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2021年6月13日(日)に東京ドームで開催される『RIZIN JAPAN GRAND-PRIX 2021 バンタム級トーナメント1回戦』で、朝倉海(トライフォース赤坂)と対戦する渡部修斗(ストライプル新百合ヶ丘)が5月30日(日)、所属ジムにてリモートの公開練習&囲み取材に応じた。
3月の名古屋大会で修斗世界バンタム級1位の田丸匠に一本勝ちした渡部修斗は、RIZIN3戦目。得意のマジカルチョークを武器に、元RIZIN同級王者の朝倉海と戦う。
公開練習では、同門で6月20日の「DEEP JEWELS 33~アトム級GP準決勝」でにっせーと対戦する青野ひかるを相手に、1分間のレスリングを披露。その後、インタビューに応じた。
前日に、自身の試合が対戦相手の朝倉海と交流が深い“しょこたん”こと中川翔子がリングアナンサーを務めることも発表され、複雑な心境にもなった、と渡部はいう。
「本音を言えばやっぱちょっと……“ふーん”って言うか。いつも以上にナイーブになっています。相手は正直ビッグネームだし、自分からしたらホームではないというか、アウェイ的な感じはするので」。
修斗初代ウェルター級チャンピオンの渡部優一氏を父に持つサラブレッドの渡部修斗だが、レスリング時代から「どんなに練習をしても自信がつくということはなかった」と吐露する。
しかし、「“自分がこれだけ練習をやったんだ、これだけ試合に賭けて毎日、一生懸命生きてきて、こういう相手に勝ってきて今ここに立ってるんだ”という誇りは持っています。いつも自信はないけど、やるしかないというか、腹はくくります。で、全力で取り組みます」と、大一番に向け、素直な気持ちを語った。
朝倉海は公開練習で「寝技に自信がある」「逆に一本で極める」と発言しているが、渡部は朝倉から、打撃のみならず組み技の強さも感じている、という。
それでも「これまでの試合でその場面がないだけで、本人からしたらそう思うのも当然かと思います。僕自身も正直、寝技で自分が確実に勝るか分からないです。自信があるかと言われれば分からない。ただ、活路を見出すならそこの部分で勝負しなきゃいけないんで、そこでやらなきゃいけない。ただ寝技オンリーではなく、“自分のMMA”を出せたらと思っています。MMAで勝負して、その中で寝技で一撃を極めたいと思ってます」と、得意の寝技を“MMAの中”で、“一撃”という言葉でフィニッシュを表した。
渡部は、2012年にプロデビューし、PANCRASEゲートからZST SWAT!など登竜門大会で実績を積み、GLADIATOR、Fighting NEXUSといったフィダーショーで試合を重ねてきた。34戦23勝5敗6分。32歳、RIZIN初参戦まで8年かかった。「応援してくれる人の気持ちに応えたいから、勝ちたい」という。
実は朝倉海も同年の2012年「DEEP CAGE IMPACT 浜松」がプロデビュー戦だ。THE OUTSIDER、韓国ROAD FCを経て、5年でRIZINに上がっている。19戦16勝3敗。27歳のGP参戦で海外メジャー行きを狙う。
自信に溢れる前王者と、「自信はないけどこれまでやってきたことに誇りはある。腹はくくって全力で取り組む」という渡部との一問一答の全文は以下の通りだ。