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【修斗】古賀愛蘭が涙の戴冠! 女子アトム級王者に。韓国勢が躍進! パク・ボヒョンが渡辺彩華と魂の打撃戦制す、パク・ソヨンが平田彩音に競り勝つ、グラップリングで杉内が黒部を腕十字に極める、中山vs.カロリーナはドロー

2024/08/03 17:08
 2024年8月3日(土)女子プロ修斗公式戦3度目の開催となる「COLORS Produce by SHOOTO Vol.3」(ABEMA配信)が東京・新宿FACEにて開催された。 プロ修斗公式戦 COLORS Produce by SHOOTO Vol.3 2024年8月3日(土)東京・新宿FACE[開場]17:30[開始]18:00 ▼世界女子アトム級チャンピオン決定戦 5分5R×ジェニー・ファン(同級4位/AACC)47.3kg[判定1-2] ※47-48×2, 48-47〇古賀愛蘭(同級5位/BURST)47.6kg※古賀が女子アトム級王者に ジェニー・ファン「コンニチハ、AACCのジェニーです。このチャンピオンベルトを楽しみにしていました。明日は全力を尽くして必ずチャンピオンベルトを掴み取ります。よろしくお願いします」 古賀愛蘭「BURSTの古賀愛蘭です。5分5R、しっかり戦う準備をしてきました。明日はタイトル戦となっていますが、自分にとってリベンジ戦でもあるので、ジェニー選手、気持ちも強くて苦しい戦いにはなると思うんですけど、自分が一本かKOで勝ちます。応援お願いします」  同級世界王者だった澤田千優が現在、ONE Championshipに参戦中で、海外挑戦に集中するため、同王座を返上。ランカーである古賀とジェニーの間で新王者決定戦が行われる事となった。  両者はCOLORS旗揚げ戦となった2023年5月に一度対戦。鋭く的確なパンチを織り混ぜてのタックルでトップポジションをキープし続け試合を有利に進めていた古賀だったが、最終ラウンドにジェニーのクラークプラッタ(オモプラッタを仕掛けながらのRNC)でタップアウト。  ジェニーが執念の逆転勝利をおさめた。そして約1年3カ月振り2度目の対戦となる両者だが舞台は一気に上がり女王の座を賭けた一戦となった。  古賀の強みはなんと言っても日本拳法出身らしく切れ味鋭い縦の打撃とそこからのテイクダウン。前回の対戦ではジェニーのフック系のパンチを被弾する場面もあったがタックルできちんと凌げており、自分で試合展開を変えられる強さを持っている。  ジェニー戦後は、3連勝中で、2023年8月にパク・ソヨン、同年12月に高本千代にいずれも判定3-0で勝利すると、2024年4月の韓国『Ring Championship 04』では、今大会で渡辺彩華と対戦するパク・ボヒョンにアウェーでスプリット判定勝ちを収めている。  対するジェニーは、スクランブルからの極めと古賀のパンチにも怯むことなく前に出る気持ちの強さが武器。ONE Championshipへの出場経験もあり、攻め時を見失わなわずチャンスに強い選手だ。古賀戦後は、2023年12月のPANCRASEでSARAMIと対戦し、判定負け。今回が再起戦となる。  打撃に定評がある古賀はテイクダウンの攻防にも長けており、トップキープからの削りにも安定感を増している。ジェニーは前に出る圧力を活かし、こちらもいかに下にならずに組めるか。5ラウンドという長丁場の中で、攻め切れるのは古賀かジェニーか。前戦を超える展開になることは間違いない。新女王が誕生する瞬間を見逃すな。 1R、先に圧力をかけるジェニーの右に右を合わせに行く古賀。右オーバーハンドにはコーナーを出る。右カーフの古賀。ジェニーはジャブ。古賀のスピーディな打ち返しはかわす。  詰めるジェニーは組み。離れ際に右を突くジェニー。かわす古賀は右カーフ。ジェニーはワンツーからダブルレッグも差し上げる古賀。古賀のヒザ蹴りにヒザを打ち返したジェニー。ローブローとなり中断。  再開。すぐに詰めるジェニー。右で差して押し込むジェニーに回る古賀は離れる。右から左ハイはジェニー。ブロックする古賀に詰めて際の左ヒジ! 体を入れ替える古賀にボディ打ちのジェニー。古賀は組んで引き出そうとするがそのままホーン。  2R、右ローの古賀。ジェニーの右にワンツーを突く。コーナーを出るとワンツーの飛び込み! ジェニーは圧力をかけて組むと投げるも捨て身気味に。しかしジェニーは際でトップを奪う。そこで足を跳ね上げ、脇を差して立ち上がる古賀! バッククリンチに正対するジェニー。離れる古賀。  右ローを当てるジェニー。ダブルレッグに差し上げる古賀。押し込むジェニーを突き放す古賀。右ローを当てて前に出るジェニー。互いの頭が当たり中断。  再開。右を突く古賀。ジェニーはコーナーを背にさせてシングルレッグも体を入れ替えた古賀が押し今期。入れ替えたジェニーに古賀がヒザ! 離れ際に左ヒジを突く。  左ジャブで飛び込む古賀。ジェニーも右のスーパーマンパンチで飛び込みシングルレッグを仕掛けてホーン。有効打の古賀のラウンドか。  3R、ワンツーで前にですジェニーに右を当てる古賀。しかし構わず前に出るジェニーはコーナーに詰めてシングルレッグテイクダウン。背中をつける古賀だが足を腰に置く。ヒジを打つジェニーは右で差すが、古賀は足を伸ばす。かつぎを狙うジェニーにZガードの古賀はオープンにして腕十字狙い。ここはさせないジェニー。古賀は左で差して頭を抜いて立ち上がり!  左から右で前に出る古賀。ジェニーも右ロー。古賀も蹴り返すと右オーバーハンドから組むジェニー。右で差して押し込み、送り手を掴んで左を連打するジェニー! 古賀はコーナー背にヒザもジェニーもヒザを返す。体を入れ替えた古賀残り15秒。押し込む古賀に、ジェニーは細かいボディ打ち。ジェニーのラウンドか。  4R、チャンピオンシップラウンド。先に前に出るジェニー。右スーパーマンパンチで飛び込むが体を入れ替える古賀。押し返すジェニー。中央へ。右を振るジェニー。右の刺し合いは古賀。アウトボクシングの古賀にジェニーはボディストレート。さらに右オーバーハンドをヒット!  そのまま詰めるジェニー。頭をアゴ下につけるが、そこにヒザを突くのは古賀。離れる。コーナーに詰めて右はジェニー。右で差してクラッチ。小外がけテイクダウン! 背中を着かせたジェニー。左で差して上体起こしかけるも剥がすジェニー。  両足を戻した古賀に、右足をまたいだジェニー。左で脇差しも足を戻す古賀。残り30秒。ダブルアンダーのジェニーに古賀はオーバーフックで凌ぐ。ジェニーのラウンドに。  5R、最終ランド。中央を取りワンツーを当てる古賀! 鼻血のジェニーにボディ打ち。古賀も右前蹴り。右ボディ。ワンツースリーで飛び込む古賀に右を返すジェニー。口から出血のジェニーにドクターチェックも再開。  ワンツーの古賀。ジェニーは右のダブルで詰めるが体を入れ替える古賀がダブルアンダーで押し込む。そこに右の細かいパンチはジェニー。  ヒザを突く古賀。引き出そうとするがこらえるジェニーが体を入れ替える。クラッチを離した古賀。ジェニーが前に。右スーパーマンパンチでローシングルで尻まで着かせるジェニーは口を開けて息を吸う。  引き出そうとするジェニーに、コーナーで座る古賀がヒジ。先に立ち上がる古賀が押し込みも体を入れ替えるジェニーがコーナーに押し込み、互いにヒザを打ち合い、ホーン。有効打の古賀ラウンドか。  判定は2-1(48-47ジェニー、48-47×2古賀)で、スタンドのみならず組みのさらなる成長を見せた古賀が勝利。新王者は号泣してマットにひれ伏せた。 BURST初の世界王者となった古賀は、「対戦してくださったジェニー選手、ありがとうございました。まずここまで強くしてくださった佐々木さん、メグさんありがとうございます。サポートしてくれた皆さんありがとうございます。ほんとうにベルトを巻けて良かったです。ママに恩返しできて嬉しいです。いつもありがとうございます」と語り、佐々木信治&藤井惠の2人とともにベルトを巻いて記念撮影に収まった。 [nextpage] ▼女子ストロー級 5分3R×渡辺彩華(世界女子スーパーアトム級王者・AACC) 52.0kg[判定0-3] ※27-30×2, 26-30〇パク・ボヒョン(韓国・RING MMA) 51.3kg 渡辺彩華「アンニョンハセヨ、わざわざ日本まで来てくれてカムサハムニダ。明日の試合しっかり勝って、藤野さんのベルトを狙います。よろしくお願いします」 パク・ボヒョン「初めての修斗の試合ですが、相手の選手はものすごく強いと思っているので、それに対していい試合をするように頑張ります。ありがとうございます」  2023年5月のCOLORS旗揚げ戦でSARAMIと対戦し、2R、左ハイキックによるTKO勝ちで女子スーパーアトム級(50kg)王者となった渡辺。  2023年10月の前戦『RIZIN LANDMARK 6』では、当時一階級上の万智と対戦し、大熱戦の末、スプリット判定負け。その一戦で目を負傷し、約10カ月ぶりの復帰戦をストロー級(52.5kg)で迎える。27歳。  対するは韓国の新鋭パク・ボヒョン。立ち技格闘技をベースに、幼少期から豊富な格闘キャリアを持つ25歳。2020年7月の『Double G FC 4』でPANCRASE参戦経験もあるチャン・ヒョンジとの再戦でリアネイキドチョークで一本勝ち。2021年6月の『Double G FC 7』ではホン・イェリンにもRNCで一本勝ちし、Double GFCアトム級(47.6kg)のベルトを巻いている。  その後は、米国『Combate Global』でアナ・パラシオスに1R 腕十字で一本負け(勝ったパラシオスは次戦で澤田千優に判定負け)、2024年4月の前戦では韓国『Ring Championship 04』で古賀愛蘭と106ポンドで対戦し、スプリット判定で惜敗している。  2連敗中で組み技に課題を残すが、いずれも打撃では攻勢に立つ場面を作っており、特にオーソからの右フックは強打で、パラシオスからダウンを奪ったクロスカウンターは、素早い踏み込みからコンパクトに打ち落ろしている。  打撃巧者の古賀と渡り合う技術を持ち、ここでも古賀の左に右をかぶせてヒット。さらにオーソからの左ミドルと蹴り技も持つ。一方で、テイクダウンを警戒することで頭の位置が下がり、またオーバーハンドでも対角に頭が下がるため、渡辺としては組みのプレッシャーも混ぜることで、下から突く得意のアッパー、左右どちらでも蹴れるハイキックを活かしたい。  157cmの渡辺に対し、159cmのパクはフレームも大きく、ストロー級(52.5kg)での対戦はどちらに優位に働くか。  ストライカー対決に向け、渡辺は同門の本野美樹(※『ROAD TO UFC』準決勝でフォン・シャオツァンと対戦)とタイ合宿に向かっており、再起戦での“ナベアヤ”の進化に注目だ。  1R、ともにオーソドックス構え。パクは右ストレートを伸ばす。サウスポー構えにスイッチを見せる。オーソに戻すと、パクはワンツーをヒット! 渡辺は右ロー。シングルレッグも切るパクは立ち際に際どい蹴り。さらに左右で詰めると、先に組むのは渡辺。四つから崩そうとするが崩れないパク。脇潜りバッククリンチはパク。正対した渡辺にヒザ蹴り。  右を伸ばすパク! 渡辺は左ハイもブロッキング。右を突いて前に。左で差して組んで押し込み。左に渡辺は前蹴り。コーナーを出るとパクは詰めて前蹴り。右の打ち合いは先にパクが当て、左にはパクがスリップもすぐに立つ。ワンツーで前に出るパクはコーナーに詰めて回転を上げて右を当てる! パクのラウンドに。  2R、パクのジャブに右の蹴りは渡辺。左の蹴りも近い。左右で詰めて組むパクはヒザ。剥がす渡辺はコーナーを出るが、詰めるパクの左がヒット。渡辺も左を返すと左ヒザ。ガードするパクは左をヒット! 渡辺の組みをスプロールして切ると際のヒジは渡辺。  左足を上げてから右を当てる渡辺! 下がらないパクは右から左で渡辺の頭を上げさせる。右をかすらせるパク。渡辺の右ボディ! さらに左にいったんん離れたパク。渡辺の右の打ち終わりに右を当てるパク! 渡辺の右にパクも鼻血も、前に出るパクは打ち合いで右を相打ちで当てる! 渡辺の有効打も、パクも圧力をかけて手数多く返す。  3R、右カーフからワンツーの渡辺! 押し戻すパクに回転上げる渡辺は左右。左ジャブのダブルに渡辺は左ボディをヒット。右バックフィストの渡辺に、パクは連打で打ち返す。  左ジャブ、打ち合いで右を当てるのはパク! コーナーを出る渡辺を追いかけ連打! 渡辺はローシングル。そこに腕十字を狙うパク。またいで抜いた渡辺に、パクもここは下にならず立ち上がり。  左で差して詰めるパク。ともに苦しい時間帯。鼻血のパクはワンツー。渡辺は左ミドル、シングルレッグからバッククリンチも正対したパク。両者打ち合いでホーン。すべてを出し切ったか、パクは両手をマットに着く。  判定は3-0(30-27×2, 30-26)でパクが復帰戦の修斗王者から金星をあげた。試合後、パクは「修斗初めての試合、相手がすごく強くて不安でしたが、思ったよりいい試合になって嬉しいです。韓国からの応援もあって、今日はいい夜になりそうです」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級 5分2R×平田彩音(BURST) 47.2kg[判定0-2] ※18-20×2, 19-19〇パク・ソヨン(韓国・ROAD GUNSANジム) 47.4kg 平田彩音「今回、インフィニティリーグで初の国際戦なので、とてもワクワクしています。1RでKOか一本で、インフィニティリーグ完全制覇したいと思います。パクさん、カムサハムニダ。明日は応援よろしくお願いします」 パク・ソヨン「コンニチハ、ROAD FCから来ました。相手の選手はとても可愛いので目についていたのですが、明日戦えてすごく嬉しいです。もちろん1R KOで勝ちたいと思っているので頑張りましょう。明日はよろしくお願いします」  優勝候補筆頭と目されるのが19歳の平田彩音(BURST)。COLORSのCSOを務める藤井惠の秘蔵っ子としてデビューから2連勝を飾り、前戦ではMIYUを2R パウンドアウトに下している。  対するパクは、2023年6月のROAD FCで勝利するなど2勝も、修斗では黒部三奈、古賀愛蘭、KARENに敗れるなど勝ち星に恵まれていないが、こちらもまだ21歳。毎試合大熱戦を展開するパクは修斗初白星を目指す。  NOELと平田は、現在UFCで活躍中の“超新星”平良達郎に続き、世界と戦えるトッププロスペクトになっていくか。  優勝賞金は100万円! 会見動画では、NOELの「優勝賞金で両親へ恩返ししたい」の一言にオフィシャルスポンサーである株式会社ヒロセの廣瀬亙代表が感銘を受けており、選手達の頑張り次第では賞金アップの可能性もある、のか!?  1R、ともにオーソドックス構え。一回り大きなパクは前蹴り。平田は右ロー。ミドルも当てる。パクの左右はまだ遠い。平田は右ミドルをヒット。サウスポー構えになるパクの左に右を合わせる平田。  パクは詰めて組みも首投げの平田。ともに立ち上がりもバッククリンチのパクは背後からヒザ。引き込んでリアネイキドチョークへ。4の字ロックから腕を入れ替えるパク。後ろ手を剥がして正対する平田。そこに腕十字を合わせるパクに後転してトップは平田。左足で片足パスした平田はトップから右脇差し、パウンド。そのスペースですぐに立つパク。  2R、ワンツーで入る平田。パクの右をかわして右ミドルハイ、右の打ち合いに首相撲はパク。剥がす平田。パクの左ジャブがヒット!もう1発。パクは左ミドル、バックフィストも。  ブロックした平田は詰めて組みも、左で差してバックに回るパクがヒザ。コーナー背に正対した平田。押し込むパクは左ヒザ。離れてワンツーで前に出る平田にパクの右バックフィスト! 前がかりになった平田にパクはカウンターでダブルレッグテイクダウン!  背中を着かされた平田はフルガードから手首を抱えて腕十字! しかしヒジを戻したパクはまたいで外す、ともにスクランブルで立ち上がり。平田はワンツーの打ち合いに出るもホーン。  判定は2-0(20-18×2, 19-19)でパクが勝利。修斗初白星をマークし、嬉し涙を浮かべた。 スタンド、グラウンドともに成長を見せたパクは涙。「いままで4年やってきて修斗ではいつも負けて、勝ちたくて一生懸命練習してきました。アリガトウゴアイマス」と語った。 [nextpage] ▼epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024 女子アトム級 5分2R×檜山美樹子(ナゴヤファイトクラブ) 47.3kg[判定0-3] ※18-20×3〇NOEL(AACC) 47.2kg 檜山美樹子「インフィニティリーグのメンバーに選んでいただき、ありがとうございます。ほかのメンバーがすごく若くて、私が飛び抜けて年齢が多く全然、フレッシュではないのですが、気持ちだけはデビュー戦のつもりで頑張って参りますので、応援よろしくお願いします」 NOEL「プロデビュー戦でインフィニティリーグに出させていただきありがとうございます。優勝して賞金100万円で美味しいスイーツをいっぱい食べたいので、まずは明日の試合しっかり1Rで倒し切りたいと思います。応援よろしくお願いします」 「epsomsalt seacrystals Presents インフィニティリーグ2024」が開幕する。男子フライ級に続き女子アトム級での開催が決定。毎年新たなヒロインが誕生するリーグ戦では、国内外から個性溢れる4名がエントリーした。  注目はなんと言ってもZ世代の二人。まずは2024年4月に高校に進学したばかりの16歳のNOEL。渡辺と同門のAACC所属のNOELは、その実力とポテンシャルの高さが認められ、ジュニア修斗から飛び級でプロデビュー戦を行うこととなった逸材だ。  対するベテラン檜山は、今回のインフィニティリーグに誰よりも早く出場をアピール。1年前に平田彩音と判定2-0の接戦もまだ勝ち星の無い檜山は、一発逆転の可能性もあるインフィニティリーグで女子版“NEVER GIVE UP”を目指す。  1R、右を振る檜山にダブルレッグ&小外がけテイクダウンのNOEL。サイドに出るとアメリカーナ狙い。腕をクラッチする檜山に腕十字狙いのNOEL。鉄槌から腕十字狙い。さらに鉄槌からリアネイキドチョーク狙いも、横にずれている。  トップを取ろうとした檜山にNOELは一転、腕十字へ。ここもクラッチする檜山。いったん外すも、再度組み直して十字へ。外してサイドを奪う檜山にコーナーとロープを蹴るNOELは十字からサイド狙い、トップへ。パウンドに切り替える。  2R、ワンツーで先に詰めるNOELがダブルレッグテイクダウン。ハーフで背中を着かせると脇下に頭を突っ込みマウントからストレートアームバー、アメリカーナ狙い。腕を戻してハーフにする檜山。上のNOELは一転、ストレートフットロックもヒザを曲げると外ヒールへ。檜山も足関節を狙いホーン。  判定は3-0(20-18×3)でアタックを続けたNOELが勝利。16歳のNOELは涙を流し「今日、1Rで極め切りたくて、緊張してできなかったです。もっと練習して一本勝ちできるように頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼グラップリング 女子ストロー級 8分1R×黒部三奈(マスタージャパン東京) 51.8kg[2分43秒 腕十字]〇杉内由紀(ポゴナさいたま) 50.3kg  グラップリングマッチに“初代女王”黒部三奈(マスタージャパン東京)の参戦が電撃決定。復帰を望む声が多い中、今回はグラップリングでの参戦が決定した。COLORS 旗揚げ戦で前澤智と対戦し、ドローとなった杉内由紀(ポゴナさいたま)と対戦する。 黒部「杉内選手、腕十字BBAというワードが強すぎて、私も対抗したなんかいいキャッチフレーズがないかなとずっと夜も寝ないで考えていて、何も思い浮かばなかったので、この後の見どころ配信で考えてくれると思います(笑)。楽しみにしていてください。作戦はばっちり考えてきたので、明日は一本取ってティアラ狙ってきますので、よろしくお願いします」 杉内「腕十字BBAです。今回のためにマジに5日間も酒飲んでないんで、(ご褒美の)酒パワーで頑張ります。酒パワーナメんな」  1R、下を選択する杉内。黒部はかつぎパス狙い。手首を掴みに行く杉内は足を頭をかけに行くが、黒部もかけさせず胸上でがっちりクラッチ。  しかし、粘り強く手首を掴む杉内は四角から足を組み換え、腕十字へ! またいだ黒部だがうつ伏せでヒジを巻き込まれタップした。  試合後、杉内は「実は44歳になりました。誕生日も腕十字を極めて最高で、今日は最高のお酒をのみます!」と前日の宣言通り、勝利の美酒に酔うとした。 [nextpage] ▼グラップリング 65kg契約 8分1R△中山有加(Yawara) 64.5kg[時間切れ ドロー] ※判定無し△カロリーナ・デ・アモリン・クワハラ(Infight Japan) ※当日計量 中山「相手のカロリーナ選手とは柔術で5カ月前に対戦して敗れた相手なので、今度はグラップリングでリベンジしたいと思います」  柔道時代に講道館杯3位、全日本選手権東京予選では52㎏級で中村美里を上四方固で破るなど、数多くの国際大会でも活躍し、現在は柔術で世界を目指している中山有加(旧姓・大住有加/Yawara)。  対するは、柔術界で名を馳せるカロリーナ・デ・アモリン・クワハラ(Infight Japan)の一戦も決定。柔道と柔術のワールドクラスファイターのノーギでの対決が実現する。  1R、組み手争い。引き込んだクワハラ。クローズドガードの中に入れると、首、腕と狙い、腰を切る。ヒップスロー狙うクワハラに、いったん体を離す中山。クワハラはデラヒーバ狙いも回らせない中山。  クローズドを持ち上げる中山。ブレークでスアンド再開。引き込むクワハラは先に立ち上がりトップを選択。ハーフからパスを狙うがすぐに戻す中山。  クワハラはヒザ十字狙い。かけさせない中山は下からキムラ狙いもクワハラも組ませず。草刈の中山に外して腕十字を狙うクワハラ。サイドから腕狙いも足を戻す中山に、クワハラはリバースデラヒーバからカーフスライサー狙い。足を抜いた中山が上から攻め。  再三、ロープに頭がついて中央で戻される両者。サブオンリーの判定無しで時間切れドローとなった。 [nextpage] ▼ストロー級 5分2R〇宝珠山桃花(赤崎道場A-SPIRIT) 51.9kg[判定1-0] ※20-18, 19-19×2×高本千代(高本道場) 52.1kg  1R、サウスポー構えから右の蹴りは高本。宝珠山も右ストレート、高本はスウェイでかわして左を返す。左ハイをガード上に当てて相手を浮かせてダブルレッグテイクダウンは高本!  両足を束ねる高本に首を獲りにいく宝珠山。そこで対角に出ようとした高本。腰を抱き寝かせようとするが、宝珠山は上体をロープに立てる。サイドに出た高本。座る宝珠山は右のパウンドも単発。  ブレーク。スタンド再開。右ストレートで前に出る宝珠山。高本はダブルレッグでロープまで詰めてボディロックも四つに持ち込む宝珠山がコーナーまで押し返しホーン。  2R、先にワンツーで前に出る宝珠山。ダブルレッグの高本を差し上げて体を入れ替え押し込みヒザも高本もヒザ。離れ際に左右をまとめる宝珠山にボディロックから小外がけテイクダウン!  パスガード狙いにバックにつこうとする宝珠山を後ろ袈裟からトップを奪う高本だが、そこに宝珠山は三角絞め! 左腕を残した高本は固められ、下からパンチも。高本はまたいで肩をずらして三角を外すとトップに! サイドから袈裟固めで殴るが、宝珠山は首を抜いてバック狙いからパウンドで反撃してホーン。  判定は1-0(20-18, 19-19×2)でドローとなった。 [nextpage] ▼トライアウト 女子ストロー級 3分2R〇嶋屋 澪(SISU MMA &BJJ) 51.8kg[2R 2分28秒 TKO] ※左フック×植田 咲(AACC) 51.6kg  1R、サウスポー構えの植田がノーガードでアグレッシブに前に。同じくサウスポー構えの嶋屋も左ストレートで応戦。ダウンした植田にパウンドの嶋屋はいったん離れスタンド勝負。  詰めて強引に払い腰を狙う植田。左右から組むが、トップを奪うのは嶋屋。ストレートフットロックもゴング。  2R、嶋屋の蹴り足を掴む植田は引き込むが、付き合わない嶋屋。大振りの植田に左の真っ直ぐを突く嶋屋。スタミナ厳しいか、鉄槌気味になる植田に、嶋屋は左ボディから左フックのダブルでダウンを奪い、レフェリーがパウンド前に間に入った。 [nextpage] ▼トライアウト 女子バンタム級 3分2R〇中尾あづき(AACC) ※当日計量[1R終了時 TKO] ※タオル投入×植木くるみ(MMAZジム) ※当日計量  1R、ともにオーソドックス構え。植木の右に中尾は払い腰を狙い、崩したところでバックマウントに。リアネイキドチョーク狙いも、植木は亀まで戻す。鼻血の植木。中尾はバックに引き込みリアネイキドチョーク!  かなり絞まるが、植木は腕を放して腰をずらすことに決めて胸を合わせることに成功。トップから鉄槌で飛び込む。2R前に植木は負傷か。続行できず。タオルが投入され、中尾のTKO勝ちとなった。 [nextpage] ▼トライアウト 女子-51kg契約 3分2R△徳本望愛(THE BLACKBELT JAPAN) ※当日計量[判定1-0] ※20-18、19-19×2△片山智絵(修斗GYM大阪) ※当日計量  1R、先に詰める片山のシングルレッグを切る徳本。続く組みで片山は左で差して投げ。足にからむ徳本はそこから立ち上がり、ワンツーで詰める。ジャブで差してコーナーに押し込む片山に徳本は左手でギロチンチョーク。首を掴まれた片山はパウンドの動きで極まっていないことを示す。  2R、ワンツーで詰めて右を当ててコーナーに押し込む片山。払い腰は切った徳本。再び詰める片山はダブルレッグテイクダウン。フルガードに戻す徳本に中からパウンドの片山。そこに三角絞めを狙う徳本!  腕も掴むがいったん上体を立ててマウント三角十字へ。しかし、片山が腕を抜き上に。またも徳本は腕十字を狙い、うつ伏せに深く入るが、片山が腕を抜いてホーン。判定は20-18、19-19×2の1-0ドローとなった。
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