に持ち込む。離れると前に出てくる半田へジャブ、右ストレートをヒットさせていく。半田の右フックもヒットするが、内田は笑みを浮かべながら後退してパンチを当てていく。
2R、前へ出て右フックを放っていく半田。内田は下がってジャブと右ストレート、さらに左ヒジ。クリンチになると半田は頭を叩きつける。しかし、離れると内田のパンチが決まるという展開が続く。頭突きで勝負をかける半田に内田はヒザ蹴り。離れるとジャブ、右フック。最後は半田がガムシャラにフックを出して前進。
終了のゴングが鳴ると、全力を出し合った感覚があったのか両者ハイタッチ。判定はパンチの有効打が多かった内田に凱歌があがった。
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▼第3試合 アンビータブルルール 63.5kg契約 5分2R インターバル2分・判定あり×大村友也(製圏会)KO 1R 0分35秒○杉山和史(TURNING POINT)
杉山はMMA戦績15勝9敗1分で、パンクラス、ZST、GRACHAN、ROAD FCなどで試合を行ってきた。前戦は2019年9月のパンクラスでの田村一聖戦(初回KO負け)。ヴィーガンの44歳。
当初はテレカ∞との対戦が決まっていたが、欠場により試合5日前に大村が代打出場を買って出た。ヴィーガンの杉山に対して「毎日肉を食べている」という。
1R、ローを蹴り、バックハンドブローを繰り出す大村。杉山はリーチ差を活かしてジャブを伸ばしての右ストレート。大村が前へ出ようとしたところへ杉山の右ストレートがヒットし、大村はもんどりうってダウン。そのまま立ち上がることができず、杉山の秒殺KOとなった。
マイクを持った杉山は「ヴィーガン格闘家の杉山です。僕はヴィーガンと言って肉、魚、牛乳はとりません。それでも強い身体、気持ちを作れることを証明するためにリングに立ちました。先日沖縄へ行って闘犬の現実を知りました。そういう動物をいじめるようなものではなく、自分の意志を持って戦っている人たちを見てもらいたいと思いリングに立ちました。僕は来月で45歳になります。ヴィーガンのため、マリオンアパレル様のため、ジムの仲間のために戦いました。自分は指導側に回りたいと思います。グローブは置きましたので自分は試合から遠ざかろうと思います。今までありがとうございました」と引退を宣言してリングを去った。
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▼第2試合 アンビータブルルール 70.0kg契約 5分2R インターバル2分・判定あり×笠島竜二(GTジム)判定2-1○レバナ・エゼキエル(コンゴ民主共和国/BRAVEGYM)
笠島は36歳で身長170cmのサウスポー。空手で100勝以上、キックボクシングで5勝7敗の戦績を持つ。得意技はカカト落とし。「ずっと出たかった試合なので、ワクワクしています。全力で戦います! 押忍」とのコメント。
対するエゼキエルは19歳で身長181cm。2019年3月にMMAでプロデビューし、GRACHANなどで1勝(1KO)2敗の戦績。2020年8月のDEEPで『朝倉未来1年チャレンジ』の畠山祐輔に判定で敗れている。得意技はヒザ蹴り。
1R序盤、レバナは左フックでダウンするもすぐに立ち上がりノーカウント。レバナは組み付いて投げを狙ったが笠島は投げさせない。笠島の右ボディからの右アッパー、そして首投げ。レバナはその場で飛び上がる飛びヒザ蹴りを連発し、着地と同時にパンチも放つ。笠島はスイッチを多用して前足へのロー、アッパーを交えたパンチのコンビネーションを繰り出す。レバナが組み付くと笠島は頭突き。レバナも負けじと首相撲の体勢から頭をぶつけていく。
2R、レバナは飛びヒザ蹴り、左ローから右ストレート。笠島はフックでレバナにガードを固めさせておいてのアッパー。レバナが組み付いてくると頭突きを見舞う。レバナは飛びヒザ蹴りから右フックを連続ヒット。パンチとヒジで勝負をかける笠島はそのまま頭突き。レバナも頭突きを返し、組み付く笠原へ右のヒジを叩きつける。長いリーチを活かしてジャブ、右ストレートを当てるレバナに笠島も前へ出て左右フックとヒジで反撃。
頭突きのゴツゴツとした鈍い音が響き渡った一戦は判定2-1と割れ、レバナの勝利となった。
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▼第1試合 アンビータブルルール 90kg契約 5分2R インターバル2分 判定あり○福田泰暉(TEAM- STAKE)KO 1R 1分46秒 ※右ストレート×中島光陽(氣魂道場)
福田は2018年にWARDOG CAGE FIGHTでプロデビューし、MMA戦績は7勝(5KO)3敗。ラウェイルールでの経験もある。「中島選手、お互いMMAファイターなんで、MMAファイターがなめられんよう一番ええ試合しましょう! ただ勝つのは僕です。パチキでKOさせてもらいます(笑)」と頭突きでのKOを予告。
中島は2019年4月に『PFC』でプロデビューし、MMA戦績は3戦3敗。「とにかく、全力でやるだけです。北の大地から熱い熱いヤツが行きます!」と意気込みを寄せている。
1R、福田は前に出る中島に右ストレートから左フック、さらにワンツーとヒットさせ、前足にはカーフキック。福田の右フックで中島はダウンするが、これはダウンとは認められず。2度目のダウンもノーカウント。
そして右フックでもんどりうって中島がダウンしたところでカウントが数えられる。足元がふらつきながらも立ち上がった中島だが、福田の左フックからの右ストレートで倒れたところで中島のセコンドからタオルが投入され、福田が圧倒的なKO勝ちを飾った。
福田はマイクを持つと「自分は元々地下格闘技出身でふらふらしていて、ジムの代表に拾っていただいてこの素晴らしい舞台に立てていると思っています。いつも面倒見ていただいてありがとうございます。こうやって試合して勝つことが出来るのも応援に来てくれたり、普段支えてくれる家族のおかげです。自分のためだけだったら過酷な練習ができてないです。そういう人たちのためにももっと強くなって恩返ししたいです。次はラウェイルールに挑戦させてください」と、声を詰まらせながらラウェイ挑戦をアピールした。