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【UFC】黄金のバンタム級でフォントがガーブラントを下し4連勝! エスパルザがシャオナンをTKOで5連勝! 元IGF&RIZINのバーネットは初陣飾れず

2021/05/22 21:05
 2021年5月22日(日本時間23日)、米国ラスベガスUFC APEXにて「UFC Fight Night: Font vs. Garbrandt」が開催された。 UFC Fight Night: Font vs. Garbrandt 速報 現地時間2021年5月22日(土)、日本時間23日(日)米国ネバダ州ラスベガス/UFC APEX 【メインイベント】  メインはバンタム級(61.2kg)の5分5R。前日計量では、元王者のコーディ・ガーブラント(米国)が61.46kg、対するロブ・フォント(米国)が61.68kgでともに計量をパス(※王座戦以外は1ポンドオーバーが認められる)。フェイスオフではアゴヒゲを蓄えた両者が視線を外さず、静かに闘志を燃やした。  フォントはバンタム級3位。2018年7月にハファエル・アスンソンに判定負け以降、3連勝中。2018年12月に現Bellator王者のセルジオ・ペティスに判定勝ちすると、2019年7月にリッキー。シモンにも判定勝ち。2020年12月の前戦では、当時ランキング3位のマルロン・モラエスを1R KOに下し、トップランカー入りを果たした。MMA18勝4敗。うち12試合をフィニッシュし、8KOのストライカーだ。  対するガーブラントは、水垣偉弥やドミニク・クルーズに勝利するなどMMA11連勝をマークも、2017年と2018年にT.J.ディラショーに2連敗。さらにペドロ・ムニョスにも1RKO負けで3連続KO負けとなる。2020年6月の前戦でハファエル・アスンサオに2R KO勝ちして再起を遂げた。フライ級挑戦を表明していたが、2020年11月のデイブソン・フィゲイレードとの王座戦を上腕二頭筋断裂ので欠場。今回はバンタム級での試合となる。MMA12勝3敗、うち10試合をKO勝ちしているハードパンチャー。  ストライカー対決を制するのは、フォントかガーブラントか。 ▼バンタム級 5分5R○ロブ・フォント(米国)136lbs/61.69kg[判定3-0] ※50-45×2, 48-47×コーディ・ガーブラント(米国)135.5lbs/61.46kg  1R、ともにオーソドックス構え。マーク・ヘンリーに師事するガーブラントは先に右ローを見せる。かわすフォントは遠間。詰めるガーブラントは右ロー! さらにガード上に右ミドルハイを突く。またも右ローはガーブラント。詰め返すフォントも行きすぎず。左ジャブを突く。頭を振りながら右ストレートはフォント! 下がるガーブラントは距離を作り直し、右ロー。右ストレートから組んだフォントの離れ際に右ハイはガーブラント!  右前蹴りを当てて前に出るフォントにダブルレッグテイクダウンはガーブラント! インサイドガードからフォントの立ち上がり際に蹴りを狙う。ケージを背にするガーブラント。フォントは右ストレートを当てて連打に行くが、そこにダブルレッグテイクダウンはガーブラント。金網使い立ち上がるフォントに右を連打するガーブラント。フォントの入りに左アッパーを当てる!  2R、フォントの圧力に先にテイクダウンを決めるガーブラント。背中をつけるフォントにパスを狙うが、ガードするフォント。ハーフからキムラを狙うフォント。回して前転させたところで両者立つ。ジャブを突くフォントに、組みに行くガーブラント。突き放すフォント。  左ジャブのフォント。ガーブラントは鋭い左を振るがフォントはかわす。ガーブラントの入りに右アッパーはフォント。さらに近距離では右ヒジ! フォントの打撃に下がるガーブラント。打撃数も21-8と大きくフォントが上回る。ワンツーの右も打つが、入りは慎重に。ガーブラントの組みを切る。序盤テイクダウンゲームを仕掛けたガーブラントは5Rをどう戦うか。  3R、先に圧力をかけるフォント。長いジャブを突いて前に。ガーブラントは右カーフキック! フォントは慎重になる。ワンツーを狙うガーブラント。しかしフォントもガードを固めてジャブの継ぎ足で前へ。蹴り足を掴んだガーブラントを切り、逆に右で差すフォント。その崩しにガーブラントは前転して立ち上がる。  右ストレートを浴びるガーブラントはダブルレッグからシングルレッグへ。切るフォントは左ジャブ! 動きが一瞬止まるガーブラントは鼻血。細かくスイッチし、ヒザ蹴りのフェイントも見せるフォントのジャブにアゴが上がる。  4R、右カーフキックを当てるガーブラント。ワンツー右を返すフォントが前へ。ガーブラントの飛び込んでの左もブロックするフォント。ガーブラントはこつこつ右カーフを当てる。左ジャブが的確なフォント、左から右ボディ、さらに顔面と上下に散らす。左から右フックがガーブラントの顔面をとらえる。さらに詰めての右ハイ! キャッチするガーブラントだが足を抜かれる。  詰めるフォントはしっかりガードして前に。スイッチしてオーソドックス構えに戻して右ストレート! 顔をそむけるガーブラントは金網背に詰まる。ジャブのダブルを浴びるガーブラント。さらにワンツー。ガーブラントも左を返すが単発。  最終5ラウンド。ジャブの刺し合いから右を突くガーブラントは右をヒット! フォントも前蹴りから押し返しペースを戻す。左ボディで入り、右を突くガーブラント! ヒザ蹴りはフォント。しかしガーブラントの右のスイングが当たる。しかし慌てないフォントは、ジャブ、そして右アッパーを当てる! 蹴り足を掴んで押し込み、ジャブ、バックステップも使い間合いを取り直すフォント。そのジャブに右クロスを当てるガーブラント! ワンツーの右の打ち下ろしはフォント! 下がるガーブラントを追うフォントはジャブからストレートも深追いしない。  ジャブのダブルから右を振るフォント。ガーブラントのバックフィストもかわし近づいたところで引き込んでブザー。判定へ。  判定は3-0(50-45×2, 48-47)でフォントがガーブラントを完封。序盤のガーブラントのテイクダウンゲームを切り、粘り強くジャブを当て、初の5Rで4連勝を飾ったフォントは、バンタム級9勝目をマークし、「戦いのディシプリンを大切にしてジャブを当てた」と試合を振り返った。また、今後のチャンピオンシップ戦線について「TJとコーリーの結果次第だね。でもタイトルマッチをすぐに組んでもらえるなら、それもいいね」と語った。 ◆フォント「ABCレンジで戦った」(※試合後公式コメント) 「もちろん見てみないといけないけど、(判定は)正しいと思った。最初のラウンドを自分が取ったかどうかは分からなくて、自分的には落としたように感じていたけど、それ以降はすべてのラウンドを取れたと思う。関節技も極まりそうだったしね。すべてスムーズだった。過去に戻り、ミスを修正して良かった点を生かす必要がある。いい感じだったよ。最初の2ラウンドは相手が何度もテイクダウンを狙ってきていたと思う。オーバーフックとプレッシャーで調整し、そこからはすべて打撃で勝負だ。彼は何度か良いパンチを放っていたけれど、こっちはクリーンなパンチを受けないようにして自分を律することに徹したんだ。  とにかく相手をレンジにとどめておくようにした。俺たちはそれを『ABCレンジ』と呼んでいる。相手をAにとどめ、自分はCにとどまり、Bレンジにはあまり長くいないようにした。Bレンジに入ると打たれてしまう。だから戻れないから安全圏にとどまる必要があったし、できるだけ相手を遠ざける必要もあった。とにかく自分を律してコーチの言うことを聞き、あまりフィニッシュを狙わないようにしていた。でも今回はちゃんとできたし、指示も聞けていた。向こうがあまり打ってこないつもりだというのが分かった。テイクダウンのタイミングは完璧で、相手がテイクダウンを狙ってくると、グラウンドに行きたがっているんだろうなと考えていたけど、でも彼はただテイクダウンして俺を抑え込み、パンチを打ちたかっただけのようだ。それはうまくいっていた。  今回の勝利はでかい。初めてのメインイベントで、大きなチャンスだったし、見事な合格と言えるんじゃないかな。正直、自分には分からなかった。何ラウンド目かと効かれても分からない。流れに身を任せていた。心臓の動きがとても良く、打撃も受けたけど、一度でも打撃を受けるとカーディオが徐々に低下し始めると言われていても、それでも自分はいい感じだと思っていた。ただ、それがどのラウンドなのかが分からなかった。とにかく耳をすませてジャブを打ち続けるしかないと思っていた。今は家に帰って家族や友達、チームのみんなと一緒に過ごし、それからジムに戻りたいと思っている。今回の相手を倒したわけだから、これからはモンスターばかりが相手になるだろうね」 [nextpage] 【セミメインイベント】 ▼女子ストロー級 5分3R○カーラ・エスパルザ(米国)116lbs/52.62kg[2R 2分58秒 TKO] ※パウンド×ヤン・シャオナン(中国)116lbs/52.62kg  ジャン・ウェイリーが王座から陥落した女子ストロー級3位のシャオナン、4位のエスパルザ。シャオナンは、2020年11月の前戦でクラウディア・ガデーリャのテイクダウンを切って判定勝ち。  初代王者のエスパルザは2018年9月のタチアナ・スアレス戦のTKO負け以降は4連勝中。2つのスプリット判定、1つのマジョリティ、もうひとつはユナニマスと判定ながら接戦を制している。  1R、ともにオーソドックス構え。いきなりダブルレッグテイクダウンのエスパルザ! 立ち上がるシャオナンを右で差して抑え込んでサイドを奪取。片足を戻すシャオナンを再びパスするエスパルザ。上四方からキムラを狙い、ヒジ打ちを落とすと、シャオナンが出血。  2R、シャオナンの左ハイキックを掴んでシングルレッグテイクダウンはエスパルザ! ハーフからパスしてサイド、クルスフィックスで左腕を固定し、右腕も左手で固めて、エスパルザが右手でパウンド! 殴られ続けるシャオナンを見て、レフェリーが試合を止めた。  2R、2分58秒 TKOでエスパルザが5連勝をマーク。「次はタイトルマッチをしたい。どうなるか見てみましょう」と語った。 ◆エスパルザ「レスリングのバックグラウンドがあると精通していると思って満足してしまい、時間をかけることを忘れてしまう。今回はしっかりと時間をかけて取り組んだ」 「ゲームプランのすべてを忠実にできたと思う。文字通り、キャンプ中に練習してきたことを試合で完璧に実行できた。自分のパフォーマンスにはとても満足しているわ。正直に言うと、テイクダウンに関しては彼女があれ以上できなかったことに少し驚いている。彼女がクラウディア(ガデーリャ)に対してテイクダウンディフェンスして勝利したのを見ていたから、もう少し苦戦すると思っていたの。  今回のキャンプでレスリングにかなり力を入れてきたから、それは良かったと思っている。今回のキャンプでは自分のチェーンレスリングをしようとした。たくさんの時間をかけたしね。いつもは週に1回くらいのペースだったんだけど、今回は2回に増やした。これでもまだ少ないけど、バックグラウンドがあるものだと精通していると思って満足してしまい、時間をかけることを忘れてしまう。今回はしっかりと時間をかけて取り組んだから、試合でうまくできた。  私の心の中では疑問の余地はない。この階級のランキング3位を仕留めたのよ。間違いなくタイトルマッチは私のものになるはず。どう言えばいいのかは分からないけど。新しい相手と戦うときは自分を試すような気持ちになるから嬉しいと言えるかどうかは分からないけれど、正直、ローズ(ナマユナス)と再戦するとしても、新しく戦う相手だと思うような気がする。私たちが戦ったのはもう随分前だし、彼女は素晴らしいファイターに成長して新しいスキルもたくさん身につけている。とてもワクワクするわ。シンデレラストーリーのような気分よ。経験してきたこと、この階級での浮き沈み、11年以上戦ってきたこと……。Invicta FCではチャンピオンになるまで戦い、TUFに出て勝ってチャンピオンになって、でもあんな悲惨な負け方をして、いろんなアップダウンを経験し、そして約7年後にようやく戻ってこの場所で戦うことができたのはシンデレラストーリーのような感じがするわ」 [nextpage] 【メインカード】 ▼ヘビー級 5分3R○ジャレッド・バンデラ(米国)264lbs/119.75kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×ジャスティン・タファ(豪州)265.5lbs/120.43kg  1R、サウスポー構えのタファは左ボディストレート。さらに右から左で飛び込む。オーソドックス構えのバンデラは左足を外に取ると右ミドル! ワンツーと手数。タファは前手の右フックも単発。組みにきたタファをがぶりヒザを突く。頭を抜いたタファは左ストレートを返す。  2R、右ロー、右ミドルはバンデラ。その入りに左を狙うタファ。しかし、右ミドルを当てるバンデラが右ストレート! 後退するタファにバンデラは右ヒジ! しかし、タファの左の打ち返しからのバッティングでバンデラは左額をカット。大きく出血する。  3R、左ストレートで踏み込むタファ。バンデラは左フック、右アッパー。タファも右から左ストレートを狙い手数を増やすが、そこにバンデラは右ヒザ、右ミドルで迎撃する。シングルレッグをまぜて左右を振るバンデラのヒザがタファの金的に入る。中断、再開。右ミドルを当てるバンデラ。前進し首相撲&ヒザ、さらに右ミドルを当て、ブザー。  判定は3-0(30-27×2, 29-28)でバンデラが勝利。前戦のUFCデビュー戦のセルゲイ・スピヴァク戦のTKO負けを払拭するオクタゴン初勝利を手にした。マーク・ハントの盟友タファは、UFC1勝3敗と厳しい結果となった。 ◆バンデラ「FCパフォーマンス・インスティチュートのサポートが大きな助けになっている」 「自分が勝っていると思っていた。もちろん試合を見直してみる必要はある。自分のエゴを捨て、“勝ったから何も学べない”という呪縛から逃れないといけない。簡単に取り組めることがあったのは確かだ。スタンディングの試合だったから、自分のレスリングも、それ以外のこともいろいろとね。足をつかんだだけで、それが自分のレスリングの限界だった。ただ、次の試合では必要なときに相手を倒す力を身につけておきたいと思っている。それが今回の試合から得たこと。  自分の頭の動きやパンチのストレート具合を確認したい。ちょっと恥ずかしく思うようなキックもあったけど、幸い何の影響もなく着地できた。相手がキックボクサーなのは分かっていたし、そのためのカーディオを持っていることも分かっていたから、グラップリングのセクションで相手のカーディオを消耗させるためにグラウンドに持ち込むことを期待していたんだけど、相手がデカかった。テイクダウンするのに足をしっかりとグリップできなかったけど、その点については取り組んでいくつもりだから、二度と起きないはずだ。  正直、栄養学やスポーツ心理学、ストレングスとコンディショニングなど、PI(UFCパフォーマンス・インスティチュート)のサポートが大きな助けになっている。これから数週間、数カ月の間にまたPIを利用するのを楽しみにしている。スポーツから精神的に離れようと思っても、それでも使おうかと思っている。支えてくれる素晴らしいコーチが一緒に取り組んでくれている。俺はワーカホリックだからな。戦うのが好きだけど、もうすぐ子供が生まれる。親にもなるんだけど、それでもこれが俺の仕事。あらゆる場所にいないといけない仕事だ。呼ばれれば戦う。戦っていなければ、大したことではない。収入源は2つあるから、フィアンセともっと家で過ごしたりすることもできる」 [nextpage] ▼女子フェザー級 5分3R○ノルマ・ドゥモン・ビアナ(ブラジル)146lbs/66.22kg[判定2-1] ※30-27, 28-29, 29-28×フェリシア・スペンサー(カナダ)145lbs/65.77kg  女子フェザー級戦。ともにオーソドックス構え。巧みなフットワークでワンツー、左ボディも当てるビアナ。スペンサーも組みを仕掛ける。2Rにシングルレッグに入るスペンサーだが、切るビアナが首相撲ヒザ。  3R、前がかりになるスペンサーの打撃に逆にシングルレッグテイクダウンはビアナ。ハーフからフルガードに足を戻すスペンサーに自ら離れてスタンド勝負はビアナ。右で差して金網に詰めヒジはスペンサー! ビアナが払い腰テイクダウン! しかし際で上になるスペンサー。ビアナは下からクローズドガード&オーバーフックで凌ぐ。  判定はスプリットに割れ、ビアナが勝利。ビアナはUFC2勝1敗、MMA6勝1敗に。スペンサーはUFC2勝3敗と負け越す形となった。 ◆ビアナ「バンタム級に落としたいと思っている」 「今回の勝利でかなり良いところにいけると思う。まだそれほどたくさんの試合を戦ったわけじゃないし、今回でまだ7戦目だけど、タフな相手とばかりやっている。UFCではタフな相手としか戦っていないから、今回の勝利で自分のレベルが上がったと思う。UFCでの次のステップに向けてフアンと興奮を感じているわ。  打撃は好きだけど、柔術で戦うのもすごくシャープなの。9年間、柔術をトレーニングしてきて茶帯を持っているし、散打だってテイクダウンもあってシャープだと思っている。触れられたらテイクダウンに持ち込めるし、望まなければ抜け出すことだってできる。フェリシアは柔術では危険な相手、それは分かっていた。関節技を仕掛けられて終わるリスクは負えない。だからこそ、ポジションにはあまりこだわらなかったの。どちらの分野にも長けていると思っているから、常に相手を追い込むようにしている。彼女の欠点がどこにあろうと、そこに私のゲームプランがあれば彼女を倒せる。彼女がテイクダウンを狙い始めたとき、少し必死さを感じた。彼女には私を倒す力がないこと、テイクダウンを決められるわけがないと思っていたから、うまくいきっこないってことを彼女に示していたし、向こうのキックも効かないから、とてもリラックスしていけた。自分の方は順調だったから、きっちり打っていけた。相手の動きが見えていることを分からせようとしたし、向こうが必死になって前に出てこようとしていたから、もっと無防備にさせようと思ってカウンターを増やしていったの。カウンターストライカーの試合では相手の心を先に崩した方が勝つのよ。  自分が勝ったという完全な自信はなかった。タフな試合だったのは分かっていたし、ペースを上げて戦わないといけないことも分かっていた。1ラウンドごとに調子を上げる傾向があるから、タフな試合だろうと、2Rや3Rにもっとプレッシャーをかけていく流れがある。3Rの終盤、少し疲れてきていたから、少しだけ試合をホールドすることにした。自分が勝っているかどうかは分からなかったけれど、こういう激しい戦いではどっちが勝っているのか分からないものよ。私の方が相手にダメージを与えられていると思ったし、私はまったくダメージを受けていなかったけど、正直、これだけのハードファイトだとどっちが勝っているのか判断するのは難しい。  バンタム級に落としたいと思っているの。正直、できるだけ早く試合がしたい。来週、今後についてじっくり話していこうと思う。この階級にとどまるべきかどうか。バンタム級に落とすことになったら、ハードワークだから4カ月か5カ月は必要になる。もしかしたら、今の階級でもう1試合するかもしれない。この階級でも強いから、問題はないんだけど、とりあえず腰を据えて自分たちの考えをまとめてみる。UFCからのオファーも見てみないとね」 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R○リカルド・ラモス(ブラジル)146lbs/66.22kg[判定3-0] ※30-27×2, 29-29×ビル・アルジオ(米国)145.5lbs/66.00kg  1R、ともにオーソドックス構え。バックに乗るが落とすアルジオにブルドッグチョークも外すアルジオ。2Rもテイクダウン、バックテイクするラモスだが、アルジオは前に落として外す。ダブルアンダーで組むラモスを切るアルジオ。ラモスの入りに左を狙い跳びヒザも、そこをキャッチしたテイクダウンはラモスもここはアルジオ立つ。四つに組み小外を狙うラモスを切るアルジオ。ワンツーからバックヒジも。  3R、打撃で攻勢になるアルジオにスタンドバックを奪うラモス。判定3-0で勝利したラモスは「レスリングシューズを履いて練習してきた。自分はMMAファイターでコンプリートファイターだから、どんなことでもやる」と語った。 ◆ラモス「フェザー級のチャンピオンになる。たどり着くまであきらめない」 「もう一度、見てみる必要があるけど、いい感じだったと思う。最高のトレーニングキャンプができたし、常に何かしら改善すべきことがいろいろとあるんだけど、それでも気分はいいし、勝てたのは事実だ。コーチやチームに感謝しないと。良かったよ。常にゲームプランを進めていた。相手が思っていたよりも少し打撃力があるように感じたけれど、なんとかうまくいって勝利できた。すべて計画通りさ。  相手の試合はすべて見た。ウォリアーの1人だし、どこにいても常に前に出てくるタイプ。スクランブルで攻めるのが好きらしく、とにかく攻めて相手を疲れさせるというファイトスタイルだ。俺は相手の領域に入り込んで勝った。いい結果だったと思う。前回の試合を振り返ってみると、今回の試合は自分のウォリアースピリットを証明できたから、彼が今回の相手で完璧だったってこと。セニョール・ペルフェクト、さ。自分にとってはすべてが完璧だった。いつものように、まずは神に感謝しないといけない。それから、家族、友人、コーチたちにも感謝しないとね。どんな相手でも対応したい。数週間後、数カ月後には誰が来てもいいように準備を整える。とにかく連勝を重ねてベルト(奪取)に集中したい。それが俺の焦点であり、夢であり、目標だ。フェザー級のチャンピオンになる。たどり着くまであきらめない」 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R○ジャック・ハーマンソン(スウェーデン)186lbs/84.37kg[判定3-0] ※29-27×3×エドメン・シャバージアン(米国)185lbs/83.91kg 1Rにシャバージアンがジャブ、ワンツーと打撃を当てるも、2R以降はシャバージアンが失速。ハーマーソンが終始テイクダウンから削り、判定勝利。 ◆ハーマンソン「3Rにハーフガードでいたのはその方がコントロールしやすいから」 「気分はいい。特に逆境があった後だけに自分のパフォーマンスには満足している。先日、コロナに感染になって、負け試合の後でもあるし、勝利で復帰できてよかった。1Rはタイミングと距離感をつかむのが難しかった。もう少しプレッシャーをかけてクリンチに持ち込み、そこからテイクダウンを狙わないといけないってことは理解していたんだ。相手もそれを考えて何度か試していたけど、相手のやりたいことは分かったし、どう自分のポジションを改善したがっているかも分かったから、こっちはそれを阻止して、自分からも攻撃を仕掛けられた。少なくとも常にそれができると思っている。必要なときは深くいける。完璧な試合をしていれば、あまり突っ込む必要はないんだけど、時には行かないといけないし、自分にはそれができると思っている。グラウンドになれば俺がやばいヤツだってことを示せたはずだ。ダウンさせたあとに俺に付き合えるヤツはいないと思う。彼らにとってはニュースじゃないかもしれないけど、それが俺の魅力さ。  今回の試合はかなり滑りやすく感じたから、ハーフガードから前に行こうとはしなかった。3Rにずっとハーフガードでいたのはその方がコントロールしやすいから。フィニッシュするにはマウントを取る必要があるから、最後にトライしてみたけど、そこでミスするわけにはいかなかった。でも、ハーフガードで完璧にコントロールし、フィニッシュを狙いたいならもっといいポジションを取らないといけないってことだ」 [nextpage] 【プレリム】 ▼ヘビー級 5分3R○ベン・ロズウェル(米国)265.5lbs/120.43kg[2R 2分07秒 ギロチンチョーク]×クリス・バーネット(米国)263lbs/119.30kg  1R、サウスポー構えのバーネットの頭を下げたオーバーハンドに、ロズウェルは右アッパーを突き刺すと、右インローで削りながらバーネットの組みも右で差してテイクダウン。ハーフからパウンド、バックマウントでリアネイキドチョークをパームトゥパームで足をかけずに極めに。ここはバーネットがブリッジで返す。しかしスタミナを削られたバーネットの打撃は頭が下がると、ロズウェルは首相撲ヒザ蹴り。さらにクリンチボクシングで右のショートアッパーを打ち込む。  2R、圧力をかけるロズウェルに、打撃の軸が乱れるバーネット。ロズウェルは詰めて右ローも。バーネットの右スーパーマンパンチはかわされる。ロズウェルの右を受け、手打ちで押し戻すバーネット。バーネットは打ち終わりに背中も見せてしまう。スタミナが切れたバーネットにロズウェルは右アッパー! 倒れかかりながらダブルレッグに入るが、がぶったロズウェルがノーアームギロチンチョークへ。仰向けになって逃れようとしたバーネットだが、タップした。 ◆ロズウェル「ヘビー級をもう一度、偉大な階級にしたいんだ」 「このスポーツに“老犬に新しい芸を教えることはできない”という言葉は当てはまらない。常に新しいことを学ぶ必要がある。今回の試合ですらそうだ。相手の背中に打ち込んで、チョークでフィニッシュできそうだったんだけど、少しアグレッシブにいってしまい、それに向こうのボディタイプも少し違っていた。ただ、フックを決めるべきだったとは思う。必要のない技術的にダメなところもあった。自分の柔術はそれよりはるかに優れている。正直、相手の首を落とせると思っていたんだ。どん欲に行きすぎて一瞬だけマウントを取られた。これが、ミスの許されない相手との試合だったら、絶対に犯せないミスだ。  もう一度、この試合を見てみる。もっと動きが必要だ。動いている時、散発的に動きている時だとかなりやばい打撃ができるけど、復帰して以降の最近(復帰してから6試合目)ではなんとなく止まっていてあまり動いていなかった。それを修正するために常に努力している。今回はここ数戦に比べてうまくいったと思うけど、次はもっとうまくやる。自分のアッパーカットを使って、いくつか確実にブロックしていた。相手は打ってきていたけど、自分の方が強く打ち込めるから、一対一の勝負に持ち込むつもりだった。試合を見ればそれが分かるはずだ。自分は見ていないから分からないけど、アッパーカットが数発当たっていたはずだ。それについて話しているのも聞いた。背の低い選手が頭を下げれば、あのアッパーでゲームオーバーさ。俺はフィニッシュを重視している。とても重要なことだ。フィニッシュは俺の得意なこと。ヘビー級をエキサイティングなものにしたかった。今、ヘビー級は最高の状態にあると思う。パワフルな選手がたくさんいて、みんながフィニッシュしている。ヘビー級をもう一度、偉大な階級にしたいんだ。それにはフィニッシュを決めることが大事。今日、観客がいたら打撃とフィニッシュで総立ちだっただろうね。それが俺の狙いさ。  これで39勝目だけど、そのうち35回がフィニッシュ勝利、だったかな。正直、判定は3回しかしていないと思うんだけど、誰かが4回と言っていたから自分の戦績を確認しないと。自分の記録はもう覚えていないんだ。忘れてしまったからチェックしてみないといけない。いろんなことを経験してきた。今年、今回の試合まではジェットコースターに乗っているような感じだったから、UFCに感謝するとすれば、ホテルに戻り、プロテインのシェイクとセロリスティックを用意して試合後の打ち上げパーティーをしないとね。ヘビー級は直前のオファーがあるんだと知ったから、準備を怠らないようにしたい。今年は最低でもあと2試合したいからね」 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R○コート・マクギー(米国)170.5lbs/77.34kg[判定3-0] ※30-26×2, 29-27×クラウディオ・シウバ(ブラジル)169.5lbs/76.88kg ◆マクギー「マット・ブラウン、ドナルド・セラーニと戦いたい」 「過去にこだわりすぎると今やるべきことに集中できなくなるから分けた。この仕事が危ういことは分かっているし、常に危機だと思っている。これまでに3回、惜しい判定で負けている。そのうちの1試合はどちらに転んでもおかしくないものだったけど、残りの2試合はかなりいい勝負だったと思う。自分には次のレベルに進む力があるはず。ただ、それを実現することと、世界最高レベルで実現することは別の話だ。  今回はスイッチを入れていい感じだった。2回くらい止められそうになったけど、シウバが2敗しかしていないのには理由があるってことだ。とてもいい気分。控室では調子がいいし、トレーニングパートナーが相手だといい感じだし、コーチたちが自分を信じてくれていることは分かっているけど、いざ試合になると違う。自分と相手しかいない。今日はうまくまとめられたと思う。あと一歩でフィニッシュだった。もう少しで一本を取れそうだったからいけたらよかったんだけど、腰をすくえずに逃げられてしまった。あのアームトライアングルは自分にとって最高のフィニッシュ率を誇る技だから、どうしても極めたかったんだけどね。惜しかった。スペースがないときは自分の持っているものでなんとかするしかない。  何人か(試合がしたいと)お願いした。俺とマット・ブラウンはファンにとって最高の試合になりそうだろ。いつも彼を追いかけてきたし、彼も俺と同じようにタフだ。それか、ドナルド・セラーニ。あの人はレジェンドだ。この間、誰かが彼の悪口を言っていたけど、何を言ってんだと思った。あの人は馬に乗ってでかけたり(中略)いろいろやったりするけど、連絡を受けたら土曜日にはきっちり整えて世界最高のヤツと戦うんだ。やられたらやられたでいいだろ。それが世界最高レベルなんだから。そういう人とオクタゴンに入れたら光栄だね。次の相手が誰であっても、自分の中で彼らは少しだけ上がると思う」 [nextpage] ▼フライ級 5分3R○ブルーノ・シウバ(ブラジル)125.5lbs/56.93kg[1R 1分00秒 KO] ※右フック→パウンド×ビクター・ロドリゲス(米国)125.5lbs/56.93kg ◆シウバ「ボントリンとの試合がいいかもしれない」 「最高だよ。信じられない。最高の気分だ。さっきあそこで言ったばかりだけど、人生で最高の日さ。間違いなく。めちゃくちゃうれしい! この2カ月ずっと相手を研究してきたけど、実際に会ってみると俺のレベルじゃなかった。自分のゲームには自信があったから、落ち着いて自分の仕事をしようと思っていたんだ。今までとは違っている気がする。新人のような気分。もうすべてを忘れてしまったしね。過去のことだ。ここからは新しい人生、新しいブルーノだ。もっともっとうまくなっていく。試合のたびに成長を実感している。これが新しいブルーノさ。新たなブルドッグの登場だ。  11年もやっている。ここに来るのが俺の夢だったのに、試合に負けてしまった。ジムでのトレーニングがうまくいっていたのに、いざ試合になると自分の場合はとても接戦になっていたけど、今は違うんだってことを証明できる。試合に出て相手を仕留め、報酬をもらう。11年間ずっと夢見ていたことが実現したんだ。たくさんの人と戦いたい。全員とやりたいくらいさ。全員ね。もしかしたら、ホジェリオ・ボントリンとの試合がいいかもしれない。でも誰でも。試合を用意してくれれば受ける」 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R○ジョシュ・クリバオ(豪州)146lbs/66.22kg[判定3-0(29-28×3]×シャイラン・ヌアダンビク(中国)146lbs/66.22kg ◆クリバオ「チェイス・ホッパーと戦いたい」 「最高の気分だ。オクタゴンでさらに時間を過ごせたのはよかった。フィニッシュしたかったけど、それでもなかなかのパフォーマンスだったと思う。それほどは打たれなかったし、最終的に勝利を手に入れられたから良い気分だ。大勝利さ。相手は1Rの3分間で一番強いタイプだけど、テイクダウンされたときも抑え込まれなかったし、相手にとって厄介な存在になれたはず。ダウンさせられないと分かると、相手は精神的に参ってしまったらしくて、そこからはこっちが引き継いだ。向こうはライト級から落としてきたわけだし、たくさんのライト級のファイターと戦ってきている中で、ついにフェザー級に落として俺たちを投げ飛ばそうとしたんだろうけど、そうはいかない。フェザー級ファイターのほとんどはそう簡単に倒せないさ。  気分はとてもいい。かなりハードなスパーリングのセッションのように、パンチを打つ必要もなく、思いっきり打ち込むだけで楽しめる。ジムであれだけの努力をしてきて、最後にその成果を見せられて最高だ。トレーニングでいろいろ取り組んできたし、フルラウンドを戦い抜けるんだってことを示せたのもよかった。自分の打撃を選んで試合に勝てるってことを証明できた。肩の荷を下ろすことができて本当によかった。今年は少なくともあと2試合したい。8月がいいかな。11月もいい。戦いたい相手はチェイス・ホッパー。ずっと要求している試合だから、チェイス・ホッパーよ、俺を避けないでくれよ。俺が今回の試合にサインした途端に、どういうわけか向こうも1週間後に試合が決まっていたから、チェイス、やろうぜ」 [nextpage] ▼フライ級 5分3R○ダビッド・ドボジャーク(チェコ)126lbs/57.15kg[1R 2分18秒 リアネイキドチョーク]×フアンカミロ・ロンデロス(コロンビア)128.5lbs/58.29kg ※ハウリアン・パイバが体重管理に問題があり出場取りやめ。※ロンデロスが体重超過。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のドボジャークに報奨金の20%を支払う。 ◆ドボジャーク「3勝してUFCではまだ負けなし。最高だよ」 「かなりタイトだったし、俺は相手が落ちたと思ったんだ。俺の左だったか右だったか、腕をつかんできたけど、本当にタイトだったから、片手で仕留めた。(腕が)2本必要なこともあるけれど、今回は片手だけ。本当に嬉しい。もしかしたら、パフォーマンスボーナスをもらえるかもしれないね。特に、UFCでは最初のフィニッシュだから最高だ。  これで俺のことを知ってくれる人がいるかもしれない。オクタゴンの中で旗を掲げたんだ。自分にとってはとてもいい感じ。3勝して、UFCではまだ負けなし。最高だよ。自分にとってもチームにとっても、俺を応援してくれている人たちにとってもね。最高。スキルもうまくなっている。今回の試合後にはトップ10に入れるかもしれない。毎回、自分のベストを尽くそうとしているし、次の試合の後にはトップ5に近づいているかもしれないから、トップにたどり着けるはずだ」 【中止】ライト級 5分3Rヤンシー・メデイロス(米国)155lbs/70.31kgダミア・ハゾビック(ボスニア)156lbs/70.76kg※ハゾビックの健康上の理由 ▼ライト級 5分3R○ダミル・イスマグロフ(カザフスタン)155.5lbs/70.53kg[判定3-0] ※29-28×3×ハファエル・アウベス(ブラジル)154.5lbs/70.08kg ◆スマグロフ「カザフスタンのすべての人たちに感謝」「長く離れていた。ほぼ2年、休んでいたけど、復活だ。エネルギーがバッチリなのは分かるだろ。友人たちに感謝している。家族にも感謝している。カザフスタンのすべての人たちに感謝する」
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