朝倉未来は萩原戦の前にも勝利した後にも、10月24日に斎藤とのタイトルマッチをやらせてくれと榊原CEOに訴えていたという(C)RIZIN FF
2021年10月24日(日)神奈川・ぴあアリーナMMで開催される『Yogibo presents RIZIN.31』の対戦カード発表記者会見が、10月4日(月)都内にて行われた。
メインイベントでRIZINフェザー級タイトルマッチとして、王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)に、DEEP同級王者の牛久絢太郎(K-Clann)が挑戦する。
会見では、挑戦者が牛久に決まるまでの経緯を榊原信行RIZIN CEOが説明。10月2日(土)に開催された『RIZIN LANDMARK vol.1』の試合前後に朝倉未来(トライフォース赤坂)が自ら挑戦者に名乗りをあげていたことも明かされた。以下、榊原CEOからの説明。
「牛久選手からは本当に早いタイミングで『ぜひ俺にやらせてくれ』ということを、DEEPの佐伯代表を通じてもそうですし、自らもSNSでそういうことを発信されていました。RIZINのフェザー級タイトルマッチ、ベルトを手にするということは待っていても手に入らないんですよ。格闘技の王者になるということはそういうことで、自ら貪欲に戦いに挑んでいかないと手には入らないですか。そういう意味では誰よりも早く、DEEPの王者であるという立場にありながら、そこに満足することなくRIZINの王者にもなってやるということでアクションを示してくれた牛久選手に敬意を表しましたし、牛久選手で決めていいんじゃないかと実は早いタイミングで思っていました。
ただ、斎藤選手から(9月30日の記者会見で)タイトルマッチでと言われて、10月2日の『LANDMARK』の朝倉未来vs萩原京平の結果によってはワンチャンあるのかなと。無理強いすることはないです。僕は前にも言いましたけれど、多少怪我があってもチャレンジする時だって思うのだったらそれは進み出るべきだし、1日の公開計量の時に朝倉未来に会ったんですね。2日の結果によっても選手の意志がどこにあるのかは事前に、斎藤選手の発言以降聞いていなかったので、久しぶりに未来選手と会って話したら本人が『僕に行かせてくれ』と言ったんです。『明日の試合に勝ちますから、勝ったら24日、斎藤裕選手とのタイトルマッチ、僕が行きたいです』と公開計量の場で言われたんですね。
ただ、10月31日にABEMAさんでの企画があるので、その日程の調整とかいろいろあるんですけれど、自分としては行きたいと明確に本人は言いました。それに一足飛びに僕らが乗っかるわけではないんですけれど、でもプロの選手ってそういう嗅覚が本当に大事だし、またファンの皆さんは未来の前にクレベルにしろとかいろいろ言うと思うんですけれど、やりたいとの気持ちをまず表現して一歩も二歩も、そのやりたいこと、手に入れたいもののためにハングリーにアクションを起こしてくれないとそこには乗っかれないですから。主催者としてやってください、お願いしますという話ではなく、チャンピオンがベルトを懸ける、捕りに来いよって話で。そこに未来は真っ先に反応してきました。
そして2日の結果を受けて、朝倉未来完勝。総括の前に、未来が会場から出ていくタイミングで少し話をする機会があって、その場でも本人は『行きたい』と。皆さんの了解が得られるんだったら、10月24日行きたい。ちょっと足を痛めているのでいったん病院へ行かせて欲しいけれど、それでも行きたいとその場で言っていました。その言葉を受けて僕は総括の場に臨むんですけれど、自分としてはその言葉を嬉しく思ったし、頼もしくも思った。タイトルに挑むという意思を強く持って、貪欲に向かってきてくれることに敬意を表します。
でも、ここじゃないなということは総括の前に思っていました。やっぱり牛久選手で10月24日は行こうと。その流れの中で牛久に斎藤裕を獲られるかもしれない。何が起こるかは10月24日のこの2人のタイトルマッチの結果によっては、斎藤裕vs朝倉未来ということが、これはファンの声にも耳を傾けながらではあるけれども大晦日に実現するかもしれないなと。それもいろいろな流れに任せながらではあるけれども、10月24日に朝倉選手に行かせることはやめて、誰よりも先に強い想いを持ってベルトを奪いに来ると宣言した牛久選手にお願いしようということで、2日の夜に総括が終わった後で佐伯代表に相談をして今日に至りました。
斎藤選手には牛久選手になる可能性を担保してもらいながら、この人も腹を括っているので『誰でもいいですよ』と。2日の結果で京平が出てくる、未来が出てくる、牛久選手で行く、それは決めてくれと。誰とでもベルトを懸けてやるといった以上は相手を選びません、とのことでしたので2日の夜に斎藤選手側にお伝えしました」