(C)ONE Championship
2021年5月28日(金)の「ONE: EMPOWER」女子アトム級ワールドGPの1回戦に出場するスタンプ・フェアテックス(タイ)がグローバル・メディアデーに参加。インタビューに応じた。
かつて、ONEムエタイ&キック二冠女王に君臨し、入場時のダンスでも魅せたスタンプだが、2月の前戦では、ウクライナのグラップラー、アリヨナ・ラソヒナに3R ギロチンチョークで一本負け。プロMMA6戦目にして、初黒星を喫した。
今回のGP1回戦で、いきなりラソヒナとのリマッチが決定したスタンプは、「前回の試合で負けて、彼女との再戦のことだけ考えていました。なるべく早くリマッチしたかったから、この機会に感謝しています」と、再戦を歓迎。
また次戦で、かつての練習仲間であるデニス・ザンボアンガと、ハム・ソヒの勝者との対戦を希望。そして、GPで「最強の選手」として平田樹の名前を挙げ、「決勝で平田樹と戦いたい」と語った。
2020年はムエタイからキックとMMAに移行するので精一杯だった。今年はMMAのみに集中している。
──スタンプ選手、5月28日のONEアトム級ワールドGPに向け、どんなお気持ちでしょうか。
「参戦さてもらえることを、とても誇りに思っています。そして、タイから唯一、国を代表して試合をします。世界中のファンに自分の試合を見せるのを楽しみにしていますし、期待に応えるようにします。タイを代表して、自分が最強であることを証明したいなって思います」
──前戦で敗れたアリヨナ・ラソヒナ選手に、GP初戦でいきなりリベンジする機会が訪れましたが、これは最善のプランでしたか? GPの後半にアリヨナとの再戦の方が良かったと思いますか?
「前回の試合で負けて、彼女との再戦のことだけ考えていました。なるべく早くリマッチしたかったから、この機会に感謝しています」
──そのラソヒナ選手とのリマッチに向けて、準備はいかがですか。
「腕十字を練習してきました。アリヨナのアームバーは強いので、その準備もしています。前の試合が終わってから全てを鍛えています。特に寝技ですね」
──前戦の序盤では、ラソヒナ選手のテイクダウンをオモプラッタで切り返しましたが、以降は動きが読まれてしまいました。あの試合以降、寝技を上達させることは出来ていますか? 誰に教わっていますか?
「BJJは練習しているし、特に前戦の試合前から頑張っていました。MMAを初めてから寝技の練習を始め、毎日、フェアテックスで練習しています。大好きなコーチ、ADCCにも出ていたDJジャクソンに教わっていて、彼は私の強みや弱みをよく知っています」
──2月の前戦で、ラソヒナ選手のギロチンチョークにより、プロMMAキャリア初めての負けを経験しました。どんなことを学びましたか。
「最後の試合で学んだことは、相手を甘く見てはいけない、ということですね。最後の試合では負けた気はしていないけれど、最終ラウンドで、最後の10秒で、結果的に負けてしまったので。今回はアリヨナに勝たせないようにします。それに、今回の試合では立ち技だけに拘らないようにしたいなと。相手の距離に持っていかれないようにしたいですね」
──今回の再戦はどんな展開になると思いますか。
「一つしか考えていないです。どうしても勝たなければならないです。前の試合では、負けた気がしなかったので。今回こそ自分に証明しなければならないし、勝つことしか考えてないですよ。もちろん、この試合ではKOを狙います。詳細は言えないけれど、ノックアウトするか、判定もユナニマス(3-0)で勝ちます」
──元チームメイトのデニス・ザンボアンガ選手も、今回のGPに参戦してハム・ソヒ選手と対戦します。どう見ていますか?
「試合をしてみたいですね。友達でもあるし、チームメイトでもある。お互いリングの中ではプロです。たとえ試合をしたとしても、リングの外に出れば、まだ友達です」
──このGPで一番強い選手は誰だと思いますか?
「イツキ・ヒラタですね。アトム級の中で一番バランスが取れている選手だと思う。彼女の試合を見た感じだと、打撃も、レスリングも、BJJも出来ているなと思いました」
──今回、ラソヒナ選手に勝ったら、次は誰と対戦したいですか。
「私が勝てば、デニスかハム・ソヒの勝者と対戦も可能ですから、その2人ですね。誰とでも試合はできるけど、決勝ではイツキ・ヒラタと当たりたいです」
──かつての練習仲間のデニス選手とは友人であると仰っていましたが、2人が試合することなどについて話したりもしますか。
「たまに話していますが、主にお互いの練習に集中しています」
──スタンプ選手はムエタイでもキックボクシングでも王者でした。タイトルを失い、少しプレッシャーが無くなったと感じますか。
「そうですね……現に今年はMMAのみに集中しています。2020年はムエタイから、キックボクシングとMMAに移行し、それで精一杯でしたので」
──女子アトム級ワールドGPで優勝したしたら、ご自身の中でそれをどう評価しますか。
「階級のトップになると思うけれど、アンジェラ・リーと対戦するチャンスがあったら、その試合をしてから自分を評価したいですね」
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