間違いではなかったと証明したい(ザンボアンガ)
対するデニス・ザンボアンガは、ハム・ソヒとの対戦に興奮を隠せない。
「ハム・ソヒと対戦すると聞いた時は驚きました。ニューカマーが来て、GPに参戦するとは思っていなかったので。確かに少し緊張しました。でも緊張というよりは興奮の方が大きいです」
鳴り物入りでGPに参戦するベテランの対戦相手として抜擢された8戦無敗のコンテンダーは、「ONEが自分の能力を信用してくれたのだと捉えています。世界でもトップクラスと言われているアスリートを相手に当ててくれたことは、自分もそのレベルに達しているのではないかという評価の現れだと考えています。この試合は自分のキャリアの中で最大のチャレンジの一つになるでしょう。ONEが最高の状態で試合に臨むだろうと自分を信頼してくれているので、ベストの状態でこの挑戦に臨みます」
ときに“ミニ・ヴァンダレイ・シウバ”とも呼ばれるハムのアグレッシブなスタイルをザンボアンガは警戒している。
「非常に危険なストライカーです。彼女はサウスポーなので、難しいかもしれない。これまでサウスポーのストライカーとはあまり対戦したことがないから。これが彼女にとって有利な点だと思います。もちろん、サウスポーもできるスパーリングパートナーは何人かいるけれど、ほとんどはもともとオーソドックスの選手ですから」
グラップリングを軸とするザンボアンガだが、スタンドでの勝負でも一歩も退く気はなく、世界中に自分が持つ多様なスキルを見せつけたいと思っているようだ。
「私は彼女とストライキングで真っ向勝負したい。自分はレスラーやグラップラー以上だと証明したいんです。彼女はこの階級で有数のストライカーだから、彼女とスタンドでやり合えれば、自分も有数のアスリートだと証明できるでしょ?」
そのため、ザンボアンガは、タイ・バンコクの「マロック・フォース」のコーチやチームメイトと、MMAのあらゆる局面を磨き上げている。
「私の最大のアドバンテージは、チームの親密さになると思います。バックにはブレーンがいて、彼らが協力しあって、万全の体勢で臨めるように対策してくれています。このようなチームの存在は、自分が望む成果を上げるために大きな助けになります」
周囲の期待はプレッシャーとしてあるが、ザンボアンガは“アップセット”ではないことを証明したいという。
「ファンや仲間から尊敬されていること、優勝候補として見られていることは間違いなく嬉しいです。それでもプレッシャーは多少あるけれど、自分を信じてくれている人たちに、私がやってきたことは間違いではなかったと証明したい。自分が本当にベストだっていうことを」──。
▼ONE女子世界ストロー級選手権試合 5分5R
ション・ジンナン(中国)王者
ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)挑戦者
▼女子アトム級ワールドGP1回戦 5分3R
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)MMA8勝0敗
ハム・ソヒ(韓国)MMA23勝8敗
▼女子アトム級ワールドGP1回戦 5分3R
アリヨナ・ラソヒナ(ウクライナ)MMA13勝4敗
スタンプ・フェアテックス(タイ)MMA5勝1敗
▼女子アトム級ワールドGP1回戦 5分3R
メン・ボー(中国)MMA17勝5敗
リトゥ・フォガット(インド)MMA5勝1敗
▼女子アトム級ワールドGP1回戦 5分3R
平田 樹(日本)MMA4勝0敗
アリース・アンダーソン(米国)MMA5勝1敗
▼キックボクシング アトム級
アニッサ・メクセン(フランス)
クリスティーナ・モラレス(スペイン)
▼ムエタイ ストロー級
ジャッキー・ブンタン(米国)
ダニエラ・ロペス(アルゼンチン)
▼女子アトム級ワールドGP(交替試合)5分3R
山口芽生(日本)MMA21勝12敗1分
ジュリー・メザバルバ(ブラジル)MMA8勝2敗1分