(左より)イズラエル・アデサニヤ、マーヴィン・ヴェットーリ、デイブソン・フィゲイレード、ブランドン・モレノ /Zuffa LLC via Getty Images
2021年6月12日(日本時間13日)、米国アリゾナ州グレンデールのヒラ・リバー・アリーナにて、『UFC 263』が開催される。最大収容人員数1万9000人の同アリーナで、入場制限なしの有観客イベントとなる。
メインイベントはUFC世界ミドル級王者イズラエル・アデサニヤが、イタリアのマーヴィン・ヴェットーリを迎え撃つ3度目の防衛戦。さらにUFC世界フライ級王座をかけたダイレクトリマッチとなる、デイブソン・フィゲイレードvs.ブランドン・モレノ戦も行われる。
ミドル級王者のアデサニヤは、20勝(15KO)1敗のフィニッシャー。唯一の黒星は2021年3月に1階級上のライトヘビー級戦で王者のヤン・ブラホビッチ(ポーランド)に判定負けしたもの。今回はミドル級に戻しての再起戦となる。
対する挑戦者ヴェットーリはミドル級3位の強豪。2018年4月にアデサニヤと対戦し、接戦の末、スプリット判定で敗れている。以降、セザール・フェレイラ(腕十字)、アンドリュー・サンチェス(判定)、カール・ロバーソン(リアネイキドチョーク)、ジャック・ハーマンソン(判定)、ケビン・ホランド(判定)を相手に5連勝で、王座挑戦&リヴェンジの機会を得た。
フライ級王者のフィゲイレードは、2012年にMMAプロデビューし、JungleFightなどで連勝を重ね、2017年からUFCに参戦。2020年2月のフライ級王座決定戦で、ジョセフ・べナビデスに2R TKO勝利を飾るも、体重超過で王座剥奪。7月のダイレクトリマッチでべナビデスを1R リアネイキドチョークで絞め落とし、王者となった。
その後、2020年11月にスクランブル参戦の4位アレックス・ペレスを1Rギロチンチョークで極めて初防衛に成功。3週間後の12月に1位のブランドン・モレノと対戦し、5Rの死闘の末、マジョリティドロー(3Rにフィゲイレードがローブローで1ポイント減点)で2度目の防衛に成功している。戦績は20勝(9KO・TKO/8一本)1敗1分。
1位のモレノ(18勝5敗1分)は、2019年12月のカイ・カラ=フランス戦での判定勝利以降、2020年3月にジュシー・フォルミーガに判定勝ち、11月にブランドン・ロイバルを1R TKOに下し3連勝で、12月に王座挑戦。フィゲイレードに判定負けしている。メキシコ人初のUFC王者なるか。
この2試合の見どころを、WOWOW「UFC-究極格闘技-」解説者としても知られる“世界のTK”高阪剛に語ってもらった。