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インタビュー

【RIZIN】斎藤裕がケラモフのダーティワークに苦言。クレベルとは「防衛戦しかない。年内にやりましょう」

2021/06/15 14:06

もうクレベル選手しかいない、それが「本軸」だと思う

 これで、2019年9月の高谷裕之戦から4連勝。RIZINでは3連勝だが、第10代修斗世界フェザー級王者(※3月に王座返上)として、気の抜けない相手が続いている。

「本気で潰しに来ているマッチメーク」と苦笑する斎藤は、「だって、摩嶋(一整)選手は11連勝で、朝倉(未来)選手は8連勝。ケラモフ選手は11連勝……クレベル選手はいま何連勝ですか(4連勝)。最後KSWで負けているけど、(それ以外は)10連勝くらいしてる(2016年から10勝1敗)でしょ。なんか力が働いているとしか思えない(笑)。まあ摩嶋選手、朝倉選手に勝ったので、それ以下の選手はダメなんでしょうね」と、ベルトを持つ者の厳しさを語る。

「ケラモフもほんとうに強いんですよ。石渡(伸太郎)さんからも『なんでやるの? 一番やっちゃダメな相手だよ。まだクレベルの方がいいじゃん』と言われました」と明かすが、その選択には意味があったという。

「この先のことを考えると、北米の選手とやることを考えると、やっぱりケラモフのような選手とやっておいた方がいいんで。これでまた5分3Rやったことが、ものすごく財産として自分の中に残る。これをもっと意味のあるものに変えていかなければと。

 試合をしないと分からないことがある。勝って反省できるのが、選手としては一番いい。KOでウワーッと浮かれるよりは。ちゃんと相手を対策して、今何が足りなくてやるべきなのかをやっていく。それ(取り組み)が積み重なって、試合も続いて成長させてくれる。それは後のキャリアにものすごく影響してくる。消化試合はない。今回の試合はやって良かった、意味のある試合です。近年ないくらいに相手が充実している。そういう相手をどんどん当てられるというのは逆にそこまで評価してくれているとも思います。防衛戦もあるし、そういう選手を受け容れて、やりきりたい」

 強豪を受け容れてやりきる──そこにはRIZINフェザー級王座防衛戦がある。同日には、クレベル・コイケ(ブラジル)が朝倉未来(トライフォース赤坂)に2R 三角絞めで一本勝ち。王座挑戦をアピールした。

 挑戦者決定戦ともいえるメインを見た王者は、「朝倉選手はもうちょっとガンガン行くのかなと思ったんですけど、いつも通り相手を見て打撃をヒットさせていた。クレベル選手、小技を持ってるんですよね。足も(左右)両方蹴れるし、上中下どこでも蹴れる。パンチもボクシングじゃないけど、軌道がちょっと遅れてくる。対戦相手からは非常に見え辛かったりするのかなと。掴まれてもいいから蹴れる。長い手足を上手く使っている。そして気が強い。パンチをもらってもどんどん打って来いよというところがあるんで、ちょっと狂ってるよね(笑)」と、クレベルを評価。

 クレベルは試合後、斎藤との試合について、「私が思うには、“斎藤さん、間違えちゃいけない”。彼はアサクラと戦ったとき、3Rやってテイクダウン取ることもできたけど、極められなかった。今日も、ムサエフの友達の人(ケラモフ)と戦って、ミスあったと思う。私とやったら一回のチャンスだけで私は一本勝ちできたと思います」と、王座奪取に自信を見せている。

 斎藤は、次戦が防衛戦になることについて「『勝ったらやる』と言っていたんで、もう決まりましたね。いつになるか分からないけど、年内。僕ちょっと目を切ったり痛いところはあるので、身体を治しながら年内やりましょう。防衛戦。次は防衛戦しかないでしょ。もうクレベル選手しかいないと思います。それが一番、お客さんも見たい、本軸だと思います。クレベル選手も『いつでも待つ』と言っていたので、年内ですね」と、大晦日までに、クレベル・コイケを相手に防衛戦に臨む展望を語った。

  ケラモフという難敵を退けた斎藤。険しいチャンピオンロードを突き進む。

 そのほか、動画では、斎藤の打撃での距離感、これまでの試合での出血経験が今回に活きたこと、試合中にモニターを確認していた意味など、秘話が語られており、必見だ。

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