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2021年2月27日(日本時間28日)、『UFC Fight Night: Rozenstruik vs. Gane』が開催された(ヘビー級戦線に異状あり!)。
メインイベントでは、ヘビー級4位のジャルジーニョ・ホーゼンストライク(32・スリナム)が254.5ポンド(約115.44kg)、同7位のシリル・ガーヌ(30・フランス)が247ポンド(112kg)で、共に計量をパスしている。
なお、ライトヘビー級で戦う予定だったマキシム・グリシン(ロシア)が95.48kgで体重超過。試合は予定通り行われるものの、対戦相手のダスティン・ジャコビー(米国/92.76kg)に報奨金の30%が支払われる。
2月20日大会では、ハファエル・アウベス(ブラジル)が、11.5ポンド(約5.21kg)のUFC史上最悪の計量オーバーで没収試合となるなど、4選手が体重超過だったが、今回はグリシン1人がクリアできず。
しかし、新型コロナウイルス感染症検査で陽性判定を受けたため、ウィリアム・ナイトvs.アロンゾ・メニフィールドのライトヘビー級マッチは3月27日(日本時間28日)に開催予定の「UFC 260」に延期に。
また、女子ストロー級のアンジェラ・ヒルvs.アシュリー・ヨーダーも、計量後にヨーダ陣営から新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、3.13『UFC Fight Night 187: Edwards vs. Muhammad』に延期となった。
また、ランディ・ブラウンの欠場により直前のオファーを受けてアレックス・オリベイラと対戦することになっていたラマザン・クラマゴメドフが、「医学的に試合に適した健康状態にない」と判断されたため、オリベイラ対クラマゴメドフ戦は中止となっている。
UFC Fight Night: Rozenstruik vs. Gane
現地時間2021年2月20日(土)、日本時間21日(日)
米国ネバダ州ラスベガス/UFC APEX
【メインイベント】
▼ヘビー級 5分3R
○シリル・ガーヌ(フランス)247lbs/112.04kg
[判定3-0] ※50-45×3
×ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)254.5lbs/115.44kg
公式身長ではともに193cmながら、向かい合うとガーヌが大きく、リーチでは198cmのホーゼンストライクに対して、ガーヌが211cmと大きく上回る数値となっている。
キックボクシング出身のホーゼンストライクは、2018年5月のRIZINでアンドレイ・コヴァレフにスプリット判定勝利。19年2月にUFCデビューし、ジュニオール・アルビニを2R、アレン・クロウダーを1R、アンドレイ・アルロフスキーを1R、そしてアリスター・オーフレイムを5R、いずれもKO・TKOに下している。
2020年5月にフランシス・ガヌーに1R KOで敗れ、初黒星を喫するも、前戦となる同年8月にジュニオール・ドス・サントスを2R TKOで下し再起を果たした。MMA戦績は11勝1敗(UFC5勝1敗)。
対するガーヌは、父親が元フランス1部のサッカー選手というアスリート一家生まれ。2018年8月にカナダTKOでデビュー後3連勝、2019年8月にUFCデビューし、ラファエル・ペソーアを肩固め、ドンテール・メイズをヒールフックに極め、タナー・ボーサーに判定勝ち。前戦となる2020年12月にジュニオール・ドス・サントスを2R TKOで下すなど、UFC4連勝で、MMA7戦全勝をマークしている。うち判定勝利が1つというフィニッシャーだ。
1R、ともにオーソドックス構え。大きな右のオーバーハンドを振るホーゼンストライク。かわすガーヌは細かいステップから高速の右ジャブ!
いったんサウスポー構えにスイッチし、左インローを放つガーヌ。5R戦で手数は少ない慎重な立ち上がり。ガーヌの蹴り足を取って右で詰めるホーゼンストライク。
左ストレート、左ミドルからスイッチして右を放つガーヌ! 続けてダブルレッグに入ると、差し上げるホーゼンストライク。しかしガーヌはダブルレッグテイクダウン! ホーゼンストライクは背中を着けずに金網に上体を立ててブザー。
2R、サウスポー構えから入るガーヌ。ホーゼンストライクの右は遠い。オーソドックス構えからインロー、さらに左ジャブ、右ローの対角線攻撃。サウスポー構えから右ジャブとアウトボクシングで戦う。
手数が少ないホーゼンストライクは右を振り左ロー。ガーヌはサウスポー構えから右前足でホーゼンストライクの前足を蹴る。
いったん下がるガーヌを追うホーゼンストライク。そこにダブルレッグで押し込むガーヌが金網に押し込み、左で差して崩すとすぐにリアネイキドチョークへ! これを外したホーゼンストライクは近距離で打ち合いを望むが、距離を取るガーヌ。
3R、サウスポー構えから左ストレートはガーヌ。出入りでオーソドックス構えから左ジャブ、サウスポー構えに戻し、ホーゼンストライクのステップインと同じ歩幅でバックステップする。
大きな右のオーバーハンドを見せたガーヌ。しかしそこに右を合わせに行くホーゼンストライク。カウンター狙い。右の関節蹴り、右ジャブと散らすガーヌ。右ジャブも。右ローから連続の右ストレートも、ここはオープンハンドとなり注意。
オーソドックス構えから左ジャブのガーヌ。ホーゼンストライクもローから詰めに行くが、そこにシングルレッグに入るガーヌ。
4R、オーソドックス構えから左ジャブ、右の前蹴りで牽制するガーヌ。さらにサウスポー構えとなり、右の跳びヒザ! 打撃数ではガーヌが上回る。サウスポー構えから右ジャブでホーゼンストライクに金網を背負わせるガーヌ。左のヒザを突き刺すがローブローに。中断後再開。右ジャブから左ストレートはガーヌ! ホーゼンストライクは金網背に。
5R、武器に差がある両者。サウスポー構えから左インローはガーヌ。最終ラウンドも自ら圧力をかける。詰めて左ハイはガーヌ。ブロックするホーゼンストライクだが、金網背に。ヒジ打ちから組むガーヌは右で差して押し込み左ヒザ。頭を掴み体を入れ替え離れるホーゼンストライクだが、すぐにガーヌの圧力を受ける。
いつの間にか金網背にするホーゼンストライク。ガーヌのワンツーには右のカウンターを狙うが、そこに両差しで押し込むガーヌ。差し上げるホーゼンストライク。。いったん離れたガーヌはなおもダブルレッグから脇を潜りバックテイク。ホーゼンストライクを崩して手を着かせ、立ち上がったホーゼンストライクを押し込んでブザー。右手を挙げた。
The future is lookin' bright 😁 #UFCVegas20 pic.twitter.com/0lfOZsSNeg
— UFC (@ufc) February 28, 2021
判定は3-0(50-45×3)のフルマークでガーヌが勝利。4位のホーゼンストライクを下した7位のガーヌは、試合後、「すごいタフでデンジャラスな相手で警戒してたけど、やろうと思っていたことができた。ホーゼンストライクはもっとハードアタックでプレッシャーをかけてくると思ったけど、自分の方がプレッシャーをかけられたよ。とにかくハッピーだ」と笑顔でコメント。
5️⃣0️⃣-4️⃣5️⃣ x3
— UFC (@ufc) February 28, 2021
🇫🇷 @Ciryl_Gane cruises to a UD victory vs Rozenstruik. #UFCVegas20 pic.twitter.com/MuSDd0fV9f
今後については、「MMAの経験は3年で少ないけど、もう自信がついた。(ヘビー級上戦線について聞かれ)これで8勝無敗だし、いい試合を組んでもらえたら、僕はここいますよ」と、控え目に王座挑戦をアピールした。